原付西日本制覇
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「水曜どうでしょうの企画 (日本国内)」の記事における「原付西日本制覇」の解説
2000年5月24日 - 6月28日放送、全6夜(5月3日:春を満喫グルメといで湯 ぶらり京都の旅)。 DVD第20弾『原付西日本制覇/今世紀最後の水曜どうでしょう』に収録。 京都を初めて旅する旅人・鈴井を「京都の達人」大泉が案内をするという設定で、「春を満喫グルメといで湯 ぶらり京都の旅」を決行。嵐山から京都旅行を満喫する。しかし、金閣寺駐車場にて「『カブの旅』で佐多岬まで向かう」という本当の企画発表が行われる。あまりにも予想外だったことからカブを見た瞬間に大泉は本気で落胆し、行程の説明後に「これはね、久々に“生のリアクション”っちゅうのを僕は見せたよ」「びっくりしちゃったらああなるんだなぁ」とその心境を表した。 鈴井の映画撮影に伴う番組休止前の最後の大型企画のために、予告編では「Last Run」と銘打たれた。また、鈴井は1997年の「ヨーロッパ21ヶ国完全制覇」前後から番組における自分の立ち位置に悩んでおり、カブで走りながら「もうこの番組に戻ることはないだろう」と考えていた。しかし、「大泉くんや藤村くんをトップに立たせて、ロベカルのように『たまにボカン!と(ゴールを)決めよう』と思ったとき、またこの番組が好きになった」と後に語っている(2004年秋「ミスター大壮行会」にて)。 本放送中、前枠直後に出る黒バックの撮影日に初めて爆発エフェクトが加えられ、以降の企画や『Classic』、DVD版においても同様の編集に順次差し替えられた。 1日目 - 京都市北区金閣寺スタート、兵庫県城崎町(現:豊岡市)で宿泊 経由ルート:国道162号・国道27号・京都府道8号・国道9号・国道426号 京都府京北町(現:京都市右京区)が、字幕スーパーでは「北京町」と表記された。 城崎の手前、出石郡出石町(現:豊岡市)で、出石そばを食べ、鈴井の荷台に出石そば粉が積まれる。 この日の宿泊先である城崎温泉において、藤村Dもカブ乗車の可能性を示唆する。 2日目 - 島根県玉湯町(現:松江市)で宿泊 経由ルート:国道178号・国道9号 大泉の荷台に鳥取砂丘の砂20kgが積まれる。但し、この行為が法令違反であったことが後に判明したため、このシーンはDVDには収録されておらず、本企画がClassicにおいて未放送となる原因となった(詳細後述)。 途中で交通量の少ない山道を選ぶが、カーブと積雪に悩まされ、立ち寄った三朝温泉の河原風呂で休憩。 この日の宿泊地である玉造温泉では満開の桜に会う。宿先にて日程内でのゴールが不可能であることを察した鈴井が「下関まで行けばいいんだよ。で、中国地方を走破して中国横断にすればいい。「中国横断」と銘打っとけば「あいつすげぇじゃん」となる」と言い出すが即却下。結局、翌日は行けるだけ行き、後日再挑戦することが決定。 3日目 - 山口県萩市で宿泊 経由ルート:国道9号・国道191号 出発前に大泉のヘルメットには張子虎、鈴井のヘルメットにはひょっとこの面が付けられた。 出雲市にて出雲そば割子3段を食べたのち、鈴井の荷台に出雲そばを積み増し。大泉も荷台に新しく1万5000円の張子虎を積んだ。しかし、途中で首が落下し、後続車が踏み潰してしまう(D陣の追走車ではない)。 琴ヶ浜において鳴き砂を採取したが、あまりの重量のために一部を廃棄。 途中、鈴井対藤村Dによる甘い物早食い対決を行う。この際に「魔神」という呼称が生まれる。 萩市で時間切れ。カブを現地の宿に置かせてもらい、2週間後に再スタートとした。 4日目 - 大分県湯布院町(現:由布市)で宿泊 経由ルート:国道262号・国道9号・国道2号・関門海峡トンネル・国道10号・国道387号・国道500号 前述の萩市より再出発。ここから「だるまの嫁取り」をテーマとすることにし、大泉に高崎のだるま、鈴井に秋田のなまはげ(共に東日本編で使用したもの)が積まれる。 関門トンネルにて、カブ(49cc)は車道を通行できないことが判明。出演陣は約2.5km離れた場所に入口がある関門人道トンネルを通ることになり、出演陣と車道を通行するD陣が分かれて九州上陸をすることになった。その際ディレクターから渡されたお金は100円(必要経費を20円×2人=40円と算出したため)。 関門人道トンネル通過後に「甘い物対決」の第2弾が行われた。今回は鈴井に配慮して下関名物「ふぐかまぼこ」と萩名物「毛利の殿さま巻」のどちらかを選ぶ形となったが、鈴井が殿さま巻を引いてしまい撃沈。大泉もふぐかまぼこで挑んだが、惜敗した。 大泉が疲れのピークを迎えたため、バイク運転が趣味の「赤ヘル」こと藤村Dが大泉と交代。