正法念処経とは? わかりやすく解説

正法念処経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:29 UTC 版)

八大地獄」の記事における「正法念処経」の解説

八熱地獄付随する十六の小地獄があるとし、また各々種別挙げる八熱地獄4面に4門があり、門外に各4つの小地獄があり、これを合して十六小地獄十六増地獄、四門地獄、副地獄)という。八熱地獄合せば百三十地獄となる。小地獄中央の八熱地獄亡者衆生)が迷い込む他、中央の地獄落ち条件中でもさらに細かい条件合ったものが落ち例え殺生したもの落ちる「等活地獄」の小地獄場合、「や鹿を殺した者」「生前勝手気まま殺生をした者」などといった条件備えた地獄があり、その内容各地獄によって異なる。 十六小地獄の別名の一つ四門地獄」の場合、小地獄四種類しかなく、各門一つにつき全種類並んでおり、それが四方にあって4×4十六個であるという。その内容は、 膝まで没するような熱灰の中を歩かされる「煻煨増(とういぞう)」 糞尿泥の河沈められ、そこに巣食う虫たちに喰われる「屍糞増(しふんぞう)」 無数の剣が刃を立てて並ぶ道・刀刃路、刃のを持つ林・剣、無数の剣が生えた木を登り降りさせられる鉄刺、これらを備えた「鋒刃増(ほうじんぞう)」 沸騰した水の河に落とされる「烈河増(れっかぞう)」 といわれている。 八寒地獄にもそれぞれ十六小地獄があると言われているが、具体的な内容伝わっていない。

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正法念処経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:18 UTC 版)

餓鬼」の記事における「正法念処経」の解説

人中餓鬼。この餓鬼はその業因によって行くべき道の故に、これを餓鬼道(界)という。夜に起きて昼に寝るといった、人間正反対行動をとる。 薜茘多餓鬼世界餓鬼閻浮提の下、500由旬にあり、長さ広さは36000由旬といわれるしかして人間最初に死んだとされる閻魔王えんまおう)は、劫初冥土の道を開き、その世界閻魔王界といい、餓鬼の本住所とし、あるいは餓鬼所住の世界の意で、薜茘多世界といい、閻魔をその主とする。余の餓鬼悪道眷属として、その数は無量悪業甚だ多い。

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正法念処経

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:18 UTC 版)

