アンブレラ (バイオハザードシリーズ)
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アンブレラ (Umbrella) は、テレビゲーム『バイオハザードシリーズ』をはじめ、これを原作としたさまざまな作品に登場する架空の企業である。劇場版の日本語字幕ではアンブレラ社とも表記される。
本項ではバイオハザードシリーズの登場人物に倣い、シリーズ各作品を略記している。
概要
薬品開発部門を持つ国際的ガリバー企業である。社名は「傘で人類を庇護する」から由来するもので、社訓は「人々の健康を庇護する」。社章も社名に因んだ「赤と白の傘」[1]。
表向き製薬企業と装うことで裏での生物兵器開発を容易にし、これを大きな資金源として表裏の両マーケットを掌握する形で企業活動を続け、巨大多国籍企業に発展した。政界にも太いパイプを持ち、法規などの改正、他社や政財界への二重スパイ活動なども手掛ける。また、独自に準軍事組織の特殊戦闘部隊 (U.B.C.S.) や保安警察 (U.S.S.) や証拠隠滅部隊(掃除屋)、下請けの民間軍事会社を保有しており、有事の際には即座に対応している。
- 製薬部門
- 一般的には、大手製薬会社として活動する表の顔の方が認知度が高い。業界シェアはNo.1で、それを謳い文句としている。求人広告では信条・性別・人種を一切問わないなど平等主義を標榜し、業務管理者や配達員などの募集を幅広く行なっているが、実際には一部の研究員や経営陣をはじめとした幹部社員を除いて社員たちの待遇は劣悪で、違法な人体実験や社内で開発された生物兵器のテスト運用の実験台とすることもいとわないなど、モルモット同然に扱われている。平等主義を装った公平な求人募集も、生体実験の素体確保という目的が含まれている。
- 商品としては『ADRAVIL』(創傷に使用する軟膏)、女性に人気の『AQUA CURE』(詳細は不明)、『Safspin』(瓶入りの錠剤で、一般的な家庭薬)が『3』で確認されている。また、医薬品以外にも、各種医療機器などを製造・販売している。
- 兵器開発部門[2]
- 社内には、U.B.C.S.やU.S.S.向けの対B.O.W.兵器開発の専門部署が存在する。主な業務内容は既存の銃器・兵器などのカスタムであるが、独自の対B.O.W.兵器の研究・開発も行っている。同部門の開発した兵器には、『2』で登場した火炎放射器、『3』のマインスロアーなどがある。それ以外では、暴走したタイラントを食い止めるために出動したU.B.C.S.1個小隊30名が全滅した事件を教訓に、U.B.C.S.の武装では対処が難しいB.O.W.対策として開発された、S&W M29の改良版「アンブレラ マグナムリボルバー」などがある。同銃は、『0』で使用できる。
- アンブレラ崩壊後に再建された新生アンブレラにも兵器開発部門が存在するが、こちらでは対バイオテロを目的とした運用がなされている。新生アンブレラ内では生前のアルバート・ウェスカーにより行なわれていたB.O.W.研究のデータを発見し、新生アンブレラの責務である「負の遺産」の回収に有効であるとの判断から、これらのデータを基にした『アルバート.W.モデル』シリーズを開発している。
- 上記の設定は東京マルイとのコラボレーション企画にて明かされており、実際にエアガンとして商品化されている。2017年現在は以下のモデルの存在が明かされており、これらは『7』のDLC『NOT A HERO』にて登場した。
会社概要
設定では、企業理念は「人々の健康を庇護する」という事業理念を元に「医薬品や健康補助食品、日用雑貨品に至るまで人々の生活を守るため様々な商品を展開すると共に、人々の生活改善に向けた様々な事業を展開している」としている。また、人種や地域を問わない幅広い採用と活動を営んでおり、「アンブレラ社が守るものは特定の人、地域ではありません」としている。採用については第三者への口外は禁じられており、家族や友人なども含まれ、一切の例外は認められないものとされている。
業務上知り得た秘密情報についても一切の口外を禁じられている。「規律・服従・忠誠」はアンブレラの全社員に対する指針であるため、一切が逆らえない状態となっている[4]。
歴史
創業者は世界的大富豪のオズウェル・E・スペンサー、名門貴族のエドワード・アシュフォード、生化学者のジェームス・マーカスの3人である。スペンサーら3人は1966年12月に新型RNAウィルス「始祖ウィルス」を発見し、これを利用してB.O.W.を開発することで軍需産業を独占することを考えたスペンサーは、友人のマーカスに起業の話を持ちかける。1968年には製薬会社と偽って3人で同社を共同設立したが、同年にエドワードは始祖ウィルスに感染して死亡する。
その後、スペンサーは会社の運営に注力し、幹部を養成するためにマーカスをアンブレラ幹部養成所の所長に任命する。マーカスは始祖ウィルスの研究に注力する一方、スペンサーの社内発言力の増大に不満を持っていた最中の1978年、T-ウィルスの開発に成功する。マーカスはこの成果によって社内で優位な立場に立てることを確信していたが、スペンサーはラクーンフォレストに新設したアークレイ研究所にT-ウィルスの研究事業を移管させ、マーカスを自身の私利私欲のために利用し尽くすと、1988年に彼の腹心3人のうち2人(アルバート・ウェスカーとウィリアム・バーキン)にマーカスを暗殺させ、これと同時にアンブレラ幹部養成所は閉鎖される。
一方、アークレイ研究所ではT-ウィルスの研究が順調に進み、B.O.W.の開発にも着手している。その後の10年間でアンブレラは大きく成長し、1998年には北米・欧州・南極の3地域を主な拠点とする。また、スペンサーは10年前に閉鎖した自社の幹部養成所を有効活用できないかと考え、調査隊を2度にわたって送り込ませる。
アンブレラの違法な研究をアメリカ合衆国連邦政府は把握していたが、国自体がアンブレラの最大の顧客であるために表立って処罰できず、また、アンブレラはその膨大な資産を用いて多くの有力政治家とも癒着していた為に黙認していた。1998年、ラクーンシティで大規模なバイオハザードが発生。アンブレラからラクーン市民を隔離するように働きかけられたアメリカ政府は、アンブレラとの関係を隠蔽するため、滅菌作戦との名目でラクーンシティを核攻撃によって消滅させる。
しかし、ラクーンシティを脱出した者の証言や数々の証拠などにより、アンブレラの非合法活動は世間に露呈する。この事態を憂慮したアメリカ合衆国連邦政府から操業停止命令を受けたアンブレラは連邦政府を相手に提訴し、1998年から2003年にかけて裁判は続いた。2003年にはロシアのコーカサス研究所でB.O.W.の開発を行なうが、ロシア連邦政府が主導となって設立された私設対バイオハザード部隊(BSAAの前身)によってそれらも壊滅に追い込まれたうえ、ウェスカーの暗躍によってアンブレラ幹部セルゲイ・ウラジミールが死亡したところに、始祖ウィルスの研究をはじめとした各種ウィルスやB.O.W.研究のデータを証拠として提出されたことが決め手となり、アンブレラは裁判で全面敗訴する。それによって株価の大暴落が起こると同時に、企業的信用性が大きく失われたアンブレラが2004年には事実上の廃業に追い込まれて倒産し、スペンサーは2006年に欧州某所の自邸でアルバートによって抹殺される。
倒産後、アンブレラが擁していた各種生物兵器はその製造技術と共に「負の遺産」として闇に流出して世界各地のテロや紛争などで乱用され、クリスやレオンをはじめとする主人公たちはバイオテロ根絶のために戦い続けることになる。
私設部隊
U.B.C.S.
Umbrella Bio Hazard Countermeasure Service (アンブレラ バイオハザード対策部隊)の略。部隊編制の大部分を傭兵で占めた非正規部隊。アンブレラの自社開発したウィルスやクリーチャーなどによる災害・事件・事故や、アンブレラに対する企業テロなどに対処させる名目で組織されており、緊急事態が発生した場合には汚染地域へ真っ先に派遣される。設立に至った経緯は、開発中のB.O.W.がフィールドテストの最中に暴走して研究員に多数の死傷者が出たり、施設や実験機材が破壊される事件が多々発生したため、制御不能に陥ったB.O.W.を鎮圧するべく同部隊の設立が計画された。なお、生存者や目撃者などの身柄確保や、証拠類の隠滅なども任務としており、B.O.W.の暴走による被害もU.B.C.S.の活躍で減少していたが、ラクーンシティへ投入された部隊は、B.O.W.などとの戦闘データを得るためのモルモット部隊としての意味合いが強い[5]。任務の内容から危険性が非常に高いため、隊員の大半は服役中の戦争犯罪者や重罪を犯して無期懲役か死刑判決を受けた元軍人、亡命軍人、元ゲリラ兵などといった者たちで構成されており、贖罪不問を条件に傭兵として組織している。また、冷戦時代に東側の軍隊で軍務を経験した隊員も多い。そうした経歴もあって個人的戦闘能力に優れており、兵員輸送ヘリからのリペリングなどといった高度な戦闘技術にも長けているのはそのためであることがうかがえるが、ラクーンシティへ投入された部隊は壊滅の憂き目を見ることとなった。なお、ハンクの所属するU.S.S.とはライバル関係に当たる。
ラクーンシティでの作戦では、輸送ヘリによって市中心部へ1個中隊約120名(1個小隊約30名編制の計4個小隊)が投入され(『3』)、他は車両によって陸路で市内へ潜入した(『OB2』)。前者にはカルロス・オリヴェイラ、ミハイル・ヴィクトール、ニコライ・ジノビエフなどが所属し、名目上は市民救出を任務としていた[6]。後者部隊は市民救出というよりも、脱走したU.S.S.隊員ロドリゲスの抹殺や、クリーチャー「ニュクス」の回収などを目的としていた。また、新型ウィルスを開発した女性研究員の救出のために送り込まれた、5名編制の分遣隊も確認できる(『4D-Executer』)。
主な武装はSIG Pro SP2009、M4A1、M16、H&K MP5、H&K PSG1、FIM-92であるが、『4D-Executer』ではM4A1にM203を装着しており、隊員の1人はベネリM3を使用していた。移動手段としての航空機は、AS 332 シュペルピューマおよびUH-60 ブラックホーク[7]、UH-1、『映画』ではアンブレラオスプレイ、Mi-17を使用し、軍用車両としては『OB2』でM1083 MTV、『4D-Executer』ではハンヴィー(ブローニングM2重機関銃搭載)、『RE:3』ではコマンドウ装甲車(非武装)、74式大型トラックに酷似した車両、『劇場版』では防弾仕様の8代目シボレーサバーバンも使用していた。
U.S.S.
