食品 食品の概要

食品

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 06:41 UTC 版)

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人間が日常的に食物として摂取するものの総称である[3]

食物(しょくもつ)、食料品(しょくりょうひん)とも呼ばれる。

概説

「食糧」と「食品」と「食物」といった近接した意味の用語があるが、おおむね、「食糧」は食品よりも材料寄りの概念で、食物は食品が調理されたもの、という関係にある、とも説明できる[2]。例えばイネから収穫した米(イネの実)はそのままでは「食糧」であるが、それを精米すると「食品」という位置づけになり、精米された米を炊飯すると「ご飯」(米飯)という「食物」になる、という関係にあるとも説明できる[2]。ただし「食物」という表現は、指す範囲がはっきりせず、漠然と用いられる傾向がある[2]

食品には、さまざまな分類法がある。「植物性食品 / 動物性食品 ...」といった大分類以外にも、それらをさらに細分化した分類、また「タンパク質性食品 / デンプン性食品 / 脂肪性食品 ...」といった栄養学的分類、「生鮮食品 / 加工食品」という加工状態による分類、「醸造品 / 缶詰食品 / レトルト食品 / 冷凍食品 ...」といった加工法による分類法 等々がある。→#食品の分類

食品は安全・栄養・経済・実用・嗜好などの価値で評価・分析できる。 → #食品の価値

食品は、品質低下の防止、輸送・供給の安定、食の安全、栄養価の保持などのために保存が行われている。 → #食品の保存

食品をそのまま保存する方法には、冷蔵、冷凍、包装、乾燥などの方法があり、加工した上で保存する方法としては塩蔵、砂糖漬け、酢漬け、醤油・味噌づけ、瓶詰・缶詰などがある。 → #食品の保存方法

食品の定義

人間が口から摂取するものは、人間の健康に影響を及ぼす。例えば「野菜」と呼ばれることになったものの多くが、もともとは野生で自生していた植物であり、人間が試しにそれをそれを食べてみたら健康状態が改善され、活力を得られたりしたといういきさつを持つ。

例えば、玉ねぎも、もともと古代では、スタミナをもたらしてくれる食品であり、たいていの病気の治癒に役立つ「薬」とも位置付けられていた[4]。その後の疫学調査で、玉ねぎを食べることが胃ガン・大腸ガン・食道ガンを減らす効果があることや、高脂血症に対する顕著な改善効果があることが明らかになった[4]

一方で「食品」とは別に特定の医学的効能をもつ「医薬」は別のカテゴリとすることで、それらに対し法的規制をしっかりと強化することができるしくみを整えている。

日本

日本食品衛生法第4条は「この法律で食品とは、全ての飲食物をいう。ただし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)に規定する医薬品医薬部外品及び再生医療等製品は、これを含まない。」と規定する[5][注 1]食品安全基本法2条における「食品」の定義も同様である。

米国

米国の制度上の分類では「食品及び栄養摂取の目的で口から入るもの」について主に保健福祉省(Department of Health and Human Services、HHS)のアメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)の食品安全・応用栄養センター(Center for Food Safety and Applied Nutrition、CFSAN)の所管としている[7]


注釈

  1. ^ 法改正前の食品衛生法第4条では、「この法律で食品とは、すべての飲食物をいう。ただし、医薬品医療機器等法(昭和35年法律第145号)に規定する医薬品及び医薬部外品は、これを含まない。」と規定していた[6]

