株価大暴落! どぜうモンショック大作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 06:33 UTC 版)
「濱口だましシリーズ」の記事における「株価大暴落! どぜうモンショック大作戦」の解説
当時の株ブームに警鐘を鳴らすべく「株をなめていると大変なことになるぞ」として、株で大金持ちにさせた後に大暴落による借金が残るという、当時発生したライブドア事件への皮肉を兼ねた企画。 しかし、メンバーから濱口のことについて「金儲けに興味が無い・難しいことが嫌い・数字が苦手・ギャンブルをしない」と言われていたため、株をテーマにした今回のドッキリは根本的に難しいのではないかと思われていた。そこで、松竹芸能全面協力のもとで大掛かりな仕掛けを用意することになる。松竹芸能が「DMCブラザーズ」というアメリカの架空映画配給会社に買収されたうえで、グループ中核会社と合併し「松竹DMC芸能」となった設定で、その株を買わせるというもの。DMCとは創業者3兄弟のファーストネーム (David, Michael, Charles) の頭文字という設定だが、実際はだましの略である。また、経済評論家の佐藤治彦が仕掛け人として参加し、株の仕組みから現在の儲け額などを濱口に説明する役割を担った。 記者会見では、株に詳しい北野誠が説明やアドバイスを行なったほか、後輩の安田大サーカス、ますだおかだ、アメリカザリガニが出席していたことで合併の信憑性を深ませた。DMCブラザーズの重役はこの記者会見で「日本一バカなお笑い芸人のドッキリ企画を初のスペシャルで放送すると言う事で、出演者・スタッフ一同大いに気合が入ってます。もちろんアメリカにもDMCブラザーズなんて会社はありません。私の本名もスティーブではなく、アリです。去年イランから来ました。普段は日暮里のイラン料理店でアルバイトをしています。ちなみに私の今日のギャラは2万円です。確かに上司の港からは赤字は出すなときつく言われています。でも、お金なんて二の次なんです。改めて、皆さんも気を引き締める為に一緒に日本語でお願いします。成功させましょー」と全てを激白していたが、英語で話していたため濱口は気づかなかった。 会見内での下線部分は、5月13日で紹介された未公開シーン。その中での太字は日本語だった箇所。 買っておけば後で株価が上がると吹き込まれた濱口は、この時にまず上場前の未公開株を後払いの形で300株(300万円)を購入。しかもこの収録の翌日に他局のロケでケニアに行っていたため、松竹DMCに関するニュースが一切流れないことに気づくこともなかった。なお、購入した際に書いた英字の名前が「Hamagochi」(ハマゴチ)になっており、本来は名前を誤記すると購入が認められないが、架空であるためそのまま購入扱いとした。 株主優待パーティでは、松竹芸能安倍彰社長や難波規精(コズモ難波)東京支社長、叶姉妹、宮崎駿のそっくりさん、ビル・ゲイツを名乗る男性(容貌は全く似ておらず、ただ単にパソコンを持った82歳のおじいさんだった)、鈴木宗男(当時現職の衆議院議員。本来坂田利夫をそっくりさんとして起用する予定だったが仕事の為都合が付かず、そっくりさんの代役として鈴木本人に出演を依頼したところ何故か快諾した為)などが出演。そして後輩芸人と共に持ちネタを披露することになるが、周囲の反応で株が即取引できるようになり株価が上下するという設定で、後輩たちが株価を下げる中、濱口の「どぜうモン」で株価が上がる演出を見せ、これをきっかけに500株を購入(計800万円)した。もちろん、まだ未公開であるにもかかわらず株価が変動することや株主を集めてのパーティはできるはずはない。また、上場した証券取引所も架空の「ワシントン証券取引所」である。 株価上昇に気をよくしたDMC首脳陣は濱口と料亭で会食を行い、この時に1枚1000株(1000万円)相当の金の株券を無料で譲渡される。これは存在自体もさることながら、値上がり率が高いというあり得ない設定。さらに、2004年からアメリカで放映されていたPUFFYを題材にしたアニメにあやかり、「どぜうモン」をアメリカ進出させようという計画も伝えられた。 こうして濱口が取得した1800株は、最初の購入から3週間後には約3100万円の利益となっていた。