乱用される主な薬物とは? わかりやすく解説

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乱用される主な薬物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 06:08 UTC 版)

薬物乱用」の記事における「乱用される主な薬物」の解説

精神活性物質特徴概要世界保健機関2004年物質主な作用機序行動的影響耐性離脱長期使用による影響エタノール GABA-A受容体活性増加 鎮静記憶障害運動失調、抗不安 酵素誘導により代謝耐性生じる。学習により行動耐性を得る。耐性GABA-A受容体変化させることで形成される震え発汗脱力興奮頭痛吐き気嘔吐発作振戦せん妄 脳の機能形態の変化認識機能障害脳容積の減少睡眠薬鎮静剤 ベンゾジアゼピン系GABAによるGABA-Aクロライド・チャネル開口促すバルビツール酸系GABAイオノフォア特異的部位結合しクロライド伝導性増加する鎮静麻酔運動失調認識障害記憶障害 GABA-A受容体変化により、(抗けいれん除き多く作用に対して急速に形成される 不安、覚醒落ち着かない不眠症興奮発作 記憶障害 ニコチン ニコチン様コリン作動性受容体作動薬脱分極誘発しチャンネルを介してナトリウム流入増加する覚醒注意集中記憶を増す;不安や食欲減少させる覚醒剤似た作用 耐性代謝因子を介して形成され受容体変化食欲増加させる 易刺激性敵愾心、不安、不快、気分落ち込み心拍数減少食欲増加 喫煙による健康への影響十分に実証されている。タバコ他の化合物からニコチンの影響分離するのは困難である。 オピオイド ミューおよびデルタ・オピオイド受容体作動薬 陶酔鎮痛鎮静呼吸器抑制 短期間および長期間受容体脱感作細胞内伝達機構における順応流涙鼻漏、あくび、発汗落ち着きのなさ、寒気腹痛筋肉痛 オピオイド受容体ペプチドにおける長期間変化報酬学習ストレス反応における順応カンナビノイド CB1受容体作動薬 リラクゼーション知覚気づき増加短期記憶低下運動失調鎮痛、抗嘔吐および抗てんかん作用食欲増加 カンナビノイド多く作用に対して急速に形成される。 まれだが、おそらく半減期の長さ起因して認識機能障害精神病再発悪化危険性 コカイン モノアミンドーパミン、ノルエピネフリン、セロトニントランスポーター遮断薬シナプス間隙でのモノアミン増加する警戒活力運動活動能力感の増加陶酔、不安、落ち着きのなさ、妄想症 おそらく短期間急性耐性 多くない高揚後の落ち込みを除く。 認知障害PETにおける眼窩前頭皮質の異常、運動機能障害反応時間低下EEG異常、脳虚血梗塞出血 アンフェタミン ドーパミントランスポーターを介して神経末端ドーパミン放出増加させる活動電位上の依存はないモノアミン酸化酵素阻害するMAO警戒覚醒活力運動活動会話自信集中、健康感の増加空腹感減少心拍数増加呼吸増加陶酔 行動および生理的な作用に対して急速に形成される 疲労感食欲増加易刺激性感情落ち込み、不安 睡眠障害、不安、食欲減少血圧増加;脳のドーパミン前駆体代謝物および受容体減少 エクスタシー セロトニン再取り込み阻害する 自信共感力、理解力親密さ感覚コミュニケーション陶酔活力増加一部の人では形成される可能性がある。 吐き気筋硬直頭痛食欲不振、かすみ目、口渇不眠症抑うつ、不安、疲労感集中困難 脳のセロトニン系への神経毒性は、行動生理的な影響につながる。 