1974年式とは? わかりやすく解説

1974年式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:50 UTC 版)

フォード・トリノ」の記事における「1974年式」の解説

この年連邦政府衝突安全基準改正されリアバンパーにも5 mph (8.0 km/h)での衝突耐えることが要求されるようになった。そのため、それまで全てのトリノ装着されていたリアバンパーとテールライトパネルは全面改修が必要となった新しリアバンパー大きな長方形形状となり、取り付け位置もより低い位置変更され、1972-73年式までのロールパン形状バンパーではなくなった。テールライトは幅が狭く正方形に近い形状のものが両端配置されるようになり、リアのサイドマーカーライトが必要なくなった。燃料タンク給油パイプバンパー変更併せて移設された。給油口のアクセスドアはトランクロック直下(リアバンパー直上)のリアパネル中央配置され、その下にナンバープレート取り付けられるデザインとなった。1974年式グラン・トリノ・ブロアムは、リアパネルにはテールランプレンズがパネル全面配置された。しかし給油口存在するためパネル中央部のみは発光しなかった。ブロアムスクワイアには新たにフロントグリル上方フードクレストマーク装着された。 1974年式グラン・トリノ前面形状変更され新しフロントグリル1973年式形状こそ似ていたが、グリル仕切り8つ縦長長方形が並ぶデザイン変更され網目がより細かくなった。エンブレム形状変更されグリル左側配置されるようになったパーキングランプグリル両端縦長長方形形状のものが内蔵された。フロントバンパー1973年式比べて中央山形尖ったような形状となり、バンパーガード中央寄り移設された。また、バンパー上のナンバープレートブラケット運転席側に移設された。1974年式トリノベースモデルのフロントフェイスは1973年式とほぼ同じままであったが、フロントバンパー1973年式グラン・トリノと同じ形状となり、ナンバープレートバンパー中央配置された。 1974年式にはいくつかの新し機能オプション追加された。グラン・トリノの2ドアモデルには、1970年代ポピュラーオプションとして広まりつつあったオペラウインドウ設定されブロアムでは標準装備された。1972-73年式までと異なり全ての1974年式2ドアモデルはリアウインドウ固定となっていた。また、より高級性を指向した本皮巻きステアリングホイール分割ベンチシート電動式サンルーフクルーズコントロールといった新たな機能装備された。グラン・トリノハードトップセダンには、車体をより長く、より低く見せるためのリアフェンダースカートもオプション設定された。内外トリムも1974年式では修正を受け、ドアパネルの下部には成型品のロッカーパネルが追加された。ブロアムスポーツモデルでは更に前後タイヤバンパーの間のフェンダーパネル下部にもクロームメッキパネルが追加され前後バンパー間がクロームメッキパネルで繋がれ外見となった一方スクワイアにはこのようなモールディング設けられなかった。1974年式の全てのモデルには米国連邦政府新し安全基準則り装着警告及び始動制限機構内包しインターロックシートベルト装備された。この安全装置短命で、1974年式のみにしか装備されなかった。コンペティションサスは廃止され唯一選択可能なサスペンションオプションは改良されたヘビーデューティサスのみとなった。このオプションエリートを除く全てのトリノ選択可能であり、より大きなフロントスタビライザーと、より高レート前後スプリング構成された。2ドア4ドアセダンには更に高容量ショックアブソーバーとリアスタビライザーが含まれていたが、ステーションワゴンではこの二つ含まれなかった。 1974年式トリノラインナップいくつかの変更があった。グラン・トリノ・スポーツのファストバックモデルであるスポーツルーフが廃止され新たにグラン・トリノ・エリートが設定された。グラン・トリノ・エリートは、シボレー人気車種であるシボレー・モンテカルロ対抗するためにフォード送り出した車種であり、フォード・サンダーバード購入までは達し得ない顧客層対する、エントリーレベルのパーソナル・ラグジュアリーモデルとして、モンテカルロ同程度価格帯販売された。フォードはトリノ・エリートを「まったく新しい2ドアハードトップ。サンダーバード風のスタイル機構持ちながらも、中型車としての経済性も持つパーソナル・ラグジュアリーモデル」と宣伝していた。トリノ・エリートは厳密にフォード宣伝するような「まったく新しい車種」ではなかったが、いくつかの新機構を特色としていた。トリノ・エリートはフロントボディパネル一新され、フロントセクションはサンダーバード意識したスタイルとなったヘッドライトは2灯式となり、クロームメッキベゼルが装着された。フェンダー前端尖った形状となり、先端にパーキングライトが装着された。