ブルースフィア:オリュンポス神族勢力
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「アルシャードトライデント」の記事における「ブルースフィア:オリュンポス神族勢力」の解説
総論 オリュンポス神族はブルースフィアの神話時代の中期以降において支配的な位置についていた神々である。その中でもブルースフィアの管理神として強い影響力を持った12柱の神々を「オリュンポス十二神」と呼ぶ。 かつては絶大な力を持っていたが、驕り高ぶったがゆえにガイアの怒りを買い、神殺しの獣テュポーンが遣わされオリュンポス神族と戦わせたと神話では語られている。この結果、オリュンポス神族は力の多くを失ってしまい、ブルースフィアには「人世の時代」が訪れた。 オリュンポス神族の中には「人世の時代」に適応するために自らの意思で人間に転生した神々がいる。この転生者たちをワードと呼ぶ。ワードは一人とは限らず、同じ神の転生体が複数存在することもある。これは神がその魂と力を複数の器に分散させたことを意味する。また、転生を選らばずに隠棲した神にもワードが存在する。このような場合は、戦いなどで散っていった神の霊質の一部がワードとして顕現したということになる。 大ラグナロクの勃発に伴い、今までは人類社会の様子を静観していたオリュンポス神族(およびそのワードたち)が動き出すことになる。 海王竜馬(かいおう・りょうま) ブルースフィアの財界に影響力を持つ「海王コンツェルン」の若き総帥。年齢はまだ高校生くらいだが、すでに王者としての風格を漂わせている。その正体はオリュンポス十二神の一柱であるポセイドン神のワードであるが、そのことを知る者は少ない。 現代のブルースフィアが、人類が我が物顔で地上を闊歩する「人世の時代」となったことに不快を感じており、「神話の時代」のように神々が地上を支配すべきだと考えている。さらには神々の頂点に立つのは自分でなくてはならないとも考えているため、他のワードたちは自分の配下として従うべきという傲慢な思想を持っている。その野望を叶える力となるものを探し続けているが、そのために奈落の力を借りるような短絡的な手段は採っていない。 「美少女★女神と黄金の林檎」では人間社会を燃やし尽くすための力を「黄金の林檎」クアドラに求め、サジッタ社から言葉巧みに借り受けたクアドラを自らが所有する豪華客船「ポセイドン号」に安置していたが、ニケーらの介入により、レスケーの勝者たる美衣に奪われることよなる。その後、美衣に近づくために彼女が通う成穂学園に転校してきた。 アフロディテ神のワードである美衣に対しては、人間ではなく神々の仲間として接している。一方、美衣は竜馬を一切特別視しておらず、神の自覚を持ちながらも人と神を区別しない美衣のあり方は、竜馬の考え方を少しずつ変化させることとなる。 「美少女★女神と伝説の愛天使」ではなぜかアイドルのプロデュース事業に凝っており、美衣とじゅりあを組ませたアイドルユニット「あなたのハートを仕留め隊」をデビューさせた。美衣から改心したのかと聞かれたさいは、肯定も否定もしていない。彼自身は大ラグナロクを生き抜くことはできないとはじめから思っていたようで、「定められた滅び」までのわずかの間くらいは好き勝手に過ごしたいと願っている。「美少女★女神と黄金の林檎」で人類を支配しようと夢見ていたことも、「美少女★女神と伝説の愛天使」でアイドルのプロデュースを成功させようと夢見ることも、所詮は「滅び」までのわずかの間のみしか叶えられない泡沫の夢として等価値であるようだ。 同作では美衣から一日デートの約束を代償に彼女に協力して南極戦線に参加するが、じゅりあを(明らかにブルースフィア人でないにも関わらず)「定命ふぜい」と看破し見下していることから見ても、レックスのように女好きというわけではないようだ。じゅりあは「竜馬は美衣個人に純粋に惚れている」と踏んでいた。 ”遠雷”レックス 欧州各国で活動するクエスターで、20歳の男性。その正体はオリュンポス十二神の主神であるゼウス神のワードである。ワードとして覚醒したのはごく最近。『ラグナロク』の公式NPC。 女好きのナンパ男であるが、ただの軽い男ではなく、「世界の支配者」としての自覚を強く持つ傲慢な男でもある。人間世界を滅ぼして神々の世界をよみがえらせ、その中で頂点に立ちたいという考え方は竜馬と非常に似通っているが、その分ソリが合わず、二人が協力することはまずない。 ヘラ神のワードであるユウノとは神代より続く伴侶として本気で好いているが、浮気をすることはそれとは別物の話であり、何を言われても女好きの性格を治すことはない。 レックスは竜馬とは異なり、大ラグナロクを神の世界を創り出すためのチャンスと考えている。アマルテイアを起動させてブルースフィアをユグドラシル宇宙から切り離せば、奈落による侵食だけでなく、デウス・エクス・マキナがもたらす宇宙の終末の影響も受けない。ただし、それはブルースフィア以外の全ての世界の滅亡を意味し、さらにはブルースフィアがユグドラシルのマナ循環システムから切り離されてしまうと、世界そのものは維持できても、クエスターではない多くの普通人たちが死に絶える危険性まで示唆されている。 『ラグナロク』掲載のシナリオではゼウス神と彼についた何柱かのオリュンポス神がクエスターたちのガイア帰還計画の妨害を画策したが、「美少女★女神と伝説の愛天使」ではクエスターたちによってガイアは帰還したという結果を採用している。ゼウス神は再起を誓い、まだ協力を要請していなかったオリュンポス神族のワードである美衣とシオンに接触する。 一方、美衣とシオンも南極防衛戦に協力してもらうためにレックスに要請。交渉は決裂し、彼が呼び出したヘカトンケイルのブレアリオスと美衣たちは戦うことになった。 平ユウノ・アーケン(たいら-) クエスターをサポートする放浪の民、ヴァグランツの少女。18歳。その正体はゼウス神の妻である女神ヘラ神のワードである。レックス同様、ワードとして覚醒したのはごく最近。『ラグナロク』の公式NPC。 レックスとはワードに覚醒する前からのパートナー同士。元々が奔放な性格のレックスのお目付け役を自覚していたが、ヘラの神格が覚醒してからはより強気な女性優先主義にまで昇華されている。 レックスの伴侶であるということに誇りを持っており、彼の浮気癖には憤慨している。しかし、彼女の怒りはレックス本人でなくレックスがちょっかいを出した女性の方に向けられるため(これは元来のヘラ神の性格の反映でもある)、レックスに気に入られた女性にはとんだ災難である。 地球支配のためにガイアを確保するというレックスの目的を叶えることに使命感をもっており、女にすぐうつつを抜かすレックスをたしなめ、彼の手を引いて世界中をつれまわしている。 「美少女★女神と伝説の愛天使」では、いつの間にか奈落の怪物であるテュポーンに魅入られていた。レックスのためにガイアを確保するという使命感が奈落のささやきによるものなのか、ヘラ神のワードとして本心から彼のことを思っていたのかについては判然とはしないが、どちらにしても奈落につけこまれた原因は彼女の持つ嫉妬心であり、「奈落に全てを沈めれば、レックスに言い寄る全ての女を消し去ることができる」という妄執にとり付かれてしまっている。 リプレイの時点では、彼女の目的は「ガイアを奈落に捧げる」ことに摩り替わっており、すでに彼女の思考はテュポーンと半ば一体化していたようである。 レックスを言葉巧みに誘導し、彼の力で3体のヘカトンケイルを冥府ハデスの青銅門から引き離したため、テュポーンは青銅門を通ってタルタロスから脱出。ユウノは成穂学園の次元扉を使ってテュポーンをブルースフィアに召還した。この時にユウノの肉体はテュポーンと同化するが、美衣たちがテュポーンを倒すと同時に加護《ガイア》の奇跡の力を使ったことで、ユウノは奈落から切り離されたうえで正気に還った。 ベラ・ボーテ 欧州にある世界的に有名なファッションブランド「ウェヌス」の第13代社長。その正体はオリュンポス12神の一柱である女神アフロディテ神の神性を宿す女性。実年齢は不明だが人間社会では38歳として通している。『ブルースフィア』の公式NPC。 神性を宿すがゆえに不老。代々の社長は実は彼女本人であり、人間社会で怪しまれないように代替わりを自作自演している。 美衣は「ウェヌス」に属するモデルでもあり、すなわち上司にあたる。美衣はベラのことは「お姉さま」と呼ぶ。 「人世の時代」に神の管理は必要ないと考えており、ひとりの人間として人間世界での生活を楽しんでおり、奈落との戦いやラグナロクには興味はない。そのため、レックスの誘いに乗らず、美衣の南極戦線への参加要請も断っている。しかし美衣に対しては「神の力が必要ならば、"人である"ことをまだ捨ててないワードのあなたが戦うべきだ」と激励した。 「人世の時代」を受け入れているという点ではシェルリィやグローリアスと似た立場だが、それを守るために自ら動く事はない。 アポロン オリュンポス12神の一柱であるアポロン神の神性を宿す青年。元々はアポロン神のワードの1人であり、人知れず奈落や異世界との侵略者と戦っていたが、後にアポロン神そのものに覚醒した。人間社会での通名は不明。 ガイア帰還作戦の際はゼウス陣営に協力していたが、後に離脱。その騒動の最中に恋人を失ってしまい、現在は世捨て人のようになってヒマラヤ山中で瞑想を続けている。 ガイア帰還作戦の際はゼウス神陣営に協力していたが、後に離脱。その騒動の最中に恋人を失ってしまい、現在は世捨て人のようになってヒマラヤ山中で瞑想を続けている。悲しみのあまりもう何にもかかわりたくない様子だったが、恋人が守ろうとしたガイアを見捨てていいのかというじゅりあの説得に応じて、南極戦線への参戦を承諾する。 ヘルメス・トリスメギストス オリュンポス12神の一柱であるヘルメス神の神性を宿す存在。ヘルメス教団の党首。 ヘルメス教団に属するヘルメス神のワードは思考が共有されており、教団の意思はヘルメス・トリスメギストスの意思そのものである。 ゼウス神=レックスの命を受け、長く拘禁されていたシオンを解放し「黄金の林檎」=クアドラの奪取を命じた。しかしクアドラの保管されていたポセイドン号に美衣や虎吾郎がいた不自然さに端を発するシオンの一連の行動の結果、ヘルメス教団はゼウス神陣営への非協力を決定。レックスは報復としてヘルメス・トリスメギストス本人と思考を共有するワードたち全てを殲滅した。この結果、教団の生き残りはシオンだけとなる。 なお、ヘルメス教団の詳細に関する設定や「美少女★女神と伝説の愛天使」での教団の最終決定はGMの藤井忍ではなく、シオンのプレイヤーの田中信二のアドリブでなされている。 プロメテウス ティターン神族でありながらオリュンポス神族に与し、人間に火を与えたとされる神。ミッドガルド真帝国教会のアルフレッド教務枢機卿のもう一つの姿。ミッドガルド:真帝国関係者の節を参照。
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