有機溶剤 GABA-A受容体を介している可能性が高い 目まい失見当識陶酔、軽い頭痛気分を増す、幻覚妄想協調運動失調視覚障害、抗不安、鎮静 いくらか耐性形成される推定するのは難しい) 発作対す感受性増加 ドーパミン受容体における結合機能の変化認知機能低下精神病理的および神経学的な後遺症 幻覚剤 様々:LSD:セロトニン自己受容作動薬 PCPNMDA型グルタミン酸受容体拮抗薬 アトロピン様:ムスカリン性コリン作動性受容体拮抗薬 心拍数血圧体温増加食欲低下吐き気嘔吐運動失調乳頭膨張幻覚 耐性身体的および精神的作用対し急速に形成される 証拠なし 急性あるいは慢性的な精神病エピソード薬物使用しばらくして薬物効果フラッシュバックあるいは再体験 アヘンヘロインモルヒネ、コデイン、ペンタゾシンなど。 容易に耐性形成される精神的身体的依存が高い。モルヒネ、コデイン、ペンタゾシンは鎮痛剤などとして医療目的使用されるアルコール 容易に身体依存性と耐性形成されアルコール依存症となる。また、過剰摂取すると急性アルコール中毒症状危険性があり、これは致命的となる可能性がある。依存によりアルコール成分摂取したいがため、工業用アルコールなどを誤飲する事故もある。 ニコチン 容易に身体依存性と耐性形成され、ニコチンには血管収縮作用があるため血管疾患症状あらわれる。最近ではニコチンパッチ乱用多く見られる依存性があり、通常量でも頭痛心臓障害不眠苛立ちなどの症状現れる過量投与では嘔吐振戦痙攣起こり場合により死亡するまた、タバコ含まれるほかの有害物質肺癌原因となる。 大麻 マリファナハシッシュなど。離脱症状はまれである。 覚醒剤 アンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデートなど。 乱用続けることで脳に不可逆的な過敏性が残るため、いったん断薬しても、少量再使用以前と同じ症状再燃する(逆耐性現象)。身体依存性は弱い。副作用として、覚醒剤誘発され精神障害は、統合失調症酷似し重症になりやすい。 日本においては薬物乱用治療要する患者大多数覚せい剤よるものである。 鎮静催眠剤 ベンゾジアゼピン系バルビツール酸系抗不安薬睡眠薬である。離脱症状致死的となる場合があり、アルコールとの併用同様に致死的となる場合がある。日本依存症回復施設において2番目に患者多く多く女性である。国際麻薬統制委員会2010年に、日本でのベンゾジアゼピン系消費量多さ原因に、医師による不適切処方があるとしている。 麻酔 ケタミンは幻覚剤属する。モルヒネについてはアヘン類にて上述。 コカイン 身体依存性は弱いが、強い精神依存作用がある。 幻覚剤 LSD、マジックマッシュルームフェンシクリジンなど。離脱症状はない。 使用によって幻覚発現する精神疾患治療薬として研究されている。 キノコ マジックマッシュルームテングタケタマゴテングタケベニテングタケクサウラベニタケなど。精神疾患治療薬として研究されている。 使用によって幻覚生じる。一般的にマジックマッシュルーム呼ばれるキノコ含まれる幻覚成分シロシビンである。 キノコ含まれるほかの幻覚作用のある成分には、アマトキシン類、ムスカリン、イボテン酸コプリンイルジンなどがある。摂取すると、嘔吐などの消化器症状痙攣昏睡などを生じ最悪死亡することもある。 カフェイン コーヒー紅茶緑茶含まれる主な作用は、覚醒、脳細動脈収縮利尿など。医薬品として使われ眠気頭痛などに効果がある。若干依存性持ちカフェイン中毒誘発する濃縮カフェイン薬事法劇薬指定されている。 依存は、可逆性であり摂取止めたり摂取量を減らすことで身体的精神的依存容易に消失する有機溶剤ガス シンナーベンゼントルエンキシレンなど。 容易に身体依存性と耐性形成されアルコール依存症類似した症状あらわれる。最近ではライターブタン補充ボンベから吸引するガスパン遊び増えている。 一度大量に摂取する最悪中毒起こし死亡する場合がある。

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