『尹文子』
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『漢書』芸文志では、名家の書として『尹文子』一篇が記録されている。一方で、現存する『尹文子』は大道上篇・大道下篇の二篇からなる。また、後世の類書などには逸文が記録されている。 現存する『尹文子』は大抵の場合、後世の偽書とみなされる。ただし、偽書だから読む価値が無いというわけではなく、古代中国の「名」の政治思想(「正名」思想や黄老思想)を知る上では重要な資料とみなされる。 内容としては雑多な話題が扱われる。特徴的な話題として、大道下篇の「盗・殴」の故事説話(「盗」「殴」と命名された兄弟がその名前のせいで災難に会う話)などがある。 なお、『呂氏春秋』正名篇の高誘(中国語版)注によれば、尹文の作として『名書』一篇があったともいう。
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