グランプリ (柔道)とは? わかりやすく解説

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グランプリ (柔道)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/11 10:08 UTC 版)

グランプリ英語: Grand Prix)は国際柔道連盟主催の柔道の大会

概要

2009年IJFワールド柔道ツアー導入に伴い開始。グランドスラム大会に次ぐ位置付けの大会としてドイツ、チュニジア、UAE、中国で開催されることとなった。2010年からは新たにオランダもグランプリ開催国となった。2011年にはジャスミン革命の影響により、チュニジアの替わりにアゼルバイジャンで大会が開催されることになった[1]。2013年からは新たにトルコ、クロアチアでも開催されることになった。さらにマイアミ、ウランバートル、アルマトイ、タシュケント、チェジュの各都市で開催されていたコンチネンタルオープンが新たにグランプリ大会に格上げされることになった。その一方で、チュニジアとオランダでの開催は取り止めとなった[2][3]。2014年からはハバナ大会が新設されて、ヨーロッパオープン・トビリシヨーロッパオープン・ブダペストがグランプリ大会に格上げされることになった[4]。コソボは2012年にIJFより正式加盟が認められたものの、ロシアやキューバなどコソボと国交のない国で開催される大会では、IJF名義での大会出場を余儀なくされている[5][6]。2018年7月にIJFはグランドスラム・アブダビグランプリ・チュニスに対して、政治によるスポーツへの不干渉の原則に鑑みて、イスラエルの選手を他の国同様に国旗の表示や国歌の演奏などで平等に扱うように要求したものの明確な回答が得られなかったために、今後に予定されていた両大会の延期を発表した[7][8]。しかし、9月になってアブダビ当局がイスラエルを含めた全ての国を平等に扱うと通達してきたため、キャンセルになっていたグランドスラム・アブダビ大会が当初の予定通り10月に開催されることになった[9][10]。2023年からはタジキスタンでも開催されることになった[11]

世界ランキングのポイント対象大会として、順位に応じてポイントが付与される。なお、この大会には以下のような特徴がある[12][13][14]

  • 主催国からは各階級4名、主催国以外からは2名まで選手を参加させることが出来る。但し、主催国から出場した選手の場合、上位に位置した2名までしかポイントは付与されない(主催国で出場した選手のうち、優勝と3位2名という結果になった場合は、3位になった2名のうち直前のランキングが上位だった方にポイントが与えられることになる)。
  • 出場選手のうち世界ランキングの上位8名はシードされる。32名以上の出場選手がいる場合、シード選手は初戦が免除される。
  • 2009年から2012年まで敗者復活戦は設けられていなかったが、2013年からは導入されることになった。準々決勝で敗れた選手は敗者復活戦に回れるが、それ以前に敗れた選手はその時点で試合終了となる。
  • 優勝者には3000ドル、2位には2000ドル、3位には1000ドルが授与される。2014年9月のグランプリ・ザグレブからは、メダリストの他にそのコーチにも賞金が支給されることになった。そのため、メダリストの賞金は従来より2割減となった(優勝者に2400ドル、そのコーチに600ドル、2位に1600ドル、そのコーチに400ドル、3位に800ドル、そのコーチに200ドル)[15]
  • 試合の模様はIJFIppon.TVでライブ中継される。

獲得ポイント

順位 ポイント
優勝 700
2位 490
3位タイ 350
5位タイ 252
7位タイ 182
ベスト16 112
ベスト32 84
1試合勝利 70
参加ポイント 6

金メダル獲得選手上位一覧

順位  選手 国籍 金メダル 銀メダル 銅メダル 総計
1 マイリンダ・ケルメンディ コソボ 10 1 1 12
2 クラリス・アグベニュー フランス 8 4 0 12
3 シャルリーヌ・ファンスニック ベルギー 8 2 6 16
4 ケイラ・ハリソン アメリカ合衆国 8 1 5 14
5 オドレー・チュメオ フランス 7 5 3 15
6 ラファエラ・シルバ ブラジル 7 4 2 13
7 カトリン・ウンターヴルツァッハー  オーストリア 7 3 6 16
8 于頌 中国 7 3 4 14
9 ティナ・トルステニャク スロベニア 7 2 2 11
10 ベカ・グビニアシビリ ジョージア 7 0 5 12

