もんか‐しょう〔‐シヤウ〕【門下省】
門下省
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門下省(もんかしょう)は、中国の晋代から元代にわたって設置されていた中央官庁の一つで、臣下の上程した上奏文の審議および、中書省の起草になる詔勅の審議を司った。漢代の侍中が改組されて成立した[1]。
魏晋南北朝時代を通して設置され、唐でも設けられたが、宋代になるとその役割は形骸化し、元代に廃止された[1]。
門下省の職権は強く、門下省の審議を経て承認を与えたもの以外は、勅詔として発効することがなかった。
その長官である侍中には、名流である門閥貴族出身者が任命された。南朝では、中書令と共に宰相の権限を与えられた。北朝でも、各省中において最も尊重された。
唐代でも、中書省・尚書省とともに「三省」を構成したが、次第に実権を喪失していき、中書省に権限を吸収され、その機能を同中書門下平章事に合併された。宋代では中書門下の職掌を併合した政事堂が設置され、宰相の職務を行使するようになった。
関連項目
門下省
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「彩雲国物語の登場人物」の記事における「門下省」の解説
旺 季(おう き) 声:家中宏 侍中(長官)で、旺栗花落の弟。50代後半で孫にリオウが居る。地味に整った顔立ち、黒髪、黒い瞳を持つ。短い髭を綺麗にたくわえ、さほど高級でない耳環や指輪を付けている。資蔭制で朝廷に入った。彼が長官を務める門下省は、御史台と並んで「貴族の牙城」と呼ばれている。以前は御史台の長官だった。元の姓氏を冠し、蒼季とも呼ばれる。蒼玄の子孫であり、血統における王位継承者としては第1位。 紫門四家で、貴族としての矜恃が高い。七家と縹家が優遇されていることに不満を持つ。紅藍両家を嫌っており、凌晏樹が紅家に潜り込む時も喜んで送り出した。但し晏樹の工作で姫悠舜が紅家に捕らえられると自ら助け出し、姫家が壊滅すると紫戩華に噛み付くなど、晏樹がどう紅家を弱体化させるかまでは頭が回っていなかった様子も見せている。 10代、戩華公子と対立し、獏を残して一族の総てを喪う。20代、孫陵王と共に左遷の日々を送り、朝廷の腐敗に対して暗殺などの手段で対抗していた。その頃に悠舜・皇毅・晏樹らの養い親となり、悠舜の看病の為、一時期冗官にもなった。30代、御史として中央に返り咲いたが、妾妃達の対立に巻き込まれ百以上の兵士を切り捨てながら城を落ち延びる。以来10年「巡察」と銘打った流浪を経験する。門下省の侍中として城に戻った晩秋の夜、呪いによって弱りきった戩華に止めをさした。 紫劉輝とは彼が幼児の頃からの顔見知り。清苑公子が流刑に処された1年後の雪の夜に対話したことがあり、そのときに「自分を捨てて、何かから逃げていきることはしない」と決意した。 民を思う心と戩華への対抗心を支えにしている。対抗心が行き過ぎる余り、内心こうなって欲しいと思うことを、晏樹に代行させる形で実現させていた。戦を最終手段として捨てられず、資金調達の為に配下に贋作を売らせ、真作を買う時にも贋金で払わせ、塩に白砂を混ぜて水増しした分を盗んで転売する。これらの事件で得た金の一部を藍州の製塩所の買収に充てて、藍州産塩の売り上げを手に入れようとする。塩の件では塩・茶・鉄に関する独立した官位を設け、そこに手の者を送り込もうとも企んだ。更に黄家にも前金を払って戦準備をさせる。紅秀麗を厄介払いしようと冗官解雇案も提示するが、こちらは悠舜に貴族派の官吏の大量解雇という形で反撃される。武器調達にあたっては紅一族による経済封鎖を隠れ蓑に、子蘭などを使って紅州から鉄炭を密輸し、領地内でやはり紅州から連れ出した技術者達に合金に打ち直させて黒白両州の刀鍛冶へ送っていた。 