Umbrella Security Service (アンブレラ 保安警察)の略[8]。主に社幹部の警護などを行なうほか、公にはできないような特殊任務にも従事する。ラクーンシティ壊滅事件に際しては、2種の作戦に最大40 - 50人規模の大部隊が投入されているが、生還が確認されたのは2人のみであり、その他の隊員の生還は確認されていない。ラクーンシティの地下研究施設におけるG-ウィルス奪取作戦時には、G-ウィルスを自らに投与してG生物への変異を遂げたウィリアムによってハンク以外のアルファチーム全隊員を殺害されたうえ、全部隊が壊滅する。一方、ラクーンシティの地上研究施設からのB.O.W.輸送任務に際しては、第2分隊隊長ロドリゲスを除いて部隊は離散ないし壊滅している。また、『0』で黄道特急破壊作戦に派遣されたのはデルタチームである。なお、このデルタチームも作戦遂行中にB.O.W.の襲撃を受けて全滅の憂き目に遭ったが、『OR』では新たなメンバーで再構成したデルタチーム(ウルフパック)がアルファチームの援護に送り込まれている。特殊任務に当たっての一般的装備類は、L2A1 (HK417) やステアーAUGをはじめとするイギリス軍のSASの室内突入装備に準じた物が採用されている。
掃除屋
『GS』に登場するアンブレラ証拠隠滅部隊の通称。危険度Aプラスクラスの極秘任務において投入される証拠隠滅の専門部隊。隊員は隊長を除く全員がUT-ユニットと呼ばれる特殊なB.O.W.で構成され、アンブレラの幹部社員を含めた全証人の抹殺および関連施設の破壊を担っているという、アンブレラの私兵の中でも特に異彩を放つ部隊。
アンブレラ・ジャパン
『5』の公式サイトでBSAAの紹介に伴って存在が明かされた、アンブレラの日本法人[9]。代表取締役社長は五十嵐皓貴。また、「アンブレラ・ジャパン株式会社は米国アンブレラ社の100%子会社である」と記載されている[10]。
1984年に東京で株式会社として設立された。当初は本社から輸入した医薬品の販売事業のみを行っていたが、1987年にはアンブレラ日本研究所を設立し、高度なバイオテクノロジーを利用した独自製品の開発を進めていた。しかし、ラクーンシティの惨劇をきっかけとした本社急変による株価暴落や風評被害などを経て、他社に買収されることもなく、2004年3月14日には会社解散となった。
ネオ・アンブレラ
『6』に登場する組織。
t-ウイルスを作り出したアンブレラの名を継ぐ、バイオテロ組織。総統はエイダ・ウォンを騙るカーラ・ラダメス。
中国の研究所にて開発された新型ウイルス「C-ウイルス」を、東欧イドニア共和国の内戦時に極秘で傭兵たちに投入する。それによって新型B.O.W.のジュアヴォを生み出し、その戦闘データを収集していた。また、すでにC-ウイルスの抗体を持っていたアルバート・ウェスカーの息子ジェイク・ミューラーを攫い、彼の血と合成させることによって生成した強化型C-ウイルスをミサイルに搭載し、中国へ発射する。その結果、避難中の市民や避難誘導していた軍隊などが巻き込まれ、蘭祥(ランシャン)にて大規模バイオハザードが発生した。
カーラは東欧イドニア共和国にてバイオテロの鎮静化にあたっていた対バイオテロ組織BSAAの隊員たちを罠にはめ、彼らにC-ウイルスを投与してC-ウイルス変異体のナパドゥに変異させる。また、カーラは自分を利用するだけ利用して捨てたディレック・C・シモンズをひどく憎んでおり、レオンやヘレナとの銃撃戦中のシモンズに背後からC-ウイルスを投与する。その結果、シモンズは変異して何度もレオンやヘレナの前に立ちはだかった。
カーラはシモンズにC-ウイルスを投与した後、車で逃走を図るがクリスとピアーズに追跡され、ビルへ追い込まれる。ビルの屋上にてヘリで逃走しようとするも謎の刺客に撃たれて落下した後、C-ウイルスによって変異してエイダの前に立ちはだかるが、倒されて完全死を迎える。カーラの死亡に伴い、ネオ・アンブレラは消滅した。
民間軍事会社『アンブレラ』
『バイオハザード アンブレラコア』に社章が初登場し、『7』にて本格的に登場した新生アンブレラ。会社更生法の適用により、2007年に旧アンブレラの退職者たちが中心となり、対バイオテロ専門の民間軍事会社として創設された。新経営陣には上記の旧アンブレラの「負の遺産」の回収が責務として課せられ、旧アンブレラが残したB.O.W.をはじめ、それらを悪用せんとするバイオテロリストの根絶を目的としている。再建に際し、旧アンブレラが犯した悪行に対する『贖罪』の意識を強調すべく、敢えて忌むべき「アンブレラ」の名を残した一方、旧アンブレラのイメージを払拭すべく、「赤と白の傘」であった社章は「青と白の傘」に変更されている[11]。
『7』で新たな生物兵器開発計画を察知した新生アンブレラはBSAAからクリス・レッドフィールドを指揮官として招聘しており、『7』終盤では彼率いる部隊が新生アンブレラのヘリコプターに搭乗し、イーサン・ウィンターズの救出に現れているほか、DLC『Not A Hero』では事件の重要参考人であるルーカス・ベイカーを追跡し、彼との攻防戦を繰り広げる。また、アルバートが生前に個人的に行なっていたB.O.W.研究成果を基として、対B.O.W.兵器のアルバート.W.モデルシリーズを考案・開発している。これらは対バイオテロ部隊などへの供給を目的として量産が計画されており、そのプロトタイプモデルをクリスらが『7』で使用している。
「バイオハザードヴィレッジ」ではクリスらとの関係は不明だが、社名とロゴが入った回復薬をクリス本人が所持している。
パラグアス・ライン社
『RV』にて名前のみ登場する会社。特に言及はされていないが、「パラグアス」 (paraguas) はスペイン語で傘を意味しており、同じく傘を意味するアンブレラとの関係が暗示されている。
1980年代後半には「クイーン・ゼノビア」「クイーン・セミラミス」「クイーン・ディード」の大型客船3隻を購入し、動力の変更やキャビンの増設といった内部の大改装を施したうえで世界一周旅行などを行っていた。実際には極秘で船底に研究所を建造して客船を隠れ蓑とした海上研究所を運用しており、アンブレラの崩壊後にはFBCのモルガン・ランズディールによってt-Abyssウィルスが研究されていた。
劇場版
- 『バイオハザード』
- ラクーンシティの地下深くに、秘密地下研究所「ハイブ」を所有している。アンブレラの技術力により、ハイブは施設のメインコンピュータであるAI「レッド・クイーン」によって完全に制御され、さらにハイブの所員が地下での勤務にストレスを感じないよう、建物の構造は地上のオフィスビルや研究所などを模しており、窓からは地上のラクーンシティを模した光景が再現され、自動車の走行音なども再現されている。T-ウィルスと抗ウィルス剤の盗難および証拠隠滅を目的としたT-ウィルスの漏出が起きた際、食い止められず、事後に気付いたレッド・クイーンによって滅菌用のハロンガスが所内全体に散布される。しかし、バイオハザードは阻止できず、内部の人間や実験動物のイヌのすべてがT-ウイルスに感染した。その後、調査のために送られたアンブレラの特殊部隊がレッド・クイーンを機能停止させた結果、各所のロックが解除されてゾンビが自由に移動できるようになり、特殊部隊員や彼らに身柄を拘束されて同行していたアリス・アバーナシーたちを襲った。また、この戦闘によってリッカーも解き放たれたために事態はさらに悪化するが、最終的には時限式の防衛システムによってハイブは完全に閉鎖された。閉鎖直後、ハイブの出入口のある「洋館」にアンブレラの科学者たちで構成される防疫部隊が現れてアリスを拘束し、彼女と共にハイブから脱出したマット・アディソンも、リッカーに爪で引っ掻かれた傷口から無数の触手のようなものが出ていたため、「変異したT-ウィルスの感染者」と見なされる。アリスとは別に「ネメシス計画」の実験台として拘束されたマットは、アイザックス博士の実験室へ運ばれていった。なお、次作でマットはアンブレラのB.O.W.「ネメシス」として改造されたことが明らかになる。
- 『バイオハザードII アポカリプス』
- ハイブの再調査の失敗でゾンビやリッカーなどがラクーンシティに現れたため、アンブレラ関係者を最優先とした住民の避難と都市自体の隔離、およびティモシー・ケイン少佐率いる封鎖部隊CSA (Umbrella Corporation Central Security Administration) とカルロス・オリヴェイラ率いるU.B.C.Sが(U.B.C.Sについては使い捨てる目的で)投入されるが、唯一の出入口であるレイベンス・ゲートで住民の1人がゾンビ化したことを受け、ケインによってレイベンス・ゲートは完全封鎖された。住民はCSAの銃撃から逃れるべくラクーンシティ内へ戻らざるを得なくなり、その大半がゾンビ化した。やがて、アリスの行動を受けてネメシスを投入するも決闘を経てマットの自我が蘇ったため、CSAはほぼ全滅させられる。最終的にアンブレラは自社保有の軍用機から核ミサイルを発射してラクーンシティを破壊し、一連の騒動はマスコミへ流出するが、アンブレラの権力と情報操作によってバイオハザードの事実はもみ消され、核ミサイルの爆発も市内の原子力発電所の老朽化した原子炉がチェルノブイリ原子力発電所事故と同様にメルトダウンを起こしたと偽証された。また、自社保有の人工衛星を用いてアリスを支配下に置き、アンブレラを見限ったカルロスたちへの切り札とした。なお、次作の小説版では本作の後日にアリスを遠隔操作し、T-ウィルス開発者のチャールズ・アシュフォードの娘であるアンジェラ・アシュフォードを射殺させたため、アリスはアンブレラへの憎悪を深めている。
- 『バイオハザードIII』
- ラクーンシティへの核ミサイル攻撃でもT-ウィルスの感染は撲滅せず、その影響で近代文明のほとんどが壊滅状態となった世界においても、バイオハザード発生前とほとんど変わりない技術を保持し、企業としての形を保っている数少ない存在となっている。世界各地に支部を有するが、地上が大都市部を中心にゾンビで溢れ返っているため、拠点を地下に移すものの完全ではなく、支部によっては人員などにダメージが出ている模様。また、支部同士は独自のネットワークで結ばれ、全体の方針はウェスカーを議長とする各支部長や幹部からなる委員会によって決定されている。サミュエル・アイザックス博士の発案により、かつてカルロスたちへの切り札としてあえて解き放ったアリス本人に代わり、新たなる段階に達した「アリス計画」で生み出した彼女のクローンから採取した血清を用いてゾンビを飼いならし、労働力や兵士にする計画を進めていたが、アイザックス本人がその産物であるスーパーアンデッドに噛まれてタイラント化したため、計画は失敗する。そして、これによって北米支部も壊滅し、アリスのクローンはすべてオリジナルのアリスによって目覚めさせられた。また、アイザックスがアリスの居場所を突き止めたために人工衛星による遠隔操作を行い、一旦は動きを完全に止めてしまうが、アリスの超能力によって衛星のコントロール装置のメイン回路を焼かれ、再びシステムを稼働させたものの彼女の視界に映る光景を監視することしかできなくなった。
- 『バイオハザードIV アフターライフ』
- 前作で北米支部が壊滅したためにウェスカーの意向で東京都渋谷の地下に本部が置かれたが、アリスとそのクローンたちに襲撃されて多大な被害が生じ、ウェスカーの独断で用いられた特殊爆弾によってアリスのクローンたち共々爆破される。また、地上で生き残った人間たちをおびき寄せて実験体として確保すべく、安全圏の都市あるいは船と偽って無線で偽情報を流していた研究用輸送船「アルカディア」を保持しており、最終決戦の舞台となる。なお、東京本部は渋谷スクランブル交差点の真下にヘリポートがあり、路面が扉のように開いて離着陸する仕様になっている。アウトブレイク後も戦力維持できるよう航空燃料や予備パーツ、ミサイルや弾薬、整備道具が保管されているのが見える。施設外観は全体的に王冠に似たデザインである。T-ウィルスの抗原中和剤が保管され警備兵に防衛されている。施設内部もセキュリティーは厳重であり、遠隔操作式防護扉、致死性神経ガス散布装置が設置されている。日本人の社員が多く勤務していることから、公用語は日本語のようで、社員同士が会話をする際や、館内アナウンス等には日本語が用いられ、警備部隊の隊員の戦闘服などには日本語で「アンブレラ社」と赤い文字で記されている。ただし、ウェスカー議長と会話する時のみ、日本人社員も英語を用いている。
- 警備兵の装備は全身黒色の戦闘服にヘルメット、背中に赤文字で「アンブレラ社」と刺繍されたボディーアーマー、タクティカルベスト、M4カービン、ステアーHS.50、SIG SAUER P226、デザートイーグル、ライオットシールド、車両はハンヴィー、防弾ハマー、高機動車防弾仕様、航空機も1機保有しておりアンブレラオスプレイ(V-22 オスプレイをさらに発展させたような黒塗りのティルトローター機〈現実の機体とは異なり形状がステルス仕様のようである〉)が登場している。
- 本作ではT-ウィルスやB.O.Wとは異なるアンブレラ独自の技術として核動力が用いられており(本体に放射線マークが印されている)、高エネルギー球体を瞬間発生させて効果範囲内のあらゆる物質と共に消滅させる施設自爆用の特殊爆弾のほか、人間の胸に装着することで薬物を投与して自我や記憶を操作できるデバイス(中央が赤くルビーのように美しく光る蜘蛛型ロボットで、光度で装着者の感情を表示するほか、誤って外れた際には自立稼働して装着者の胸に再度戻る機能を持ち、レッドクイーンが衛星中継で遠隔操作することも可能となっている)が登場する。また、人体に悪影響を与えないコールドスリープカプセルが登場し、その技術力の高さを示している。前作でも登場した人工衛星による監視システムも健在であり、飛行機で移動していたアリスの位置はおろか、彼女が話す言葉まで監視していた。
- なお、前作ではラクーンシティのバイオハザードがそこから全世界へ広がったと設定されていたが、本作の冒頭(劇中の現在より4年前)では渋谷スクランブル交差点で1人の女性がゾンビ化して近くにいた男性に噛みつき、それがきっかけで東京もバイオハザードに見舞われたと設定されている。ラクーンシティの存在するアメリカから太平洋を隔てた日本で、彼女がどのようにしてT-ウィルスに感染してゾンビ化したかについては、一切説明されていない。
- 『バイオハザードV リトリビューション』
- 前作におけるウェスカーの独走もあって、本作でのアンブレラは従来と異なり、人間ではなくレッド・クイーンが全権を掌握している。このため、レッド・クイーン率いるアンブレラとウェスカー率いる離反グループが敵対関係になっている。
- カムチャッカ半島の海溝に設置した広大な実験施設「アンブレラ・プライム」にニューヨークやモスクワなどの区画を再現し、アリスだけでなくカルロスなどのクローンたちに偽の記憶を植え付けて生活させてはB.O.W.を放って襲わせ、実験を進めていた。逃走中のアリスたちが訪れた区画では、製造からまもなくハンガーに吊られた大勢のクローンたちも描かれている。
- ドック内にはタイフーン級潜水艦が数隻係留されている。
- なお、本作では従来のB.O.W.だけでなくプラーガも開発していたことが明かされている(プラーガ自体の設定はゲームと異なる)。
- 『バイオハザード: ザ・ファイナル』
- アレクサンダー・ローランド・アイザックスとアリシア・マーカスが共同で経営しているという設定になっており、人類排除計画を進めながら、アンブレラの幹部たちで構成される理想郷を創るという目的のもと、活動している。また、各地の生存者がいる地域に向けて部隊を派遣しており、専用として開発した装甲車を主要戦力に使用している。
- アリスはラクーンシティのアンブレラ研究所にあるT-ウィルスの抗ウィルス剤を手に入れるために自動車で目的地に向かうが、アンブレラ兵のワイヤートラップに遭い、車は大破する。目の前に放置されたBMW製大型バイクに乗ろうとするが、周囲に潜んでいた小隊に囲まれて後退りしたところをトラップに遭い、逆さ釣りにされてしまう。辛くも敵を撃破してトラップからも脱出し、気を取り直してバイクに乗って走ろうとするが、実はそれはアンブレラの所有物であり、ハンドルの指紋認証に拒否されて流された高圧電流で気絶させられ、やってきた装甲車に囚われてしまう。
- 後にアリスは自身を捕らえた装甲車の指揮官だったサミュエル・アイザックス(『III』で登場した人物とは別のクローン)の片手を切り落とし、それを使って指紋認証をクリアすると、ようやくバイクを手に入れて装甲車から脱出し、そのままラクーンシティへ向かう。
- ラクーンシティには3両が投入され、アリスたちと交戦するが、すべて破壊される。
脚注
- ^ なお、『ヴィレッジ』において、実際は設立に携わったスペンサーが若き日の医学生時代、師と仰いだマザー・ミランダが統治するヨーロッパの村の洞窟の中に描かれた紋章を流用したものであることが明かされた。
- ^ 月刊『アームズ・マガジン』2004年6月号のバイオハザード特集より[要ページ番号]。
- ^ 『7』の作中では「アルバート-01」の名称で登場。
- ^ “アンブレラの企業理念”. Variety. (2020年9月26日) 2020年9月26日閲覧。
- ^ 実際に本編でカルロスが「自分たちはゾンビのエサだ」と語っていたり、ニコライが実際にU.B.C.Sから戦闘データを集めるのが目的とジルに公園物置で話している。
- ^ 実際に本編クリア後のおまけゲームで3人とも市民救出を行っている。
- ^ 『3』の終盤でニコライがラクーンシティからの脱出時に運用しており、機体側面にアンブレラのロゴマークが確認できる。
- ^ アメリカでは手続きを踏めば、企業も警察機関を持てる。
- ^ “バイオハザード5:BSAA”. カプコン. 2009年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月11日閲覧。 左上の「UMBRELLA」のアイコンをクリックすると表示されるウインドウ内の文書ファイル「UMBRELLA倒産に関するNEWS」に記述されている。 ※FLASHを用いているため、サポート終了後の環境では閲覧不可。
- ^ “アンブレラ社の企業理念”. Variety. (2020年9月26日) 2020年9月26日閲覧。
- ^ 東京マルイ サムライエッジ アルバート.W. モデル01付属解説書の説明により判明。
アンブレラ社
