画像所見とは? わかりやすく解説

画像診断

(画像所見 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/18 09:21 UTC 版)

画像診断(がぞうしんだん)とは、電離放射線X線など)、超音波核磁気共鳴などを用いて、主として疾患による形態上の変化を画像化し、診断することである。 放射線診断ともいう。詳しくは、 放射線診断学を参照。

定義

広義の場合、放射線診断のみでなく、内視鏡検査眼底カメラなど器官可視光線の元で撮影を行い、その画像を診断する方法も画像診断の範囲に含めることもある。

一方、診療報酬点数表上での、「画像診断」の項目の範囲は、エックス線診断(X線撮影血管造影など)と、核医学診断(シンチグラフィPETなど)、 コンピュータ断層撮影診断(CTMRIなど)の3診断方法のみである。超音波検査内視鏡検査などは「検査」の項目になり、「画像診断」の項目には含まれない。

関連項目

外部リンク


画像所見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:19 UTC 版)

脳梗塞」の記事における「画像所見」の解説

CT XCTでは、脳出血との鑑別正中構造の偏位など圧排所見広範囲初期早期虚血変化early CT sign)の確認ができる。脳出血ではよほど小さなものでない限り急性期から血腫明確な吸収域として確認できるearly CT signCT撮影条件によって判定困難になることから「rt-PAアルテプラーゼ静注療法適正治療指針」ではCT撮影条件標準化が行われている。early CT signには脳虚血を示すものと血管閉塞を示すものが知られている。細胞性浮腫発症1時間前後血管原性浮腫発症3時程度認められることが多い。 early CT sign所見意義病態レンズ核不明瞭レンズ核内包境界不明瞭となるが島皮質との境界明瞭 中大脳動脈領域虚血 細胞性浮腫 島皮質消失島皮質皮質下の境界不明瞭となる 中大脳動脈領域虚血 細胞性浮腫 皮髄境界不明瞭皮質皮質下の境界不明瞭となる 中大脳動脈領域虚血 細胞性浮腫 脳溝消失脳溝狭小化する 中大脳動脈領域虚血 血管原性浮腫 hyperdense MCA sign中大脳動脈M1が高吸収を示す 中大脳動脈M1の閉塞 血管閉塞 MCA dot sign中大脳動脈M2が高吸収を示す 中大脳動脈M2の閉塞 血管閉塞 脳虚血MCA領域の1/3を超えるとき(1/3MCA領域)は血栓溶解療法治療適応外となるため、近年では初期虚血変化有無判定が重要となっている。MCA領域ASPECT法で計算されるASPECT法では基底核視床レベル側脳室レベルの2スライス用いて減点法でスコアリングする。early CT signが全くなければ10点であり、全て認められれば0点となる。最もよい適応ASPECTにて8点上の例であり、ASPECT2点以下は3点以上と比較して4倍以上出血のリスクが高いとされている。 やや時間経過すると、壊死した脳の腫脹みられることがある。そして、壊死した組織発症数日すると軟化しCT暗くなるが、これらの所見はどれも発症急性期にははっきりしないのであるMRI MRIではより早期から所見捉えることができる。T2強調画像病変高信号になる(細胞腫脹をみている)のが発症6時間でみられるほか、拡散強調画像 (DWI) では高信号を約3時間後から認めることができるとされる概念上はDWIにて高信号を示している部位はすでに不可逆的な変化示していると考えられており、その周囲可逆的な部位であるペナンブラ存在する考えられている。しかしDWI高信号域の多く梗塞巣に一致する淡い病変中に可逆性病変含まれることもあることが知られている。逆に早期DWIでも偽陰性を示すことはしばし認められる発症24時間以内でも5%ほどの偽陰性知られている。特に発症6時以内椎骨動脈灌流域で偽陰性多く20%認められる。特に延髄病変で多いとされている。逆に大脳皮質での偽陰性低く2%程度である。初回DWIにて高信号が認められなくとも経過症状から脳梗塞強く疑われた時は24時間後に再度撮影するのが望ましい。その場合は3mm程度の薄いスライスでb value 2000上で行うと検出率高くなる病期病態DWIADC-MAPT2WICT発症直後0 - 1時間閉塞直後灌流異常 所見し 所見なし 所見し 所見なし急性期1 - 24時間細胞性浮腫 高信号 低信号 所見なし early CT sign 急性期1 - 7日細胞性浮腫血管性浮腫 高信号 低信号 高信号 低吸収 亜急性期1 - 3週間細胞壊死による炎症反応から徐々に浮腫軽減 高信号から徐々に信号へ 低信号から徐々に高信号へ 高信号 低吸収からFEを介して吸収慢性期1か月 - )壊死吸収瘢痕化信号 高信高信髄液濃度 上記表は脳梗塞におけるMRI典型的経時的変化である。超急性期細胞性浮腫のため拡散係数低下し、それはDWIにて高信号、ADC-MAPで低信号という形で表現される急性期では毛細血管BBB破綻により血管性浮腫起る血管性浮腫により単位組織あたりの水分量が増加するためT2WIにて高信号を示すようになる急性期に再灌流により血管性浮腫増悪し、著明脳浮腫出血性梗塞起こすこともある。亜急性期になると細胞壊死血管壊死により拡散係数上昇してくるため、一時期見かけ上正常化(pseudo-normalization)する。拡散強調画像ではT2 shine throughの影響をうけて亜急性期後半まで高信号が持続する。