表の六人(フロントシックス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 02:59 UTC 版)
「めだかボックスの登場人物」の記事における「表の六人(フロントシックス)」の解説
高千穂 仕種(たかちほ しぐさ) 声 - 乃村健次 3年13組の男子生徒。験体名「棘毛布(ハードラッピング)」。コーンロウのヘアスタイルに筋肉質で長身、色黒。「十三組の十三人」最強の男で、打撃系最強。 他人との触れ合いを求める求愛者であり、自身より強い相手を作り出せる可能性に賭けてフラスコ計画に参加。戦闘科学を研究の専門とする科学者である傍ら、キックボクシングを基本スタイルに据える格闘家。 彼の異常性は「反射神経(オートパイロット)」。過剰なまでの反射神経で物理攻撃からの回避行動のみならず反撃・奪取までを自動に行い、「十三組の十三人」内にも触れられる者はいない。過去に遭遇した交通事故で家族全員を亡くし、自身一人だけがこの能力で生還したことで異常性を自覚した。 宗像 形(むなかた けい) 声 - 神谷浩史 3年13組の男子生徒。験体名「枯れた樹海(ラストカーペット)」。後ろ髪をひとくくりに結い、日本刀を腰に帯びた物静かな人物。鰐塚処理こと宗像恋の実兄。 彼の異常性は「殺人衝動」。他人を見れば殺すことしか考えられず、ありふれた全ての現象が殺人に通じるという思考の持ち主。5歳の時に殺人に目覚めて以降、殺人を繰り返した末に国際指名手配を受け、現在はフラスコ計画への参加を条件に学園に匿われている、とされている。 しかし実際には前述の経歴は詐称だった。無意識に起こる殺人衝動こそ本物だが、あえて殺人者を名乗って殺意を表明し、出会い頭に凶器をひけらかし他人を遠ざけるという努力の結果、実際に殺人を犯したことは一度もない。胸中ではそんな孤独な生き方を嫌い、異常者同士なら共感しあえるのではないかと考えフラスコ計画に参加。「殺したいほど大好きな人間を殺さずに済む」と語るように、本人にとって殺意と好意は限りなく比例するものである。その本心を看破した善吉の友人となり、先輩として力になりたいと考えている。 現役時代の黒神真黒に訓練された暗器使いであり、制服内に刀剣や銃火器、手榴弾などおびただしい数の凶器を隠し持ち、瞬時に捌き切る。ただし武器の長所を生かす扱い方に手慣れているわけではなく、単なる腕に限れば素人並。また、「殺す技術」に長けていることから同時に「殺さない技術」「殺されない技術」にも長けている。 黒髪めだかの後継者編で、オリエンテーリングを境に善吉とめだかが対立した際には友人として善吉に協力。戦いを台無しにしようと第三勢力発足を企てる球磨川の前に立ちはだかるも、殺さない主義を利用した戦法に苦戦。最終的に与えた致命傷も球磨川のスキル復活の呼び水となってしまい、『殺人はつまらないこと』と自覚したことで異常性を無効化される。しかし、衝動こそは喪失しているが、暗器使いであること及び各技術自体は失われたわけではない。 名瀬 夭歌(なぜ ようか) / 黒神 くじら(くろかみ くじら) 詳細は「#名瀬夭歌」を参照 古賀 いたみ(こが いたみ) 声 - 米澤円 2年13組の女子生徒。験体名「骨折り指切り(ベストペイン)」。 天真爛漫な言動や露出度の高い見かけにはよらず、高千穂と並んで「十三組の十三人」最強の女と称される戦闘派。十三人の中では唯一生まれついての異常者ではないため、フラスコ計画そのものへの執着心が強い。 彼女の異常性は「異常への執着」と名瀬の改造による「異常駆動・回復力」。体格・能力・境遇、全てにおいて普通に育ち、世界には普通のことしか起こらず、自分も普通のことしかできないと悟っていた中学時代に名瀬と出会い、「異常であることに憧れる」という狂気じみた異常性が目覚めた。名瀬に自分を実験動物として役立てて欲しいと懇望し、改造手術を経て改造人間になった。並み外れた腕力・脚力、さらには複雑骨折も十秒程度で完治する驚異的な回復力を誇る。しかしその代償として非常に身体的に疲れやすく、エネルギー切れを抑えるためのアラートとして痛覚が強化されている。都城王土の「理不尽な重税」により、自身の異常性である「回復力」を徴税されてしまう。