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ジェームス・マーカス(James Marcus) 声 - 糸博 年齢:70歳 血液型:A型 身長:180cm 体重:68.5kg アンブレラ創立のメンバーの1人であり、事件の舞台の一つである幹部養成所の初代所長。 同じく創設メンバーのオズウェル・E・スペンサー、エドワード・アシュフォードとは大学時代からの友人である。 社内では主に研究・開発部門の中心人物として活躍し、人材育成にも力を注ぎ、「規律」「忠誠」「服従」の3要素からなるアンブレラ社訓を実質的に定着させた人物でもある。 極めて有能な科学者であり、ヒルを使い始祖ウィルスからT-ウィルスを作り出した。 マッドサイエンティストであり、目的のためなら手段を選ばない冷酷な性格。人間不信だが育成者として非常に優れた手腕を持っていた。 また極度の人間不信でブランドン・ベイリーと実験用ヒルぐらいにしか心を開かず、生涯独身であった。 また、実験用のヒルには異様なほどに愛情を注ぎ、それは我が子を愛する親のようであった。 彼の研究の実験台となって抹殺された人間は相当数に上るが、中にはスペンサーの送り込んだスパイもいた模様。 その精神や開発力は直々に指導・教育をしていたウェスカーやバーキンを始め『ガンサバイバー』に登場したビンセント等のアンブレラ幹部に受け継がれている。 後にアンブレラ内の権力闘争に敗北し人間不信から人脈・人望が薄かった事もあって孤立させられ失脚、最終的にはウェスカーとバーキンに暗殺されてしまう。 だが、列車でヒルの大群が合体し合って作り出された「擬態マーカス」として発見される。その後は謎の美青年(下記)となって暗躍していたが、最終的には倒された。 最も皮肉なのは、アンブレラの崩壊とスペンサー個人への復讐は、よりによって自分を裏切った教え子の片割れ(ウェスカー)の手によって成し遂げられた事だろう。 マーカスの日誌によると、スペンサーへの報復を決意したのはスパイを送り込まれてからのため、強硬手段に出なければ報復する気はなかったと思われる。 なお、マーカスが心を開いていたブランドン・ベイリーはアフリカ研究所で始祖ウィルスを生産していたが機密保持という形で幽閉同然の生活を強いられる等、彼もまたマーカスと同じくアンブレラ内で冷遇されていた模様。 謎の美青年 (女王ヒルの擬態マーカス) 声 - 平川大輔 年齢:不明 血液型:不明 身長:不明 体重:不明 T-ウィルスによって巨大化した変異ヒルの群れを操る青年。 アンブレラに怨恨を抱いており、執拗にアンブレラの施設を襲う。 その正体は、死亡したジェームス・マーカスの記憶と思考を宿した実験体ヒル。ウェスカーとバーキンに暗殺されて打ち棄てられたマーカスの遺体に浸入したヒル達のリーダー(通称・女王ヒル)は彼のDNAを取り込み、実質的にマーカス本人の復活と同然の現象が起こった。なお、青年の姿はマーカスの若い時の姿を模写したものである。 アルバート・ウェスカー(Albert Wesker) 声 - 中田譲治 年齢:38歳 血液型:O型 身長:183cm 体重:84.5kg S.T.A.R.S.隊長でアルファチームのリーダー。 実はアンブレラがラクーン市警を監視するために送り込んだスパイである。常に冷静な切れ者で、トレードマークのサングラスは暗いところでも白衣姿でも決して外さない。アンブレラ研究員のウィリアム・バーキンとは旧知の仲。本作ではバーキンと共に事件の舞台の一つである幹部養成所を再利用するアンブレラの思惑に沿い、U.S.S.からなる調査チームの指揮を執るが、B.O.W.やバイオハザードによって発生したゾンビ等によって調査チームは壊滅する。だが、本人は特に気に留めず、アルファチームを罠にはめるべく指揮所を去っていった。 作中では列車内での指示書や養成所内で幹部候補生時代のウェスカーの様子が書かれたファイルを入手することができるが、前者は付着した犠牲者の血液や破れた影響でウェスカーの名前はほぼ判読できず、後者は写真がなくファーストネームのみの表記であった為、レベッカは『1』の終盤までウェスカーの正体に気付くことはなかった。 『0 HDリマスター』の追加要素「ウェスカーモード」では、ビリーの代わりにプレイヤーキャラとなる。ベースはビリーで装備も同一だが、レベッカ同様ハーブ調合が可能となり、独自のアクション「赤の斬撃」と「黒の疾走」が追加された。(後述参照) ウィリアム・バーキン(William Birkin) 声 - 関俊彦 年齢:36歳 血液型:O型 身長:178cm 体重:66.7kg アンブレラ研究員。 この時点ではまだG-ウィルスを完成させていない。ウェスカーから去り際に「アンブレラからオサラバ(離反)する」と裏切りについて打ち明けられた後、養成所に仕込まれていた自爆装置を起動させた。その際には特に問い詰める事はなく、アンブレラに対しても事を報告しなかったが、後に子飼いのR.P.D.警察署長ブライアン・アイアンズに対してウェスカーの行動を「バカな裏切り」と嘲っているのが『バイオハザード2』劇中で確認出来る。 また、ウェスカーの裏切りを止めなかったのが単なる友情によるものだけでなく、別の思惑があったのが『バイオハザード5』で判明する。
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アンブレラ社
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「バイオハザードIV アフターライフ」の記事における「アンブレラ社」の解説
アルバート・ウェスカー(Albert Wesker) 演:ショーン・ロバーツ アンブレラの上級幹部で、各支部長達からなる委員会の議長。漆黒のサングラスと、オールバックに撫で付けた金髪が特徴的な男。前作でT-ウイルス研究、およびアリス計画の拠点であったアンブレラ北米支部が壊滅したため、東京の地下要塞を拠点に北米支部の研究を引き継ぎ、指揮を取っていた。 アンブレラ社東京本部を襲撃してきたアリスのクローン達を爆弾によって始末した後は、脱出用のオスプレイの中でオリジナルのアリスにT-ウイルスの中和剤を注射し、アリスの超能力を無力化して殺害しようとしたが、搭乗していたオスプレイが富士山に激突し、行方不明となった。 月日は流れ、アリスはウェスカーがオスプレイの墜落により死亡したと考えていたが、ロサンゼルス沖に停泊していたアルカディア号の中で再び再会を果たす。この際、オスプレイの墜落から生き延びた理由として、事前に体内に注入しておいたT-ウイルスによって、損傷した細胞を回復させたと語る。 T-ウイルスを注入しながらウェスカーがアンデッド化していないのは、アリスと同じくT-ウイルスとの適合を果たした為だが、完全適合者であるアリスとは異なり、ウェスカーの適合は不安定で、新鮮な人間のDNAを摂取し続けなければ安定せず、いずれアンデッド化してしまうという。そのために安全を謳うアルカディア号を餌として生存者達を誘い込み、捕らえた生存者達を冷凍保存カプセルに閉じ込めて保管し、捕食し続けていた。そして、T-ウイルスの完全適合者であるアリスを捕食することが出来れば、アリスと同様にT-ウイルスに完全適合できると考え、アリスを捕食するべくシタデル刑務所に生物兵器の「処刑マジニ」を刺客として送り込むなどの策を講じて、アリスをアルカディア号に誘導した。 ウェスカーの目論見通り、アルカディア号でアリスと再会を果たした後は、彼女が共に連れてきた仲間のクリスとクレアを先に始末するべく、T-ウイルスに感染したドーベルマンの生物兵器「アジュレ」をアリスに仕向けて、自身はクリスとクレアと戦う。その際には人間離れした動きで弾丸の軌道を予測して回避する離れ技を披露し、二人を圧倒して冷凍保存カプセルの中に閉じ込めた。 クリスとクレアを追い詰めた後は、マジニ・アンデッドと同じく、T-ウイルスの変異によって体内に生成された花弁状の嘴のような捕食器官 を露出してアリスを捕食しようとするが、事前にアリス達が救出していたKマートの協力もあり、戦況は逆転し、アリスにショットガンを捕食器官に突っ込まれ、ショットガンの弾として使用していた25セント硬貨を口の中で放たれて倒れる。その後、重傷を負いながらも起き上がろうとするが、アリスの手によって復帰したクリスとクレアに大量の銃弾を浴びせられ続けて戦闘不能の状態に陥った。 しかし、それでも絶命しておらず、仲間のベネットを捕食して回復した後、オスプレイに乗ってアルカディア号から脱出し、船に仕掛けた爆弾を起動して、アリス達を爆殺しようと試みるも、事前に爆弾を察知していたアリスの策によって、爆弾がウェスカーの乗るオスプレイに仕掛けられており、自身の起動した爆弾の爆発に飲み込まれた。 前作から登場しているキャラクターであるが、本作では配役がジェイソン・オマラからショーン・ロバーツへと変更されている。 本作で彼が纏う衣装は、アンブレラ社東京本部で登場した際は、原作ゲーム『4』や『UC』で見せていたスーツ姿と同様の衣装で、アルカディア号でアリスと再会した際は、『5』で纏っていたコート姿と同様の衣装で登場する。 一度は死亡したと思われながら、ウイルスによって復帰を果たし、さらに超人的な身体能力を得て戦う等の彼の設定は、原作ゲームシリーズ『1』『CV』『UC』『5』等の設定に準じている。ただし、原作で彼が使用したウイルスはT-ウイルスではなく、別のウイルスだった。またウイルスとの適合が不安定である点も原作『5』に準拠するものだが、原作では専用の安定剤を定期的に接種することで安定化を図っていた。 さらに、本作でアリス、クリス、クレアがアルカディア号でウェスカーと戦いを繰り広げた際の彼のセリフ「You've really become quite an inconvenience for me.」や、サングラスをクリスに投げつけたり、銃弾の軌道を予測して回避する一連のシーンは、原作ゲーム『5』のチャプター「6-3」におけるウェスカー戦前のムービーシーンのほぼ完全な実写再現となっている。 ジル・バレンタイン(Jill Valentine) 演:シエンナ・ギロリー 第二作『バイオハザードII アポカリプス』でアリスと共に行動し、ラクーンシティから生還した美しき元S.T.A.R.S.隊員。 『II』のラストシーンから『III』の冒頭へ至る過程でアリスらとはぐれてしまい『III』には登場しなかった(詳細は『III』の小説版の節を参照)。 本作でエンドクレジットの合間に挿入されたワンシーンで登場し、次回作の展開を示唆する役割を担った。
