欧州資格フレームワークとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 欧州資格フレームワークの意味・解説 

国家資格フレームワーク

(欧州資格フレームワーク から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/15 06:28 UTC 版)

国家資格フレームワーク(こっかしかくフレームワーク、National Qualifications Framework、NQF)は、国家による公式な学位資格レベル認定制度であり、ボローニャ・プロセスに参加する47カ国はこれを制定することとされている。

世界においては142カ国がNQFを導入ないし導入検討している[1]。EU圏内では2014年度中に、加盟するすべての国でNQFが整備される予定であり、欧州職業訓練開発センター(CEDEFOP)が欧州各国の一覧を集約している[1]。日本とアメリカでは策定されてはいない[1]

欧州

欧州資格フレームワークEQF)が定義され、各国のNQFについてEQFとの互換性を制定する作業が進んでいる[1][2]。EQFはレベル1-8までが存在している[2]

アイルランド

アイルランドでは、National Framework of Qualifications (NFQ)が公式な資格フレームワークとして定められている。

National Framework of Qualifications (NFQ)
EQF
レベル
EHEAサイクル NFQ
レベル
主な称号
1 N/A 1 レベル1 サーティフィケート
2 レベル2 サーティフィケート
2 3 レベル3 サーティフィケート
Junior サーティフィケート
3 4 レベル4 サーティフィケート
Leaving サーティフィケート
4 5 レベル5 サーティフィケート
Leaving サーティフィケート
5 6 アドバンスド・サーティフィケート
Short cycle within 1st 高等サーティフィケート
6 1st 7 普通学士号
8 名誉学士号、高等ディプロマ
7 2nd 9 修士、ポストグラデュエート・ディプロマ
8 3rd 10 博士、高等博士(Higher Doctorate)

イギリス

イギリスでは、かつては英国資格フレームワーク(National Qualifications Framework、NQF)が定められており、イングランドウェールズ北アイルランドにて適用されている。NQFは9レベルに分類され、中等教育継続教育高等教育が含まれている[3]

2010年、NQFはQualifications and Credit Framework(QCF)に発展的に移行した[3][2]

それぞれ高等教育資格フレームワーク(Framework for Higher Education Qualifications, FHEQ)との互換性は以下の通り[3]

  • NQFレベル8 - FHEQ レベルD(博士
  • NQFレベル7 - FHEQ レベルM(修士
  • NQFレベル6 - FHEQ レベルH(学士

スコットランド

スコットランドでは、12レベルあるScottish Credit and Qualifications Framework(SCQF)が定められている。

Scottish Credit and Qualifications Framework
SCQFレベル SQA資格 高等教育 スコットランド職業資格(SVQ)
12 修士
11 学士 SVQ レベル5
10 名誉学位, グラデュエート・ディプロマ
9 普通学位, グラデュエート・サーティフィケート
8 高等国家ディプロマ(HND)
高等教育ディプロマ(DipHE)
SVQ レベル4
7 Advanced Higher 高等国家サーティフィケート(HNC)
高等教育サーティフィケート(CertHE)
6 Higher SVQ レベル3
5 National 5
Intermediate 2
Credit Standard Grade
SVQ レベル2
4 National 4
Intermediate 1
General Standard Grade
SVQ レベル1
3 National 3
Access 3
Foundation Standard Grade
SVQ レベル1
2 National 2
Access 2
1 National 1
Access 1

イタリア

イタリアでは、欧州資格フレームワーク(EQF)が定義されている[4]

イタリアのEQFマッピング
EQFレベル 内容
8 研究博士、専門ディプロマ、大学第二修士、学術専門ディプロマ、高等専門ディプロマ
7 修士、学術第二ディプロマ、大学第一修士、学術専門ディプロマ、高等専門ディプロマ
6 学士、学術第一ディプロマ
5 高等技術教育ディプロマ
4 専門技術士ディプロマ、後期中等教育ディプロマ(一般/技術/職業)、高等専門サーティフィケート
3 専門オペレータサーティフィケート
2 義務教育サーティフィケート
1 前期中等教育修了ディプロマ

フランス

フランスでは異なる資格の互換性は、フランス政府管理下である国家職業資格委員会フランス語版(CNCP)が所管している。

ドイツ

ドイツでは、ドイツ資格フレームワークドイツ語版(DQR)が策定されている。

ポルトガル

ポルトガル国家資格フレームワーク[5]
EQF/NQFレベル 認定
8 博士
7 修士
6 学士
5 職業技術ディプロマ
4 中等教育レベル職業サーティフィケート
中等教育および徒弟教育(6ヶ月以上)
3 中等教育
2 基礎教育第3サイクル
基礎教育第3サイクル職業サーティフィケート
1 基礎教育第2サイクル

スウェーデン

スウェーデン国家資格フレームワーク[6]
EQF/NQFレベル 認証
8 博士
7 修士
6 学士、高等職業教育上級ディプロマ
5 後期中等教育技術課程修了、高等職業教育ディプロマ
4 後期中等教育
3
2 特別支援および移民への義務教育
1 特別支援教育

デンマーク

オセアニア

オーストラリア

オーストラリアでは、豪州資格フレームワーク(Australian Qualifications Framework, AQF)が国家として定める資格フレームワークである[7][2]

豪州資格フレームワーク(AQF)
AQFレベル 認定 所要年数
レベル10 博士 3-4年間
レベル9
  • 3-4年
  • 1-2年
  • 1-2年
レベル8
  • グラデュエート・ディプロマ
  • グラデュエート・サーティフィケート
  • 名誉学士(Bachelor honours degree)
  • 1-2年
  • 6ヶ月-1年
  • 1年
レベル7 学士 3-4年
レベル6
  • 1.5-2年
  • 1.5-2年
レベル5 ディプロマ (Diploma) 1-2年
レベル4 サーティフィケート IV 1年
レベル3 サーティフィケート III 6ヶ月
レベル2 サーティフィケート II
レベル1 サーティフィケート I

ニュージーランド

ニュージーランドでは、New Zealand Qualifications Frameworkが定められている。

出典

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「欧州資格フレームワーク」の関連用語

欧州資格フレームワークのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



欧州資格フレームワークのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの国家資格フレームワーク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS