『キカイダー01』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 15:22 UTC 版)
人造人間ハカイダー(ギルハカイダー) ダーク滅亡から3年後、プロフェッサー・ギルの脳髄を移植して出現した。ダーク科学陣の最高科学者3人の脳髄を移植し製作されたレッド、ブルー、シルバーの3体のハカイダーを従え、ハカイダー部隊を結成する。書籍などでは、ギル・ハカイダーや、ボスハカイダー、ブラックハカイダーなどと呼称されるが、作中での呼称は一貫してハカイダーである。ハカイダー部隊を率いていた頃は、マントを着用し、ギルの笛を使用する場面もあった。 なお、前作『人造人間キカイダー』のLDの解説によれば、前作のハカイダーとは全くの別人(別ロボット)とのこと。 前作に登場したハカイダーとの相違点として、サブローになることはなく、変身能力を駆使して他の人間(男女問わず)に変身できる。顔のイナズマ模様の形状が異なり、胸部に四つの十字マークが加えられている。漫画版のようにギルとしての記憶や人格は持っていない。また、前作のクールでニヒルな性格とは異なり、傲岸で残忍な性格である。強力なライバルキャラとしての描写もなくなり、言動や行動も粗野なものとなる。世界征服とキカイダー兄弟の抹殺を目的とする。怪物ロボットブラックドラゴンへの変身能力を持ち、この時は通常時の10倍の能力を発揮する。さらには他3体のハカイダーと合体してガッタイダーとなった際は40倍の能力を発揮する。 武器はハカイダーショットと破壊剣、鞭。周囲を暗雲に包むサタンダークネス、目を光らせての催眠術、ギルの悪魔笛も使用可能。四人衆のコンビネーション技であるハカイダー四段攻撃では四段・コンドル縛りでとどめを刺す。第10話でブラストエンドにより01に倒され、ハカイダー部隊は全滅するが、自らはシャドウ組織により救出され、以降、形式上シャドウの一員として行動するものの完全に服従はしなかった。第19話ではギルの亡霊を召喚。亡霊が持っていたエネルギー電池を使用して3倍にパワーアップし、新技としてアウトローキック、マグマアッパー、ギロチン落としの強化版ギロチンフック、大車輪投げに似たハカイダーシュートを身に付け、敵を拘束する新武器アイアンベルトを入手した。ギルの亡霊を呼んだ後はシャドウナイトも圧倒しキカイダー兄弟とも互角に渡り合っていた。第20話で01に敗れた後、ビッグシャドウの手によって首だけの状態から復元蘇生・洗脳され、以後はシャドウに忠誠を誓う。1987年に勁文社から発行された『怪獣怪人ベスト600』では脳の持ち主に性格が作用されると書かれている[要ページ番号]。 前作では一定時間内に血液交換をしないと脳が死んでしまい戦闘力が激減するという弱点があったが、今シリーズではそのことについては触れられていない(他のハカイダーたちも同様)。また、ロボット独特の人間とは異なる(美醜の感覚が逆転した)美的感覚を持つなどの設定が登場したこともあった。 シャドウ幹部になって以降は、市井の女性を次々と通り魔殺人的に殺害したり、石油ショックで不足していたトイレットペーパーを購入しようとしてパニック状態になったスーパーマーケットでトイレットペーパーが備蓄している倉庫を暴いたり、買い占めたミカンを倉庫に置いて混乱を引き起こし、笑ったり、果ては犬が苦手なワルダーを憂慮したビッグシャドウに命じられ、野犬の駆除をする羽目になったり(さすがの彼もこの時は不満を漏らしていた)…など一転してコミカルな描写が増えてしまう。第44話で自身を父の仇と狙う青年・峠英介と対決の末、マリの機転で英介に奪われたハカイダーショットに撃たれ敗れ去った。 最終話ではビジンダーレザーを受けての破壊とロボット再生装置による復活を繰り返したが、最終的にキカイダー兄弟とビジンダーによるトリプルサークラインを受けて爆死した。ビッグシャドウに対しては敬語を使う場合とタメ口で話す場合が混在し、服従しつつも時折自尊心の高さをのぞかせていた。 初期のスチール撮影会では胸の星印がなかった。企画書では、サブローが自身の手でギルの脳を死体から移植したと記述されていた。 ブラックドラゴン 第7話に登場した、ハカイダーが変身した怪物ロボット。口から吐く高熱火炎の火炎ドラゴン、暗雲サタンダークネス、暗雲内にはサタンサンダーメカが備えてそれからドラゴンサンダー、右腕の竜口から発射するドラゴン百連銃(キカイダーによって太陽光を取り戻した01には全く通じなかった)で01に挑戦。飛行能力も備える。 ハカイダー四人衆 ボス・シルバー・レッド・ブルーのハカイダー4体は総称して、「ハカイダー四人衆」と呼ばれた。