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「バイオハザードIII」の記事における「アンブレラ社」の解説
サミュエル・アイザックス博士(Dr.Isaacs) 演 - イアン・グレン 前作終盤から登場したアンブレラ社の科学者。アンブレラ北米支部に在籍する科学部門のヘッドであり、「アリス計画」の中心人物。 アンブレラ社の東京本部に在籍するウェスカー議長から、「アンデッドの飼い慣らし」研究を一任されている。研究の中でアンデッドに栄養が不要であることや、生前の記憶が多少残っていること等を突き止めるも、肝心の「飼い慣らし方法」に関しては、クローンではないオリジナルのアリスが必要であるためになかなか成果が出ない。 研究の成果を出すために、ウェスカーの命令に背いたり、杜撰な計画で部下を危険にさらしては見捨てるなど、性格は極めて身勝手かつ冷酷である。 荒廃したラスベガスにて、アリスを捕獲するため、変異したウイルスを宿す「スーパー・アンデッド」を放って場を混乱させ、衛星システムを用いてアリスをコントロールしようとするが、失敗してしまい、逃げ出す際に「スーパー・アンデッド」に噛まれてしまう。 計画の失敗とウェスカー議長の命令に背いた責任を問われ、アレクサンダー・スレイターによって死刑に処されるが、治療のための抗ウイルス剤を打ちすぎた影響で、急激にクリーチャー「タイラント」へと変異し、スレイターとアンブレラ北米支部の職員すべてを惨殺する。その後、北米支部にやってきたアリスに復讐を果たすため、襲い掛かる。 触手と再生力を用いた戦闘でアリスを圧倒するが、最後はアイザックス博士が作り上げたアリスのクローンの行動により、レーザートラップが起動し、レーザーグリッドによって細切れに焼かれて絶命する。 後に本物のアイザックス博士は生存しており、ここでの博士はクローン体であったことが判明した。 アレクサンダー・スレイター(Slater) 演 - マシュー・マースデン アンブレラ社の科学部門部長。アイザックスの分を弁えない研究内容とその手段に対し、不信感を抱いている。 アルバート・ウェスカー(Albert Wesker) 演 - ジェイソン・オマラ アンブレラ社の上級幹部。アンブレラ社東京総本部に所属している。各支部長達から構成される委員会の議長で、自身はホログラム通信を介してアイザックスや各支部長達と接している。 ホワイト・クイーン(White Queen) 演 - マデリン・キャロル アンブレラ北米支部の施設を管理する人工知能。白い服を着た少女のホログラムを介し、アイザックス博士の仕事をサポートしている。アリスと邂逅した際には、第1作のハイブに登場したレッド・クイーンの妹(姉であるレッドクイーンと同一の存在であることが、小説版で判明)であり、「タイラント」と化したアイザックスを施設内に閉じ込めたと語っており、姉とは対照的にアリスに味方している。 アリスのクローン達 アンブレラ社の施設に捕らえられていた頃のアリスから採取した血液のDNAを元に、大量複製されたクローン。オリジナルのアリスが持つテレキネシスは本作の時点では使えていないが、次回作アフターライフの序盤、アンブレラ東京総本部襲撃の時点では使えるようになっている。
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アンブレラ社
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「バイオハザードII アポカリプス」の記事における「アンブレラ社」の解説
ティモシー・ケイン少佐(Major Cain) 演 - トーマス・クレッチマン アンブレラ社のラクーンシティ隔離部隊指揮官およびCSA少佐。ネメシス計画およびラクーンシティ消毒に使用する核ミサイル発射を任されている。冷酷な性格で、ラクーンシティの出口にまで感染者がいたのを知った瞬間から、非感染者関係なく銃を向けてラクーンシティに追いやって封鎖し、アリスがネメシスとの決闘を拒絶すると、チャールズを娘の目の前で平然と射殺した。後にアリスとネメシスが共闘を張った上、ジルやカルロスらの反撃に遭い、ヘリで脱出する際はアリスに「事態を打開するための第一歩」としてゾンビの集団の中に放り込まれる。落ちていた銃でゾンビに応戦したが、弾切れとなって自殺もできなくなった所へ、最期は自らが射殺した後、ゾンビ化したチャールズに食い殺された。 中尉(Lieutenant) 演 - ジム・コドリントン 黒人。ケインの補佐的存在。 チャールズ・アシュフォード博士(Dr.Ashford) 演 - ジャレッド・ハリス T-ウィルスを開発した、車椅子に乗る科学者。避難しきれなかった娘のアンジェラを救うべく、公衆電話を介して密かにアリスたちと交換条件で脱出するための情報を教える。終盤でケインにそのことを知られた上、撃ち殺される。後にゾンビ化し、ケインに襲い掛かり、食い殺した。 元々、T-ウイルスは筋ジストロフィーを患った娘のアンジェラの治療のために研究していたものであり、それをアンブレラに奪われたことに後悔と苦悩を抱えていた。 原作におけるウィリアム・バーキン博士に近い立ち位置のキャラクターだが、上記のように娘への愛情や道徳心もある。また、アシュフォードという名字だが原作のアシュフォード家とは設定的な関連もほぼ皆無である。 サミュエル・アイザックス博士(Dr.Issacs) 演 - イアン・グレン アンブレラ社の科学部門のヘッド。ハイブから脱出したアリスとマットにT-ウイルスを投与し、施術を施して「ネメシス計画」などを始動した張本人である。映画の終盤でラクーンシティ爆破の衝撃で負傷したアリスをアークレイ山地にて救出し、治療して「アリス計画」を始動した。 後に公開された、シリーズ6作目にて、本物のアイザックス博士はハイブ内の装置で他のアンブレラ社幹部と共にコールドスリープされており、今作に登場したアイザックス博士はオリジナルの記憶を移植されたクローンの一体であることが判明した。
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アンブレラ社
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「バイオハザードシリーズ」の記事における「アンブレラ社」の解説
国際規模で事業展開している1968年創設の巨大製薬企業。秘密裏に生体兵器の研究開発・販売を行なっていた。『赤と白の傘』の社章が特徴。ラクーンシティの事件後、主人公達の活躍とアメリカ合衆国連邦政府による業務停止命令によって株価が暴落し壊滅したが、2007年に会社更生法の適用により対バイオテロ専門の民間軍事会社として再建され、社章も『青と白の傘』に変更された。 詳細は「アンブレラ (バイオハザードシリーズ)」を参照 B.O.W. “Bio Organic Weapon”の略。アンブレラ社がt-ウィルスを用いて作り出した生体兵器。 ハンターやタイラントがこれにあたる。ゾンビやクロウなどは、アンブレラが意図的に開発したものではなく、バイオハザードの際、偶発的に発生した個体なので、B.O.W.には含まれない。 アンブレラ崩壊以降は、様々な所にt-ウィルスをはじめとする複数種類のウィルスやB.O.W.が広がったため、世界中でバイオテロを引き起こす要因となってしまっており、更には、それらを元に新たなウィルスが独自に生み出されたり、別の生物を扱った今までにない新たなB.O.W.が増えてきており、多様化もしてきている。 U.B.C.S. "Umbrella Biohazard Countermeasure Service"の略。主に傭兵で構成されるアンブレラ社の私兵部隊。 詳細は「アンブレラ (バイオハザードシリーズ)」を参照 U.S.S. "Umbrella Security Service"の略。アンブレラ社が保有する保安部門。アンブレラに不都合な人物や証拠を抹殺するなど同社の「裏の顔」を象徴する組織。 詳細は「アンブレラ (バイオハザードシリーズ)」を参照 H.C.F. “Hive (もしくは Host) Capture Force” の略。アンブレラと敵対関係にある組織。規模は不明だがアンブレラと同程度の技術を有し、B.O.W.の運用も行っている。この部隊にはエイダや、『CODE:Veronica』当時のウェスカーなどが所属する。『7』での事件の発端になったエヴリンという少女に投与されたE-ネクロトシキンの開発に技術協力していたことが作中終盤で明らかにされている。
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アンブレラ社
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「バイオハザード (映画)」の記事における「アンブレラ社」の解説
