乱用の危険性とその措置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 15:36 UTC 版)
「向精神薬に関する条約」の記事における「乱用の危険性とその措置」の解説
ベンゾジアゼピン系の使用量、国連国際麻薬統制委員会(2016年版報告)BZD系催眠鎮静薬BZD系抗不安薬アイルランド 85.35 フィンランド 412.27 日本 51.69 アイルランド 312.58 ベルギー 39.78 マーシャル諸島 097.85 キューバ 32.98 ポルトガル 094.80 ルクセンブルク 31.36 クロアチア 082.17 スペイン 30.58 ハンガリー 076.94 イタリア 27.22 スペイン 066.01 フィンランド 23.42 ベルギー 064.91 ドイツ 18.71 カナダ 064.51 フランス 16.81 ウルグアイ 062.62 〜 日本 018.22 単位:統計目的の千人あたり1日投与量推奨処方量などではない高消費は過剰処方や違法流通網への流入も示唆する 条約における薬物乱用とは、精神的依存と身体的依存のどちらか、あるいは両方において薬物が用いられることである。一般にアンフェタミン様の覚醒剤と、幻覚剤には身体依存はない。対して、身体依存にはバルビツール酸型とモルヒネ型があり、離脱が致命的となりうることがあるため、救急医療を考慮して慎重に離脱する必要がある。 エチゾラム(デパス)が、国際的にではないが乱用され、身体依存を形成することは認識されているが、スケジュールの指定はない、医師による不適切な処方があると指摘している。 この頃のINCBの報告書では、日本はベンゾジアゼピン系の消費量が他の先進国の半分程度となっているが、国際麻薬委員会に確認すると最も使用されるエチゾラム(また日本で複数診療科から誤って最も重複処方された)が含まれていないことから単位人口当たり世界最多と断言できないが、その可能性が高いと指摘された。 2011年の報告書では、抗不安薬の最高値はハンガリー127.25、ポルトガル103.8であり、日本は倍増半減の様な変動はなく、他国の最高値が2016年(表を参照)のフィンランド、アイルランドのように突出していなかった状況での話である。 2015年のINCBの報告書では、日本のベンゾジアゼピン系の抗不安薬の消費量は世界的には平均的であり、同・催眠鎮静剤の消費量は、高齢化の。1996年には、世界保健機関はベンゾジアゼピン系の合理的な利用は30日までであると報告した。 本条約の第20条は、向精神薬の乱用の対策に関してであり、1項が、乱用の防止および早期発見、治療、教育、回復のためにあらゆる措置をとって締結国が協力することに関し、3項が、職業上の乱用の問題の理解を深めることを支援して防止し、乱用の危険性が存在する場合には一般大衆への理解を促進すること、また2項が、乱用者の治療と回復を支援する人員の養成を促進すること関する。本条約の第11条が、向精神薬の数量などの記録義務である。
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