有効性の調査
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アメリカ胸部医学会 (ACCP) による、2017年のシステマティック・レビューは、風邪の咳を緩和する治療を調査し、ハチミツでは1歳以上の場合に有効性を示す複数の研究があり(1歳以下の乳児は、乳児ボツリヌス症になるため禁止)、亜鉛トローチでは有効とする弱い証拠があり、抗ヒスタミン薬や鎮痛薬、NSAIDsでは効果を裏付けるデータはなかったため、咳のためには、市販薬は推奨できないとした。2018年にBMJが掲載した調査によると、システマティック・レビューを検索した結果からは充血除去薬は効果が小さいが鼻症状に有効性があることが示された。 第二世代抗ヒスタミン薬(鎮静作用がない)では効果なしか不明で、鼻症状に効果が確認されているのは第一世代抗ヒスタミン薬(鎮静作用あり)である。特に充血除去薬と解熱鎮痛薬を併用した場合、副作用の可能性があり、不眠、眠気、頭痛、胃腸症状が起こりえる。 よく知られていない副作用では、充血除去薬の長期使用が薬物性鼻炎を起こすことがあり、薬によって安全な使用期間は異なるが最大3 - 7日が推奨される。錠剤と鼻スプレーのどちらが効果的かを示す研究は見つからない。エキナセア、ビタミンC 、亜鉛ロズンジ/ロゼンジ(トローチ)は鼻の症状に効果はない。 2014年のシステマティック・レビューでは、抗ヒスタミン単独では意味のある恩恵はなく、充血除去薬では大人で小さな利益であり、充血除去薬との併用では大人では有益であり、抗生物質では利益はないが有害事象を増加させていた。 2013年のコクランによるシステマティック・レビューでは、治療のためのビタミンCでは結果が一貫していなかった。ビタミンC 1,000 mgと亜鉛10 mgの併用では、2つのランダム化比較試験の合計94人から症状緩和のために偽薬より有効であった。2018年の9研究のメタアナリシスは、両方のグループで発症前からビタミンCを服用しており、風邪の発症後に日に1から6グラムをさらに追加して服用したグループでは、平均10時間の風邪の期間の短縮がみられた。 加湿器についての2018年のコクランのレビューは、研究は少なく限られた結果からは、利益も害もないとした。
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有効性の調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 08:51 UTC 版)
日本におけるカネミ油症の患者での2000年までの研究では(※295頁・排泄促進により毒物の負荷を減らすなどであり、デトックスという語句は用いられていない)、ラットでは食物繊維はダイオキシン類を吸着して排泄させることで、排泄速度を2-4倍に高めダイオキシン類の健康への影響を減少できる可能性があるとされ、人間ではコレスチラミンと米ぬかを併用して排泄速度と量が増加したことが示されている。また同研究では、断食療法にカネミ油症の臨床所見改善の効果も認められている。日本での、別のラットでの実験では、わかめ、のり、ひじき、こんぶ、青のりが食品からのダイオキシンの吸収を抑制したことが示され、ダイオキシン類による健康影響を防止するための食生活の方法として、クロロフィルと食物繊維が豊富な海藻類を多く摂ることが重要であることが示唆された。 2004年に、ベラルーシで、64名でのランダム化比較試験によってリンゴのペクチンが放射性セシウムの排出を促進することを見出したとの論文を出し、サプリメントを販売していたが、それに対してフランスの放射線防護・原子力安全研究所はこの治療法に賛成も反対もできないとの報告書を出した。これに反応して、フランスのグループがラットを用いて実験したが、リンゴのペクチンを餌に混ぜてもセシウム137の排出効果はなかった。 2015年に84人が参加したランダム化比較試験では、食事をレモンジュースとシロップに7日間置き換えるレモンデトックスダイエットが実施され、食事制限のないグループと比較して減量効果やインスリン抵抗性の改善が見られた。2017年の1週間の14名でのランダム化比較試験では、果物野菜を主としたジュースを3日間、その後4日間低カロリー食をとったが、比較された地中海食より体重減少は少なかった。別の試験では31名の参加者で4週間後、有意に体重やBMIを減少し、デトックスの食事法は野菜・オリーブ油・レモンジュース・鳥・魚・鮭などからなり、バナナ・牛乳・コーヒーを避けるなど特殊なものである。 2016年には、韓国でデトックスダイエットの68名が参加した3週間の臨床試験が行われ、残留性有機汚染物質 (POPs) のより少ない食品を選ぶために加工食品を避け、全粒穀物、玄米、豆、ナッツ、汚染が少ない食品として許可された白身魚と放し飼いの鳥、野菜果物海藻からなる食事は、食物繊維やビタミンCやカリウムが豊富となり、体重や毒性負荷を示す血清GGTを減少させていた。2020年には、解毒効果を測定するために指標を用いた4週間の45名でのランダム化比較試験が行われ、この研究では栄養バランスの取れた食事法(※)を実施し、減量効果と、重金属では鉛、ウラン、銀、およびタングステンの濃度が減少傾向を示し、ニッケル、ロジウム、スズ、ガリウムでは通常の食事を行い重金属の濃度の低下のなかった対照群よりも明らかに低い数値を示した。(※バランスの取れた: 有機の全粒穀物、野菜果物、ナッツなど植物ベースの健康的な食事) セレンのサプリメントが水銀(2012年の2研究)、柑橘類のペクチンが鉛(2008年)、オレストラがポリ塩化ビフェニル (PCB、2014年)の排出を促進したというヒトでの研究がある。個々の成分に関する研究は、将来的に科学的証拠に基づくデトックスダイエットにつながる可能性がある。
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有効性の調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 02:40 UTC 版)
医学的な証拠を調査しているコクラン共同計画が2008年に出した調査結果では、疼痛の緩和に関してセラピューティックタッチ16件、ヒーリング・タッチ5件、レイキ3件を含む24件の無作為化または対照を持った研究が見つかり、疼痛を緩和する可能性があるとされた。施術者が経験豊富な場合に効果が大きくなる傾向が見られており、さらなる調査を検討すべきだとした。ただしこの調査結果は、古くなったことを理由に2013年に取り下げられている。 2015年のメタアナリシスは、遠隔治療も手当て療法も混在しているが非接触的治療を調査し、小さいながらも統計的に有意な効果を発見したが、結果の異質性や研究の質の点で問題も指摘している。
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有効性の調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 05:20 UTC 版)
2000年のシステマティックレビューは遠隔治療や非接触的治療(祈り、セラピューティックタッチなど)の無作為化された23研究を特定し、57%が有効であったことから、さらなる研究の必要性を論じた。2015年のメタアナリシスは、遠隔治療も手当治療も混在しているが非接触的治療を調査し、小さいながらも統計的に有意な効果を発見した。 2016年の慢性疾患についてのエネルギー両方のレビューでは、特定された27研究のうち13研究が有効であり、しかし信頼性の高い研究が欠けているとした。 2001年の癌治療における代替医療の調査は、スピリチュアルな治療では証拠はほとんどないとした。2003年の遠隔治療のシステマティックレビューは、見つかった17研究から対照群以上の効果はないと結論した。2008年の疼痛についてのシステマティックレビューは、磁気やスピリチュアルな治療には説得力のある証拠はないとした。 一件の研究は、慢性疼痛の120人でスピリチュアル治療を無作為化に施し効果はないとした。 2003年の遠隔治療のシステマティックレビューを含めた、2006年の考察はこうした治療に疑問を呈した。2008年の『代替医療のトリック』では、霊的治療は妥当ではないとした。
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