(出典[16]、JudoInside.com)

優勝者の年齢

Category 男子 女子
最年少優勝
最年少メダリスト
最年長優勝
最年長メダリスト

(出典JudoInside.com)

各国メダル数

国・地域
1 日本 180 92 136 408
2 ロシア 112 83 190 385
3 フランス 88 74 130 302
4 韓国 71 58 102 231
5 モンゴル 61 79 157 297
6 ドイツ 59 86 161 306
7 ジョージア 52 42 83 177
8 オランダ 46 46 102 194
9 ブラジル 45 60 107 212
10 中国 43 45 80 168
11 ウズベキスタン 42 33 81 156
12 スロベニア 38 25 57 120
13 イスラエル 34 38 79 151
14 アゼルバイジャン 31 33 65 129
15 カザフスタン 27 31 51 109
16 コソボ 27 12 16 55
17  ウクライナ 26 46 97 169
18 ベルギー 24 20 34 78
19  ハンガリー 23 26 64 113
20 イギリス 21 25 81 127
21  オーストリア 21 21 38 80
22 トルコ 20 21 33 74
23 スペイン 16 30 50 96
24 イタリア 14 30 46 90
25  キューバ 14 16 33 63
26 アメリカ合衆国 14 16 25 55
27  ルーマニア 13 13 36 62
28 カナダ 12 19 38 69
29 ポルトガル 12 18 38 68
30 クロアチア 10 10 28 48
31  スウェーデン 9 12 28 49
32  エジプト 9 9 15 33
- 中立選手(AIN) 9 5 5 19
33 ポーランド 8 12 39 59
34  ベラルーシ 8 10 12 30
35 セルビア 7 12 21 40
36  チェコ 7 4 21 32
37 アラブ首長国連邦 6 6 10 22
38 北朝鮮 6 2 11 19
39 ギリシャ 5 3 14 22
40 モルドバ 4 3 13 20
41  ブルガリア 4 2 9 15
42 アルゼンチン 4 2 6 14
43 チュニジア 3 10 8 21
44 スイス 3 9 19 31
45 タジキスタン 3 3 6 12
46  リトアニア 2 5 4 11
47 モロッコ 2 4 7 13
48 ボスニア・ヘルツェゴビナ 2 3 8 13
49 オーストラリア 2 3 6 11
50 アイルランド 2 3 5 10
51 アルジェリア 2 3 2 7
52  チャイニーズタイペイ 2 2 11 15
53 プエルトリコ 2 2 6 10
54 トルクメニスタン 2 1 5 8
55  フィンランド 2 1 3 6
56 イラン 1 5 15 21
57 ベネズエラ 1 5 9 15
58 アルメニア 1 3 3 7
59 メキシコ 1 2 5 8
60 モンテネグロ 1 0 1 2
61 キルギス 0 5 6 11
62  ラトビア 0 2 6 8
63  エストニア 0 2 1 3
64 ギニアビサウ 0 1 6 7
65 パナマ 0 1 4 5
66  コロンビア 0 1 3 4
67 カメルーン 0 1 1 2
 デンマーク 0 1 1 2
ドミニカ共和国 0 1 1 2
モーリシャス 0 1 1 2
71 スロバキア 0 0 4 4
72 エクアドル 0 0 2 2
インド 0 0 2 2
レバノン 0 0 2 2
ペルー 0 0 2 2
セーシェル 0 0 2 2
77 アンゴラ 0 0 1 1
バーレーン 0 0 1 1
 チリ 0 0 1 1
キプロス 0 0 1 1
ガボン 0 0 1 1
リビア 0 0 1 1
ルクセンブルク 0 0 1 1
ニュージーランド 0 0 1 1
セネガル 0 0 1 1

脚注


「グランプリ (柔道)」の例文・使い方・用例・文例

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