不発弾の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 15:50 UTC 版)
クラスター爆弾の不発弾を、「意図的に不発になるよう仕組まれており、復旧作業の妨害を狙っている」「民間人(子供)の興味を引く玩具のような形状と色にして、拾うように仕向けている」「地雷禁止条約の抜け道として、不発弾を地雷代わりにしている」とし、非人道的であるといった批判もある。 滑走路などの軍事目標に対して復旧を遅らせる目的で、爆撃終了後に爆発するよう時限信管を設定したり、子弾に地雷を混在させて使用するイギリス空軍のトーネード搭載JP233 ディスペンサーなどの例もあるが、不発弾は発生が偶発的で分布などをコントロールできないため、「意図的に不発弾を発生」させたり、「特定の標的に拾わせる」といった運用は現実的でない。玩具のようとされる形状は空気抵抗で落下姿勢や散布範囲を調整するためのもので、明るい黄色などの鮮明な色に塗装されているのは、目に付く色で不発弾の存在を強調して触らないよう注意を促し、戦闘終了後の発見回収を容易とするためのものである。 この警戒色は、人道援助として空中散布される救援用非常食(レーション)を目立たせるための塗装と同じ色だったことで、アフガニスタンでは混乱の原因となった。アメリカ国防省は2001年11月1日にこの問題を認め、クラスター爆弾の危険性に対して市民に注意を促すチラシを配布すると共に、非常用食料はオレンジ色のパッケージに変更すると発表している。
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