keel
「keel」の意味・「keel」とは
「keel」は、船の底部にある主要な構造部分を指す英単語である。船体の中心線に沿って延び、船の安定性を保つ役割を果たす。また、船の全体的な形状を決定する重要な要素でもある。例えば、長い船の場合、keelは船の全長にわたって延びている。「keel」の発音・読み方
「keel」の発音は、IPA表記では/kil/である。カタカナ表記では「キール」となる。日本人が発音する際のカタカナ英語の読み方も「キール」である。この単語は発音によって意味や品詞が変わるものではない。「keel」の定義を英語で解説
「keel」は英語で"The principal structural member of a boat or ship, running along the center of its length, to which the frames are attached"と定義される。これは、「船または船の主要な構造部分で、その長さの中心に沿って走り、フレームが取り付けられる部分」という意味である。「keel」の類語
「keel」の類語としては、「hull」や「bottom」がある。これらはいずれも船体を指す言葉であるが、「hull」は船体全体を、「bottom」は船底部を指す。「keel」に関連する用語・表現
「keel」に関連する用語としては、「keelhaul」がある。これは、罰として船底を通過させるという古い海軍の慣習を指す言葉である。また、「even keel」は、安定した状態や平衡を保つことを表す表現である。「keel」の例文
以下に「keel」を用いた例文を10個示す。 1. The keel provides stability to the ship.(キールは船に安定性を提供する)2. The keel runs along the centerline of the ship.(キールは船の中心線に沿って走る)
3. The ship has a long and narrow keel.(その船は長くて狭いキールを持っている)
4. The keel is the backbone of the ship.(キールは船の背骨である)
5. The keel was damaged in the storm.(キールは嵐で損傷した)
6. The ship's keel was laid down in 1943.(その船のキールは1943年に敷かれた)
7. The keel helps to maintain the balance of the ship.(キールは船のバランスを保つのに役立つ)
8. The keel is the most important part of the ship's structure.(キールは船の構造の最も重要な部分である)
9. The ship's keel is made of steel.(その船のキールは鋼でできている)
10. The keel of the ship was visible at low tide.(その船のキールは干潮時に見えた)
竜骨 (船)
(keel から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/30 03:25 UTC 版)


竜骨(りゅうこつ、英: keel)は、船舶の構造材のひとつで、船底中央を縦に、船首から船尾にかけて通すように配置される強度部材。本来は唐船の船底(カワラ)の名称だが英語のキール(keel)の訳に当てられている[1]。
また、飛行船など船舶以外の輸送機器においても、同様の効果を持つ底部構造材を竜骨と呼称する場合もある。
唐船
古典的な造船では、まず竜骨を船の前後方向に準備し、竜骨に対して直角(船の左右方向)に肋材を組み、それを梁によって固定することから始まり、この基礎部分が船の強度の源となる。
唐船では船の各部に十二支の動物を象った名称が当てられており(鼠橋(矢倉への梯子)、牛欄(矢倉の手すり)、虎尾(帆控え索)、兎耳(帆柱頂部の挟み)、水蛇(防舷材)、馬面(帆摺)、羊頭(双係柱)、猴袋(物入れ)、鶏桿(船底の敷板)、狗牙(船底の索を固定している部材)、木危猪(帆柱の控木))、竜骨もその一つである[1][2]。太く長いことから竜の背骨にたとえて竜骨と称された[2]。
和船
和船では舳から艫まで船底を通る縦通材を間切航(まぎりがわら)とも呼んだ[2]。
洋式船舶のキール
概念
キール(keel)は船底に突き出した部分で、帆船には欠かせない構造であり、バラストの役割や風圧で風下に流されるリーウェイ(Leeway)を防ぐために水圧を発生させる役割を持っていた[1]。しかし、汽船では帆船にみられるこのような突起部は無用な抵抗を生じる[1]。
