伝承歌詞とは? わかりやすく解説

伝承歌詞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 02:45 UTC 版)

大島節」の記事における「伝承歌詞」の解説

出典大島節歌詞集」昭和59年4月改訂版 大島町岡田 坂上豊吉による地元古老聞き書き書より121詞を抜粋。(上述写真参照坂上豊吉は、伊豆大島伝承芸能文化保存者) ※歌詞中の「御神火ごじんか)」は畏敬込めた三原山噴火口の呼び名また、「主」は「ぬし」または「にし」と発音し伊豆大島方言「あなた」の意(岡田地区では「我」「われ」と言う)。 001 私し大島 御神火育ち(ヨ) 胸に煙は(ナ) 絶えやせぬ(ヨ) 002 つつじ椿御山(みやま)を照らす 殿の御船(みふね)は 灘照らす 003 男伊達なら 茅ヶ崎沖の 潮の早い止めてみろ 004 潮の早い止めよ止まる 止めて止まらぬ 色の道 005 乳ヶ崎沖まじゃ 見送りましょが それから先は 神だのみ 006 私し大島 荒浜育ち 色の黒いは 親譲り 007 私し大島 荒浜育ち 浪も荒いが 気も荒い 008 うつつ心で にもたれ起きていながら 主(ぬし)の夢 009 夢はよいもの 逢わせてくれる 夢でなければ 逢えやせぬ 010 胸に千把(せんば)の (かや)焚くとても 煙出さなきゃ 主ゃ知らぬ 011 私し大島 一重 八重に咲く気は さらにない 012 今日うれしさ 障子書いて 開け閉(た)てするたび 思い出013 相模灘をば 両手で拝む 可愛旦那ツ子の 乗るうちは 014 の若萌 みたよな殿御 人にとられて なるものか 015 私の人(男)でも ないだけれど 誰かの人(男)にも したくない 016 強い お強為朝様も 島のあん娘(こ)にゃ 負けたもの 017 別れつらくも 帆を巻く朝は 涙流すな 波が立つ 018 いやなお方の 親切よりも 好いたお方の 無理がよい 019 客は千来る 万来る中で 私の待つ人 ただひと020 名こそ差さねど あの町にひとり 命かけたい 主(にし)がいる 021 沖を通るは ありゃどれ丸だ 外じゃあるまい 主(ぬし)の船 022 さくら丸には 用事はないが 乗って旦那っ子に 用がある 023 千両箱をば 山に積んでも いやなお方私しゃいやだ はだかはだしで一文無しでも 主(ぬし)が良い 024 竹の一本橋細くて長くて しなしな しのうて(しなって危ないけど 私とあなたと二人で渡るにゃ 怖かない 025 お江戸離れて 南え三十六里(みそろくり) 潮の花散る 椿島 026 お江戸恋しや 島なつかしかけても 渡りたい 027 来てとんとん 雨戸をたたく 心迷わす 西の風 028 九尺二間雨戸一枚と 私の心 あちら閉(た)てれば こちらが立たない こちら閉てれば あちらが立たない 両方閉てれば 身が立たぬ 029 男心茶釜は 沸くも早い冷めやすい 030 お月さま たったひと言教えておくれ 主(ぬし)の夕べ居どころを 031 野増村から 来い(恋)との手紙 行かじゃなるまい ひと先ずは 032 岡田みなとで ドンと打つ浪は 可愛旦那ッ子の 度胸だめし 033 西も東も 南もいらぬ わたしゃあなたの 北(来た)がよい 034 「北も南も 東もいらぬ わたしゃやっぱり 西(主=にし)がよい」 035 なくて七癖 わたしのクセは 逢えば帰すイヤクセ 036 好きで通えば 千里も一里 いやで通えば 一里千里 037 アワイ大浜 登りなけりゃ 野増通いも 苦にゃならぬ 038 アンコ出て見ろ 三原煙り いやなお方にゃ なびきゃせぬ 039 波浮差木地じゃ 一里のちがい 主(ぬし)と私は 三つ違い 040 ほれた「ほ」の字は どう書きなさる まよった「ま」の字に ヘン(偏)がつく 041 逢えばさほどの 話しはないが 逢わなきゃ話し富士の山 042 逢った嬉しさ 別れのつらさ 逢って別れなけりゃあよい 043 ガタガタ落としの つるべでさえも に合わなきゃ 返りゃせぬ 044 恋のつるべが 返らぬゆえに あなたの心が 汲みにくい 045 私の心が 竹なら木な割って見せたい 四つ割りに 046 小石恋し九つ 重石想いし)一つ ままにならぬは 主(ぬし)ひとり 047 遠く離れて 逢いたい時は 月が鏡に なればよい 048 来てくれるな ない名が立つに 来なきゃある名も 立ちゃせぬ 049 末の取り膳 たのしむよりも 当座抱き寝が してみたい 050 三原下ろし雪風よりも 主のひと言が 身にしみる 051 返事しかねて いろりの灰に 火箸で判らぬ 文字を書く 052 手紙千本 やりとりよりも 逢ってひと言 話したい 053 遠く離れりゃ 手紙便り頼り) どこの配達目にとまる 054 思い出すよじゃ 惚れよが薄い 思い出さず忘れずに 055 思い出させて 泣かせておいて どこにそれたか 今朝の風 056 思い出さでは 