哀川潤と関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:41 UTC 版)
哀川 潤(あいかわ じゅん) 声 - 甲斐田裕子 《人類最強》。全ての世界を股にかける「人類最強の請負人」。推定24歳。合法・非合法問わず、お金さえ積まれれば、どんな仕事でも引き受ける。万能家。典型的主人公体質。変装・声帯模写および声帯同化・ピッキング(その技術は指紋認証までにも及ぶ)・読心術及び口唇術の達人。「人類最強の請負人」、「赤き征裁(オーバーキルドレッド)」、「死色の真紅(しいろのしんく)」、「砂漠の鷹(デザート・イーグル)」、「一騎当千」、「仙人殺し」、「嵐前の暴風雨」、「相棒殺し」など多くの異名があり、「炎上するビルの40階から飛び降りても無傷だった」「ソウドオフ・ショットガンの零距離射撃を腹筋に食らっても生き残った」「千人の仙人相手に勝った」「哀川潤の踏み込んだ建物は例外なく崩壊する」などの数々の武勇伝・伝説を持つ。分類上は一般人にカテゴリーされる。 10年前からスタイルおよびプロポーション抜群の絶世の美女。だが、目つきは悪い。性格はワイルドかつ、感情的。自由奔放。豪放磊落。放蕩無頼。アンチ癒し系筆頭。トラブルと人をからかうのが大好き。しかし人を馬鹿にするようなことはなく、むしろ過大評価しがちである。 赤い髪や、ワインレッド色のスーツを含め、赤を好む。愛車は真っ赤なコブラ、バイクは直輸入のドゥカティを愛用。考えるよりも先に行動するタイプな為、人類最強でありながら失敗したり敵に倒されたりすることも少なからずあるが、その典型的な主人公体質から、一度戦ったことがある相手には決して負けない。西東天からは「未完成」、哀川潤と二度戦った零崎人識からは「成長過程」と評されており、今でもまだ尚、さらに強くなり続けているようである。本人は「生きたい」と力強く叫ぶことのできる意志の強さこそを最強と評している。 西東天・架城明楽・藍川純哉ら3人の父親によって、「因果を崩壊させる存在」として作り上げられた人間。西東天とその姉の娘であり、潤の名前はその姉の名前からとられた。名字で呼ばれることを嫌い(本人曰く「名字で呼ぶのは敵だけ」らしい)、身内に甘い(弱い)。漫画が大好き(時折人を『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンドに置き換えたりしていた)。王道な話が好きで、ハッピーエンド至上主義者。推理小説は嫌い。昔は髪をポニーテールにしていた(それ以前はツインテール)。その頃、式岸軋騎(零崎軋識)の仕事に強制的に協力したことがある。 ラスベガスの地下で孤児たちを纏めて生きていた頃に、三人の父親に引き取られER3の実験体となった。請負人稼業を始めた理由は、後に大戦争と呼ばれる親子喧嘩の最中に出会った中学生に教わったボランティアの言葉から。大きな禍根を残した世界と大戦争中に亡くなった中学生への償いとして請負人を始めた。人類最強のフレーズを考えたのは父親の一人だが、それが定着したのは請負人となってから。その経緯もあり「誰かの為に動くから」こそ最強でいられていると自己分析している。 本気を出せる相手が存在しないため、無意識のうちに自らの力に「制約」をかけているが、『ネコソギラジカル』ではこれを開放し、 《人類最終》 こと想影真心との壮絶な死闘を繰り広げた。 最強シリーズでは、強くなり過ぎた結果、世界規模で「哀川潤への仕事の依頼を禁止」する紳士協定が結ばれ仕事を干されることとなるが、シースルーの調査へ自発的に協力した際に、ヒューレット教授が「シースルーの撃退」を依頼したことで協定が破綻し仕事を続ける事が出来るようになった。シースルーとの出会いや玖渚友の出産の影響を受け、婚活を始めた。 〈物語〉シリーズとのコラボ作品『混物語』にも登場している。吸血鬼退治を依頼されたことで、阿良々木暦の住む街を訪ねた。学習塾跡の廃墟に向かおうとするがカーナビが誤作動を起こしたため、たまたま視界に入った暦を轢き止めて、道案内させ、キスショットの遺志から『よくないもの』によって形成された実態のないキスショットと交戦した。 西尾維新は「メンタルの強さが勝敗に直結する傾向」から自身の全作品で最強のキャラクターと評しており、キスショットよりも強いと述べている。一方で『混物語』では「怨念の前では信念も無意味」でキスショットには勝てないと影縫余弦に推測されている。 西東 天(さいとう たかし) 《人類最悪》。哀川潤の実の父親。狐の仮面を被っているため「狐さん」と呼ばれる。