大分県まで運転を担当することになった。なお、大分県に入ると元に戻り、そのまま由布院温泉まで運転する。 5日目 - 宮崎県綾町で宿泊 経由ルート:やまなみハイウェイ・国道442号・国道502号・国道326号・国道10号・宮崎県道40号 大分県竹田市の『後藤姫だるま工房』にて、高崎のだるまと姫だるまのお見合いが行われ、だるまの親代わりを大泉・仲人を鈴井が務めた。晴れて所帯持ちとなった高崎のだるまには、大泉の筆によって目が入れられ、満面の笑みを浮かべただるまになった。なお、後藤姫だるま工房へは後に『プチ復活!思い出のロケ地を訪ねる小さな旅』の企画で訪れている。 都農町から入った県道では藤村Dが何度も道を間違え、大泉が自分に対して「地図も読めないバカ」と評していたことを槍玉に挙げる。 宿泊した綾町の旅館『綾陽亭』はどうでしょう班お気に入りの宿となり、後に「対決列島」「日本全国絵ハガキの旅2」でも「なにかと理由を付けて」宿泊する事になる。 なお、宿泊先において藤村Dが大隅半島の対岸の指宿温泉 に注目したため、ゴールをフェリー経由で指宿に変更する旨を出演陣に申し入れたところ話がまとまり、急遽初日の金閣寺駐車場でのシーンについてセリフ入れ換えを行った。 6日目 - 鹿児島県(指宿市)ゴール(完走) 経由ルート:宮崎県道26号・国道220号・鹿児島県道68号・国道269号(・鹿児島県根占町(現:南大隅町)根占港でフェリー乗船・山川港) 目的地変更を行ったことで「時間に余裕が出来た」と思い、照葉大吊橋や「鬼の洗濯岩」などで観光や小ネタ撮影を行う。照葉大吊橋では鈴井が高所恐怖症であることが判明する。 大泉がなまはげの面を付けて鬼の洗濯岩で洗濯をしている場面があるが、実際、洗濯をしているのは宮崎市青島の鬼の洗濯板ではなく日南市にある普通の磯である。 余裕を持って出発した最終日であったが、途中で観光や小ネタをやっていたためフェリーの出発時刻に間に合うか微妙となり、D陣は遅れた場合佐多岬まで向かう事を決意。それでも大泉がコンビニに立ち寄り、おにぎりを食べたため、更に間に合うかどうかが怪しくなり、鈴井も巻き込んでの壮絶な罵り合いに発展する。 なお現実的には既に綾温泉から130km前後を走っている状態で根占港から佐多岬への往復約100kmの行程は肉体的に厳しいことから、藤村Dも内心では本当に佐多岬まで向かうかギリギリまで決めかねており、フェリー出港1時間前のシーンでも「フェリーに間に合わなかったら、佐多岬のほうに行く・・・」と一応の逃げ道を残していた。なお、指宿のホテルに到着し、ゴール直後のコメントもカメラで撮ったが全て没にしたことが藤村によって語られている。 最終的には時刻に間に合い、無事に薩摩半島へ出発し終了となった。なおこの時乗船した「山川・根占フェリー」は一度廃止になるものの、2005年12月に再び就航(1日5便就航)している。 鳥取砂丘での不適切行為 第2話にて途中立ち寄った山陰海岸国立公園内の鳥取砂丘で、砂丘に隣接するレストハウス周辺に吹きだまった飛砂を採取し(採取するシーンは放送されていない)、荷台に載せて走行したが、本放送から7年経った2007年7月、日本海テレビでの放送を見た視聴者から、この砂採取は自然公園法に反する行為ではないかとの指摘が鳥取市に寄せられ問題化した。 同年8月8日にはHTBが公式サイトで謝罪し、番組のネット局に対して当企画を含む数企画の販売中止を決定する。また、『どうでしょう』の公式サイト上では藤村D・嬉野D連名の、鈴井・大泉の所属事務所「CREATIVE OFFICE CUE」の公式サイト内では鈴井・大泉連名の謝罪がリリースされ、さらに同月12日にはHBCラジオの『大泉洋のサンサンサンデー』内でも大泉より直接の謝罪があった。 鳥取市から報告を受けた環境省は、当該レストハウスが既に無く行為の特定ができないことなどから砂採取については特に処分を下さなかったが、同企画内で鳥取砂丘に足跡で「水曜どうでしょう」と大書した行為が自然公園法で禁止されている広告などの掲出に当たるとして同月23日に文書で厳重注意され、HTBは改めて謝罪を発表した。 一部報道でHTBは「同企画をDVD化も再放送もしないとコメントした」とされていたが、D陣は番組公式サイトで“今後もDVDは「すべての企画を網羅する」ことを目指して編集を続ける” と公表するに至り、2013年3月発売のDVD19弾においては、副音声で藤村Dが「DVDへの収録、発売が決定し、既に編集作業を開始している」を発表。同年10月に問題のシーンを削除する形でDVDが発売された。なお、Classicにおいては未放送のままである。
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