泣き暮らさでは いやで別れたじゃない 057 思い出して写真眺め なぜに写真は もの言わぬ 058 添われないから 来るなと言うても 来れば泣いた泣かせた059 親もよく聞け さて叔父叔母も いやな方とは 添われない 060 恋の病いを 親達ゃ知らず いやな飲め飲めと 061 東京育ち学生よりも 山で炭焼く 主(にし)がよい 062 船長さまより 機関長よりも 炊事カシキ)あがりの 主(ぬし)がよい 063 親がくれなきゃ 逃げよじゃないか 逃げて添うのも 粋なもの 064 連れてゆくから 髪結いなおせ 世間島田渡られぬ 065 連れて逃げれば 戸籍がもめる 死ねば新聞 笑い 066 思っちゃ見ちゃ泣き 見ちゃ思っちゃ泣き 葉書き四つ折り 書いちゃ泣き 067 キリギリス羽根鳴くかよ セミや腹で鳴く わたしゃ主(にし)ゆえ 胸で泣く 068 島のアンコ想いをかけて 月に三度の 島通い 069 髪の長さに つい魅かされて 誰も寄り来る 大島070 島でなければ 鉄道けて 一夜通いが してみたい 071 波浮の港巾着みなと 惜しいことには ひもがない 072 島と名がつきゃ どの島も可愛分けて利島年増)は なお可愛い 073 お酒飲む人 しんから可愛飲んでくだ巻きゃ なお可愛い 074 三原御神火 名所のひとつ 野増村では 竜の口 075 明日お立ちか お名残惜しや せめて波風 おだやかに 076 明日お立ちか お名残惜しや 西の十日吹けばよいに 077 沖の荒波 風ゆえもめる わたしゃ主ゆえ 気がもめる 078 船がかすむと 磯から言えば 磯がかすむと 船で言う 079 義理迫れば ウグイスさえも 離れて ヤブ啼く 080 浮気ウグイス をば捨てて 隣り屋敷ヤブ鳴く 081 金のなる木庭木植えて 可愛あの子に ゆずりたい 082 なりたや 乳ヶ崎出船入船見て暮らす 083 なりたや 岡田枯れて落ちて二人連れ 084 という字は 木ヘンに公(きみ)だ 君(公)に気(木)がなきゃ 待つ(じゃない 085 沖のかもめが もの言うならば 便り聞いた聞かせたり 086 椿散りが笑う 次はつつじが 気を燃やす 087 島のアンコ椿の花は そっとしておけ 手にとるな 088 山の椿真っ赤に燃えて 主の情けを 待つばかり 089 去年今夜知らないお人 今年今夜は 家の人 090 きょうは嬉し皆さん一座 明日もこの手願います 091 きょうは嬉し皆さん一緒 明日はどなたと 語るやら 092 飲んでおくれよ 騒いでおくれ きょうは我が家の 身の祝い 093 目出度めでたの 若松さまよ 栄えて も茂る 094 ここのお家目出度いお家 鶴と亀とが 舞い遊ぶ 095 ここのお屋根ウグイスとめて 繁盛繁盛と 鳴かせたい 096 ここの座敷六畳め八畳 九畳(苦情)がないので 来ておくれよ 097 丸い卵も 切りよで四角 ものも言いよで 角が立つ 098 「殻も白身オヘソもいらぬ 私しやっぱり 黄身(君)がよい」 099 唄を願います ○○ さんとやらに お気に召さずと 是非ひとつ 100 唄え十七 唄わず置いて 後で悔やむな 年老いて 101 唄いなされよ唄いなされ 唄で器量は 下がりゃせぬ 102 唄え唄えと 攻めたてられて 唄は出ないで 汗が出る 103 主は百まで わしゃ九十九まで ともに白髪生えるまで 104 七転び八起き浮世に 心配する牡丹コモ着て 冬ごもる 105 お酒飲む人 花ならつぼみ 今日咲け咲け 明日も106 私し大島 雨水育ち 胸にぼうふら絶えやせぬ 107 置いてゆくだな つぼみの私 後で咲くとも 主(にし)や知らぬ 108 花の大島 岡田の港 椿咲くぞえ 実も結ぶ 109 年寄り来る 山道や茂る 人の情け薄くなる 110 沖にちらちら 航海ランプ 主(ぬし)もいるずら あの船に 111 色で迷わす 西瓜でさえも 中にゃ黒(苦労)の タネがある 112 月を眺めて ほろりと涙 あの星あたりが 主(ぬし)の空よ 113 月が出たなら 私と思え 私しゃ主(ぬし)だと 手で拝む 114 沖を流れる 炭スゴさえも 一夜の 宿を貸す 115 今年これきり また来年都合つけては 逢いにくる 116 心意気さえ 届いていれば 逢うにゃ五年に 一度でも 117 苦労する身は 細書きに いのちゃお前に かけすずり 118 行って来いやい 四合の山に せめて十日も いたらこい 119 先の出ようで 鬼ともとも なるよ神とも 仏とも 120 私ゃローソク から燃える あなたランプで 口ばかり 121 主(ぬし)を待つ待つ 月日忘れ うぐいす鳴くから 春じゃやら

※この「伝承歌詞」の解説は、「大島節」の解説の一部です。
「伝承歌詞」を含む「大島節」の記事については、「大島節」の概要を参照ください。

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