1974 - 1975年
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「インペリアル (自動車)」の記事における「1974 - 1975年」の解説
クライスラーの50周年記念である1974年式モデルはモデルチェンジされた最後のフルサイズのインペリアルであった。この新しいモデルはクライスラーの新しいトレードマークである鼻先の最上部から下へと向かう「ウォーターフォール('waterfall')」ラジエターグリルを持っていた。この車は前年度よりも短く軽量であり、クライスラー・ニューヨーカーのシャーシを使用していた。1974年式インペリアルは、1949-1952年式のクロスレー(Crosley)や1950年代初期のクライスラー・インペリアル以来初めて4輪ディスクブレーキを標準装備した米国の乗用車であった。これ以前ではシボレー・コルベットのみが(当時の)近年ディスクブレーキを提供していた。点火装置は電気式となり、もう一つの初物は市販車でオプションとして盗難防止装置を設定したことであった。通常のルバロンの2モデルと共にゴールデン・フォーン(Golden Fawn )塗色で仕上げられた50周年記念2ドア「ルバロン クラウン・クーペ」も57台のみ製造された。 1975年式モデルにほとんど変更はなかったがウォーターフォール・グリルと前部バンパーが延長され、細部に少し改善が図られた。この年式が独立したインペリアル・ブランドとしての最後の年であった。その代わりに同一の車がその後3年間に渡りクライスラー・ニューヨーカー ブロアムとしてやや低い価格で販売された。年々(コスト抑制のため)似通ってくるフルサイズのクライスラー車との価格差を正当化するのが困難になり、さほど販売数の多くないブランドの維持や市場展開を分けて行うことはどうあっても高くつきすぎた。 クライスラーの独立ブランドとしてのインペリアルを見舞った最後の一撃は1975年の石油価格の高騰であった。インペリアル車の重量やお粗末な燃料消費率といった贅沢さを理性的に受け止めてくれる顧客はほとんどいなかった。
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