メイドロボ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 23:51 UTC 版)
本作の世界観においては、「メイドロボット」と呼ばれる作業用アンドロイドが登場する。作中では既に量産化されており1体の価格は自家用車2台程度であるとされる。ただし感情を持ち固有のキャラクターとして登場する「メイドロボ」は、量産化前の試作機2体。 HMX-11“フィール” HMX-11“フィール”は初めて「感情プログラム」を搭載しようとした試作メイドロボットである。藍原が「感情プログラム」を考え、HMX-11“フィール”に搭載したが、成功しなかった。量産型は感情がなく、命令のみ従い、来栖大学で働いている。 アニメ版『To Heart 〜Remember my Memories〜』に登場、ゲーム作品には登場しない。 HMX-12“マルチ” 3月19日ロールアウト、星座:うお座、身長:147cm、3サイズ:68/52/73、主人公の呼び方:「[名前]さん」【浩之さん】、テーマ曲:「夢見るロボット」 HMX-12“マルチ”は来栖川重工(もしくは来栖川エレクトロニクス)で一般家庭向けメイドロボットとして開発されたアンドロイド。試作機のAIには「感情表現に対するフィードバック」および「人間とのコミュニケーションにおけるAIへの影響」に関する実証試験のために「感情」が試験的にインストールされているため、ロボットとは思えない行動をとるだけでなく「夢」すら見る。しかし、主人公が通う学園で実施されたこの実証試験の結果、興奮状態になった場合にOSや機体にかかる負荷が大きく、場合によっては機能停止に陥ることや、量産化の際に「“作業機械”に感情は必要ない」という上層部の判断もあったことから、高性能機種であるHMX-13“セリオ”の廉価版メイドロボとして不必要な機能は排除されたため、量産型の感情表現機能はセリオと同じ程度になっている。ロボット三原則はインストールされていない(ただし、マルチ自身、元々争い事などを好まない素直な性格なのでインストールされているのとあまり変わらない)。また、試作機には普通の人間と同じ外見の“耳”があるが、アンドロイドとしての特徴を際立たせるため「ギアレシーバー(アンテナ型のヘッドギア、『Remember〜』ではイアーレシーバーと長瀬主任は発言)」を装着させている。食事は採らず、動力源は家庭用電源からの充電に依るが、補助的に水素発電も行っており、生じた水はトイレで排泄を行う。 ドジや失敗が多いものの、健気で一生懸命なところがあり、主人公はその姿を見て興味を抱くようになる。また、同人誌、パロディ4コマ漫画などにもよく取り上げられ、アニメ『〜Remember my Memories〜』では物語のキーパーソンになっている。他にも、後発の同類ゲームなどを始め、内容的にもビジネスモデル的にも(メディアミックス的展開、コンシューマー機への移植、アニメ化など)多大な影響を与えたとも言われる[誰?]。 続編である『ToHeart2』の開発においても彼女の影響は強く、「メイドロボを登場させない」「ヒロインを緑髪(マルチの髪色)にしない」といった、マルチとイメージが重複するキャラクターを作らない方針が採られた。メイドロボに関しては原画のみつみ美里の強い要望によってサブキャラとして登場した。また、『ToHeart2』本編中においてもキャラクターのセリフ中に名前が登場しており、数少ない『2』において名前が登場する本作のキャラクターの一人となっている。容姿が松原葵と似ているがマルチのほうは後ろ髪が少し長く前髪を揃えている。 型式番号の「HMX」は「HomeMaid(ホームメイド)」から取られており(『Remember〜』ではHumanMaiden《ヒューマンメイデン》の略だと長瀬主任は発言)、試作機には「HM」の後に試作機であることを示す共通コード「X」が付けられている(来栖川グループ製のメイドロボに関しては全機種共通で、試作機は「HMX-○○」、量産型は「HM-○○」という型式番号が付けられることになる)。 好意を持つ人物に頭を撫でられることをとても好む。主人公の藤田浩之に頭を撫でられると顔がポッと赤くなり、可愛らしい表情を見せる。 HMX-13“セリオ” 2月12日ロールアウト、星座:みずがめ座、身長:160cm、3サイズ:83/53/82 HMX-13“セリオ”は“マルチ”の競合作として開発された来栖川重工製のメイドロボット試作機でマルチの妹にあたる。「従来のメイドロボットの延長線上にある次期ハイエンド機」を目標に、衛星通信システムを活用したデータリンク機能「サテライトサービス」などを搭載した、機能面重視の高性能機種として開発されたため、感情表現機能は必要最小限しかインストールされておらず、“マルチ”とは正対する「あくまで機械」という印象を与えるためのキャラクターとして描かれている。基本的に綾香と行動を共にしている。『Remember〜』では、暴走し苦悩し続けるマルチを探しに行く際、彼女を「姉さん」と呼んだり、動かなくなったマルチを見て涙を流すなど姉である彼女を尊敬している節が見られる。 3サイズは綾香のデータより3cmずつ少ない。なお身長と3サイズについて、上記のデータは『げーむじん』に掲載されていたQ&Aの回答としてあげられた物であるが、アニメ(第1作)の設定では「身長:163cm、3サイズ:85/53/82」となっている。
※この「メイドロボ」の解説は、「To Heart」の解説の一部です。
「メイドロボ」を含む「To Heart」の記事については、「To Heart」の概要を参照ください。
- メイドロボのページへのリンク