餓鬼」の記事における「正法念処経」の解説

鑊身(かくしん)、私利私欲動物殺し、少しも悔いなかった者がなる。眼と口がなく、身体人間二倍ほども大きい。手足が非常に細く、常に火の中で焼かれている。 針口しんこう)、貪欲物惜しみ心から布施をすることもなく困っている人に衣食を施すこともなく仏法信じることもなかった者がなる。口は針穴の如くであるが腹は大山のように膨れている。食べたものが炎になって吹き出すなどの毒虫にたかられ、常に火で焼かれている。 食吐(じきと)、自らは美食楽しみながら、子や配偶者などには与えなかった者がなる。荒野住み食べても必ず吐いてしまう、または獄卒などに無理矢理かされる身長が半由旬もある。 食糞(じきふん)、僧に対して不浄食べ物与えたものがなる。糞尿の池で蛆虫糞尿飲食するが、それすら満足に手に入らず苦しむ。次に転生してもほとんど人間には転生できない。 無食(むじき)、自分権力笠に着て善人を牢につないで餓死させ、少しも悔いなかった者がなる。全身飢渇の火に包まれて、どんなものも飲食できない。池や川に近づく一瞬干上がる、または鬼たちが見張っていて近づけない。 食気(じっけ)、自分だけご馳走食べ妻子には匂いしか嗅がせなかった者がなる。供物香気だけを食すことができる。 食法(じきほう)、名声金儲けのために、人々を悪に走らせるような間違った説法行った者がなる。飲食代り説法食べる。身体大きく体色黒く長い爪を持つ。人の入らぬ険し土地で、悪にたかられ、いつも泣いている。 食(じきすい)、薄めた酒を売った者、酒にミミズ混ぜて無知な人を惑わした者がなる。求めて飲めない入って上がってきた人から滴り落ちるしずく、または亡き父母に子が供えた水のわずかな部分だけを飲める。 悕望(きもう)、貪欲嫉妬から善人をねたみ、彼らが苦労して手に入れた物を詐術的な手段奪い取った者がなる。亡き父母のために供養されたものしか食せない。顔はしわだらけで黒く手足ぼろぼろ頭髪が顔を覆っている。苦しみながら前世悔いて泣き、「施すことがなければ報いもない」と叫びながら走り回る。 食唾(じきた)、僧侶出家者に、不浄食物清浄だ偽って施した者がなる。人が吐いた唾しか食べられない。 食鬘(じきばん)、仏や族長などの華鬘(花で作った装身具)を盗み出して自らを飾った者がなる。華鬘のみを食べる。 食血(じきけつ)、肉食好んで殺生し、妻子には分け与えなかった者がなる。生物から出た血だけを食べられる食肉じきにく)、重さごまかして肉を売った者がなる。肉だけを食べられる四辻繁華街出現する。 食香烟(じきかえん)、質の悪い香を販売した者がなる。供えられた香の香りだけを食べられる疾行しっこう)、僧の身で遊興浸り病者与えるべき飲食物自分喰ってしまった者がなる。墓地荒らし屍を食べる。疫病などで大量死者出た場所に、一瞬駆けつける。 伺便(しべん)、人々騙して財産奪ったり、や町を襲撃略奪した者がなる。人が排便したものを食しその人気力を奪う。体中毛穴から発する炎で焼かれている。 地下(じげ)、悪事他人財産手に入れた上、人を縛って暗黒牢獄閉じ込めた者がなる。暗黒の闇である地下住み、鬼たちから責め苦を受ける。 神通じんつう)、他人から騙し取った財産を、悪い友人分け与えたものがなる。涸渇した他の餓鬼嫉妬され囲まれる神通力持ち苦痛を受けることがないが、他の餓鬼苦痛表情いつまで見てなければならない。 熾燃(しねん)、城郭破壊人民殺害財産奪い権力者に取り入って勢力得た者がなる。身体から燃える火に苦しみ人里山林走り回る。 伺嬰児便(しえいじべん)、自分幼子殺され来世夜叉となって他人の子殺して復讐しよう考えた女がなる。生まれたばかりの赤ん坊の命を奪う。 欲食(よくじき)、美しく着飾って売買春した者がなる。人間の遊び場に行き惑わし食物を盗む。身体小さく、さらに何にでも化けられる。 住海渚(じゅうかいしょ)、荒野旅して病苦苦し行商人騙し品物を僅かの値段買い取った者がなる。人間界1000倍も暑い海(ただし枯れ果てている)の中洲に住む。朝露飲んで飢えをしのぐ。 執しつじょう)、権力者に取り入って、その権力笠に着て悪行行った者がなる。閻魔王使い走りで、ただ風だけを食べる。頭髪乱れ上唇と耳は垂れ、声が大きい。 食小児じきしょうに)、邪悪な呪術病人たぶらかした者が、等活地獄苦しみ得た後で転生する。生まれたばかりの赤ん坊食べる。 食人精気じきにんしょうき)、戦場などで、必ず味方になると友人騙して見殺しにした者がなる。人の精気食べる。常に刀の襲われている。10年20年一度釈迦説法修法者(仏・法・僧)の三宝を敬わない人間精気を奪うことができる。 羅刹(らせつ)、生き物殺して宴会催し、少しの飲食高価販売した者がなる。四つ辻で人を襲い狂気落としいれ殺害して食べる。 火爐焼食(かろしょうじき)、善人の友を遠ざけ、僧の食事勝手に食った者がなる。燃え盛る炉心の中で残飯食べる。 住不浄巷陌(じゅうふじょうこうはく)、修行者不浄食事与えた者がなる。不浄な場所に住み嘔吐物などを喰う。 食風(じきふう)、僧や貧し人々施しをすると言っておきながら、実際に彼らがやってくると何もせず、寒風の中で震えるままにしておいた者がなる。風だけを食べる。 食火炭(じきかたん)、監獄監視人で、人々責め苦与え食べ物奪い空腹のため泥土喰うような境遇追いやった者がなる。死体火葬する火を食べる。一度この餓鬼になった者は、次に人間転生しても必ず辺境生まれ味のある物は喰うことができない食毒(じきどく)、毒殺し財産奪ったものがなる。険しい山脈や氷山住み、毒に囲まれ、夏は毒漬け天から火が降り注ぎ、冬には氷漬けと刀の雨が降る曠野(こうや)、旅行者水飲み場であった湖や池を壊し旅行者苦しめた上に財物奪った者がなる。猛暑の中、求めて野原走り回る。 住塚間食灰土(じゅうちょうかんじきねつかいど)、仏に供えられた花を盗んで売った者がなる。屍を焼いた熱い灰や土を食べる。月に一度ぐらいしか食べられない飢え渇き・重い鉄首かせ獄卒に刀や打たれる三つの罰を受ける。 中住(じゅちゅうじゅう)、他人育てた樹木勝手に伐採して財産得たものがなる。樹木中に閉じ込められかじられる木の根元に捨てられ食物しか喰えない。 四交道しきょうどう)、旅人食料奪い荒野飢え渇かせた者がなる。四つ角住み、そこに祀られる食べ物だけを食べられる。鋸で縦横切られ平らに引き延ばされ苦しむ。 殺身(さつしん)、人に媚びへつらって悪事働いたり、邪法正法のごとく説いたり、僧の修行妨害した者がなる。熱い鉄飲まされ大きな苦痛を受ける。餓鬼道の業が尽きると地獄道転生する。

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