不発弾
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不発弾(ふはつだん)は、起爆に関する機構に何らかの不具合があって爆発せずにある砲弾、ロケット弾、誘導弾などの弾薬類の総称である[1][2]。
注釈
- ^ 弾頭仮栓とも。日本軍では弾頭換栓とも表記
- ^ 雷管内の爆薬の劣化や、火器側の撃針の打撃強度不足に起因する不発火など
- ^ 81mm迫撃砲 L16では不可能だが、120mm迫撃砲 RTではりゅう縄と呼ばれる綱を引くことで撃針を操作し不発の時点で当該操作を行い発射を試みることが多い
- ^ 120mm迫撃砲RTの場合は底板付近の操作で弾が取り出せる構造になっており、創立記念などでは、この機能を用いて擬製弾を砲口から落とした後に下から回収し、再び副砲手に弾薬を渡すといった様子が確認できる
- ^ 標的やバックストップ(安土)がある方向で、着弾点の安全が確認可能かつ跳弾が発生しない場所
- ^ SKB工業製12番自動散弾銃を改造したソードオフ・ショットガン
- ^ 多量の放水と催涙ガスを浴びて湿った状態
- ^ 姫路城天守の最上階に落ち、奇跡的に発火しなかったため焼失を免れた例など
出典
- ^ 那覇市. “不発弾”. 2016年8月8日閲覧。
- ^ a b 日本物理探鑛株式会社. “不発弾とはどういうもの?”. 2016年8月8日閲覧。
- ^ a b c “防衛省規格 NDS Y0001D 弾薬用語” (PDF). 防衛省 (2009年5月13日). 2012年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月22日閲覧。
- ^ 『狩猟読本』 社団法人大日本猟友会、2010年、192頁
- ^ 『猟銃等取り扱いの知識と実際』 社団法人全日本指定射撃場協会、2010年、80頁
- ^ a b 伊藤眞吉 「鉄砲の安全(その3)」『銃砲年鑑』08-09年版、180-181頁、2008年
- ^ 『TM 9-1990: Small-Arms Ammunition--September 1947』 US War Department、1948年、37頁
- ^ “第一次世界大戦:不発弾1億発、処理に700年…フランス”. 毎日新聞. (2014年8月2日). オリジナルの2014年8月3日時点におけるアーカイブ。 2014年8月2日閲覧。
- ^ “山火事で第2次大戦の不発弾が多数爆発 ベルリン近郊”. CNN (2018年8月25日). 2018年8月25日閲覧。
- ^ 沖縄県 (2014年8月27日). “不発弾発見時の事故防止に対する周知について”. 沖縄県. 2016年8月8日閲覧。
- ^ 警察庁生活安全局保安課長 (2014年12月25日). “不発弾等の取扱いについて(通達) 警察庁丁保発第205号” (PDF). 警察庁. 2016年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月8日閲覧。
- ^ 沖縄タイムス (2011年6月17日). “修学旅行生が不発弾らしき金属物所持 那覇空港で発見”. 47NEWS. 2011年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月5日閲覧。
- ^ 不発弾か 修学旅行生が銃弾所持 - 琉球朝日放送、2011年6月17日
- ^ 「海岸で拾った不発銃弾は危険」 那覇空港が機内持ち込みで「異例の放送」 - J-CASTニュース、2011年7月11日
- ^ 聖マタイ幼稚園の不発弾爆発40年 負の記憶、後世に - 琉球新報、2014年3月2日
- ^ 薩摩川内市 (2014年3月). “不発弾処理マニュアル”. 薩摩川内市. 2016年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月8日閲覧。
- ^ 沖縄県 (2012年). “不発弾” (PDF). 沖縄県. 2016年8月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月8日閲覧。
- ^ “住宅の建築予定地から不発弾が見つかったらどうなる”. Yahoo!不動産 おうちマガジン (2016年10月17日). 2018年12月10日閲覧。
- ^ “沖縄不発弾等対策協議会 専門部会 ワーキングチーム 報告書(案)《抜粋》”. 内閣府沖縄総合事務局 (2015年). 2020年3月10日閲覧。
- ^ “「ドンッ」沖縄戦の不発弾、民家敷地で爆破処理 住民7時間避難”. 沖縄タイムスプラス (2018年12月10日). 2018年12月10日閲覧。
- ^ 大阪・浪速区の不発弾 撤去「支払い不当」 地主、返還求め市を提訴 毎日新聞 2016年5月26日
- ^ 大阪・浪速区の不発弾訴訟 国も提訴 処理費負担で土地所有者ら 毎日新聞 2016年12月9日
- ^ “不発弾処理、所有者ら敗訴 大阪市と国の負担認めず 大阪地裁”. 産経新聞. (2018年2月26日) 2018年8月3日閲覧。
不発射弾
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多くの弾丸、特に銃弾は弾頭と発射薬(装薬)、銃用雷管が薬莢に組み付けられた装弾(実包)の形態で使用者に供給されることが多い。また、大砲でも比較的小口径のものの場合には、銃弾と同様の形態で砲弾が供給される場合がある。 こうした構造の弾丸の場合、何らかの原因で雷管が不発火、或いは雷管が発火しても装薬が不発火する事により、不発(不発射弾)が発生する場合がある。砲弾の場合には例え雷管が発火して発射されても、着弾後の信管の不発火により結果として不発弾が発生しうる。 小火器の弾丸の場合、作動不良を起こした弾丸を銃器から抜き出さないと次の弾丸を発射できない構造の物も多い。特に、発射薬の燃焼エネルギーの一部を利用して自動的に再装填を行う機関砲、機関銃、短機関銃、自動拳銃などの自動火器ではそこで連続発射が停まってしまう物もあるため、発射トラブル(排莢不良/ジャム)となる。チェーンガンないしガトリング砲のように外部から動力を得ている物は、空薬莢も不発弾も区別なく強制的に捨てられるため、動作不良の原因になることはない。 迫撃砲の不発射の場合、信管は作動していないが発射装薬が活きている状態となる。しかも、砲身の一番下にある砲弾を専用工具などを用いて砲口から取り出すという特殊な作業が必要になる。富士総合火力演習にて迫撃砲の不発射が観客の目の前で起きた事があり、以後は安全策として観客席から離れた位置からの射撃に変更となっている。 戦車のように密閉された場所の場合、狭い車内で砲弾を安全に薬室から取り出した後に狭いハッチから外に出し、車体上から地面まで降ろさなくてはならないため、不発射弾の処理には大きな危険が伴う。 無反動砲のような火砲の場合、撃針で雷管を叩いて不発射となった場合、後述の遅発が疑われるため、一定の時間射撃姿勢を維持して射出に備え、定められた時間が経過した後に砲手および副砲手・安全係などが、射場指揮官の統制の元、不発弾を安全な方法で回収し処理部隊に後送している。弾頭と発射薬が分離されている大型の榴弾砲などで、装薬の不具合が原因の場合、一定時間経過後に装薬を交換して射撃する場合もある。 無反動砲の縮射弾射撃の場合、操作ミスにより不発弾が発生してしまう場合が存在するが、基本的にその場で処理される。84mm無反動砲の場合は、64式7.62mm小銃を携行して、不発射となった弾薬を射撃処理する。60式106mm無反動砲の場合は、12.7mm重機関銃M2やスポットライフルを用いて処理する。 詳細は「実包」および「雷管」を参照
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