カタルシス
「カタルシス」とは、イライラする気持ちや何かを不安に思う気持ちといった私生活に影響を与えようなネガティブで淀んだ感情を浄化することのことを意味する表現。例えば心理学や精神医学の用語として学問的に用いられたり、旅行や読書といった息抜きを伴う行動を通じてリラックスをするという文脈でも用いられたりする。看護の現場の使用例では慢性疾患を患う患者が感じている心のしこりを取り除き、痛みや苦痛を緩和する療法のことを指す。
カタルシスはギリシア語の「katharsis」が由来となっている言葉で「排泄」「浄化作用」などの意味があると言われている。ギリシアでは、オルペウス教やピタゴラス教団の宗教用語として扱われており、殺人などを犯した人の穢れた魂を浄化するお祓いのことを指している。また、古代ギリシアでは医学用語としてもカタルシスを用いており、体内の異物を取り除くために薬物などによって嘔吐させたり、下痢を起こさせることで体内の不純物を排泄するという意味ももつ。
心理学・精神医学の分野では、抱え込んでいた気持ちを吐き出して「心が浄化されること」という意味があるが、カタルシスを最初に発見したのは精神学者のブロイラーである。ブロイラーのクライアントであったアンナは、手足の麻痺や視覚障害、言語障害などのヒステリー障害に悩まされていた。さらにコップの水が飲めないという悩みを抱えていたが、ある日昔嫌いだった家庭教師がコップを使って犬に水を与えているのを見たことを思い出したとブロイラーに告白する。このことがきっかけでアンナはコップの水を飲めるようになり、ブロイラーは無意識に心の中に抑えつけられていた感情を意識することで症状が消失することを発見した。その後、精神科医であるフロイトが精神療法と催眠療法を合わせた「悲しい話を聞いて泣くことで精神を開放させる療法」に発展させ、心理学・精神医学の分野でもカタルシスが使用されることになったと言われている。
語源をたどるとカタルシスは、宗教用語や医学用語として専門的な場面で使用される言葉であったが、現在は一般的に耳にする機会がある言葉として広まっている。そのきっかけとなったのは、古代ギリシアの哲学者アリストテレスが『詩学』の中で悲劇の効用としてカタルシス論を展開したことだと言われている。『詩学』の中で、人は悲しく痛ましい物語を鑑賞すると心のなかに恐れや哀しみの気持ちが生まれ無意識に心の奥にしまわれていた辛く悲しい感情を解放して心を浄化することができると表されており、悲劇の物語に感情移入したあとに心がスッキリするのはこの作用によるものと考えられる。
「カタルシス」の熟語・言い回し
カタルシスを感じるとは
カタルシスを感じるとは、心の中に押し殺していた感情を解放してスッキリとした気持ちを感じることである。カタルシスを感じる方法には、美しい景色を眺めたり読書や映画などで登場人物に共感するなど様々な方法がある。
カタルシス効果とは
カタルシス効果とは、心の中に無意識に抑圧していた感情を解放することで心がスッキリとする効果のことを表す。ネガティブな感情がもつパワーを溜め込んでしまうと心や身体に悪影響を及ぼしてしまうことがあるため、誰かに話しを聞いて貰ったり、紙に書き出したりと自分の心の中を言葉で表現して吐き出すと精神のバランスを保つことができる。
カタルシス効果は、心理療法として看護の現場などでも取り入れられている。特に慢性的な疾患や慢性疼痛を抱えている患者は、心の中に不安や苦痛などの心理的なダメージを抱えている場合がある。負の感情を心の中に押し込めて我慢している場合もあるが、中には無意識のうちに心の中に感情を押し込んで抑圧していることもあり、このような精神的な影響が痛みや症状に関与していることも少なくない。看護の現場では患者が抱えている負の感情を言葉で表現して話してもらうことで、心の中のしこりを外部に表出させて精神を楽にする効果があるとされている。
効率よくカタルシス効果を引き出すには、聞き役との信頼関係を築く必要がある。患者が心の中に抱えている悩みや苦痛、不満などは他人には打ち明けにくいと感じている場合が多い。したがって、他人から会話を引き出すことに長けた人であっても、相手の人物から信用されていないと引き出すことは難しい。
また、基本的に話を聞いているときには相手を否定するような言葉を発してはいけない。相手の考えていることを話しているときに否定するような言葉を言ってしまうと相手は自分をわかってくれないと感じてしまう。なかなか話してくれないからといって無理に聞き出すのも避けるべきである。打ち明けにくい内容を話すため、なかなか話が始まらなかったり、話している最中に度々沈黙してしまうこともあるが、それだけ相手が話をしにくい内容である可能性が高いため決して急かしてはいけない。このような行為は、せっかく築き上げた信頼関係を損なう原因となってしまうため注意が必要である。
カタルシスの解放とは
カタルシスの解放とは、心の淀みとなっている過去のトラウマや苦悩から解放されて心が晴れた状態になることである。カタルシスを解放するには、自分の心の中に普段は口に出せないような辛い体験や感情を外に吐き出す必要がある。具体的には家族や友人などに話を聞いてもらったり、紙に書くなどの方法があるが、言葉で表現するのが難しければ絵やコラージュなどの創作物を作り、自分の心の中にある言葉にできない自分の気持ちを表現しても良い。
カタルシスを得るとは
カタルシスを得るとは、心の中に溜まっているもやもやを一気に外に解放したときに快感を得ることである。人が悩みや苦悩を信頼できる人物に相談すると心の中がスッキリするが、その他にも思いっきり笑う、怒鳴る、泣くなど感情を外へ出すことでカタルシスを得ることができる。
ブラックバードカタルシスとは
『ブラックバードカタルシス』とは、2021年11月3日にThe BirthdayがリリースしたEP『CORE 4』の中に収録された細かく刻まれるギターサウンドが印象的なロックナンバーである。モノクロの映像が印象的なMVでは楽曲テーマでもある輪廻転生が表現されており、リリース日にYou Tubeでプレミア公開されたことでも話題となった。
最後のカタルシスとは
『最後のカタルシス』とは、人気アイドルグループNMB48が2012年05月09日発売した『ナギイチ』のtypeAの中に収録されている楽曲である。フロントと後ろのメンバーでダンスの振り付けが違うことが大きな特徴である。
「カタルシス」の使い方・例文
・今日、初めてカタルシスという概念を知った。・過去の辛い出来事をノートに書き出したらカタルシスを感じることができた。
・先月から負け試合が続いていただけに、今日の試合でのホームランにはカタルシスを感じた。
・カラオケで大声で歌うとカタルシスを感じることができる。
・マーケティングや人材採用などビジネスシーンで積極的にカタルシスを取り入れている企業がある。
・NMB48白組の『最後のカタルシス』のMVを見て楽しんだ。
・音楽の美しい音色を聞いてカタルシスを解放することができた。
・カタルシス療法を受けたので、心の中がスッキリした気持ちになった。
・カタルシス効果には、ビジネスにおける効果と日常生活における効果が期待できる。
・『ブラックバードカタルシス』は、ロックファンにはぜひ一度聞いて貰いたい楽曲である。
誤った使い方の例には、「悲劇のヒロインが最後に王子様と結ばれて幸せになったときにカタルシスを感じた」などがある。特に演劇などの場合のカタルシスは『詩学』に由来するため、観客がヒロインに憐れみを感じ、泣いたり怒ったりして感情を解放することである。したがって、主人公のヒロインが最後に報われている様子をみてスッキリした気持ちになることがカタルシスというわけではないので使い方には注意したい。
カタルシス【(ギリシャ)katharsis】
katharsis
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 15:44 UTC 版)
| 「katharsis」 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| TK from 凛として時雨 の シングル | ||||||||
| 初出アルバム『彩脳』 | ||||||||
| B面 | memento | |||||||
| リリース | ||||||||
| 録音 | ハンザ・スタジオ, Studio 6 | |||||||
| ジャンル | J-POP オルタナティヴ・ロック アニメソング |
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| 時間 | ||||||||
| レーベル | ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ | |||||||
| 作詞・作曲 | TK | |||||||
| チャート最高順位 | ||||||||
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| TK from 凛として時雨 シングル 年表 | ||||||||
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「katharsis」(カタルシス)は、日本のロックバンド・凛として時雨のギター・ボーカルであるTKがTK from 凛として時雨名義として、2018年11月21日にソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズより発売された3枚目のCDシングル[5]。
表題曲は、テレビアニメ『東京喰種トーキョーグール:re』最終章のオープニングテーマとして書き下ろされている[6]。
概要
背景
本楽曲は、テレビアニメ『東京喰種トーキョーグール:re』最終章のオープニングテーマとして使用されており、TKがテレビアニメシリーズ『東京喰種トーキョーグール』の主題歌を担当するのは、「unravel」以来約4年4ヶ月振りとなった。
TKは『東京喰種トーキョーグール:re』最終章のオープニングテーマに起用されたことについて、次のようにコメントをしている[7]。
| 「 | この類い稀な物語の中で、 僕の音楽をより一層深くえぐるように鳴らすことが出来ました。 唯一無二の存在はたくさんあれど、 この組み合わせが創り出す世界は究極のそれであると願っています 。たくさんの素晴らしい音が彩ってきた東京喰種の最後のピース、 自分の全てを賭けて埋めさせていただきます。スイさん、 陰ながら作品を共に創ることが出来て嬉しかったです。 本当にお疲れ様でした。 | 」 |
—TK from 凛として時雨 |
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また、レコーディングには、ベーシストの吉田一郎不可触世界、キーボーディストの世武裕子、ドラマーのBOBO、ヴァイオリニストの佐藤帆乃佳などが参加した[8]。
リリース
2018年9月9日に一ツ橋ホールで行われた『東京喰種トーキョーグール:re』のキャストが出演するイベントにて表題曲が『東京喰種トーキョーグール:re』最終章のオープニングテーマに起用されたことが発表された[9]。翌日にアニメのプロモーション映像が公開され、表題曲の音源が一部が公開された[10]。
同年10月9日に3rdシングル「katharisis」をリリースすることも発表された。CDには表題曲と表題曲のアニメサイズ版、インストゥルメンタル版の他、カップリングとして新曲「memento」が収録された[11]。なお、初回生産限定盤には2017年10月14日にビルボードライブ東京で開催されたアコースティックライブ、「Acoustique Electrick Session」のライブ音源が収録される他[12]、『東京喰種』の原作者である石田スイが描き下ろしたイラストを使用したスリーブが付属する[13]。
同年10月10日0時の『東京喰種トーキョーグール:re』の放送直後より表題曲のフルサイズ版のダウンロード配信、表題曲のアニメサイズ版のダウンロード配信とサブスクリプション配信が先行開始された[14]。
同年11月21日に通常版、初回生産限定盤の2形態でリリースされた。また同日には表題曲のフルサイズ版のサブスクリプション配信が開始された[8]。
評価
カルチャーライターのふじもとは「ピアノと弦楽器が織り成す淑やかな世界とTKの切り裂くようなギターを軸としたバンドサウンドが独特の暗然たるサウンドスケープを生み出す怪作」と評価している[15]。
ミュージックビデオ
CDのリリース日である2018年11月21日にミュージックビデオがYouTubeにて公開された。監督はクリエイティブエージェンシーのmaxillaが担当した[16]。
収録内容
| 全作詞・作曲: TK。 | ||
| # | タイトル | 時間 |
|---|---|---|
| 1. | 「katharsis」 | |
