R-9A ARROW HEAD <アロー・ヘッド>
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 20:51 UTC 版)
「R-9」の記事における「R-9A ARROW HEAD <アロー・ヘッド>」の解説
元々は宇宙空間における作業艇だったものが、「バイドの切れ端」の研究解析によって得られた技術をもとに後続機が戦闘機の方向性へシフト。対バイド戦用に戦艦主砲級に強化された波動砲と最新鋭テクノロジーによって開発された攻防一体の武装ユニット「フォース」を搭載することで、初めての異層次元戦闘機としてロールアウト。作業艇としての大元のプロジェクトである「RX-プロジェクト」から100年以上(旧年表で約200年、新年表で約120年)の通番「R-9」が冠された。ロールアウト時期は2235年で低出力波動砲を装備。その後のバイド戦では、高出力波動砲およびザイオング慣性制御システムを装備したものが使用されている。 正式名称は「R-9A」(DELTAで登場したR-9A2の表記の反映を受けて、FINALでAが付与された)、通称アロー・ヘッド。ただしこの名称は『R-TYPE』シリーズ後期に付けられたもの。『TACTICS』では、波動砲を発射できフォースを装備できることから、装備の頭文字であるwとfを付記し、Rwf-9Aとなっている。 後のシリーズにおいても主力戦闘機として活躍し、その系譜からR-9C、R-9Ø、RX-10、R-13A等の優秀な後継機を輩出した。R-TYPEシリーズのストーリーの中核を担う存在であり、同時に最大の象徴ともいえる、Rシリーズの原点とも呼べる機体。 登場作品は初期型が『R-TYPE』、後期型は『R-TYPE FINAL』、『R-TYPE FINAL2』。後期型ではシャドウ・ビット、追尾ミサイルの装備が可能になり、対地ミサイルの代わりに爆雷が用意されている。『R-TYPE Complete CD』中での描写によると、この機体は縦列複座型のようである(右の性能表はComplete CDでの設定からのもの)。アイレムの会報誌では、R-3からR-9までは複座型(タンデム)であったという記述がある。 ノズル部には、ザイオンググラビティドライバが搭載されている。PlayStation®Homeでバスとして登場した際には、下部からバーニアを噴射している。 『R-TYPE』作中での詳細な運用記録ならびに作戦記録は記載されていないが、『R-TYPE COMPLETE CD』では1-2面中にプロトタイプが出撃し3面冒頭で量産型が完成した報告が入る。4面終了後に味方艦に収容された後、R-9量産型多数とR-9プロトタイプが出撃(プロトタイプの出撃についてはパイロットの独断である)。作戦終了後は量産型が18機回収される。なお、プレイヤー機であるプロトタイプは難易度によって無事かどうかが決まる。 また、『R-TYPE』以降の作品では、本機が強化された状態でボスとして登場する事がある。 『R-TYPE ⊿』ではStage 6のボスとして、随伴機2機をひきつれて登場。第一次バイドミッション(『R-TYPE』)に参加し、地球に帰還した機体がバイドに侵食された物である。機体色が黒を基調とした物に変化しており、フォースも紫色に変色している。武装はオリジナルのR-9Aの物から変質してしまっており、特にフォースからのレーザーの変化が著しい。攻撃エフェクトも赤色に変化している。 『R-TYPE FINAL』ではStage F-Bのボスとして登場。⊿とは違って地球軍の機体であり、バイド化した自機に対して攻撃を仕掛けてくる。外見上の変化は見られないが、波動砲の連射(難易度によって2~5連射)が可能となっている。最初はフォースを装備していない状態で登場するが、一定ダメージを与えると自機のバイド化したフォースにコントロールロッドを撃ち込み、スタンダードフォースとして使用してくる。この際、本来ならばレーザークリスタルを取得しなければ出来ない筈のレーザーの切り替えを行っている。 超高速電磁レールキャノン・またはレールガン(タクティクスではバルカンと呼ばれている) R-9の基本武装。低威力だが連射が可能なことから小型機の掃除に向く。 スタンダード波動砲(波動砲) R-9に戦艦級の攻撃力を持たせることを念頭において造られた兵器。