脳容積の減少
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 11:13 UTC 版)
2011年2月、抗精神病薬で治療された統合失調症患者で、脳組織の僅かな減少が報告された。脳の容積は、罹患期間と抗精神病薬の投与量の両方で逆の相関関係があった。病気の重症度あるいはほかの物質の乱用との相関はなかった。付随論説は述べる:「この知見は、統合失調症に対する治療としての抗精神病薬の使用の中断を示していると解釈すべきではない。しかし、それらは治療目標の達成に必要な最小の量で処方すること[および]転帰を改善するための非薬理学的手法の追加を検討すること、個々の患者でのこれらの医薬品の利益と有害影響を注意深く監視する必要があることを強調している」マカクザルにおける抗精神病薬の継続使用は、脳の総体積の10%の減少を示した。 さらに2012年に、多面的メタアナリシスが行われ43の脳画像研究を調査し、75%に容積の減少が見られ抗精神病薬による薬物治療を受けた患者に多く、異常のない25%は薬物治療のない患者であった。 2017年3月のメタアナリシスは、抗精神病薬と脳の変化について、ほとんど研究で統計的に有意な変化でないが小さな研究が多く、決定的な結論のためにさらなる研究を要するとした。 抗精神病薬は若年認知症の危険因子であり、ハザード比は、アルコール依存4.82、脳卒中2.96、抗精神病薬の使用2.75、うつ1.89である。
※この「脳容積の減少」の解説は、「抗精神病薬」の解説の一部です。
「脳容積の減少」を含む「抗精神病薬」の記事については、「抗精神病薬」の概要を参照ください。
- 脳容積の減少のページへのリンク