茶深一味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 14:24 UTC 版)
菰之村 茶深(このむら ちゃみ) / “おぅる” / “紅い女王蜂”使い 特環西南支部局員、異種十号の特殊型虫憑き。憑いている“虫”は深紅の女王蜂で、有する能力は「精神汚染」。相手の感情の一つを増幅することができ、またその能力の対象とその“虫”の能力を上げる副作用もある。特環を裏切ろうと思っており、利用できる人材を集めていた。自分以外はすべて“駒”であるということを信条として動いている。口癖は「くそったれ」。 優秀な頭脳と「虫憑きの戦いの舞台の中心に立つ」という大きな野望を持つが、一方で頭が回るが故に、自らの能力の弱さや器の大きさが大きすぎる野望には見合わないということを感じ苦悩していたが、その苦悩を受け入れた上で戦う強さも持つ。かつてのアリア・ヴァレィである薬屋千晴を手に入れたことを機に特環から行方をくらまし、虫憑きの頂点に立つために動き出した。 現在は少数ながら勢力を拡大中で、彼女の勢力には中心となる彼女自身を象徴するかのように、直接的な戦闘能力は低いがそれ以外に何かしらの能力を持つものが多く集まっている。 “コノハ” 特環中央本部局員、戦闘班に所属する火種四号の分離型虫憑き。憑いている“虫”は重ねた二枚の葉っぱのような体に大きな眼をつけたハムシ。“虫”から伸ばした触手をゴーグルに繋ぐことで望遠能力を持つ。当初は視覚情報での広範囲の索敵能力と、光の屈折率を操って姿を消す能力だけだったが、茶深の“虫”によって能力が向上し、鏡やガラスから瞳に至るまであらゆる反射物を辿って索敵できる超広域索敵能力を手に入れた。彼女自身が読唇術を身に着けているため、盗聴も可能。戦闘能力は無指定並み。 “五人目の一号指定”によって恋人を失ったと思っており、“五人目の一号指定”を探すことを手伝ってくれるという約束から茶深に協力している。 茶深から刺激を受けていた感情は「怒り」。 “ルシフェラ”(“ルーシィー”) 旧むしばねのノース・リーダーで特殊型虫憑き。 詳細は“ルシフェラ”を参照。 白樫 初季(しらかし うぶき) / “からす” 特環中央本部局員、無指定の同化型虫憑き。憑いている“虫”はカラスヤンマ。“虫”を自分とコートに同化させ、飛行能力を付け身体能力を上げている。加速力、旋回能力に関しては右に出るものは居ない。数少ない同化型の虫憑きの一人。しかし、極めて強力な力を持つ同化型の中では例外的に戦闘能力は低い。とはいえ“霞王”を撃退するなど、倒すことはできないものの戦い方によっては格上の虫憑きを退ける力はある。 かつて故郷の島の診療所にいた医者の“先生”から貰った金色のリングのついた“ネックレス”を宝物として大切にしている。しかし、大切な人のために使うという“先生”の言葉通りこの“ネックレス”は夕にメガネをプレゼントするために質屋に売却した。 なおこの“ネックレス”は、ムシウタbugにおいて花城摩理が“先生”にプレゼントしたものである。 青播磨島という自然豊かな島に生まれ育ち、「いつまでも、この島にいたい」という夢を抱いて虫憑きになるが、特環の極秘作戦で島を焼き払われ、故郷と大切な人たち、そして夢を失ってしまう。以来、特環、特に当時命令を下していた魅車八重子に対する復讐心のみを支えとして生きてきた。 無指定の無力な自分では果たせない復讐に強力な一号指定である詩歌を利用するために特環の研究施設から詩歌を逃亡させるが、成り行きから逃亡中に出会った夕と三人で特環の包囲網を抜けて桜架市を目指すこととなる。当初は自分の思い通りにならない詩歌と夕を疎ましく思っていたが、自分のことを純粋に信じてくれる二人を徐々に大切に思うようになっていき、ついには詩歌の言葉で“島を元通りにする”という新たな夢を見出すに至った。 その後は東中央支部に保護され居候していたが、千晴とともに茶深の仲間となり特環を脱走する。 鮎川 千晴(あゆかわ ちはる) 声 - 能登麻美子 西遠市に住む高校2年生。心の中で誰かに語りかけるという奇妙な癖を持っているが、明るい性格で学校での友人も多く、生徒会の副会長も務めている。 前述の“語りかけ癖”に加え、5年前に今の母親が再婚する直前までの記憶を全て失っていること、根拠のない“罪悪感”に常に付きまとわれていることなど普通とはいえない部分があるが、本人は深く気にしていない。 