四人衆が変身した各ロボットは01に倒された後、再度その姿に変身することはできなかった。劇中での明確な説明は無いが、ガッタイダーが倒され、以後合体不能となったのと同様の理由が推測される。また、『仮面ライダー』でショッカー等の大幹部が変身した怪人が倒されたら、変身前の大幹部の絶命をも意味するのとは異なり、ハカイダー四人衆が変身した各ロボットおよびガッタイダーは01に倒された後、元のハカイダーの姿へと戻り、その時点ではかなりのダメージを受けている描写があるものの各ハカイダーの絶命には至らない。四人衆のアイデアは、脚本家の長坂秀佳が少ない予算を活用するためハカイダーのスーツの流用を提案したことによる。 シルバーハカイダー ハカイダー部隊の大幹部。冷酷な性格で、命乞いをした相手を平気で殺す。イチローに化けるなど、変身能力を持つ。胸当てが銀白色で「S」のマークがある。武器は伸縮自在のシルバー電子棒を使用、空中で鉄棒のように回転してからキックを繰り出す電子棒大車輪(別名・シルバー大車輪)を放つ。この武器を使用した結果、過ってサタンダークネスの暗雲を払ってしまったこともある。ハカイダー四段攻撃では三段・クジャク返しを受け持つ。第10話で01のブラストエンドを受けて爆死した。銀エビ 第4話に登場。シルバーハカイダーが変身したロボット。元の姿の10倍の能力を持っており、身体を球体状になり転がりつつ爆発を起こす「銀エビ機雷」を使う。ケーキに化けたり、変化させた身体で壁をすり抜けることが可能。この形態でもシルバー電子棒を使いこなし、シルバー大車輪も可能。 ブルーハカイダー ハカイダー部隊の大幹部。ハカイダーへの忠誠を装っているが、ボスの座を狙う野心家。胸当てが青色で「B」のマークがある。10万ボルトの電気が流れる電磁ムチを使用し、ムチを敵の首に巻き付けて振り回す電磁ムチ地獄回しという技を繰り出す。ハカイダー四段攻撃では初段・ツバメ返しを受け持つ。第9話でレッドハカイダーとともにブラストエンドの直撃を受けて爆死した。青ワニ 第5話に登場。ブルーハカイダーが変身したロボット。卵の中から出現、着脱可能な巨大な口を飛ばすことができる。青ワニ島に基地を建設するため、工事に必要な作業要員の人間を次々と誘拐した。自身が傷つけられても、コントロール装置の卵に入れば修復。だが逆に卵が破壊されると、自身は爆死する。青ワニの着ぐるみは改造され、多くの敵ロボットに流用されている。 レッドハカイダー ハカイダー部隊の大幹部。胸当てが赤色で「R」のマークがある。「ヒェッヒェッヒェッヒェッ……」という奇怪な笑い声を上げながら出現する。武器は連射式のミサイルボーガンだが、命中率はあまり高くない。ハカイダー四段攻撃では二段・オウム返しを受け持つ。9話で01のブラストエンドによって完全に破壊された。朱ムカデ(あかムカデ) 第5話、6話に登場。レッドハカイダーが変身したロボット。魔術師(演:宮口二郎)に化けて子供たちを誘拐し、その身体を触媒にムカデ毒液を培養して東京にばら撒こうとした。体をばらばらにしたり、爆弾である棘を飛ばすムカデ針。ムカデをモチーフにしてはいるがフォルムはずんぐりとしている。石森によるラフデザインでは、胴体が前後に割れて分離するギミックが検討されていた。 ガッタイダー 第7、8話に登場。ハカイダー四人衆が「ハイル・ハカイダー合体!」の掛け声で合体。合体した姿。頭部に4つの脳を持ち、四人衆全ての武器を使用できる。必殺武器の死神ミサイル原爆砲の威力は絶大。他にもショルダーブーメラン、飛行能力、テレポートが使える。キカイダー兄弟を苦しめるが、ブラストエンドの直撃を受けてレッド・ブルー・シルバーの合体回路が破壊され、以後は合体不能となる。スチール撮影では頭部のフードとマントが付けられていなかった。
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『キカイダー01』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 23:58 UTC 版)
テレビシリーズの続編。漫画版と違って主人公の座をキカイダー01=イチローに譲っており、01のピンチには度々登場し、キカイダー兄弟として活躍。前半では第3話から第20話まで登場(除く第10話、第13話)。後半ではターニングポイントとなる回にしか登場しない(ザダムが初登場した第25話や第46話など)。これは伴が『イナズマン』(1973年10月放映開始)の主役・渡五郎役に抜擢され、スケジュール上多忙となったためとされる。
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