| 2. | 「memento」 | |
| 3. | 「katharsis (TV edit)」 | |
| 4. | 「katharsis (Instrumental)」 | |
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合計時間:
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| TK from 凛として時雨 “Acoustique Electrick Session” at Billboard Live TOKYO 2017.10.14 | ||
| # | タイトル | |
|---|---|---|
| 1. | 「dead end complex」 | |
| 2. | 「Secret Sensation」 | |
| 3. | 「Signal」 | |
| 4. | 「Wonder Palette」 | |
| 5. | 「an artist」 | |
| 6. | 「Showcase Reflection」 | |
| 7. | 「last eye」 | |
| 8. | 「contrast」 | |
| 9. | 「unravel」 | |
演奏
- katharsis
- memento
- TK : Vocal, Guitar
- BOBO : Drums
- 世武裕子 : Piano
- 佐藤帆乃佳 : Violin
- 菊地幹代 : Viola
- 村中俊之 : Cello
- TK from 凛として時雨 “Acoustique Electrick Session” at Billboard Live TOKYO 2017.10.14
タイアップ
| 年 | 楽曲 | タイアップ |
|---|---|---|
| 2018年 | katharsis | テレビアニメ『東京喰種トーキョーグール:re』最終章オープニングテーマ |
脚注
出典
- ^ “Billboard Japan Hot 100 | Charts”. Billboard JAPAN (2018年10月17日). 2023年12月31日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Top Singles Sales | Charts”. Billboard JAPAN (2018年10月17日). 2023年12月31日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Download Songs | Charts”. Billboard JAPAN (2018年10月17日). 2023年12月31日閲覧。
- ^ “Billboard Japan Hot Animation | Charts”. Billboard JAPAN (2018年10月17日). 2023年12月31日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨が「東京喰種:re」OPテーマをシングル化、全国ツアーも開催(動画あり)”. 音楽ナタリー (2018年10月9日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “アニメ「東京喰種:re」第2期キービジュアル公開、OPはTK from 凛として時雨”. コミックナタリー. 2028年9月9日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、アニメ『東京喰種トーキョーグール:re 』OPテーマシングルリリース”. リアルサウンド (2028年10月9日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ a b “TK from 凛として時雨、本日リリースのTVアニメ『東京喰種:re』“最終章”OPの新曲「katharsis」のMVの全貌が公開!”. リスアニ! (2018年11月21日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、再びアニメ「東京喰種」オープニング曲を書き下ろし(コメントあり)”. 音楽ナタリー (2028年9月9日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨によるOPテーマ使用、アニメ『東京喰種:re』第2期のPV公開 | Daily News”. Billboard JAPAN. 2018年9月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、アニメ『東京喰種:re』OPテーマのリリース&全国ツアー決定 | Daily News”. Billboard JAPAN (2018年10月9日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、ニュー・シングル『katharsis』11月21日発売!「東京喰種トーキョーグール:re」”最終章”OPテーマ”. TOWER RECORDS ONLINE. 2023年7月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、石田スイ描き下ろし新SGスリーブのイラスト公開&ツアー2次先行スタート | Daily News”. Billboard JAPAN (2018年10月25日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨、アニメ『東京喰種:re』OP曲“katharsis”リリース&全国ツアー開催 (2018/10/09) 邦楽ニュース”. ロッキング・オン (2018年10月9日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ “『ハガレン』『ヒロアカ』『東京喰種』……アニメとともに高い海外人気を得た主題歌・テーマソングを振り返る”. リアルサウンド (2022年7月24日). 2023年7月26日閲覧。
- ^ “TK from 凛として時雨 – "katharsis"”. クレジットデータベースBAUS. 2023年7月10日閲覧。
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