主要人物を取り巻く人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 13:55 UTC 版)
「図書館戦争」の記事における「主要人物を取り巻く人々」の解説
手塚 慧(てづか さとし) 声 - 吉野裕行 / 演 - 松坂桃李 「未来企画」の会長。神奈川県内の図書館員。一等図書正。手塚光の兄。原作『図書館内乱』から登場する。 思想の違いから父、弟と離別。制度や企画会員を用いて暗躍する。弟のためならば手段を選ばない性格で、冷酷残忍なところもある。郁を査問にかけるきっかけをつくった張本人であり、郁に王子様の正体を明かした。弟を「未来企画」に取り込むために駆け引きの材料として郁を勧誘するも、郁に内容を知られた上で断られた挙句、光を傷つけたことを指摘された。弟同様かなりのブラコンで、光が電話に出るだけで機嫌が良くなるほど。柴崎と情報交換をしており、光の弱みを柴崎が握っているのは、慧から来ていることも多い。逆に柴崎に光をダシにされても、機嫌良く応じる。 当麻蔵人亡命事件以降は、図書隊と良化隊の検閲抗争における火器の使用を禁止する法を整備するなど、検閲撤廃に向けた行動に尽力している模様。 折口 マキ(おりくち マキ) 声 - 田中理恵 / 演 - 西田尚美 出版社「世相社」の記者であり、同社の週刊誌「新世相」の編集部主任。中年だがかなりの美人。玄田とは大学時代から付き合いがあり、かつて同棲していた。そのため、玄田を最も理解している人物である。 メディア良化法に反対するメディア側の人物。図書隊初の女性特殊防衛員である郁に興味を持っており、出会い早々に郁の写真を無許可で撮り、取材を要求した。のちに郁の写真を(堂上が断るも)雑誌に載せたため、堂上から猛烈な抗議を受けることになる。無遠慮で無神経な物言いが玄田に似ているため、堂上にとってはやりづらい相手でもある。図書館関連の人達のことは、基本的に苗字に君・さん付けで呼ぶが、郁のことは『図書館危機』以降、下の名前にちゃん付けで呼んでいる。 図書隊と協力し、真実を報道することに尽力している(玄田も彼女には情報の開示を厭わない)。『図書館危機』では、香坂大地の記事の扱いを巡って、玄田に相談を持ち込んだ。 中澤 毬江(なかざわ まりえ) 声 - 植田佳奈 / 演 - 土屋太鳳 小牧より10歳下の幼馴染の少女。原作では『図書館内乱』で登場し、郁とは図書館で落としたハンカチを拾ってもらったことがきっかけで知り合う。 中学3年生のときに突発性難聴という病気にかかり、右耳は完全に聴力を失い、左耳も補聴器なしでは聞こえないという状態に陥った。この病気の治療をすべく、中学時代に1年留年している。小牧を幼少のころから「大きくなったら小牧のお兄ちゃんのお嫁さんになる!」と慕っており、小牧に3回とも恋人が出来る度に胸を痛めていた。後に小牧の恋人となり、大学卒業後には結婚する約束をしている。堂上とは小牧の親友である関係から、毬江が中学時代から図書館での顔馴染みであった。 普段は携帯電話のメール作成機能を使って他者に意志を伝えている。文字を打ち込む速度は非常に速い。また、喋ることは出来るのだが自分の声の音量がよく分からず、大きな声になるのを嫌って余り喋らない。だが小牧や郁など、心を許した人の前ではきちんと喋る。 館内で痴漢に遭い、嫌な思いをしていたが、図書特殊部隊(主に堂上班)と柴崎の連係プレーによる囮捜査で犯人が逮捕された。逮捕後、小牧から「緊急時に吹くように」とホイッスルを渡され、お守りとして持ち歩いている。 大学はノートテイクを受けられるところへ進学し、同級生に手伝ってもらいながら充実した日々を送っている。 アニメではDVD第3巻に収録のテレビ未放送話「恋ノ障害」にのみ登場する。毬江がアニメ版でテレビ放送に登場できなかったのは「聴覚障害者」という設定のためであり、これもテレビの自主規制の結果である。劇場版でもワンシーンだけ登場。署名運動に参加していた。なお実写テレビドラマでは「恋ノ障害」をもとにしたストーリーのメインキャストとして登場した。 好きなカップルBEST10」では小牧とともに第4位、2013年5月号の同ランキングでは第6位。 笠原 克宏(かさはら かつひろ) 声 - 上別府仁資 / 演 - 中原丈雄 郁の父親。茨城県庁職員。寡黙な面持ちで冷静な物腰だが、娘の郁を非常に大切に思っている。反対されることがわかっていたため、郁は戦闘職種であることを寿子にも内緒にしていたが、武蔵野第一図書館に来る前、雑誌で郁が防衛部あるいは特殊部隊に属していることを知っていた。