魔法使いの協力者たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 01:54 UTC 版)
「仮面ライダーウィザード」の記事における「魔法使いの協力者たち」の解説
コヨミ 本作品のヒロイン。晴人が白い魔法使いから託された少女。白い魔法使いの弁では、晴人同様サバトに巻き込まれ、ファントムを生み出すがその後も肉体が残ったとされていたが、ソラによればファントムを生み出して身体が残ることはあり得ないらしく、ミサやソラからは「魔力で動く人形」「お人形さん」と呼ばれている。その正体は不治の病で亡くなった笛木の娘、笛木 暦(ふえき こよみ)。体に生死を逆転させる究極の魔宝石「賢者の石」が内包されており、その力で生きている。しかし、笛木暦であるのは身体だけであり、別の心を宿しており、人格や意識は新たに誕生した全くの別人である。無愛想であり、当初は晴人にしか笑顔を見せることはなかったが、徐々に感情を豊かに表現するようになっていく。 現在は晴人から右手のプリーズウィザードリングを通じて魔力の供給を受けて擬似的に生きており、魔力が尽きると死体に戻る。血が通っていないためか体温は低く、魔力で生きているためか食事を摂る必要もない。なお、中盤のころになると魔力切れが早くなり、以前より頻繁に魔力の供給を受けなければならなくなっていく。そして肉体維持の限界が近づき、身体の一部がひび割れる現象が起き始める。 以前は自分を「化け物」と悲観したが、「前に進むには今を受け入れるしかない」と晴人に諭され、以降は彼を支援する。晴人に絶対の信頼を寄せており、何事に対しても彼の味方であり続けている。そのため、手を煩わせるような行動をしたり罵声を浴びせるゲートには、嫌悪感を露わにすることも少なくない。 凛子・瞬平に対しては自分と晴人の間に割り込むのを快く思わなかったが、凛子も瞬平も自分と同じ「晴人から希望をもらった」者同士だと聞き、徐々に受け入れていく。輪島曰く「一人で滅多に外には出ないので、定期的に晴人が付き添いで外に連れ出している」とのこと。 人間に擬態したファントムを見抜く・魔法道具である水晶玉を通じてファントムの出現を察知したりウィザードの戦闘の様子をリアルタイムで映しだす・魔宝石から指輪の力を感じ取るなどの能力を持つ。 また、コヨミ自身は記憶が無いもののゲートである小説家・西園寺に幼いころに会っており、別れ際に母から貰ったお守りであるおもちゃの指輪を落としていて、それを持ち主に返すことが西園寺の希望となっていた。 賢者の石を狙うソラによって連れ去られそうになるも、突如現れた白い魔法使いに助けられ、安全確保のため魔法で作られた空間に連れ去られて一時幽閉されるが、魔力の消耗が激しいことから気を失っている間に笛木の自宅に移動。目覚めた後その家の中で笛木の日記を盗み見てしまい、自分が笛木の娘であることと不治の病で死したことを知ってしまう。その事実にショックを隠しきれず涙するが、一度死んだ自身が多くの犠牲を出した上で蘇ることを拒み、笛木の行動を非難する。そこに現れたグレムリンを消滅させようとする笛木の目を盗んで屋敷を抜け出し、限界の近い身体でふらつきながらも壊れたブランコのある湖までたどり着く。そこで探しにきた晴人と再会するが、プリーズウィザードリングによる晴人からの魔力譲渡を拒絶。消えるのが怖いと吐露するものの、「全てを終わらせるにはこうするしかない」と嘆く。そして笛木のカバンから持ち出したインフィニティーウィザードリングを渡し、賢者の石を誰にも渡さないで欲しいと涙ながらに懇願した。しかし自分を連れ戻しにきた笛木と晴人の一騎討ちの直後、再び笛木を襲ったグレムリンにハーメルケインで斬りつけられ、賢者の石を奪われたことで身体が完全に限界を迎えてしまう。 だが既に自分の辿るべき運命を受け止めていたため、なおもどうにかして自分を救おうと必死にすがる晴人を「一度死んだ命は取り戻してはいけない」と諭す。そして、自分が幸せだったことを伝え、賢者の石のことを晴人に託して彼の腕の中で消滅した。『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。オーガに、ホープウィザードリングに込められた晴人の未練から形作られて父親と同じ白い魔法使いとして復活させられてしまう。街を破壊し尽くそうと強力な魔法を操り、晴人たちを苦戦させる。 奈良 瞬平(なら しゅんぺい) 幼少期に読んだ絵本『森の魔法使い』の影響で、魔法使いになることを夢見る青年。 ファントム・ヘルハウンドに狙われていたゲートであり、自分を救ってくれた晴人に弟子入りして「魔法使いの助手」として、ゲートの保護など彼の手助けをするようになる。晴人からも一定の信頼を得ており、後に晴人一人では手が回らない作業を分業されるようになった。 おばあちゃん子であり、自身の祖母は中学生の時に亡くなっていたため、仁藤の祖母・敏江に懐き、確執があった2人の仲を修復させようと奮闘もした。 おっちょこちょいで無駄に騒がしく、よく転んだり物を壊したりと意欲が空回りして失敗も多いトラブルメーカーだが、明るく元気なムードメーカーでもある。正義感が強く、ファントムに狙われたゲート、あるいはゲートの希望になっている者のボディガード役になることが多い。 また、晴人がコヨミを救いたいあまり、笛木をおびき寄せるためにゲートをわざと絶望させようとした際には、身を挺してそれを阻止して晴人と仁藤を叱責しており、晴人を止められる数少ない1人になっている。 グレムリンとの戦いの後は、晴人が戻ってくるまで、輪島に弟子入りして指輪作りをすることを決める。『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』 魔法の国の住人となっている。晴人との面識は失われているが、性格は元と変わらず、窮地に追い込まれた晴人・コヨミを信じて助けた。