エシカル‐しょうひ〔‐セウヒ〕【エシカル消費】
エシカル消費
・「エシカル」は倫理的、道徳的という意味の英語である。元々は「エコロジー」を起点として想起されたものである。
・環境破壊を引起している企業、不当な児童労働をさせている企業、人権侵害を引き起こしている企業などの商品、サービスを購入しない。逆に、貧困国の不平等を改善するフェアトレード商品、途上国への寄付や支援付きの商品、伝統的な技を次代に残そうとする商品、職人技で作り上げている商品などは積極的に購入、消費することをするといった考え方である。
・消費者としては「寄付」ではなく、自らの「消費」で社会貢献することが出来る点と、「エコ」などのコンセプトよりも判りやすく、直接的な効果があるというメリットがある。
企業としては、CSRをビジネスと結びつけることが出来る点、活動を通してのブランディングが行える点で盛んに取り入れられている。また、その商品が安全・安心や福祉、フェアトレードといった他の倫理的価値観を備えていれば商品の訴求力は高まると考えられている。
<企業の活動例>
・ブルガリ「ブルガリ セーブ・ザ・チルドレン リング」:売価の44,100円のうち、8400円が寄付される。また、この商品以外にも、チャリティイベントなどを通して、740万ドルを募ることを目指している
・日本コカコーラとローソン「缶コーヒー ジョージ アグリーンプラネット」:消費者が缶コーヒー1本購入することで、500グラムのCO2排出量の削減に貢献できる仕組み
・ボルヴィック「1L for 10L プログラム」:ボルヴィックの水を1L買い上げるごとに、アフリカで10Lもの清潔な水が現地の井戸から生まれるという企画
・ゾゾタウン「チャリティーTシャツ」:1枚税込2100円、購入すると2000円が日本赤十字に寄付される仕組み
・ブックオフ「売って支援プログラム」:CDなどの買い取り額の全部か一部を被災地の義援金に充てる活動
エシカル
エシカル消費
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 23:28 UTC 版)
エシカル消費(英語: Ethical Consumption)は、その商品を購入することで環境や社会問題の解決に貢献できる商品を購入し、そうでない商品は購入しないという消費活動を指す。日本語表記としては倫理的消費もある 最も注目されている商品カテゴリとしては、エシカルファッションが挙げられる。 エシカル消費をおこなう消費者をエシカルコンシューマー(英語: Ethical Consumer)とも呼ぶ。 1989年にイギリスで専門誌『エシカルコンシューマー(英語版)』が創刊される。1998年にはイギリスでエシカルビジネスを推進する協会「エシカル・トレード・イニシアチブ(英語: Ethical Trading Initiative)」が発足する。アメリカ合衆国では2010年に消費者行動の研究家であるジョン・ガーズマ(英語版)とジャーナリストのマイケル・ダントニオ(英語版)が『Spend Shift: How the Post-Crisis Values Revolution Is Changing the Way We Buy, Sell, and Live』を上梓し、アメリカにおけるエシカルに取り組む企業やエシカル消費の事例が紹介された。2011年にはプレジデント社より『スペンド・シフト <希望>をもたらす消費』として邦訳版が販売されている。 デルフィスによれば、「エシカル」というキーワードのGoogle検索数は年々増加しており、特に20代、60代男女の関心が高いという調査結果が得られている。また、2014年には「日本エシカル消費推進協議会」が設立され、2015年には消費者庁にエシカル消費の研究会である「倫理的消費調査委員会」が設置された。
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