からす‐がわ〔‐がは〕【烏川】
烏川
いつの世でも、人々の集う憩いの川
(注:この情報は2008年2月現在のものです)
烏川は、その源を群馬、長野の県境にそびえる鼻曲山(1654m)に発し、榛名山の西と碓氷丘陵の東の斜面境を東南方向に流れ、平野部に入ってから碓氷川、鏑川、神流川の西毛の三大河川を合わせて利根川に合流しています。流域面積は470km2、流路延長は61.8kmです。 |
高崎市を流れる烏川 |
河川概要 |
| ○拡大図 |
1.烏川の歴史 |
"江戸時代、倉賀野河岸は、中山道の宿場町であるとともに、利根川最上流の河岸として繁栄しました。烏川の舟運は、江戸からの物資の輸送だけでなく、江戸文化も西上州や信州、そして越後へと伝える役目を果たしていました。" |
利根川に通じる烏川の舟運は、江戸からの物資を内陸部に運ぶだけでなく、江戸文化をも西上州や信州、そして越後へと伝える役目を果たしていました。時を重ねるごとに、信越方面の諸大名に献上する廻米や物資を積み出す河岸として次第に成長していきました。
舟運により各地に産物が江戸へ、江戸からの日常品が地方へと流れるようになり、その最盛期には、米300俵積みの大船を含めて、150艘余りの船を数えたと言われています。その取り扱い荷物は、主に上りが塩・茶・小間物・ぬか・干鰯・綿・太物類で約2万2千駄。下り荷には、米・大豆・麻・紙・たばこ・板貫類等、約3万駄にも及ぶ船荷が、たくさんの人足とともに往来していきました。 恵まれた地理条件や組合組織による商いの独占などによって繁栄した倉賀野河岸も、時代の流れと自然現象には、抗することができず次第に衰えていきました。 まず第一に1783(天明3)年浅間山の砂降りで、川は浅くなり、安全な運行をはかるための船道をつくるには、あまりにも膨大な費用を要しました。 第二に、享保年間ごろから、領主米の払い下げが盛んに行われるようになり、各地で米の市場が発達し、河岸への出荷数が次第に減少していきました。 そして第三に、高崎線の開通によって衰退の一途をたどっていきました。 |
2.地域の中の烏川 |
"烏川の高水敷は、運動場・ゴルフ場として利用され、四季を通して、様々なイベントが開催されています。沿川各市町村で開催される、夏の花火大会は華麗なものです。春には、サケの見られる川を復活させようと、稚魚放流が行われています。" |
夏には、沿川各市町村で、花火大会が開催されます。その中で規模が最も大きいものは、高崎の花火大会です。北関東最大級と言われ、約15,000発の花火が、夏の夜空を華やかに埋め尽くします。 春には、毎年恒例となった、サケの稚魚放流が行われます。利根川水系は、日本の太平洋岸でサケが遡上する南限といわれています。昔は烏川や広瀬川でもサケが遡上し、産卵する光景が見られました。しかし、その数は減少し、昭和40年代前半には遡上がいったん途絶えてしまいました。こうしたことから、群馬県内では、昭和50年代頃からカムバックサーモン運動が起こり、市民団体や小学生などにより河川環境美化やサケの稚魚の放流が続けられてきました。
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3.烏川の自然環境 |
"烏川流域の約80%は山地になっており、上流の榛名町では河岸段丘を利用した梨と桃の栽培が盛んで果樹園が広がっています。烏川流域の地質は、火山岩、安山岩及び第3紀層という地質学からみて非常に新しい若い地質から構成されています。" |
烏川流域の約80%は山地になっており、上流の榛名町では河岸段丘を利用した梨と桃の栽培が盛んで果樹園が広がっています。烏川流域の地質は、火山岩、安山岩及び第3紀層という地質学からみて非常に新しい若い地質から構成されています。これらの地質を上流に持っている河川は、一般的に、地質が風化しやすく、細かな土砂を下流へ供給する一方、空隙率も高いため、透水性、保水性が高く、渇水時や低水時でも安定した水量を供給するといわれています。 烏川の源流は、水源である鼻曲山をはじめ剣ノ峰、角落山、浅間隠山などの険しい山々が源流をなしています。その北西側は浅間高原に接していますが、その高原地域とは、対照的な地形となっています。この地域は尾根筋はブナやミズナラなど、沢筋はシオジなどの林となっており、カモシカなどの姿も見られます。鼻曲山から浅間隠山にかけての稜線部は中央高原型気候の影響を受けるところで、カラマツの自然林の新緑や紅葉の美しい所です。春には、オオヤマザクラの紅紫色の花群がひときわ目立つところでもあります。夏になるとカラマツなどの林間にヤナギランの紅紫色の花が美しく咲き群れる所でもあります。 |
4.烏・神流川の主な災害 |
"烏・神流川における主な災害として、明治43年8月の台風10号、昭和10年9月の台風10号、昭和22年のカスリン台風による被害があげられます。" |
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(注:この情報は2008年2月現在のものです)
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