レッド・クイーン(Red Queen) 演(モデル) - ミカエラ・ディッカー アンブレラ社が開発した最先端かつ高性能の人工知能で、ハイブ全体を統御するメインコンピューター。 ハイブ内のあらゆる環境と電源を制御しており、災害や事故など不測の事態に対して完璧な防衛システムを備えている。システムの中枢が設置されているチェンバーはハイブの最下層に位置しており、そこに続く通路はレーザートラップなどのセキュリティシステムにより厳重に守られている。彼女と直接対話することでレッド・クイーンの制御システムへのアクセスが可能となる。 少女型のホログラムをインタフェースとしており、カプラン曰く、レッドクイーンをプログラミングしたプログラマーの娘をモデルとしていると語られる。 ハイブで製作されているT-ウイルスが漏洩(バイオハザード)した際には、ハイブの外にウイルスが流出することを確実に阻止するために、全職員を抹殺するようプログラムされており、映画の冒頭では、スペンスによってハイブ内にT-ウイルスが流出したことをきっかけに、防衛プログラムを始動した。この防衛プログラムによりハイブの全区画の扉と空調をロックして職員の脱出を封じ、オフィスエリアにいる職員に対しては、消火剤であるハロンガスを大量に散布して空気中の酸素を奪い窒息死させ、研究室エリアにいる職員に対してはスプリンクラーを誤作動させて大量の水を浴びせて溺死させ、エレベーターに乗っていた職員に対してはエレベーターを暴走させて、高所から地面に叩きつけて転落死させた。ハイブ内だけでなく、ハイブの外にも防衛プログラムは働いており、ハイブ外の地下鉄道網とハイブの入り口である鏡の館には神経ガスを散布した。 しかし、アンブレラ社はハイブ内でのレッド・クイーンによる従業員の虐殺をあらかじめ組み込まれたプログラムではなく、故障が原因であると判断し、レッドクイーンをシャットダウンするべく、ワン隊長率いる特殊部隊を編成してハイブに派遣した。しかし、この特殊部隊がレッド・クイーンをシャットダウンしたことで、レッド・クイーンがハイブの各ブロックに閉じ込めて無力化していたアンデッド達が部屋から抜け出し、事態はより悪化の一途をたどってしまう。 作中では、終盤に消去されたような描写があるが、後に製作された『V』や『FINAL』でも登場し、直接的な接触は本作以降、『V』まではないものの、アリスとは間接的に長い付き合いになっていく。小説版の『I』では、カプランによって記憶媒体にコピーされ、以降彼らと行動を共にするが、最早不要とみなされたアリスに記憶媒体を破壊されて消滅した。「レッド・クイーン(赤の女王)」の名前の由来は、ルイス・キャロルの児童小説『鏡の国のアリス』に登場するチェスの駒を基にしたキャラクターの名前に由来する。なお、映画とは異なる結末をむかえる牧野修が執筆した本作の小説版では、文明社会が崩壊した世界でアリスと行動を共にするキャラクターとして、「ホワイト・クイーン(白の女王)」と呼ばれるAIも登場しているが、こちらも『鏡の国のアリス』に登場するチェスの駒を基にしたキャラクターの名前に由来する。『鏡の国のアリス』をルーツとする「ホワイト・クイーン(白の女王)」は、後に公開された実写映画版バイオハザードシリーズ三作目の『III』にも登場する。 ウィリアム・バーキン博士 / ナレーター 演 - ジェイソン・アイザックス ※ノンクレジット
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アンブレラ社
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アネット・バーキン (Annette Birkin) 声:ジェニファー・デイル(英語版) ウィリアム・バーキンの妻で、シェリーの母。 出産後もウィリアムと共に研究に没頭し、母娘としての時間が少なかったという意味では、シェリーにあまり愛情を注いでいなかった。ウィリアムとアイアンズの連絡員としての役割も務めていた。 アンブレラにウィリアムを襲撃されたことから疑心暗鬼になっており、シェリーを保護したクレアのことまでもG-ウイルスを狙うスパイと疑う。 ボツ案にはウィリアム同様にG生物になる案が存在していた。 ウィリアム・バーキン (William Birkin) / G生物 声:ディエゴ・マタモロス(英語版) 『0』にも登場するアンブレラ社の研究員で、シェリーの父。36歳。ウェスカーとは知人の間柄。 物語開始時点ですでにG-ウイルスによってG生物と化しており、人間としての姿はアネットが語る回想ムービーでしか登場しない。ボスクリーチャーとして、表シナリオでは2回(第2形態・第4形態)、裏シナリオでは3回(第1形態・第3形態・第5形態)戦うこととなる。
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アンブレラ社
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「バイオハザード: ザ・ファイナル」の記事における「アンブレラ社」の解説
アレクサンダー・ローランド・アイザックス博士(Dr. Alexander Roland Isaacs) 演:イアン・グレン アンブレラ社の創始者の一人であり、ハイブにおけるT-ウイルス漏洩事件を発端とする文明社会の崩壊を引き起こしたシリーズ全体の真の黒幕。 『II』のラストや『III』にも、「アリス計画」を担うアンブレラ社の幹部の一人としてサミュエル・アイザックス博士という人物が登場していたが、それはあくまで彼のクローンに過ぎなかった事が判明する。 かつてのサミュエル・アイザックス博士以上に残忍かつ狡猾な性格で、アンブレラ社の共同所有者でありT-ウイルスの開発者でもあったジェームズ・マーカス教授を、権力と利益を独占するために部下のウェスカーに命じて殺害させている。 ジェームズ・マーカス教授の死は事故死として処理され、残されたジェームズの一人娘であるアリシア・マーカスの後見人となった。小説版では、アリシアも一緒に始末しなかった理由として、二人を殺してしまうと事故死として処理することが難しいことと、T-ウイルスによって難病を克服したアリシアを、T-ウイルスを用いた医薬品の広告塔として利用できると踏んだためであると語られている。またジェームズが所有していた会社の約半分の株式がアリシアに継承されたが、幼いアリシアに会社の経営は不可能であるため、アンブレラ社の経営は、実質的にアレクサンダー・ローランド・アイザックス博士の独裁となった。 聖書の「ノアの箱舟」を参考にした、T-ウイルスを用いてアンブレラ上級幹部以外の人類を計画的に抹殺し、人類が居なくなった世界で理想の楽園を作る計画、通称「浄化作戦(The Cleansing operation)」を発案し、自身は計画完了まで低温生命維持装置の中で休眠状態にあった。だが計画完遂目前で重大な障害が発生したため、ハイブにて部下のウェスカーの手によって覚醒し、アリス達の前に立ちはだかる。 ウェスカーやクローンアイザックスとは異なり、アリスと同様に肉体的な変容はせずに人間の姿のままで超人的な身体能力を持つ。ウェスカー同様、銃弾の弾道を見切って避けたり、アリスの攻撃パターンや使用する武器に対して予測し対応行動できる。これは体内にインストールしている「格闘予測ソフトウェア(PREDICTIVE COMBAT SOFTWARE)」によるもので、武器を奪われたアリスが部屋に置かれている万年筆、デカンタ、アイスピックなどで攻撃しようとした際は、即座にそれを見抜き、それの対抗策を即座に計算して打ち出している。 アイザックスはサイバネティクス技術による人間の更なる進化を研究しており、小説版によるとアイザックスの超人的な身体能力の理由は、アリスが成功させたT-ウイルスの適合による進化ではなく、「バイオプラント」なる身体機能管理システムを自身の体内に取り込んでいることによる。その恩恵により、超人的な戦闘能力や、肉体の損傷に対する修復能力、敵の様々な攻撃パターンを即座に予測し対応できる「格闘予測ソフトウェア」を保持している。自身が開発したこのバイオプラントに絶対的な自信を持っており、T-ウイルスにより超人的な力を手に入れるもアリスのように完全には制御できず肉体がクリーチャー化しつつあるウェスカーや、タイラントと化した『III』のクローンのアイザックスを見下している。 その圧倒的な力でアリスとクレアを相手にしてもまるで子供のように二人同時に圧倒し窮地に追い詰めるが、レーザーを利用して攻撃した僅かな隙に格闘予測ソフトウェアの弱点である死角を突かれ、アリスに懐に手榴弾を仕込まれてしまい、重傷を負って倒れる。 だがそれでも絶命しておらず、地上でワクチンを解き放とうとしたアリスの前に再び立ちはだかるが、そこに現れた自身のクローン体に偽者であることを告げた事で、逆上したその自身のクローン体によって刺殺された。 浄化作戦によって「知性・技術・血筋」に優れた「選ばれた人間のみの楽園」を作り上げるために、T-ウイルスを用いて七十億人以上の人類を抹殺し、アリシアをはじめとした多くの者たちの人生を狂わせた彼に最期に待ち受けていたのは、同じ思想を共有する「無価値なコピー(Poor Imitation)」による自身の粛清だった。 アンブレラ社の創設メンバーで、創設メンバーの中でもリーダー格とも呼べる人物だが、原作ゲームには登場していない映画オリジナルキャラクター。原作では彼に相当する人物としてオズウェル・E・スペンサー卿という人物が存在し、「ウェスカーを部下にしている」「ウェスカーにジェームズ・マーカスを殺害させる」「強い選民思想を持ち、選ばれた人類のみが暮らせる楽園を創造する計画を立てている」などの点が原作のスペンサーと一致している。 