準備を万端に整え、劉輝に譲位を迫るが、彼が一兵も連れ出さなかったことに動揺し、一騎討ちの中で彼が戩華ではないと痛感させられる。晏樹が旺季軍を煽動した時、戦に繋がると分かっていながら玉座に目が眩んで自軍を止めようとしなかった自分に愕然とし、劉輝に対して敗北を認めた。責任を取って自決しようとするが、リオウと秀麗の身体を借りた飛燕に止められ、劉輝から莫邪を受け取った。 表向きは旺季と天災に因果関係は認められなかった為、事態の収拾に動く姿を評価されていたが、朝廷を辞してからは情勢の変化により凋落した。上治14年、山家の変から秀麗を救い出した後、死去。末子であることから「季」と名付けられる。名の由来は劉邦の字、「季」か。 凌 晏樹(りょう あんじゅ) 声:千葉一伸 黄門侍郎(次官)。皇毅、悠舜とは幼なじみ。凌家の養子かつ唯一の生き残り。垂れ目で、茶色の瞳は感情に応じて濃淡が変わる。波打つ髪など、弟とはどことなく似通っている。官服は少し着崩し、冠や佩玉も付けていない。作り笑いが地顔になっている。 資蔭制で朝廷に入ったが、貴族派と国試派の中立的立場を取る。悠舜達より年上の30代後半で、官吏経験も長い。彼の出生は禁句になっており、それを持ち出したものは朝廷の表舞台からことごとく抹消されていることで有名。 彼から桃をもらうと不幸になる。皇毅から「トドの背後霊」と称された(ただしこれは、秀麗がおぼろげな記憶を要約したもの)。秀麗には表向き好意的で、たまにちょっかいを出す。秀麗に、何かしらの物(行動や情報など)と引き換えに情報を与える。果物が好き。特に桃は初仕事の報酬で貰って以来好んでいる。秀麗が幼い頃(10歳頃)「姮娥楼」で賃仕事をしているときに会ったことがある。絶対身元を明かさない謎の人として秀麗は覚えていたが本人は忘れていた。本人いわく「好きなコはいじめたくなる」らしい。自称「嘘つき」。 幼少時に報酬に桃を提示されて、母とその再婚相手の家族を皆殺しにした。爾来、生来の美貌と気質を生かして貴族を渡り歩き、食い潰してきた。その過程で何度か旺季と邂逅し、彼に興味を持つも、旺季の方は自分だけを特別扱いしてくれない事に焦れ、彼を度々殺したいという衝動に駆られる。しかし、本当は誰よりも旺季を守りたいと思っており、何としてでも生かそうと行動する。 紫戩華からの依頼で紅家に潜入し、紅家の中心人物を次々に誑かし、姫家を売って保身を図る様に吹き込む。姫悠舜が紅家の禁苑を訪れた時は、紅家の裏の者に捕らえさせる。後に悠舜には歪んだ形ながら仲間意識を持ち、彼を見捨てた紅家は嫌う様になった。 父は茶仲障で、異母弟に茶朔洵が居る。自分達の不幸の種である彩七家を忌み嫌っており、出生を隠したい余り、父と弟に殺意を抱いているが、結局悠舜に片付けさせた。黒仙との契約の対価に朔洵を差し出し、朔洵の「抜け殻」を操れるようになった。この時、神器破壊、縹瑠花と羽羽の殺害を課される。 『紅梅』で碧万里に鳳麟印を偽造させ、『黒蝶』で紅一族に経済封鎖と出仕拒否を命じ、鉄炭と技術者の流出を行い易くした。『白虹』で離魂の鏡が破壊された後、立香から神器の情報を聞き出し、試しにと若手術者を唆して宝鏡を破壊させ、藍州に水害と塩害を引き起こした。『黄昏』にて羿の神弓も破壊させ、碧州の蝗害と地震も誘発する。秀麗たちや縹家の高位術者が事後処理に追われて出払った隙を見計らい、瑠花の本体の首を落とすことに成功する。後継者の芽も摘もうと英姫、珠翠の殺害も目論むが、こちらは失敗に終わった。旺季が敗色濃厚になると必死になる余り、御史数名の前で貴陽の火計を明らかにするが、結局証拠不十分になった。 本編終了後、侍中に昇進し、貴族派の領袖に担ぎ出される。山家の変にて旺季の最期を看取った後に姿を消す。短編「冬の華」では死去している。
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