また、テレビシリーズでのおっちょこちょいな瞬平とは違い、柔軟な思考を持ち合わせた頼もしいしっかり者で、魔法使いの国に迷い込みそこの常識を知らない2人を手助けしている。 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦極MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。彼が初めて作った「チチンプイプイウィザードリング」が『約束の場所』において重大な鍵となる。 小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER WIZARD EDITION -魔法使いの弟子-』 鴻上の依頼を受けて指輪製作に乗り出し、虹の意匠を持つ指輪を作り上げたが、直後に仮面ライダーウィザードの襲撃を受ける。バースドライバーの回線で通話をかけた鴻上からウィザードライバーを用いて指輪を行使するよう促され、20年後の未来へと跳ぶ。 大門 凛子(だいもん りんこ) 警視庁鳥井坂署の新米女性刑事。田舎の駐在をしていた父への憧れから警官になる道を選んだ。 「人を守るのが警察の務め」という信念を持ち、管轄上ファントムの事件に関われないことに不満を抱く。ファントム・ミノタウロスに狙われていたゲートであり、自分を救ってくれた晴人を慕い、面影堂に出入りするようになる。自ら率先して物事に首を突っ込んでいく癖もあり、それを晴人に不安視されている。しかし、普段は面影堂に集まる面々の中でも年上ということもあり、暴走しがちな瞬平や仁藤を引き止めるストッパー的な役割も担っている。晴人や真由が苦悩していたり動揺している時にはそっと背中を押すような言葉をかける場面も多い。しかし、女性にしてはガサツな一面があり汚れた自分のパンツを脇にあった晴人の上着で拭いたりしており、その性格ゆえか浮ついた色恋沙汰は見聞きしない。 ファントムの関わる事件を本来の職務より優先して捜査することを署長や木崎に察せられているが、木崎の指示で大目に見られている。 コヨミとは、当初彼女から拒絶されていたこともありぎこちなかったが、根気強く接し続け、少しずつ仲を深めていく。彼女の最期を知った際には、あんまりだと涙を見せた。 ある日、偶然ユウゴと遭遇。単独で彼の身元を調査し、ファントムであることを知るも、「やりたいことをやれない」と言う彼を自身と重ね合わせ、フェニックスとは知らずに心を通わせようとする。その結果フェニックスの暴走を招き、瀕死の重傷を負わされ、ウィザードを呼び寄せるための餌として捕らわれてしまう。しかし晴人に救出され、この一件から「魔法使いじゃなくても、人々をファントムから守る」という決意をより固めた。 後に、行方不明となった木崎の根回しにより国安0課へと配属(出向扱い)となった。グレムリンとの戦いの後は、すべてのファントムが殲滅されたのか確認するため、活動を続けている。『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』 魔法の国の住人となっている。瞬平同様、晴人との面識は失われているが、性格は元と変わらず、窮地に追い込まれた晴人・コヨミを信じて助けた。 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。 小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER WIZARD EDITION -魔法使いの弟子-』 ウィザードが暴れている報を受けて現場に赴き、殺されかけた瞬平を助ける。後に「時間外労働」を理由にバースの変身を解除した里中エリカにバースドライバーを押し付けられ、仮面ライダーバースに変身してウィザードに立ち向かう。 輪島 繁(わじま しげる) 骨董品屋・面影堂の店主。 半年前の「儀式」から生還した晴人とコヨミを匿い、店に居候させている。 様々な魔力を有する魔宝石を読んで加工して、魔法使いが魔法を行使する時に使用する指輪(ウィザードリング)を製作することが可能な作中唯一の人物。だが、当の本人は指輪の効果が確認できないので、晴人たちに出会うまでウィザードリングを作っている自覚はなかったものの、1年ほど前に笛木から後に晴人が使う各ウィザードリングの加工を依頼されており、自身が作った指輪で悲劇を生んでしまった罪悪感から晴人たちに協力する。本人曰く「魔宝石の声に耳を傾けて指輪を作っているだけであり、その効果は使ってみなければわからない」とのこと。苦悩する晴人を叱責し慰めたり、コヨミが笛木に連れて行かれた際には「本当の父親のそばにいた方がいい」と呟くなど、突然現れた二人を実の子供のように可愛がっており、彼らの行く末を常に案じていた。 特別編の世界では他のメンバーとは違い、彼だけは普段と変わりがなかった。『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』 魔法の国の住人となっている。魔法使いの国での「面影堂」はウィザードリングの販売店となっており、その店主を務めている。 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。 小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER WIZARD EDITION -魔法使いの弟子-』 瞬平が未来に跳んで姿を消して以後、不在の彼の代わりに鴻上ファウンデーションが依頼した3枚のメダルを製造したが、オオカミウオと間違えて「オオカミ」のメダルを作ってしまい、鴻上からもその欲望の無さを酷評されていた。
※この「魔法使いの協力者たち」の解説は、「仮面ライダーウィザード」の解説の一部です。
「魔法使いの協力者たち」を含む「仮面ライダーウィザード」の記事については、「仮面ライダーウィザード」の概要を参照ください。
- 魔法使いの協力者たちのページへのリンク