職場見学も兼ねて武蔵野第一図書館を訪ねた際、郁の図書隊を志した理由や本を守ることへの強い思いを知り、彼女の職務のよき理解者となる。また、堂上との出会いを通じて、彼を郁の上司として信頼できる人物と判断し、郁のことを託す。以降も堂上とは、郁に関することで連絡を取り合い、個人間で親交を深めていた。 アニメ版では茨城県展発表のテレビ中継に県知事と共に出演。茨城県展攻防戦後、玄田が良化法賛同団体に銃撃される所を目撃する。玄田が倒れた後、郁の頼みで救急車と輸血の手配をした。 笠原 寿子(かさはら としこ) 声 - 木川絵理子 / 演 - 相築あきこ 郁の母親。子供に対して過保護で愛情を押し付けるきらいがあり、特に一人娘である郁に対しては常に女の子らしくあることを強要する。荒事を好まず、女性が戦闘職などに就くことを快く思っていないため、郁が図書隊を志望することに反対している。とある過去がきっかけで、郁に対しては過保護に拍車を掛けることとなり、長きにわたる郁との確執が生じる。アニメ版では郁の過去について自ら話しているところがある(原作では郁の長兄が郁に明かしている)。茨城県展にて郁が戦闘職種に就くことを知ることになるが、郁と真正面から口論して以降、確執が少しずつ解消に向かっている。 堂上に対しては戦闘職種による理由からあまり快く思っていなかったが、『別冊 図書館戦争II』にて、郁と堂上の結婚式での馴れ初め話で堂上が郁の王子様と知り、堂上への反感がなくなる。 緒形 明也(おがた あきや) 声 - 赤澤涼太 / 演 - テイ龍進 防衛部・図書特殊部隊副隊長、一等図書正(後に三等図書監)、元メディア良化隊隊員。話すときのオンとオフの差が激しい。悪ふざけの多い特殊部隊の中では珍しい、日頃の態度が最も大人でな人物である。 『別冊 図書館戦争II』にて、昔のエピソードが語られる。大学の時から付き合ってきた竹内加代子という小説家志望の恋人がいたが、大学卒業後に公務員である親が勧めるまま公務員試験を受けて良化特務隊に配属されたことと、彼女の作品が掲載された雑誌を狩ったことを正直に話さなかったことが原因で別れることになる。それがきっかけで良化法について考え、図書館の自由法にシンパシーを感じ、良化特務隊を辞めて講習で司書資格を取り、関東図書隊・防衛部に志願(実技はトップレベル、筆記も上から数えた方が早かったらしいが、その経歴ゆえに、面接は幹部がじきじきに行った)。入隊後、玄田の言葉を受けた稲嶺によって図書特殊部隊に配属される。射撃の名手。 なお、同じく『別冊 図書館戦争II』(文庫版)のショートストーリー「ウェイティング・ハピネス」にて、加代子が「折口から紹介を受けた」と緒形のもとを訪ね、緒方は暴れたが、再び交際する。 堂上同様、玄田の実務丸投げを引き受けるポジションにいる(進藤曰く、この役目は他の隊員が逃げるため「将来的には堂上が受け継ぐだろう」とのこと)。 アニメ版では左頬に傷がある。 進藤 誠 (しんどう まこと) 声 - 中西英樹 / 演 - 波岡一喜 防衛部・図書特殊部隊所属、一等図書正(後に三等図書監)。 狙撃手を務める射撃の名手。緒形が入隊した際に、元メディア良化隊隊員という経歴から緒形に敵意を持っていた。しかし良化特務隊との抗争での実績から緒形のことを図書隊員として認め、以後は親しい仲となる。 アニメ版では手塚の指導をしており、当初はあまりあてにしていないが、茨城県展の検閲抗争で負傷し、代わりに敵のスナイパーたちを手塚が一撃で狙撃したのを見て成長したことを喜ぶ。 郁のことは「娘っ子」と呼ぶこともあり、「うっかりすると隊長(玄田)の流儀を直系で受け継ぐ人材になりそうだ」と評している。 笑い方は『トムとジェリー』の猫・トムに似ていると評される。既婚者。 吉田 達也(よしだ たつや) 防衛部、一等図書士。郁が教官を務めた1人。 元気と調子だけはよい新隊員。不注意な言動が多く(SIG P220を1年差で撃つことができなかったことを悔しがるなど)、郁に何度も叱られ拳骨を落とされている。 安達 萌絵(あだち もえ) 防衛部、一等図書士。手塚が教官を務めた1人。 吉田と同期の女性隊員。明るく積極的な性格。図書特殊部隊唯一の女性隊員である郁にとても憧れており、自身も特殊部隊入りを目指している。 平賀(ひらが) 声 - 高瀬右光 / 演 - 嶋田久作 警視庁の刑事。玄田曰く「警察の親戚」。しばしば玄田に振り回される。アニメ版では利用者の情報開示をはねつけた稲嶺に対し、一目置いているような描写がある。 実写映画では警部補。原作やアニメ版とは違って図書隊に非協力的で、玄田との面識も無い。
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