コンピュータ・インターネット
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「21世紀」の記事における「コンピュータ・インターネット」の解説
21世紀初頭は、前世紀期末に引き続きIT関連のテクノロジーが高度化してきた時代である。従来からのパソコンや携帯電話(2010年代前半にフィーチャー・フォンからスマートフォンに移行)に加え、2003年ごろからいわゆるデジタル三種の神器(デジタルカメラ・DVDレコーダー・薄型テレビ)をはじめ、デジタルメディアプレーヤーなどのデジタル家電機器が浸透した。こうして、2000年代後半においてコンピュータはすでに「一家に一台」から「一人一台」を超え、「一人多数台」のレベルへと移行するまでの普及を遂げた。これらは、「20世紀における21世紀像」を大きく上回る進化を遂げ、個々のコンピュータの性能も1980年代のメインフレームを遥かに凌駕しており、情報通信技術による社会の変化は情報革命とも呼ばれる。 コンピュータを常に身につけて利用するウェアラブルコンピューティングも、2000年代に携帯電話(スマートフォン)や携帯ゲーム機の普及により一般化した。ウェアラブルコンピューティングデバイスとして古くから構想されていたスマートウォッチやヘッドマウントディスプレイは1990年代に既に商品化されていたが、本格的な普及が始まるのは2010年代後半に入ってからである。また同時期にはIoT、M2M技術が浸透しはじめ、センサと無線接続機能を持つあらゆる製品がインターネットにつながり、相互に情報交換するようになるなど、ユビキタス社会の深化が進みつつある。家電製品や自動車などの組み込みシステムにはリッチなユーザインターフェース(グラフィカルユーザインタフェース (GUI) や音声ユーザーインターフェース (VUI) )と無線ネットワーク機能(携帯電話回線への接続や無線PAN機能)が備えられ、スマートフォンなどと連携して動作するようにもなっている。 コンピュータの性能は集積回路の微細化(ムーアの法則)を主な原動力に急激に上昇しつづけてきたが、2000年代中頃から半導体産業はリーク電流の増大という量子力学的効果に起因する難問に直面した。集積回路を微細化しても以前ほどの高速化にはつながりにくくなり、コンピュータ技術はSIMDやマルチコアなど、並列コンピューティングによる性能向上に舵を切った。またこの頃から回路の微細化が進んでも電力消費と発熱がそれに見合うほど減らなくなった(デナード則の崩壊)ため、回路上で同時稼働させることのできないエリアが増え(ダークシリコン問題)、ヘテロジニアス・コンピューティングや特定アプリケーションに特化した回路 (ASIC) の実装が重要になった。さらに、2016年頃からは集積回路の微細化ペース自体も鈍化しはじめ、ムーアの法則に牽引された従来のコンピュータの性能向上パラダイムは終焉を迎えつつある。EUV露光、回路の多層化、3Dチップなどの新たな実装技術を駆使したとしても、2020年代中には集積回路の微細化が限界に達し従来のノイマン型コンピュータの性能向上が頭打ちになるとみられており、量子の性質を利用する量子コンピュータの普及も期待されている。 一方、人工知能 (AI) の応用は2010年代初頭までごく限られていたが、2012年以降のディープラーニングの普及によりその実用性が大幅に増し、IoTにより生成されるビッグデータの利活用(データマイニング)や、画像認識、画像処理・音声処理や自然言語の処理、意思決定支援、自動運転車両など幅広い分野への応用が急激に進みつつある。
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コンピュータ・インターネット
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「シャンチー」の記事における「コンピュータ・インターネット」の解説
シャンチーの盤面状態の種類は1048、ゲーム木の複雑性は10150と見積もられている。この数値は、シャンチーがチェスよりも複雑だが、将棋より単純であることを意味する。 国際コンピュータゲーム協会(ICGA)の主催するコンピュータオリンピックには、1989年以来シャンチーの部門がある。 台湾では、1980年代よりシャンチープログラムの開発が始まり、1998年には国立台湾大学のELPというプログラムが正式の大会に出場して5段と認められた(2001年には6段に昇進)。また、1999年以降、人間の高段者とコンピュータの対戦大会が毎年行われている。 中華人民共和国は研究で台湾に立ち遅れていたが、21世紀にはいると長足の進歩を示し、2008年のコンピュータオリンピック北京大会では1位から8位までを中華人民共和国のプログラムが独占した(1位は倚天象棋(Intella))。2006年よりコンピュータゲーム選手権が行われている。2006年には863計画の成果 とされるスーパーコンピュータ「浪潮天梭」上で動くシャンチープログラムと人間の大師5人との対戦も行われ、3勝2敗5引き分けでコンピュータが勝利した。 チェスの場合と同様、思考エンジンを差し替えたり、エンジン同士を戦わせたりすることができるソフトウェアも多い。エンジンが使うプロトコルとしては、チェスと同じ WinBoard や UCI プロトコルのほかに、Qianhong の独自プロトコルや UCCI などがあり、プロトコル間の変換プログラムも開発されている。また、多くのソフトウェアは棋譜の保存や読み込み・再現ができるが、棋譜のフォーマットは統一されていない。チェスの PGN が使えるようになっていることが多いが、おなじ PGN でも棋譜の書き方が統一されていない問題と、PGN 自体の機能不足(変化手順を記すことができない)の問題がある。オンライン対局サイトもサイトごとにファイル形式が異なる。 チェス・囲碁などの他の盤上遊戯と同様、シャンチーもインターネット対局が広く行われるようになっている。最初期のネットワーク上のシステムとしては、1993年にハーバード大学にいた陳曦によって設計されたICCS(Internet Chinese Chess Server)があり、これはクライアント・サーバー型のシステムだった。ICCSは現在は運用されていないが、ASCIIによる棋譜の表記方式のひとつであるICCS方式 に今もその名が残っている。中国には「弈天棋縁」というシャンチー対局の専用サイトがあるほか、オンラインゲームサイトの「聯衆」や「QQ遊戯」などでもシャンチーの対局ができる。ほとんどは専用のソフトウェアをダウンロードして、サイトに登録する必要があるが、システム言語が中国語になっていないとソフトウェアが動かない場合がある。日本語が使える対戦サイトとしては「SDIN・PlayOK・BrainKing」などがある。英語のものは「Club Xiangqi・Chesscape」など、数が多い。 シャンチーのルールのあいまいさ(とくに千日手関係の)と棋譜表記の不統一は、コンピュータ・インターネットで問題になるため、対局サイトが独自のルールを定義していることもある。
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