フロントグリルもより大きくなり前方大きなアーチを描く形状となったクォーターパネルドアはマーキュリー・モンテゴやマーキュリー・クーガー共通化され、他のトリノはまった異なボディライン与えられた。テールライトはリアパネル全面を覆う大きなものが装着されたが、中央部給油口ドアであるため点灯しなかった。トリノ・エリートは351 cu in (5.75 L)の2バルブV8エンジン3速AT、ラジアルタイヤ標準装備された。内装ラグジュアリー指向のものが用いられビニール張り天井、オペラウインドウ分割ベンチシート、ウエストミンスターニット内装木目調トリムなどが標準装備された。 1974年式はそれまでよりも更に大きく重い車体となった新しバンパー1つ要因であった全てのボディタイプで5インチ (127 mm)全長増加し重量大幅に増加した全てのトリノでの大幅な重量全長増加により、250 cu in (4.1 L)の直6エンジントリノ標準エンジンとしては力不足として廃止された。しかし、チャールトン(en:Chilton Company)とMoter's (Motor Information Systems社)が発行する整備解説書では、市販される新車にはすでに搭載されていないにもかかわらず依然としてトリノ直列6気筒整備情報掲載され続けていた。それは1974年式の幾つかの車体において250 cu in (4.1 L)の直6エンジン搭載され組み立てられていたことを示唆しており、実際に2004年の映画スタスキー&ハッチの赤いグラン・トリノは、1974年式の直6エンジン搭載車用いて改造が行われた。一方市販される全てのトリノグラン・トリノは302V8が新たな標準エンジン採用され、このエンジンには3速MT標準トランスミッションとなった先代同様に大排気量V8エンジン選んだ場合には、クルーズOマチック3速ATを必須オプションとして選択される429 cu in (7.03 L)の4バルブエンジンは、より大きな馬力トルクを持つ460 cu in (7.5 L)の4バルブエンジン置き換えられる形で廃止され、このエンジンにはデュアルマフラーが装着された。先代429エンジン同様に、1974年式の460エンジンにはC-6型3速ATのみが組み合わせられた。他の全てのエンジン1973年式よりも出力若干増加した351 cu in (5.75 L)コブラジェットエンジンは唯一の高出力エンジン(460 cu in (7.5 L)の4バルブエンジンよりも高出力であった)として継続され出力は9 hp (6.7 kW)増加し逆にトルク22 ftlbf (30 N⋅m)低下した。このエンジンのみ4速MT選択できたが、このエンジンは2ドアモデルのみのオプションとされていた。折しも1973年秋にアメリカ始めとする世界各国第一次石油危機(en:1973 oil crisis)に見舞われており、世の潮流高性能車に冷ややかな視線を向け始めていた。これはアメリカで例外ではなく過剰なまでの大排気量持ち大量燃料消費してパワー絞り出すマッスルカーは完全に消費者から見放され始めていた。結果的に、1974年式は351CJエンジン4速MT選択可能な最後の年となった。 1974年式グラン・トリノ・スポーツはスポーツルーフが廃止されたため、グラン・トリノの2ドアモデルとの見分けがつきにくくなった。しかし、グラン・トリノ・スポーツには専用エンブレム依然として残されており、1974年式ではフロントグリル、Cピラー給油口ドアそれぞれ装着され、Cピラーにはさらに「Sport」の文字エンブレム装着された。なお、オペラウインドウオプション選択した場合はCピラーエンブレム無くなり代わりにフェンダーの「Gran Torinoエンブレムの下に「Sportエンブレム装着された。レーザーストライプは廃止されたが、非反射式カラーストライプ幾つかの色で用意されていた。グラン・トリノ・スポーツのドア内装パネルは他のグラン・トリノ同様のビニール製が用いられた。前年までの追加メーターオプションは標準装備となり、タイヤ前年までの70シリーズ14インチ・バイアスタイヤから78シリーズ15インチ・ラジアルタイヤに変更された。バケットシート引き続きオプションとして残されていたが、ヘッドレスト別体式のローバック形状となったまた、オプションとしてドアパネルとシートカラーストライプ入れることができた。オプションの「マグナム500ホイールそれまでの総クロームメッキ仕上げから、トリムリングとスポーク両方とも塗装仕上げ変更された。1974年式グラン・トリノ・スポーツは、エンジン性能低下重量増大相まって性能面では精彩欠いたモデルとなった。特に重量面では1974年式は1972年式よりも400 lb (180 kg)も重くなっていた。 スポーツ性が次第失われゆく状況中でも1974年式トリノ依然として高い人気保持しており、フォード426,086台を生産した。しかし、そのうち96,604台はグラン・トリノ・エリートであった