これを大損させるきっかけとして『レインボーブリッジ発』という架空のニュース番組を作り、粉飾決算を報道。松竹DMC芸能は家宅捜索を受けて株価が大暴落。北野はここで「株価が100ドルを割り込むと、その場で支払い義務が発生する」「利益の大きい金の株券は損失も大きく、支払いは2500万円」というデタラメの情報を教えることで、金の株券はたちまち2500万円の借用書のような存在と化してしまい、合計3300万円の損失という設定を生み出した(もちろん本来の損失は最初の株購入代800万円であり、実際は後払いのため1円も支払っていない)。 山奥〜豚の乱〜の収録では山本(やま様)に粉飾決算のことについていじられる中、架空の証券取引所サイトにて売却を試みる濱口だが、世界中から松竹株の売り注文が来ている設定のため、売買できるのはルーレットで当たりを引いた者だけで、当たりが出ても電波が途切れる表示が出ることで必ず失敗するというありえない仕掛けだが、何とか相方の有野が売却に成功し、後輩の安田大サーカス・HIROが多額の借金を抱え失踪した(本人は中華街で肉まんを食べていた)ことも濱口を追い詰める結果になり、追い詰められた人は冷静な判断力を失いやすいことを計算に入れており、濱口に気づかれることはなかった。どうしても売れない濱口は、最終手段として、横浜市の倉庫街にて香港マフィアが仕切る闇の証券取引所を紹介され、承諾する。闇社会などの話を嫌う濱口がこの話に乗ったことは、いかに追い詰められているかを周囲に示した。 取引所のボスにジェスチャーでアピールして、アピールが気に入られた人にはキョンシーのような札を貼ってもらい取引が成立するという設定だが、この演出は100%のデタラメではなく、「昔は挙手で取引をしていた(場立ち)」「取引が行われた際の証明用紙があった」ことを踏まえたものである(キョンシーの札も用紙というネタであり、有り得ないのはこうした部分的な演出)。取引開始合図が「五, 四, 三, 二, 一, 开始(ウー、スー、サン、アール、イー、カイシェ=スタート)」のように中国語のアナウンスで臨場感を出しており、闇社会の雰囲気作りと重なって、濱口はアピールに躊躇する。同行していた佐藤はそれを見て「売れないよそれじゃあ!!」と役者顔負けのアドリブで叫び、共演者の度肝を抜いた。 マフィアのボス「弐礼」を演じていたのはの中川礼二(中川家)だったため、彼のしゃべっていた中国語はデタラメがほとんどで、調子に乗るうちにギリギリの口調で日本語も喋っていた。礼二のバーター出演として中川剛も出演しており、濱口同様に株を売りに来た設定だが、濱口に近づき過ぎたため途中で強制退場させられた。 会場内では濱口が気づかないであろう範囲でネタバラシをいくつも含んでいた。濱口が取引所に入場した際の「濱口走進来了(ピンコウ、ザオジンライラ=濱口さん入られました)」や、さりげなく設置されていた餃子の王将の看板、礼二の命令で連呼されていた「ピンコウシャグァ」など。この連呼は、意味が中国語で「濱口馬鹿(濱口バカ)」だが、濱口は気づかず自らこれを連呼。 最終的には無事売却できたが、次の瞬間に取引場がヤクザの襲撃を受け、濱口は佐藤と共に「傻瓜(中国語でアホ)」と書かれた通風口(「普通」「天才」と書かれた通風口もあったが全てダミー)へと逃げ込むが、その先は横浜拘置所の牢屋。岡村の一言「2時26分、どぜうモン逮捕!」でドッキリと判明した。 他にも今回は、子供にいたずらされるなど小さいドッキリがいくつも行われたが、収録中に濱口のマンションに出ていた幽霊はドッキリではなかった。 このプロジェクトの唯一のミスは田村亮(ロンドンブーツ1号2号)をキャスティングしたことであり、DMCブラザーズが濱口にプレゼント(実際はレンタル)したバイクを回収するため濱口を飲みに誘ったが来ず、亮は濱口からのVTRで「騙されなくてごめんな」と言われた挙句、中嶋Pから数千円のギャラを渡されるというお粗末なオチをつけられた(後日加藤には同様の手口で成功した)。 架空の「ワシントン証券取引所」のサイトは、放送終了後しばらくの間めちゃイケの携帯サイトで公開されていたほか、株を売るためのルーレットも無料でダウンロードできた(Flash対応機種のみ)。
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