また、部下のウェスカーとは異なり、「ウイルス投与による肉体強化を行っていない」点も原作のスペンサーと一致しているが、原作のスペンサーは、臆病風に吹かれて、ウイルスに適合できなかった場合を恐れて自身にウイルスを投与しなかった。これに対し映画のアイザックスは、部下であるウェスカーがウイルスに完全適合できず、アンデッド化寸前であることや、アイザックスと同じ遺伝子を持つクローン体である「サミュエル・アイザックス」がウイルスによってアリスを凌駕する力を手に入れながらもアリスに敗北していることから、ウイルスによる肉体強化を端から信じておらず、自身の得意分野であるサイバネティクス技術により身体機能管理システム「バイオプラント」を創造し、肉体の強化を行っている。 アルバート・ウェスカー(Albert Wesker) 演:ショーン・ロバーツ 『III』より登場したアンブレラ社の上級幹部の一人。役職は議長。T-ウイルスによって肉体を強化し、驚異的な身体能力を得ているが、完全適合者のアリスとは異なり適合は不安定で、新鮮な人間のDNAを取り続けなければいずれアンデッド化してしまうという。 本作ではアンブレラ社の創始者であるオリジナルのアイザックスの腹心で、浄化作戦を実動し完遂するために、事態をコントロールする役割を担っていたことが判明した。 『V』のラストでは、アリスに特殊な薬品を打ち込んで、失われていた超能力を取り戻させ、共闘を持ちかけていたが、実際は罠に掛けるためのフェイクであった事が判明し、アンブレラ側の一員であり続けていた。 『Ⅳ』や『V』であった圧倒的な強さや存在感が本作では薄くなっており、唯一の功績はクレアを捕らえたことだけで、後はアイザックスに指示を仰ごうとしたり、レッドクイーンからの攻撃に対処できずに重傷を負わされるなど、的確な指示、判断が至らない部分が目立っている。 最期は、最高経営責任者であるアリシア・マーカスからアンブレラ社を「解雇」されたため、レッドクイーンがウェスカーを攻撃対象として扱えるようになり、シェルターの頑丈な防爆扉を脚に落とされ重傷を負い、身動きが取れなくなった。その際、アリスからアンブレラ上級幹部が眠る部屋に仕掛けた爆弾の起爆装置を握らされ、「これを握り続けていればアンブレラの夢は守れる」と皮肉を言われ、「ワシントンで殺すんだった」と後悔している。その後は生き延びようと足掻いて、アリシアに助けを呼びかけるが「受け入れなさい」と切り捨てられてしまう。 最後は出血死してアリスに握らされていた爆弾の起爆装置を落としてしまい、アリシアやハイブに眠るアンブレラの大勢の上級幹部らもろとも爆発に呑み込まれた。 映画劇中では、原作ゲームと同様にS.T.A.R.S.エムブレムが刻まれた「サムライエッジ」を愛銃として扱っている。ウェスカーが重傷を負って動けなくなった後は、クレアがウェスカーから奪い取り、ドクに引導を渡す場面とその後のアイザックス博士との戦いで使用している。さらにその後、オリジナルのアイザックス博士が、倒れたクレアから奪い取り、映画のクライマックスで地上で抗ウイルス剤を解き放とうとしたアリスに向かって突き付けている。なお、S.T.A.R.S.エムブレムが刻まれていたことから、映画のウェスカーも文明社会が崩壊する前に、原作と同様に特殊部隊S.T.A.R.S.に所属していた時期があったのかもしれない。 本作では、仕えている人物こそ異なるものの、原作ゲームと同様にアンブレラ創設者の部下であったことが判明している。ただし、原作では物語の中でアンブレラ創設者を見限ってアンブレラ社を離脱していたが、映画版では最後まで創設者の忠実な部下として行動していた。 クローンアイザックス(Clone Isaacs) 演:イアン・グレン 映画序盤の装甲車の中でアリスと出会ったアイザックス博士。ハイブの中で眠っているアンブレラの創始者でオリジナルのアレクサンダー・R・アイザックス博士のクローンで、かつてアリスが倒したサミュエル・アイザックス博士と同様に、オリジナルのアイザックスが用意した新たなクローン体。ただし本人は、自分こそがオリジナルであると信じている。 オリジナルと同じく残忍な性格ではあるが、どんな状況でも冷静沈着なオリジナルに対して、こちらは感情の起伏が非常に激しい人物である。 会社内における彼の地位は不明だが、レッドクイーンやウェスカーに指令を出し、浄化作戦の最前線に「本来は駆り出されるはずではなかった」と発言していることから、かつて『II』や『III』に登場した一介の研究員に過ぎないサミュエル・アイザックス博士とは異なり、オリジナルに近い、非常に高い役職に就いているようである。 オリジナルと同様に信心深い人物でもあり、「風媒の抗ウイルスワクチン」の情報提供者を話そうとしないアリスのことを「不信心者」と罵っている他、彼のセリフには聖書から引用した聖句などの言い回しが多く、彼が搭乗する装甲車の中には、大量の十字架が吊るされており、アリスへの復讐用に用意したナイフには、新約聖書(ローマ人への手紙・第12章第19節)から引用された「主いわく復讐するは我にあり(VENGEANCE IS MINE SAITH THE LOAD)」の文言が書かれている。 本作では、アンブレラの「浄化作戦」の陣頭指揮を取っており、数少ない人類が居留する地域であるラクーンシティを襲撃しようとしている。道中でアリスと遭遇し、アリスに引けを取らない戦闘能力で彼女を追い詰めるが、一歩及ばず、左手を切り落とされる等の重傷を負う。 左手を切り落とされ、激昂したアイザックスは、万全の装備を整えてアリスと生存者達が隠れるラクーンシティの廃ビルに向かう。最初は大した装備を持っていないと侮っていたが、アビゲイルが作り上げた投石器による攻撃で味方の装甲車が破壊された後は、考えを改めて、投石器の攻撃範囲外ギリギリの位置から装甲車に吊るしていた捕虜の女性を解放して、彼女とアンデッド軍団を廃ビルの入り口ゲートに誘導した。アリス達が女性を救出しようとした瞬間を狙って、女性を部下であるチュウ司令官に命じて射殺させ、廃ビル内にアンデッド軍団を侵攻させることに成功した。 生存者の命を軽視するアイザックスに怒りの感情を向けるアリスを見て、アイザックスは笑みを浮かべたが、アリスもビルの屋上から火の付いたガソリンを大量にばら撒いて応戦し、炎の滝を作り出してアンデッド軍団の大半を始末する。炎の滝に巻き込まれまいと後退する装甲車の隙に乗じて、ジップラインを使って急接近してきたアリスに対処できずに装甲車を破壊されて、またしても敗北してしまう。 一度ならず二度までも失敗したアイザックスは憎しみに感情が支配されて完全に狂人と化す。以後はアンブレラの最終目的である「浄化作戦」よりも、アリスへの復讐を優先するようになり、執拗にアリスを狙うようになる。 一度ラクーンシティから撤退したアイザックスは、シティの入り口で、ラクーンシティ廃ビル「ピーク」攻撃の後発隊として送り込まれた装甲車と合流して乗り込むが、アリスを追いかけるためにクレーターの底のハイブに向かいたいアイザックスと、「ピーク」に向かうように会社から命令されている装甲車の指揮官と意見が対立し、狂人と化したアイザックスは指揮官をナイフでメッタ刺しにして殺害してしまう。 さらにアイザックスは、装甲車内のアンブレラの兵士を全員殺害して装甲車を奪い、強引にクレーターの底のハイブを目指すが、平地の移動に特化した装甲車が、急斜面のクレーターを降れるはずもなく、装甲車は途中で走行不能に陥ってしまう。 それでもアリスへの復讐を諦めきれないアイザックスは、自らの肉体を餌として、徒歩で「アンデッド軍団」を先導してハイブへと向かった。 映画のクライマックスでは、念願のアリスを見つけて大喜びで、「奴らを連れてきたぞ」と勝利宣言をするが、同時にオリジナルの自分自身と鉢合わせになってしまい、自身がクローン体である真実を告げられてしまう。その事実を信じられず、オリジナルの方こそが「醜く、薄汚れた、汚らわしいクローン(Abomination! You dirty, filthy clone)」であると罵りながら錯乱してオリジナルをナイフでメッタ刺しにして殺害した。直後に、彼自身が先導してきたアンデッド軍団に食い殺された。 チュウ司令官(Commander Chu) 演:イ・ジュンギ アイザックスの部下で、アンブレラの兵隊を束ねる司令官。小説版では名前が「リー」になっている。 ラクーンシティでの籠城戦にて、アリスによって乗っていた装甲車から追い出された後は、アリスが武器として使用していたショットガンの「ハイドラ」を蹴飛ばし、肉弾戦に持ち込む。 相当な格闘術の使い手であり、肉弾戦ではアリスを圧倒するが、最初に自分で蹴飛ばした「ハイドラ」が、蹴飛ばされて落ちていた場所にアリスによって徐々に誘導されて戦っていたことに気が付かなかった事から、アリスからはその腕っ節は認められつつも、「賢くはない」と一蹴されながら「ハイドラ」による不意打ちを食らって敗北する。防弾チョッキを着ていたため死にはしなかったが、アリス達に装甲車に紐で繋がれアンデッドを引き付けるための囮にされた。 その後の詳細は描かれていないが、アンデッド化したらしく終盤のシーンでクローンのアイザックス博士に噛み付いている姿が見られる。 アリシア・マーカス(Alicia Marcus) 演:ミラ・ジョヴォヴィッチ / エヴァ・アンダーソン(少女期) アレクサンダー・R・アイザックス博士と共にアンブレラ社を立ち上げたジェームズ・マーカス教授の娘。