一方で鋼船構造の船舶が現れ船底外板がすべて平板になってもキールと呼ばれており、本来のキールの意味からは外れるが平板竜骨(Flat keel)と呼ばれることがある[1][2]。 現代のFRP船やタンカー等は外板のみの船底の構造の船舶もある[1]。
日本では江戸末期に西洋の造船技術が導入されたが、訳が付けにくく、唐船の竜骨が採用された[1]。
なお、キールは船の主要部材で隻数の単位にもなっている[1]。
セーリング・クルーザー
![]() |
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2021年9月)
|
![]() |
この節には独自研究が含まれているおそれがあります。
|




ヨットにおける「キール」は、「竜骨」と呼ばれるような船体の応力を受け持つ部材ではなく、翼のような働きをする水面下の構造である。帆走の際に、水から抗力を得て、船の横滑りを減少させる役割がある。
セーリング・クルーザー(ヨット)では、抗力および復原力を発生させる役割を荷う。キール内に錘を入れており(例えば艇の長さ20~30フィートのものでは数百kg程度)、復原力つまり船体を水平に戻す力も生む。キールを重くすると復原力が増す。
前後に長いタイプを「ロングキール」と言う。しばしば舵と一体化している。ロングキールの船は直進性に優れるが、舵を切っても方向転換しにくい性質を持つ。
前後は短く上下に長いタイプを「フィンキール」と言う。舵とは独立している。舵を切った時の反応の良さ、旋回性能は優れるが、直進性では劣る。また上下に長いため喫水も深くなる。競技用のヨットではこのフィンキールが採用されている。
キールが二つあるタイプ、特に左右に二つ配置されたタイプを「ツインキール」と言う。2つにしたことにより、ひとつ当たりの上下の長さは短くすませることができ、喫水が短くて済む。また、干潮時やビーチングと言う浜への乗り上げをした時でも艇が水平に保たれ、左右に倒れない。
特に世界的なヨットレースなど、高度なレベルで熾烈な戦いが行われているレースにおいては、キールの形状も勝敗の一大要因となる。最近の技術としてはカンティングキールと称するもので、キールを風上側に傾けることで、より強い風に対しても傾き(ヒール)を小さく抑えることができる。
最近ではさらにキールで揚力を発生させて浮力を発揮させるとともに、風下側に水中翼(ハイドロフォイル)を設置して風下側でも浮力を発生することで、船尾(スターン)以外は船全体を水上に浮かして速力を上げる機構が現れ、世界一周レースVendee Globe(ヴァンデ・グローブ)などでは上位の船は殆どがカンティングキールと水中翼を備えるに至っている。
またアメリカスカップのような高速レースでは双胴船の風上側と風下側にL字型の水中翼(ダガーボード)を備え、高速では船体を完全に浮上させて戦われるようになっている。一方、カンティングキールや水中翼は海上の異物に接触することで破壊されやすく、長距離レースではこれらの損傷によりリタイアする例も増えている。
さらに2021年からのアメリカスカップではAC75と呼ばれる単胴船に左右およびスターンに合計3個の水中翼を設置し、高速では完全に船体を浮上させ、また左右の可動式キールで重量をバランスさせるような機構が採用され、2017年に用いられた双胴船AC45F、AC45S、ACCよりさらに高速化され最高速度は時速80キロを超えている。ここにいたり、キールが浮上中には安定性を保つ機能を完全に失うまでに至っている。
各出場チームが様々な工夫をこらした設計を行い、一般にその形状は極秘事項で図面閲覧や写真撮影も、さらに肉眼で見ることも許可されず、上架の時にはカバーシートで隠される。そのため、極秘裏にダイバーを雇い潜らせ競合チームのキールの形状の情報を得る、などということが行われることもあったが、最近のアメリカスカップでは各チームが全く同じクラスの船体を使い戦うようになっている。
出典
- ^ a b c d e f g h 池田勝, 「古今(こきん)用語撰」『らん:纜』 1990年 10巻 p.36-41, 日本船舶海洋工学会, doi:10.14856/ran.10.0_36、2020年6月19日閲覧。
- ^ a b c d 池田勝, 「古今(こきん)用語撰」『らん:纜』 2001年 54巻 p.27-32, 日本船舶海洋工学会, doi:10.14856/ran.54.0_27、2020年6月19日閲覧。
関連項目
- keelのページへのリンク