地上戦最強だが、本人は空中戦の方が好き。 フラスコ計画を凍結させられたことを少々根に持ってはいるものの、名瀬とともに比較的生徒会に協力的な言動を見せている。不知火知不編では徴税された異常性も復活していた。 行橋 未造(ゆくはし みぞう) 声 - 阿澄佳奈 3年13組生徒。験体名「狭き門(ラビットラビリンス)」。女性に変身出来る、あるいは女性(もがな)が行橋を誘惑したとその時々で正反対に描写されることから性別は不詳。 男子制服の上に厚着をして仮面を被り、荷を担いでいる小柄な人物。一人称は「ボク」で陽気な口調で話す。王土の底知れない人間性に惹かれたことを理由に語り部を自称して付き従っており、「十三組の十三人」の一員ながらフラスコ計画自体には興味が無い。異常性ではない特技として、骨格を組み変えて他者に変身できる。これは自身の異常性により共感能力が高かったため、「換喩使い」のスタイルと同様の効果がでているためである。 行橋の異常性は「受信感度」。脳髄・神経の活動時に流れる電気信号の体外に漏れ出た電磁波を皮膚で受信することで人の心(思考)を読むことが可能。皮膚感覚に集中するために、あえて仮面で視界を狭めている。なお、仮面の下は普通の顔である。弱点は感度が良すぎるため、受信する情報を取捨選択することは出来ないこと。ゆえに、あらゆる電子機器の電磁波、「痛い」「眠い」など負の情報も本人の意思と関係なく受信してしまう(ただし王土の傍では、発信の影響からこの異常性は精度が鈍る)。上記の理由、また戦闘能力がさほど高くないことで、戦闘は必要最低限にしか行わない。 フラスコ計画凍結後は学園を退学した。 都城 王土(みやこのじょう おうど) 声 - 勝沼紀義、米澤円(幼少・少年期) / 三宅健太(ラジオドラマ) 3年13組の男子生徒。験体名「創帝(クリエイト)」。 生まれながらにして王者の気質を持つエゴイストであり、他人は自分の役に立つために生まれてきたと信じて疑わない非情で傲慢な性格。その冷酷さは時に仲間にすら向けられるが、計画のもう一つの要となる行橋には常に気を許して自由に行動させる。めだかを見初めて一方的に妻になるよう命じるなど尊大ではあるが、一般的な視点から物事を計り、妥協・交渉するだけの余裕も持つ。 その計り知れない資質は過去に研究上コンビを組んでいた黒神真黒の解析能力を以てしても全容が知れず、自身も常に自分の限界を超え続けるとすら語る。身体能力にも優れ、足指の握力と腹筋操作で重力に反した垂直なベクトルに直立・歩行が可能。フラスコ計画の要となる存在とされ、計画が完遂した暁には王道楽土の楽園を築き、報酬として成功例の生徒4人を四天王として配下に置こうと企てる。自分を指す時は「偉大なる俺」と呼んでいたが、めだかに敗れた後は王であることを放棄し「普通なる俺」と呼ぶようになった。 フラスコ計画凍結後は学園を退学。現在、欧州にいるようだが、体育祭時に一度戻ってきた。不知火不知編では、半纏の説得を受け、表の六人を引き連れてめだかたちの救援に向かった。百輪走では、他の十三組の十三人のメンバーとともに登場した。 彼の異常性は「人心支配」。手指から電磁波を発することで対象の駆動系に干渉し、電磁波を感知出来るものであれば金属、電子機器、人間であれ意のままに動かして操ることが出来る。かつては生来より自覚する「支配」の異常性を世のために役立てることを望み、俗事に利用しそうな親から脱走して来るべき時までしゃべらないなどの制限を課して生きていたが、結局転校先に学校で己のエゴを自覚する羽目となってしまい、理想を叶えられないまま今に至る。箱庭学園制圧力ランキング第1位。都城王土の真骨頂(行橋談) その1「言葉の重み」 電磁波による干渉で相手の身体を意のままに操る(「平伏せ」、「跪け」などの一語の動詞を多用する)。このスキルがあるため、満場一致で箱庭学園制圧力ランキング第1位。 その2「理不尽な重税」 対象者の心臓に素手で直接電磁波を送り、相互干渉によって対象者から異常性の電気信号の周波数を強制的に取り立て、その異常性を自身の肉体で100%体現する。その際に徴税された対象は異常性を発揮する方法がわからなくなる。
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