『尚書』孔安国伝との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 12:30 UTC 版)
『五経正義』『十三経注疏』を通して現在に伝わる『尚書』の「孔安国伝」は、東晋の梅賾によって献上されたものである。長きに渡って、これが本物の『尚書』並びに「孔安国伝」であるとして受容されてきたが、清代の閻若璩によって、これが梅賾の偽撰であると指摘された。ほか、丁晏は梅賾以前に成立した証拠を挙げて魏の王粛の偽撰であるとし、また日本の武内義雄は王粛の門人である孔晁の字が安国であることから、孔晁の作であるとするなど、作者には諸説あるが、いずれにしても、現在では『尚書』孔安国伝は孔安国の作ではないと結論付けられている。 同様に、『論語集解』に引かれる孔安国伝、『古文孝経』孔安国伝も、魏晋から六朝期にかけて作られた偽作とされる、。
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