出典

  1. ^ 他言語では、: alimentum : Lebensmittelなど。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 小学館『日本大百科全書』「食品」河野友美 執筆。
  3. ^ 広辞苑第6版
  4. ^ a b タマネギの医学
  5. ^ 用語解説(食品ロス参照)”. 京都府. 2020年6月1日閲覧。
  6. ^ 食品衛生法(昭和二十二年十二月二十四日法律第二百三十三号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2009年11月30日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i 健康食品調査(米国)”. 日本貿易振興機構ロサンゼルス事務所農林水産・食品調査課. 2020年6月1日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 資料 1-1. コーデックス食品分類システム(Food Category System: FCS)”. 農林水産省. 2020年6月1日閲覧。
  9. ^ 「食べ物と健康 食品の安全」(健康・栄養科学シリーズ)p13 有薗幸司編 独立行政法人国立健康・栄養研究所監修 南江堂 2013年(平成25年)4月1日第1刷
  10. ^ 「食べ物と健康 食品の安全」(健康・栄養科学シリーズ)p13 有薗幸司編 独立行政法人国立健康・栄養研究所監修 南江堂 2013年(平成25年)4月1日第1刷
  11. ^ 「食べ物と健康 食品の安全」(健康・栄養科学シリーズ)p8 - 9 有薗幸司編 独立行政法人国立健康・栄養研究所監修 南江堂 2013年(平成25年)4月1日第1刷
  12. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 29–31.
  13. ^ 食品保健研究会(編) 1989, p. 29.
  14. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 29–30.
  15. ^ 食品保健研究会(編) 1989, p. 30.
  16. ^ a b 食品保健研究会(編) 1989, p. 31.
  17. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 91–92.
  18. ^ a b c d e f 食品保健研究会(編) 1989, p. 92.
  19. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 92–93.
  20. ^ a b c d e f g h i 食品保健研究会(編) 1989, p. 93.
  21. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 93–94.
  22. ^ a b c d e f 食品保健研究会(編) 1989, p. 94.
  23. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 94–95.
  24. ^ a b c d e f g h i j 食品保健研究会(編) 1989, p. 95.
  25. ^ 食品保健研究会(編) 1989, pp. 95–96.
  26. ^ 「食文化としての昆虫食」p43 野中健一 (「文化昆虫学事始め」所収 三橋淳小西正泰編 創森社 2014年(平成26年)8月20日第1刷)
  27. ^ 「イスラエルのユダヤ料理」p110 鴨志田聡子(「イスラエルを知るための62章 第2版」所収 立山良司編著 明石書店 2018年(平成30年)6月30日第2版第1刷)
  28. ^ 『イスラームと食』p370 山根聡(「インド文化事典」所収)インド文化事典製作委員会編 丸善出版 2018年(平成30年)1月30日発行
  29. ^ 「食と健康 インドの浄・不浄観と社会」p107 - 109 松尾瑞穂(「世界の食に学ぶ 国際化の比較食文化論」所収 河合利光編 時潮社 2011年(平成23年)11月25日第1版第1刷
  30. ^ 『イスラームと食』p370 山根聡(「インド文化事典」所収)インド文化事典製作委員会編 丸善出版 2018年(平成30年)1月30日発行
  31. ^ 『アルコール』p384 池亀彩(「インド文化事典」所収)インド文化事典製作委員会編 丸善出版 2018年(平成30年)1月30日発行
  32. ^ 「食 90億人が食べていくために」(サイエンス・パレット025)p90-91 John Krebs著 伊藤佑子・伊藤俊洋訳 丸善出版 平成27年6月25日発行
  33. ^ 「新・食文化入門」p30 - 34 森枝卓士南直人編 弘文堂 2004年(平成16年)10月15日初版1刷発行
  34. ^ 「食文化の多様性と標準化」p79 岩間信之(「グローバリゼーション 縮小する世界」所収 矢ヶ﨑典隆山下清海加賀美雅弘編 朝倉書店 2018年(平成30年)3月5日初版第1刷)
  35. ^ 「食で読み解くヨーロッパ 地理研究の現場から」p120-124 加賀美雅弘 朝倉書店 2019年4月10日初版第1刷
  36. ^ a b 「火と人間」p4 磯田浩 法政大学出版局 2004年(平成16年)4月20日初版第1刷
  37. ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p119 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年(平成24年)5月30日初版第1刷
  38. ^ 「新訂 食用作物」p3 国分牧衛 養賢堂 2010年(平成22年)8月10日第1版
  39. ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p110 - 111 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年(平成24年)5月30日初版第1刷
  40. ^ 南直人『ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命』講談社〈講談社選書メチエ〉、1998年、56 - 58頁。ISBN 4-0625-8123-X
  41. ^ 南直人『ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命』講談社〈講談社選書メチエ〉、1998年、98頁。ISBN 4-0625-8123-X
  42. ^ 南直人『ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命』講談社〈講談社選書メチエ〉、1998年、195 - 200頁。ISBN 4-0625-8123-X
  43. ^ 南直人『ヨーロッパの舌はどう変わったか 十九世紀食卓革命』講談社〈講談社選書メチエ〉、1998年、209 - 212頁。ISBN 4-0625-8123-X
  44. ^ a b 「食料の世界地図」p78-81 エリック・ミルストーン、ティム・ラング著 中山里美・高田直也訳 大賀圭治監訳 丸善 平成17年10月30日発行
  45. ^ 「食 90億人が食べていくために」(サイエンス・パレット025)p144-145 John Krebs著 伊藤佑子・伊藤俊洋訳 丸善出版 平成27年6月25日発行
  46. ^ 「食料の世界地図」p12-13 エリック・ミルストーン、ティム・ラング著 中山里美・高田直也訳 大賀圭治監訳 丸善 平成17年10月30日発行
  47. ^ https://www.unicef.or.jp/news/2020/0173.html 「世界の飢餓人口 増加続く 2030年の「飢餓ゼロ」達成困難のおそれ ユニセフなど、国連5機関が新報告書」公益財団法人 日本ユニセフ協会 2020年7月13日 2021年2月5日閲覧
  48. ^ [1] 鎌倉市 2021年7月1日閲覧






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