前方に特殊な力場を形成し、エネルギーを収束させベクトルを付与した後に開放、放出する。破壊力はレールガンを遥かに上回り、さらに敵を貫通する性能を持つ。上記のように力場でエネルギーを収束させているため、物理的な砲口は存在しない。これにより、フォースを前方に装備している場合は、力場の解放位置をフォースの前方に切り替える事が出来る。 初期型ではこの収束システムが不完全なまま出撃に至っているため、エネルギーチャージの最大容量がスペックデータの50%という状態で戦線に投入された。後期型では改修され、本来の性能である2ループのチャージが可能になっている。 元はR-5に搭載されていたアステロイドバスターというオプションだったが、フォース研究で得られたオーバーテクノロジーによって強化され、R-7による強化実装試験を経て今に至る。 ラウンド・フォース(『III』での名称)、あるいはスタンダード・フォース(『DELTA』以降)、もしくは単にフォース(『I』以降)。 バイド素子から取り出した純エネルギーを球状に形成した上でコントロールロッドを打ち込んで制御し、収束させたもの。敵の弾を消すシールドの役目も果たし、フォースのエネルギーをR-9のコンバーターを使用し、変換加工したものにベクトルを与えるとレーザーとして放出する性質を持つ。またR-9本体からフォースを射出することも可能。 使用できるレーザーは、赤青二色のレーザーが螺旋、もしくは交差しながら直進する「高密度収束光条体(対空レーザー)」、物体衝突で反射するレーザーを正面並びに45度2方向に放つ「連続変化プリズム型光条体(反射レーザー)」、上下に放出し地形を這うように進む「対物追従型連続光弾体(対地レーザー)」。『TACTICS』では対地レーザーの代わりに、一度垂直軌道で直進展開し、垂直に位置した敵へ再追尾するサーチレーザーが発射される。 フォースは2205年に開発された。R-5のバージョンアップ版であるR-7から、フォースコンダクタが試験搭載される。その過程において、R-7のフォースの実用化試験にて機体後方にフォースを設置して波動砲発射の実験を行った際、力場安定用レギュレーターが異常加熱しエネルギー蓄積座標が後方に引っ張られ、それを回避できずにR-7は蒸発・テストパイロット1名の犠牲者が出た事故が記録されている。なお、このテストで使用されたフォースは無傷で回収された。 後の作品ではフォースの強さを示す「バイド係数」が設定されている。下記の人工のフォースであるシャドウフォースも同様である。 名の由来は物理的・精神的に共通する「力」と「理力」。木星に所在していた研究所を空間消滅させるほどのエネルギーを当時の地球の最高レベルの技術研究によって制御下に置くことに成功したことによるもの。オーバーテクノロジーの塊とも言える「バイドの切れ端」に由来するフォース研究によって得られた、地球外生命体のオーバーテクノロジーをも反映したものも含む。 ラウンド・ビット 機体の上下に展開される、バイド素子に由来しない「人工のフォース」を目標として作られた球形のオプション兵装。R-9Aの機体側面にあるビットコンダクターで制御されている。フォースコンダクタと同様に、R-7から搭載されている。 実践投入が早まり不安定なまま実践投入されたため、対空レーザーを装備したときのみ支援攻撃を行うが、それ以上の物には成り得なかった。ビットの基礎とも言えるラウンドビットは構造的不安を抑えるため側面積半分を制御殻で締めている。 機体が激しく動き回ると、追従の反動により機体側面周囲を回転する。後に制作される様々なビットの中には、機体の動きにほぼ確実に追従するものが登場している。 後に「人工のフォース」という構想は、R-9/0のシャドウフォースで結実される。 追尾ミサイル 自機の上下から発射され、敵を感知すると追尾する。威力は低く、補助的な兵器となる。ゲーム上機体の上下方向から射出されるが、『R-TYPES』のオープニングムービーでは機体下部から、PlayStation®Homeのミニゲームでは側面から発射される(他の機体・ミサイルはどのようになっているのか詳しく描かれておらず不明である)。
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