剣菱家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 10:58 UTC 版)
剣菱 万作(けんびし まんさく) 悠理の父。剣菱財閥会長。血液型O型。庄屋上がりの地主から転じて日本最大の財閥となった剣菱一族の総帥。見た目も言動も田舎の農家のおっさんそのもので畑仕事を生き甲斐にしており、劇中において仕事をしていると思えるシーンは皆無である。しかし天才的な勝負勘で各部門に指示を飛ばし、巨大な剣菱財閥を見事に切り盛りしている。加えてケンブリッジ大学卒の秀才でもあり、清四郎や野梨子も分からない難解な言語も話せる。清四郎曰く、万作の生き方こそ男のロマンであるらしい。東北弁と名古屋弁を合わせたような口調(「〜だ」「〜がや」)で話す。また、相当な大酒飲みであり、フランスの剣菱家所有のシャトーで有閑倶楽部の面々を含む娘の学友や教師たちとワインの飲み比べをして圧勝している(万作以外の全員が二日酔いで動けなくなっていた)。 世界中の王族や資産家に友人がおり、タリスカ王国の王妃は12歳の頃にヨーロッパを回ったときに出会った初恋の君だった。王妃とは青年になって帝王学を学びに再度ヨーロッパに向かった時に再会しているが、既に双方とも結婚した後であった。大変な愛妻家にして恐妻家で、百合子には逆らえない。プロポーズの言葉は「何でも言うこと聞くから……」。太平洋戦争ではラバウル航空隊に従軍し、上官だった時宗が部隊の食料を独り占めし他の兵士が餓死する所を畑を耕して救っている。 またこの時に駐留したマイタイ島の神官を埋葬した事が、同地の王位継承に影響を与える事になった。 当初は、成金のマフィアのボスのような人物をイメージしていたが、突然、筒井康隆の『農協 月へ行く』が頭に浮かび、現在の人物像に決まった。 剣菱 百合子(けんびし ゆりこ) 悠理の母。血液型B型。元剣菱家のメイドで万作に見初められ結婚。その際に剣菱家の財産はほとんどが百合子名義になっていて、文字通り「世界一の大富豪」。リボン・フリル・レースが好きな乙女チック趣味。万作の妻となってしばらくもメイド時代の感覚が抜けていなかったため初期はメイド服を着て掃除をするのが趣味だったが、豊作に止めさせられたことで趣味に傾倒するようになった。竹を割ったような性格で大変気が強く、悠理も万作も倶楽部の仲間も百合子が断言したことには全く逆らえないのだが、反面万作とは新婚当時と変わらず仲睦まじく、万作の悪口を言ったアメリカの銀行の頭取の娘を公衆の面前でビンタした他、万作のことを最高のダーリンと思っている。一方で理想の息子像には美童を挙げており豊作にかなり辛辣な言葉を投げることもある、また悠理を通してリボン・フリル・レースで遊びたいと美童を誘ったこともある。結婚式を寺でやったことが長年のトラウマで悠理の結婚式は絶対に教会(それもウエストミンスター寺院かバチカン市国)と思っており万作とケンカになり離婚しそうになったがハワイにて教会で二人だけの結婚式を挙げたため和解した。イメージは蛇女で、楳図かずおの漫画『ママがこわい』に影響を受けている。家族に対する愛情も深く、多満自慢と富久娘が誘拐された時には剣菱家の男性陣が身代金を払うことを不必要と考えていた中で、唯一悠理の味方となって払うことを決意。それでも躊躇う万作と豊作を一喝し、さらに反対する時宗にもビンタを浴びせ、威圧を交えた挑発で言い負かした。家族や友人の危機に際してはまったく躊躇することがなく、非合法な手段や危険な道も構うことなく突き進む。その行動力は香港マフィアの茅台に「人間魚雷」と評され、気風の良さと度胸は関東ヤクザの大親分・菊翁文左衛門にも惚れこまれ、跡目を継いでもらえないかと狙われている。 剣菱 豊作(けんびし ほうさく) 悠理の兄。社長兼秘書。血液型B型。七三分けで眼鏡を掛けている事以外は特徴がなく、個性の強い一家においては影も存在感も薄いと思われている。父・万作からは頼りないと言われ、母の百合子には居ても居なくても同じとまで言われてしまっている。自身の名前がコンプレックスで妹に同じ思いをさせないように尽力しており、名前の話題になった時に失笑を漏らす悠理を、「お前(悠理)だって俺が止めなきゃ稲子か麦子だ!」と一喝している。父にも母にも頭が上がらず、特に母からは綺麗な娘と買い物がしたいという理由だけで異国の少女と結婚させられそうになった事もある。しかも悠理の結婚騒動の中で完全に忘れられてしまうという不遇な目に遭い、五代から「おいたわしい」と嘆かれていた。 使用人・ペット等 型破りな雇い主に苦労しながらも、同時に気前も良い(新年にはお年玉としてボーナスが出る)職場で頑張っている人たち。五代(ごだい) 剣菱家の執事で、先代当主の時代から仕えている。通称じい。豊作ともども個性的な剣菱の面々に振り回されがち。ネーミングは麦焼酎「五代」から。 明輪(めいりん) 剣菱家の運転手。何でも操縦出来る。第7巻で、可憐が同乗した際「霊柩車みたい」と感想を言ったため、「いわないでください… 私は毎日乗ってるんですよ」と、雇い主である万作の悪趣味を自覚しているが、万作を守るために独自のアイデアで改造を施すなど仕事はまじめ。 九江(チウチャン) 香港の別荘の雇われコック。脚のあるものはテーブルと皿以外は何でも料理すると言われ、万作と悠理は彼の料理を食べるためだけに自家用飛行機で香港まで行くほどの料理の達人。「〜ある」「〜するヨロシ」など、変な中国語訛りの日本語を使い万作を「だんさん」悠理を「じょーちゃん」と呼ぶ。彼の作る料理は旨過ぎて過食気味になってしまい翌日には胃もたれで苦しむことになる。 魅録の愛犬・男山を「食材」として料理しようとしたため、あわてた魅録から「これはペット!!喰い物じゃない」と、抗議された。 多満自慢(たまじまん)&富久娘(ふくむすめ) 悠理の飼い猫。雑種。誘拐された際一億円の身代金を要求された。見分け方は顔のヒゲ部がギザギザなのが多満自慢、丸顔が富久娘(豊作いわく「おたふく顔」)。魅録の愛犬・男山とは仲良し。 ネーミングは清酒「多満自慢」、「富久娘」から。2匹とも一条のアシスタントの飼い猫がモデル。 アケミ&サユリ 万作が飼っているニワトリ。アケミの名前は、当時たまたま遊びに来ていた松苗あけみが由来。万作曰く卵から孵して育てたらしく、誘拐されて一億円を身代金にされたら絶対に払うと豪語している。 多満自慢・富久娘とは仲が悪くしょっちゅうケンカするため、悠理から「食われたいか!」と一喝されるとおとなしくなる。
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剣菱家
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剣菱万作 演 - 片岡鶴太郎 悠理の父。剣菱財閥会長。一見農家のおっさんだが、野生の勘で様々な事業を展開している。時宗とは学生時代からの旧友である。 剣菱百合子 演 - かとうかず子 悠理の母。剣菱財閥会長夫人。とても気が強く、怒ると怖い。かつて剣菱家のメイドだったことから、よくメイド服を着ている。 五代 演 - 久保晶 剣菱家の執事。
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