乱用と嗜癖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 02:50 UTC 版)
「ベンゾジアゼピン依存症」の記事における「乱用と嗜癖」の解説
「ベンゾジアゼピン薬物乱用」も参照 ベンゾジアゼピンは、乱用薬物の最大の種類の1つである。そのため米国ではスケジュールIV規制薬物に分類され、医療用途であると認識されている。 ベンゾジアゼピンは深刻な依存の問題の原因となる。セネガルの医師における調査では、一般的に多くの医師がベンゾジアゼピンについての訓練と知識が乏しいと感じていることがわかった。ダカールでの調査では、医師の5分の1がベンゾジアゼピンの短期使用ガイドラインを無視し、4分の3が訓練と知識が不十分だと判明した。ベンゾジアゼピンに対しての更なる訓練が推奨される。嗜癖に対する深刻な懸念があるため、緊急に各国の政府は、ベンゾジアゼピンの常習性とベンゾジアゼピンの適切な処方についての訓練を通じて知識を向上させることが推奨されている。 ある研究では、薬物乱用歴のある51人のベトナム帰還兵についての6年間の調査を行った。うち11人は主に覚醒剤、26人は主にアヘン類、14人はベンゾジアゼピンであり、精神的な症状はそれらの薬物乱用に特徴的なものであった。6年後、アヘン類乱用者の精神症状の変化は僅かであり、覚醒剤乱用者の5人は精神病を発症しており、8人のベンゾジアゼピン乱用者はうつ病を発症していた。そのことから、長期間のベンゾジアゼピン薬物乱用と依存はメンタルヘルスに悪影響を及ぼし、特にうつ病発症の大きな危険因子であると思われる。ベンゾジアゼピンは時に経鼻的にも乱用される。 高齢者では、アルコールとベンゾジアゼピンが最も多く乱用される物質であり、若年患者よりもベンゾジアゼピン離脱症候群、せん妄に陥りやすい。
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