人類最悪の魂の持ち主にして、「人類最悪の遊び人」。39歳。 かつて「チーム」と対立した辣腕の機械師「砂漠の狐(デザート・フォックス)」でもある。29歳の頃に因果から追放された以後、表立って行動できない身になった。世界の終焉を望み、そのために手足として「十三階段」のメンバーを集める。その際の加入資格は「眼鏡を掛けていること」。「ぼく」を「俺の敵」と認識して以後、世界の終焉に向けて動き始めた。愛車は白のポルシェ。漫画をこよなく愛している。眼鏡フェチ。「周囲を狂わす」存在であることは「ぼく」と共通する。 全ての事物は代替が可能であるという「ジェイルオルタナティブ」と物語はどうであれ全て同じ場所に行き着くという「バックノズル」の二大理論を掲げる。口癖は「ふん」と、「そんなことはどちらでも同じことだ」。また相手の台詞を反復する癖もある。その場合は「○○か、ふん」となる。哀川潤を「未完成」と罵っているが、彼女が想影真心に勝利した際には「自慢の娘」と評した。 架城 明楽(かじょう あきら) 西東天の元協力者で、哀川潤の父親の1人。十三階段の一段目で、集団内では永久欠番として扱われている。「セカンド」。「邪悪」と評されている。西東天が「代わりの効かない存在」として唯一認めている存在であり、彼と対等な立場にいる。西東天の着けている狐の面は、元々は彼の物だった。10年前、哀川潤によって殺されている。 藍川 純哉(あいかわ じゅんや) 西東天の元協力者で、哀川潤の父親の1人。「サード」や「鷹(ホーク)」という異名を持っている。哀川潤に直接的な戦いを教えた人物であると同時に、潤が唯一父親と呼べた人物でもある。10年前、哀川潤によって殺されている。哀川潤の「哀川」は、藍川純哉の名字からとられている。 由比ヶ浜 ぷに子(ゆいがはま ぷにこ) 西東天、架城明楽、藍川純哉らが哀川潤とは別のアプローチで世界の終焉の為に作った戦闘メイドロボであり、このことから哀川潤の妹と評される場合もある。体中に重火器を含む様々な武装が施されている。中枢は頭部に内蔵されていないため、首なしの状態で稼働することができる。大戦争の際に零崎曲識と哀川潤によって半壊させられるが、完全に破壊出来たわけではなかった。曲識との共闘以降に再度、哀川潤と戦い完膚なきまでに破壊されたらしい。 『人類最強のときめき』ではひときわ思い出に残った敵として哀川潤が名を挙げており、プログラミングされた命令を超えた殺意や姉へのコンプレックスを感じたと述べている。また、読心術の機能を有したことから、コーヒーテーブルによって廃品を利用され『ライト・ライター』のOSに転用された。 西東 準(さいとう じゅん)、西東 順(さいとう じゅん) 西東天の姉。双子。西東天の十歳年上であり、西東天が十歳の頃に二人共失踪した。この二人の内のどちらかが、哀川潤の母親にあたる。 西東 賢悟(さいとう けんご) 西東天、西東準・西東順の父親。哀川潤の祖父。高都大学人類生物学科教授兼開業医。元々それなりの人物に過ぎなかったが、息子の力に溺れるような形で出世した。天が十三歳の頃に死亡。 西東 真実(さいとう まさみ) 西東天、西東準・西東順の母親。哀川潤の祖母。音楽家。 天が十三歳の頃に、夫・賢悟と共に死亡。 十歳くらいの子供 哀川潤が異世界のような無人島で出会った派手な赤色のドレスを着た三白眼の少女。最強でなく名前もなく、ただ《デザートイーグル》というコードネームで呼ばれていた時代の哀川潤。日本語は喋れずスラング混じりの英語で喋る。千人島で千人の仙人と戦っている最中に異世界のような無人島に辿り着いた。 現在の哀川潤の年齢まで自分が生き続けていることを意外に感じつつ、現在の哀川潤に自分が感じているものがなくなっていることを虚しく感じている。 哀川潤に自分たちがいる場所が生と死の狭間の世界であることを伝え、島の主の元に案内した。 島の主 派手な赤色の着流しを着た三白眼の老女。《人類最強》でも請負人でも哀川潤でもなくなった時代の哀川潤。お婆ちゃんと呼ばれることを嫌っている(本人曰く「お婆ちゃんと呼ぶのは敵だけ」らしい) 《人類最強》の称号は譲渡しているが、遠距離にいる現在の哀川潤を一歩も動かずに吹き飛ばし、力技で星の自転を止める程強くなっており、哀川潤からは現在の自分を瞬殺できると推察されている。 日の半分は生と死の狭間の世界に滞在し、過去に出会ってきた人々だった夜空の星々を眺めるために星の自転を止め夜を留めつつ、朝になると成仏して死んでしまう過去の自分を追い返している。
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