女子柔道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 23:35 UTC 版)
本作では、日の目を見ることが少ない高校女子柔道も並行して扱っている。女子柔道自体は『YAWARA!』などでも扱われているが、当時現実の高校までの女子柔道は男子に比べ扱いは軽かった。それは作中に西久保が言った通り、部員数が足りず部活動ではなく町道場が主体になることがままあったからである。作中でも袴田今日子が中学時代は学外で柔道をしていた旨語っている。なお女子の団体戦は登場せず、みな個人戦でのみ戦っている。 海老塚桜子、来留間麻理、袴田今日子についてはそれぞれの高校を参照。 別所愛子(べっしょ あいこ) 静岡の中部地区にある赤磐高校所属。桜子と同学年。階級は48 kg以下級、後に52 kg以下級に転向。得意技は膝車や内股など。 初登場は2年のインターハイの県予選(女子個人戦)。当初は白帯で、それが縁で桜子と仲良くなる。引っ込み思案で恥ずかしがり屋。華奢な見た目とは裏腹にパワフルで正統派な柔道を得意とする。桜子と同じ左組み手。 当初は巧に憧れ想いを寄せていた。インターハイでは巧に渡したい一心でお守りを用意するが、個人的に渡すことが出来ず、浜高の皆さんにと渡したことから杉や宮崎が奮起する結果に。因縁の玉城戦勝利後、親しげにしている巧と保奈美の関係に気付き身を引いた。 試合前に斉藤が他の部員に内緒で故障明けだった肩のテーピングを外すのを手伝ったことで親しくなる(その時点で勘の良い桜子には見抜かれた)。他の部員たちに内緒で文通していたが、バレて大変なことになる。選手権予選の三工戦で斉藤は別所から貰ったバンダナを肩に巻き三人抜きの活躍を見せたが、副将平山との試合中に落ちてしまい動揺から敗戦した。斉藤は別所が応援に来ていると気合いが入り燃える。 インターハイ県予選では桜子の敵討ちに燃える麻理を上手にいなして有利に試合を進めた。逆に選手権予選では桜子を破った薩川に対し、敵討ちとばかりに挑んでいるが負けている。 地元静岡開催のインターハイでは運営手伝いをしていたが、作中の描写では惚れっぽく男達を振り回し、ちっとも仕事をしていないように見えたところから、読者には「姫」と称されていた。また、なぜか試合に赤磐高校から誰も応援に来ないという謎を抱えている。 高校卒業後は東都女子大学に進学。仲の良かった桜子のチームメイトとなり同部屋であることが判明している。 松原渚(まつばら なぎさ) 静岡の中部地区にある三保女子学園(初登場時は学院)所属。袴田と同学年。階級は48 kg以下級。 春の選手権では県予選3位になった実力者だが、性格は極めて高飛車で自分の実力を鼻にかけるような態度をとる。インターハイの県予選初戦でその性格が災いして桜子に敗れて引退。敗れたことを根に持ち、自分を敗った桜子等のパターンを研究し、弱点を突き止めるなど執念を燃やす。後輩の薩川にそれらを伝授して雪辱を果たそうとするが、自立し楽しむ柔道を目指した薩川の姿を見て、柔道に取り組む気持ちを改めた。エピローグとなった全日本選手権の応援席に現れている。 宮崎に似ており、作中でも「シゲルの女装にあらず」と書かれ、「絵筆をもってね!」でも両者を絡めたネタにされていた。宮崎自身も松原は(少々おっかない所も含めて)けっこう「好み」らしい。 薩川佐代子(さつかわ さよこ) 松原と同じ三保女子学園所属。中性的な顔立ちが特徴。麻理と同学年。階級は52 kg以下級。得意技は大外刈りや一本背負いなど。また裁縫などが得意。愛称は「さっちん」。自宅は庭にプールがあるほどの豪邸で、松原がよく涼みに来る。 当初は先輩の松原に指導を受け、桜子へのリベンジを代行しようとしていた。だが桜子本人や麻理と出会ってから考えを改め、楽しい柔道を目指すようになった。 柔道のセンスは非常に高く、麻理をして「天才」クラスと言わしめている。また一年生でありながら52 kg以下級で全国優勝を果たした。 