失笑
失笑とは、他人の言動や状況に対して、その滑稽さや不合理性から引き起こされる笑いを指す言葉である。この笑いは、主に他人の間違いや失敗、あるいは予想外の出来事に対する驚きから生じる。失笑は、一般的には皮肉や軽蔑の感情を含むことが多い。 失笑は、コミュニケーションの一環としても用いられる。例えば、他人の言動が一般的な常識から逸脱している場合や、予想外の結果に終わった場合などに、その状況の不適切さや滑稽さを示すために失笑が用いられることがある。また、失笑は、ユーモラスな要素を含む話題に対する反応としても現れることがある。
失笑
「失笑」とは、笑ってはいけない場面などで笑いをこらえきれずに思わず吹き出して笑ってしまう状態や出来事のことを意味する表現。
失笑(しっしょう)の本来の意味
失笑の本来の意味は、「(笑ったりするべきでない場面で)笑いをこらえきれず吹き出してしまう」ということである。たとえば、壇上で真面目に演説している有識者や先生などが珍妙な言い間違いをし、聴衆が思わずプークスクスと笑ってしまう、というような笑いが本来の失笑に該当する。つまり失笑というのは、(笑ってはいけない場面や雰囲気の中で)思わずこらえきれずに笑ってしまう、という笑いのことである。失笑に関する勘違い・間違い
失笑の本当の意味とは別に、近年では「笑いも出ないくらい呆れ返る」という意味と解釈されていることもある。例えば、2011年度に文化庁が全国16歳以上の男女約2000人を対象にした「平成23年度「国語に関する世論調査」」では、「こらえ切れず吹き出して笑う」(本来の意味)と理解している人の割合が27.7%、「笑いも出ないくらいあきれる」(誤用)と認識している人の割合は60.4%に上っている。世代を30代以下に限れば8割前後の人が誤用であるはずの意味合いと認識していたという。
失笑の「失」の字には、「失敗する」「しくじる」という語義もある。たとえば失言、失政、失策といった語彙は、「あやまって~する」「~をしくじる」という意味で「失」の字が用いられている。したがって「失笑」もこれに該当し、本来の意味としては「誤って笑ってしまう」「間違って笑ってしまう」と解釈するべき語彙であることが察せられる。他方で「失」の字には「失う」という語義もあるため、「笑いを失う」「笑いが失せる」という字義に解釈すれば、「失笑」を「笑いも出ないくらいあきれる」という風な意味合いと捉えることもできなくはない。
失笑を含む慣用表現
失笑を含む慣用表現としては「失笑を買う」「失笑が広がる」「失笑が漏れる」などがあり、これらはいずれも同じように、思わず「プークスクス」「・・・・ぶははははは!!」などという具合に笑われてしまったことを意味する表現である。こうした場合の笑いには、聴衆側に軽蔑や呆れの感情が含まれているケースも想定されるため、結果的に「呆れている」人も一定数はいるとも推定される。失笑の類語・言い換え表現
本来の意味の失笑の類似表現としては、「ふき出して笑う」「思わず笑う」「我慢できずに笑う」「噴飯物」などが挙げられる。また「笑いも出ないくらい呆れ返る」ということの類語表現としては「開いた口が塞がらない」などが挙げられる。苦笑・冷笑・嘲笑との違い
苦笑は苦笑いすること、冷笑は人のことを見下して笑うこと、嘲笑は馬鹿にして笑うこと、を意味する表現で、いずれも失笑とは意味合いが異なる。失笑恐怖症
なお、笑ってはいけない怒られている場面などで自分の意に反して笑ってしまうような対人恐怖症の一種は「失笑恐怖症」と呼ばれる。しっ‐しょう〔‐セウ〕【失笑】
失笑
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