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1974年式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 17:12 UTC 版)

ポンティアック・GTO」の記事における「1974年式」の解説

1974年、ユーロスタイルのマッスルカーとして一定の支持得たグランダムとの内部競争避けるため、そしてプリムス・ダスター360(en:Plymouth Duster)やフォード・マベリック・グラバー、AMC・ホーネットX等が開拓しつつあった小型マッスルカー市場への参入策として、ポンティアックGTO小型車であるポンティアック・ヴェンチュラのオプションパッケージに移行させた。事実上4代目へのモデルチェンジである。また、1974年式は基本的なボディ・シェルシート・メタルシボレー・ノヴァ共有した。 1974年式はヴェンチュラ価格461米ドルの上乗せ購入でき、車両コードWW3与えられた。この価格にハースト・シフターを装備され3速MTヴェンチュラよりも強化されサスペンション前後スタビライザー往年のラムエアーを想起させるシェイカースクープ(en:Shaker scoop)、専用フロントグリルドアミラー、そして専用ホイール各種GTOエンブレム含まれていた。 1974年式の唯一のエンジン350立方インチ(5.7L)V8エンジンであった。このエンジンは7.6:1の圧縮比と4バレルシングルキャブレターを採用し200馬力/4000rpm、40.79kg-m/2800rpmを発揮したオプション変速機はよりワイドレシオ化されたハースト・シフター付き4速MT(207米ドル)と、ターボハイドラマチック3速AT。AT車前年同じくコラムシフト選択できた。他に104米ドルパワーステアリング71米ドルブレーキブースター付きディスクブレーキ装着できた。 1974年式のボディラインナップベース車のヴェンチュラや、ヴェンチュラ・カスタムに従い、2ドアセダン(ノッチバック)と3ドアハッチバックの二種類用意された。内装ヴェンチュラ共用であり、ヴェンチュラ由来基本的な内装としてゴムフロアマットベンチシート組み合わせ用意されオプション132米ドルでストラト・バケットシートに交換できた。ヴェンチュラ・カスタムは標準価格ベンチシートバケットシート選択でき、更にクッションステアリング・ホイールやカスタムペダルパッドも含まれていた。 1974年式はバイアスベルテッドタイヤ標準装備であったが、オプションとして1968年以来8年ぶりにラジアルタイヤオプションとして復活した。その替わりラジアルタイヤオプションは、ラジアルタイヤ対応したサスペンションの再チューニング含まれたものとなっていた。 Cars Magazine誌はテスト車両に4速MT車選択し0-60マイル加速は7.7秒、1/4マイルは15.72秒、最終地点速度88マイル(142km/h)を計測した。 1974年式の販売台数1973年式よりも持ち直す7,058台という数字であったが、GTOという車名残し続け為に必要な台数であるとはとても言えず、この年度を最後に北米ポンティアックGTOとしての歴史に幕下ろすになった

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