この現象があるために拡散強調画像高信号でも拡散係数低下脳梗塞急性期と言えずとすることができず、ADC-MAPを併用して評価する発症2週間ほどでCTでも血管性浮腫軽減により一時的に病変が等吸収になる。しかし不明瞭化はしておりFE (fogging effect) と言われる亜急性期では軟膜髄膜吻合による側副血行路の発達代償性灌流増加にて比較小さな梗塞内の出血認められることがあり、T2*にて低信号を示す。これは急性期出血性梗塞異なり重篤神経症状増悪を招くことはないが、ラクナ梗塞場合はこれらの所見がある場合抗血小板薬投与をしない方が無難とされている。その後慢性期所見としてT2WI高信号となるが、組織欠損程度によりFLAIR画像で低信号化したりする。細胞外液腔の開大よるものである。 脳血管障害では遠隔部に二次性起ることが知られている。代表例を示す。 二次性変化所見皮質脊髄路ワーラー変性皮質脊髄路障害があるとその遠隔部で4週後よりT2短縮10週頃よりT2延長DWIでは2日から8日程度信号変化認められる視床変性外側線条体動脈含め中大脳動脈領域障害があると皮質視床を介して同側視床発症3か月以降にT2延長。背内側から起ることが多い。 中脳黒質変性線条体障害で同側中脳黒質発症10日前後でT2延長認められ1か月ほどで消失する下オリーブ核仮性肥大小脳歯状病変では対側の下オリーブ核背側中心路では同側に変性がおこる。数か月でT2延長がおき、その後肥大する交叉小脳萎縮障害される対側の中小脳脚ワーラー変性生じる。近傍障害されると対側に同様の変性生じるため、両側性となることも多い。 そのほか有名な所見としては皮質層状壊死cortical laminar necrosis)というものがあり、椎体細胞層(第3層)が選択的に虚血陥ることであり発症後3週間ほどでT1WIにて皮質沿った高信号域が認められる。また血管閉塞に関してintra-arterial signIA sign)というものが知られている。通常FLAIR画像では血管内腔flow voidとなるが、血液鬱滞認められる急性期にはFLAIR画像での血管描出認められるというものであるMRA主幹動脈狭窄閉塞がTOF-MRAやMIPにて明らかになる場合もある。主幹動脈閉塞flow void消失確認することで検出可能であるが、MRAを行うことでよりわかりやすくなる。なおflow voidとは血液脳脊髄液流れのために発生する信号消失を示す。その他頸部動脈の造影MRAなども経動脈評価でCTAとともによく用いられるMIP画像注意点としては狭窄過大評価しやすいことである。乱流認められる狭窄実際よりも過大に評価されるこの影響一見閉塞見えることもある(flow gap)。末梢が対側と同程度描出されていれば高度狭窄ではなく乱流見ている可能性が高い。3TMRAでは3D black blood imagingという撮影法を用いることで、プラーク性状まで評価できるプラーク性状TOFT1WIプロトン密度強調画像T2WI脂質コア出血なし)等信号軽度高信等信号軽度高信等信号軽度高信等信号軽度高信脂質コア(新鮮出血高信高信号 低信号〜等信号信号〜等信号 脂質コア出血あり)高信高信高信高信線維被膜信号 等信号軽度高信等信号軽度高信等信号軽度高信石灰化信号信号信号信号 線維組織等〜低信号 等信号軽度高信等信号軽度高信等信号軽度高信BPAS(basiparallel anatomic scanning) 動脈解離検出慢性閉塞急性閉塞鑑別に有効とされている。MRA血液フロー信号化するに対してBPAS血管外観表示を行う。 頚動脈エコー 詳細は「頸部血管超音波検査」を参照 血栓性場合頚部血管エコーで、血管内壁粥腫プラーク)による狭小化を確認できることがある(高度な場合には外科的切除対象になる)。エコーでは、頭蓋血管微小栓子HITS)が流れているのを確認できることもある。 エコーではプラーク性状としてエコー輝度表面性状均一性可動性評価する場合が多い。エコー輝度病理組織との対比で低輝度粥腫血腫、等輝度線維組織高輝度石灰化病変一致すると言われている。低輝度場合脆弱であり脳梗塞リスクが高いとされている。表面性状としては壁の不整プラークがなくとも脳梗塞リスクがあるとされている。また2mm以上の陥凹、すなわち潰瘍脳梗塞リスクが高い。またプラーク性状不均一であると均一な場合よりもさらに脳梗塞リスクが高いとされている。またプラーク可動性のある血栓付着する場合高速リスクが高いと考えられているが頻度は低い。 心エコー弁膜心房細動が最も心原性脳塞栓リスクとなるのだが、心臓超音波検査を行うことでさらに詳細な評価を行うことができる。塞栓源として重要な所見としては左心耳血栓卵円孔開存(PFO)、心房中隔瘤、心臓腫瘍大動脈弓複合粥腫病変などがあり、これらは経食道心エコーでの検出率が高い。卵円孔開存(PFO)は一般剖検20%ほど認められる所見右左シャントとなり静脈形成され血栓左室系に流出することで脳梗塞起こす。これは奇異脳塞栓症といい若年者脳梗塞原因不明の脳梗塞頻度が多い。発症様式塞栓性が疑われる心房細動もなく、内頚動脈有意病変認められない場合大動脈源性脳塞栓疑い大動脈弓複合粥腫病変検索する

※この「画像所見」の解説は、「脳梗塞」の解説の一部です。
「画像所見」を含む「脳梗塞」の記事については、「脳梗塞」の概要を参照ください。

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