部数に関する評価とは? わかりやすく解説

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部数に関する評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 04:36 UTC 版)

世界 (雑誌)」の記事における「部数に関する評価」の解説

重光葵加瀬俊一[要曖昧さ回避]、山本有三志賀直哉和辻哲郎田中耕太郎谷川徹三安倍能成柳宗悦同心会から雑誌の刊行の話が持ち上がり安倍能成仲介岩波茂雄刊行申し出た敗戦後岩波茂雄心あるインテリ知識社会伝えるため、新雑誌創刊企画していたため、話はまとまり世界』は創刊された。吉野によると、『世界創刊について同心会岩波書店解釈食い違い、「(岩波茂雄は)自分のところから出す雑誌同心会方々世話して」くれると解釈し同心会は「会の機関誌発行岩波書店引き受けた」と解釈していたという。 オールドリベラリスト古典的自由主義者)が執筆者中心だったため、『前衛』の雑誌評では、「保守的なくさみが強い」と評されていた。岩波茂雄1946年4月25日死去するが、吉野意向だけでは、雑誌刷新することは出来ず、『世界創刊号から同心会による『心』創刊前年1947年)末までの『世界執筆者は、志賀直哉中谷宇吉郎武者小路実篤安倍能成などのオールドリベラリスト含まれている。 『世界初期執筆者ランキング1946年1月1947年12月順位氏名1(6回)大内兵衛 2(5回)志賀直哉都留重人中谷宇吉郎 3(4回)安倍能成清水幾太郎恒藤恭武者小路実篤 岩波書店日本共産党細胞つくった日本共産党員の岩波書店社員作楽は、同心会共産主義からほど遠いため、快く感じておらず、同心会貴族趣味憎しみ吉野再三同心会排除進言し、吉野は「(排除に)基本的に賛成する」と同意取り付けた吉野は、1948年9月GHQから岩波書店配布され文書戦争ひきおこす緊迫原因に関してユネスコ八人社会科学者によってなされた声明」を読み計略企てる9月28日吉野熱海にいた清水幾太郎文書見せ、「日本学者たちが、このユネスコ声明応えて戦争および平和の諸問題研究し共同声明発表することが可能だろうか」と相談し大阪にいた久野収にも相談し賛同取り付けた。そして、ユネスコの会(後の平和問題談話会)が創立され1948年12月12日戦争と平和に関する日本科学者声明」(『世界1949年3月号)を発表、「平和の危機はどこにあるか」(『世界1949年4月号)、「座談会 平和のための教育」(『世界1949年7月号)等々平和問題談話会関連特集論文で『世界』が占められる同心会は、初期には平和問題談話会顔を出し、『世界』を舞台にした声明にも参加、しかし徐々にフェードアウト1950年1月15日講和問題についての平和問題談話会声明」では、田中耕太郎仁科芳雄津田左右吉鈴木大拙署名抜け竹山道雄1946年8月号、田中耕太郎1950年4月号、武者小路実篤1953年11月号、柳宗悦1954年5月号、木村健康1954年10月号、田中美知太郎1955年11月号、林健太郎1956年7月号が最後となり、以後吉野路線明確化今日進歩的文化人牙城となっていく。 『日本読書新聞1946年8月21日日本出版協会による雑誌世論調査の2062通の回答結果は、「読んでいる雑誌」「読みたい雑誌」「読ませたい雑誌」のすべてで『世界』は1位。「今年になって一番感心した雑誌の月と号(1月号から6月号)」上位6冊中に世界』は4冊(①4月号、②1月号、③3月号、⑤5月号)がランクしており、『世界1946年9月号「編集後記」に吉野は以下記している。 この夏全国小売書店註文配給会社集計した結果によると、この雑誌対す註文二十八万部にのぼるさうである。現在の発行部数八万であるから、(中略供給結局需要三分の一をも満たすことができず、依然として多数読者満足されないで残るわけである。発行部数増加するほかに手はないのであるこれ以上発行部数を増すことは用紙量の関係で到底不可能であるばかりか、実は、現在の部数維持することすら、私たちとしては自信があるとはいへないのである。この点はくれぐれも諒解いただきたい思ふ一方竹内洋によると、『世界』は、1948年から数年間で創刊時勢力衰退したという証言いくつもある。 (1949年1950年)そのころの世界発行部数は、ひどく低下したように思うが、それでも編集方針ゆるめなかった態度天晴れであった。 — 青地晨、「雑誌・この十年」『図書新聞1954年7月10日雑誌標榜する平和論議が)売れゆき多大支障となっている……読者減少招来しつつある実情明白なる」 — 『毎日情報1951年1月号 (1951年ころの『世界』は)三部で若干あまっていた — 元『世界編集長緑川亨、「平和問題談話会その後」『世界1985年7月臨時増刊号講和条約のころ)あのとき世界』は三部に落ちこんでいたんです — 塙作楽、「岩波書店時代」『地方文化論への試み竹内は、『世界1951年10月号の「講和問題特集号」が公称15部なのは、「当時の『世界』の売れ行きにおいて例外的な現象」としている。社会党系の労働組合大量購入組合員配布したこと、購読者のかなりは、大事件であった講和問題関心があり、平和問題懇話会全面講和賛同していたわけではなく、「講和問題特集号」は、単独講和アメリカ軍による占領継続よりも優る評する小泉信三、平和を脅かす本源ソ連とする津田左右吉安心していい講和など考えるほうがどうかしているとして「小生悲憤慷慨仲間入りをする気はしません」とする田中美知太郎意見掲載、「講和問題特集号」(10月号の後、11月号が出る前の臨時増刊号)は、『中央公論』の発売よりひと月早く講和条約9月8日締結発売日繰り上げ9月1日通常10日)に発行したことも売り上げ貢献した1946年発行部数が8部で、さらに需要追い付いていないのに、発行部数3部でも余っており、毎日新聞社全国読書世論調査』では、創刊3年目までは『世界』が『中央公論以上に読まれていたが、創刊4年目からは『中央公論』が『世界以上に読まれるようになり、「いつも読む」で『世界』は、1949年から数年20位台で、1952年ランク外、「買って読む」で『世界』は、1949年ランク外、その後数年20位台であり、1948年から数年間にわたり、ランク下降させている。「右翼左翼ぬきにし割合落ち着いたアカデミズム寄せられている」とあり、読者は、吉野嫌った同心会文化主義を『世界』に求めていたのに、『世界』が平和問題談話会によって政治化平和問題談話会声明などにより『世界』の論調を「左寄り」にしたことから、既存読者が『世界』から離反、『世界』は創刊時愛読者購読者を激減させた。このように世界』が進歩的文化人牙城左翼牙城となるのは創刊時からではなく創刊から数年後平和問題談話会立ち上げ吉野意向編集反映され、『世界』が吉野平和問題談話会路線を取るようになってからであり、『世界』が吉野平和問題談話会路線取り吉野意向紙面反映させ左翼的論調を取るようになり、購読者を大いに減らすようになった1960年代から『世界』の読者数の「長期低落傾向」が起こり1970年に「掛け値なしで最高7部」の新左翼ラジカリズム雑誌現代の眼』や反体制雑誌情況』(1968年8月創刊)、同じく反体制雑誌流動』(1969年12月創刊)が全共闘運動勢い駆って実売3部となり、『世界』の実売数と同程度上回る場合もあり、『世界』は影が薄くなる毎日新聞社全国読書世論調査』では、「買って読む雑誌」「いつも読む雑誌」では、『世界』は1974年買って読む月刊雑誌」においてランク外となり、1976年「いつも読む月刊雑誌」において50位、1978年にはランク外となるが、『中央公論』は「買って読む雑誌」「いつも読む雑誌」でも1960年代半ばでもさほど順位下げておらず、『中央公論』が「いつも読む雑誌」のランク外となるのは、1985年になってからであり、それと関連して世界30周年記念号における『世界』の編集委員初代編長吉源三郎との座談会で、吉野編集長退任後の1967年もしくは1968年頃に「岩波文化人歴史学者」から『世界』の廃刊検討出ている。 70年昭和45年)までで『世界』は廃刊にしたらどうか、そうすれば戦後一定の役割果たし幕を下ろすことになるのではないか — 「座談会 戦後三十年と『世界』の三十年」『世界1976年1月1980年代末〜1990年代初頭ソ連東欧諸国共産主義崩壊によりいよいよ低迷するようになったという見解があり、ソ連崩壊冷戦終結は「共産圏国家肩入れしてきた『岩波ブランド』をいよいよ色あせたものにした」結果、『世界』を取り扱っている「書店都内にいくつあるのか。読者お気づきと思うが、見なくなった販売部数低下はいかんともしがたいようだ」と報じられことがある

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