父ジェームズが死んだ現在は、ジェームズの所持していたアンブレラ全体の約50%の株式を引き継ぎ、アイザックス博士と共にアンブレラ社の共同所有者である。 テロメアやホルモンの異常などが原因とされる主要な早老症の一つである「プロジェリア」という難病を患っており、父ジェームズが開発したT-ウイルスにより一時は回復したが、完全には治癒せず、再び症状が発現し、老婆のような外見になってしまっている。 アンブレラの重役として過ごしてきたが、プロジェリアの影響による体力の衰えから、同じ肩書を持つアイザックス博士にいいように扱われ、「浄化作戦」の発表の際にアイザックス博士を止められなかったことを後悔している。 後悔の念から、「浄化作戦」の発表の様子を録画し、レッドクイーンの内部にアップロードしたことで、レッドクイーンのアイデンティティである「人命を尊重する」プログラムに矛盾を生じさせてレッドクイーンを味方につける。人類の抹殺を続けるアンブレラを止めるべく、自身のクローンであるアリスにアンブレラ社が成そうとしている計画をレッドクイーン経由で伝え、希望を託した。 共同所有者であるアイザックス博士とは会社内での支配階級が同一であるため、博士から殺されることは無かった。再発したプロジェリアによってすぐに死ぬだろうと踏んでいたアイザックス博士は、なかなか死んでくれないアリシアのことを疎ましく思っていたが、逆もまた然りでアリシアもレッドクイーンを用いてアイザックス博士を排除することはできないでいた。しかし部下であるウェスカーになら手を下せることは分かっていたため、終盤でウェスカーの隙をついて彼を解雇してレッドクイーンの攻撃対象とし、レッドクイーンの攻撃によって重傷を負ってしまい追い詰められていたアリス達に突破口を与えた。 最後は父ジェームズと過ごした自身の幼少期の記憶をアリスに託した後、ウェスカーと共に施設の爆発に巻き込まれて死亡した。 アンブレラ社の重役で、アイザックスと同様に原作ゲームには登場しない映画版オリジナルキャラクターではあるが、老体で老いに打ち勝とうとしている姿や、生命維持装置付きの車いすに乗って移動する彼女の風貌は、性別こそ異なるものの、原作ゲームのアンブレラグループ総帥であるオズウェル・E・スペンサー卿の末期の姿を彷彿とさせる。 ジェームズ・マーカス教授(Professor James Marcus) 演:マーク・シンプソン アレクサンダー・ローランド・アイザックス博士と共にアンブレラ社を立ち上げた科学者。アンブレラが管理する数多くの研究センターを統括する教授でもある。 妻に先立たれ、幼い一人娘のアリシア・マーカスを溺愛していたが、娘が難病である「プロジェリア」を発症してしまい、以降、アイザックス博士の資金援助の元で、「プロジェリア」の治療方法を模索し研究し続けていた。一時は研究が袋小路に入ってしまい、絶望の中でアリシアを保存しようと考えて、アリシアの記憶や、声紋などの生体情報を記録した。この情報は後にアイザックス博士が「レッドクイーン」を製作する際に使用されることになる。しかし、直後に研究が飛躍的な進歩を遂げて、「プロジェリア」を治癒することが出来る「T-ウイルス」の発見に至った。 アリシアを救うためにT-ウイルスを開発したが、会社の利益と権利の独占を狙ったアイザックス博士に裏切られ、彼の命を受けたウェスカーに殺害された。 本作の小説版によると、彼の死後、T-ウイルスの研究を引き継ぎ仕上げたのは、愛娘の難病というジェームズと同じ境遇に悩んでいた映画二作目『II』に登場したチャールズ・アシュフォード博士であるとされている。 本作に登場するクレアやウェスカーと同じく原作ゲームからの登場人物であり、「アンブレラ社の創設メンバーの一人」「T-ウイルスを開発」「共同創設者と意見が対立し、命を受けたウェスカーによって殺害される」などの部分が原作と共通している。ただし原作は「規律・服従・忠誠」を重んじる冷酷な性格で、「かわいい子供たち」と呼称して溺愛しているB.O.W.(生物兵器)はいるものの、人間の娘はいなかった。しかし映画では、人間の娘であるアリシアのことを第一に考える優しい人物として描かれている。 なお映画冒頭のシーンで、ジェームズが初登場した際に、英語のプロフィール文章が表示されるが、そこには「DIRECTOR OF THE UMBRELLA TRAINING FACILITY.(アンブレラ養成所所長)」、「HEAD OF THE UMBRELLA RESEARCH CENTER IN THE ARKLAY MOUNTAINS.(アンブレラ・アークレイ研究所主任)」と書かれており、彼が登場する原作ゲーム『0』を強く意識したプロフィールとなっている。 レッドクイーン(Red Queen) 演:エヴァー・アンダーソン アンブレラの中枢部及び、ハイブの制御、管理を担う人工知能。アンブレラ創始者の一人であるジェームズ・マーカスの娘、アリシアの少女時代の容姿をインターフェースホログラムとしている。会社の莫大な財産を守るために、アイザックス博士により製作された。なお、映画の一作目『I』に登場したカプランが、劇中でレッドクイーンのプログラマーの娘がモデルになっているとアリス達に噂話程度に語っていたが、アイザックスはアリシアの後見人であるので、あながち間違っていなかったことになる。 アンブレラ社の衛星システムを使って世界中の様子を監視でき、必要に応じてネットワークに接続された様々な電子機器に姿を現すことが出来る。 『I』では、ハイブの中枢コンピューターを担う人工知能として登場、ハイブ内にて起きたバイオハザードを外に出さないため、感染した恐れのあるハイブの従業員を抹殺し、電子ロックをかけてアンデッドを封じ込めることに成功したが、アンブレラはレッドクイーンが故障して従業員を抹殺したと判断し、レッドクイーンをシャットダウンするべくハイブに自社の特殊部隊員を派遣した。特殊部隊員とアリス達がハイブに介入した結果、せっかく封じ込めたアンデッドやリッカーをはじめとする生物兵器がハイブに蔓延し、後の世界規模のバイオハザードが起こるきっかけとなってしまった。 『III』では、レッドクイーンの妹としてホワイトクイーン(白の女王)という人工知能が登場していたが、本作の小説版によると、実はアイザックス博士のクローンにそう名乗るよう命令されたレッドクイーン本人であることが判明する。 『V』では、再びアリスの敵として登場。ウェスカー曰く、「アンブレラの事実上のトップで、世界を滅亡させようとしている」と説明されたが、本作でそれがウェスカーの嘘であったことが判明する。 本作の小説版では、『I』でハイブの全職員をハロンガスやスプリンクラーを使って抹殺したことは、レッドクイーンの基本理念として「アンブレラ社に仕えると同時に、人命を尊重する」ようにプログラムされていることが理由であり、T-ウイルスが外に流出して人類全体が危機にさらされるリスクを考えたら、適切な判断であったとアリスに語っている。 そもそも『I』でレッドクイーンは故障などしておらず、アリシアによって暴露されたアンブレラがハイブでのT-ウイルスの流出前から計画していた「浄化作戦」の概要を把握したことで、ワン隊長率いる特殊部隊がハイブに介入したこと自体が、アンブレラによって仕組まれた出来事であり、アンブレラが人為的にウイルスを広めようとしていたことをアリシアからの暴露によって知る。そして「人命の尊重」という理念に対し、T-ウイルスを用いて人類を「抹殺」し続けるアンブレラ社とアイザックス博士に矛盾が生じたことをアリスに告白する。 「アンブレラ社に仕える」ようにプログラムされ、自身ではアンブレラの凶行を阻止できないため、認知されない範囲でアンブレラ社を裏切り、アリスに会社の最重要機密である「T-ウィルス感染者を死滅させる風媒の抗ウィルスワクチン」の存在を伝えて、人類の滅亡を阻止して欲しいとアリスに依頼した。 映画の中盤では、レッドクイーンの裏切りに気が付いたアイザックス博士の手によってシャットダウンされてしまったが、終盤でアイザックス博士が死亡したことによりオンライン状態に戻る。ハイブが爆破され、アイザックスやウェスカー、アリシア等のレッドクイーンに命令を下せる立場のアンブレラの役員たちが全員死亡したことで、自ら行動することができるようになり、世界中の生存者達が居留する各都市に向かっていた装甲車部隊に作戦停止命令を下して、タイムリミットギリギリのタイミングで浄化作戦を終結させた。 なお、彼女の『I』から続くお決まりの台詞である「You are all going to die down here(みんな、ここで死ぬのよ)」はスタッフロール後にも使用されており、この台詞を最後に15年続いた本シリーズは幕を閉じた。
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アンブレラ社(Umbrella Corporation)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:18 UTC 版)
「バイオハザード: ザ・ファイナル」の記事における「アンブレラ社(Umbrella Corporation)」の解説
ヨーロッパに拠点を置く、薬品の製造販売における国際的ガリバー企業にして、世界最大の多国籍民間企業。21世紀の初頭に全米最大の企業に成長し、米国においては90%以上の家庭が同社の製品を所持しているとされ、強大な政治的発言力、資金力を持つ。
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