麻里とは同級生だが作中でも桜子が言及している通り、とてもそうは見えない。25巻の表紙絵で松原と共演した際には、前巻(藤田)とは逆に男性読者が買いづらいと言われた。作中でも二人は百合ネタで扱われている。 高校卒業後は巧や麻里、仲安と同じく立体大に進学した。 乙淵ふね(おとぶち ふね) 栃木の宇都宮西高校所属。階級は48 kg級、後に52 kgに転向。作者公認のいじめっ子で、目立ちたがり屋かつ極悪非道な性格。 インターハイの全国大会準決勝で麻理に両ビンタをかまして泣かせたり(実際はネコだましをするつもりだったが、麻理の出足が速過ぎてビンタとなり、反則を取られる)、その直後、麻理と袴田の決勝を野次で妨害しようとしたり(桜子に阻止され、会場外で雨の中乱闘となり風邪を引く)、春の選手権準決勝で腕に刺激系の塗り薬を塗って薩川の目潰しを企てたり(倒れた状態から片腕を上げたためあっさり押さえ込まれた上に、試合後薬を塗った腕で泪を拭ったため自分に目潰しをしてしまった)する。全国大会に出場できる実力はあるが、卑怯な手段で勝とうとしてはことごとく自滅する。講道館で行われた福岡国際の代表選考会にも出場しているが、あっさり麻理に敗れている。桜子をしてあいつだけは油断がならないと言わしめた。 ふねという名前にコンプレックスがあり、取り巻き達に「ふっちん」と呼ばせ、自称している。 浅田(あさだ) 江田島高校の選手でインターハイ個人戦地区予選の3回戦で桜子と対戦した相手である。暗示にかかりやすい性質で、開始直後桜子が「小内で背負い」と叫んだとたんに言葉通りに小内刈り→背負い投げの連携を仕掛ける。この背負い投げを桜子がとっさにでたバックドロップ(裏投げ)で返されて一本負けする。桜子の裏投げの犠牲者第一号。試合中の出番は10コマという少なさだが、サンデー掲載時の回に第2回の人気投票の告知があったこともあり、宮崎や三溝などのレギュラーキャラを抑え10位に食い込んでいる。その後出番が無かったにもかかわらず、第3回の人気投票でも19位に入っている。 ケイト・アンダーソン イギリス代表。女子48キロ級の「偉大なる世界チャンピオン」。五輪金メダリストで、世界選手権でも3回優勝している、29歳。ベテランになるにつれ、スタイルを変え寝技の達人になっていった。福岡国際女子大会の準決勝で麻理と対戦し敗退、大会後引退した。試合に敗れて男性コーチの胸で泣く姿を見た桜子らは羨ましいと評した。 ドミニク・ミリアン 女子48キロ級のキューバ代表、17歳。ESPA(キューバのスポーツ英才学校)出身で、福岡国際女子大会の決勝で麻理と対戦した。試合中麻理を何度も投げ飛ばすなどパワー型の選手。以降も、麻理の出ていない五輪で優勝するが、世界選手権では麻理と戦い敗退している。麻理とは言葉こそ通じないが意志が通い合うところがありライバル関係になる。
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「女子柔道」の例文・使い方・用例・文例
- 全日本女子柔道選抜体重別選手権大会が,4月13日に横浜で開かれた。
- 4月11日,谷亮子選手が,横浜での全日本女子柔道選抜体重別選手権で48キロ級の勝者となり,アテネ五輪への切符を獲得した。
- アテネでは,五輪金メダルを連続で獲得する初の女子柔道家になることを目指す。
- 中学生のころ,アトランタ五輪の女子柔道で田村亮(りょう)子(こ)選手(現在の谷亮子選手)が銀メダルを獲得しました。
- 全日本女子柔道チームが,9月にブラジルのリオデジャネイロで開催予定の世界柔道選手権に備えるため,8月13日から17日まで,広島県で強化合宿を行った。
- 五輪女子柔道で2つの金メダルを獲得。
- コマツ女子柔道部所属。
- 女子代表の園(その)田(だ)隆(りゅう)二(じ)監督は「これらの結果から,日本の女子柔道選手には国際的に競える体力があることがわかる。」と話した。
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