旧姓を薬屋と言い、その正体は大助の姉、薬屋千晴(鮎川姓は母の再婚によるもの)。 自覚はないが極度のブラコンで(茶深曰く弟バカ)、大助を語る時は常に褒めまくり、大助をとても気にかけ、自分のことを二の次にするほど可愛がっている。 昔から、嘘をつくときには語尾に「ホント、それだけ」と言うのが癖になっている。 過去に大助の夢に誘われた“三匹目”こと“アリア・ヴァレィ”の宿主となって大助を虫憑きにした張本人。宿主になった当初から大助の夢を食べることを頑なに嫌がり、“アリア・ヴァレィ”と同じく大助の夢を狙ってきた“大喰い”から大助を守るために“大喰い”と争いまでしたが、最終的に瀕死の重傷を負ってしまった大助を助けるため虫憑きにし、それによってその器としての役目を終え、“アリア・ヴァレィ”と大助に関する記憶を失った。 大助を虫憑きにしたことを自らの罪であると感じており、彼女の中の“罪悪感”はそのことによるもの。 大助に殺してもらう事を願っていたため“大喰い”に危うく虫憑きにされそうになるが、大助に許された事により、大喰いを拒絶した。 西遠市で巻き起こった虫憑きの戦いに巻き込まれた際に記憶を取り戻し、それ以後は茶深と共に行動する。一時的に東中央支部に保護されていたが、初季と共に脱走し、茶深と合流する。 かつて交わしたアリア・ヴァレィの「安住の地」になるという約束を果たすためにアリアの匂いを辿り、無事、アリアの宿る“ネックレス”を発見した。 佐藤 陽子(さとう ようこ) 自分の住む町で、箱庭を使ってカウンセリングを行うという特技、そして最初に生み出した虫憑きの虫である“ゲニウス”と“ロキ”を使い、更には“大食い”を共に利用しあって数々の虫憑きを生み出していた。 特環中央本部の副本部長である魅車八重子のカウンセリング記録を所持しており、彼女を“魔王”、また特環所属の虫憑きをその手先と考えて恐れていた。そして“勇者”として彼女や虫憑きと戦うために“ゲニウス”を成長させようと“大喰い”を利用して生み出したばかりの“虫”を直接“ゲニウス”の餌にしていた。 別の町で、田央萌々の虫と記憶を封印した張本人。封印の方法は“埋葬式”という強烈な催眠作用による暗示。 「便利屋きらり☆」に“紅い女王蜂使い”の捜索を依頼していた。調査報告を聞くため便利屋を偶然訪れていた際、“ネックレス”に残るアリアの匂いを辿ってきた茶深一行と出会う。 また茶深の能力を受け「恐怖」を刺激されている。 海老名 夕(えびな ゆう) 赤牧市に住むごく普通の少女。偶然から“浸父”の実験により蘇生した“センティピード”に出会い“ディスク”を託される。特環から逃走中に同じく逃亡中の初季と詩歌に拾われ共に逃亡することになる。当初は喧嘩してばかりだったが、三人で困難を乗り越えるうちに成長していく。 心を許しあった初季によってメガネを贈られているが、初季はそのために“先生”から貰った大切なネックレスを手放していた。“ネックレス”を見つけ出し、それを手に初季に会いにいきたいと願い「便利屋きらり☆」を頼ったことで思わぬ再会を果たすことになる。 なおこの“ネックレス”は、ムシウタbugにおいて花城摩理が“先生”にプレゼントしたものである。 杉都 綾(すぎつ あや) / “ジェンシス” むしばねに所属する分離型虫憑き。憑いている“虫”は瑠璃色のゴミムシ。取り込んだ金属やガスを、合成して吐き出すことが出来る。杉都 纏の妹で日本人形のような容姿を持つ少女。物静かで人の話を聞かず、その行動は奇行が目立つ。元は火種八号程度の実力だったが、茶深の能力の副作用で火種二号から三号程の強力な力を持った。むしばねのことを仲間だと思った事は一度もなく、茶深の計画に協力している。千晴を守るため殲滅班と戦い、死亡する。むしばねでは行方不明扱いとなっている。 茶深から刺激を受けていた感情は「寂しい」。 夢は「自分だけを見てくれる人が欲しい」。しかし、自分だけを見てくれる人と言うのは、実際は自分の独りよがりを押し付けているだけで、すぐにわずらわしくなってしまうと言っており、大きな夢を抱きながらも一瞬だけ自分の事を思い出してくれる茶深を慕っていた。 “オゥル” 綺麗な毛並みをした白猫。子猫のときに茶深に拾われた。茶深の能力を初めて受けた存在で、能力の影響で猫らしからぬ知性を身につけていた。千晴の監視任務を茶深の代わりに5年間こなしていたが、“かなた”と戦い死亡。
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