-70シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/02/21 08:16 UTC 版)
-70シリーズは、生産中止後に比較的機齢の若い-60シリーズのエンジンをアメリカのジェネラル・エレクトリック社とフランスのスネクマ社の合弁会社であるCFMインターナショナル(CFMI)製のCFM56に換装し、静粛性の向上と燃費効率の向上、推力の向上を図ったものである。 静粛性を向上することで、欧米諸国や日本などの先進諸国で1980年代以降に導入された騒音規制をクリアすることを狙った。また、-70シリーズではエアリサーチ社製のAPUが搭載された。-70シリーズへのアップグレード改修費用は当時の金額でおよそ1,500万ドルであった。なお、エンジン以外のアビオニクスなどのアップグレードは行われなかった。 最初に-61型を改修した-71が1981年8月に初飛行し、その後-62型を改修した-72型や-63型を改修した-73型が相次いで導入された。その後ユナイテッド航空やデルタ航空、アイスランド航空などの多数のDC-8-60シリーズを運航していた航空会社が改修を行ない、総計110機が改修された。 新型エンジンの換装で騒音規制をクリアしているため、アメリカをはじめとする先進国の大手航空会社ではボーイング767型機やエアバスA310型機が行きわたった1990年代に至るまで、それ以外の国でも2000年代に至っても多くの機材が現役で使用されていたが、もともとの機体が生産中止から30年以上が経過しており、2011年現在ではすでに旅客機としては使われておらず、貨物機やプライベート機に改造された機体も続々と姿を消している。
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