ラクナ梗塞とは? わかりやすく解説

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ラクナ‐こうそく〔‐カウソク〕【ラクナ梗塞】

読み方:らくなこうそく

頭蓋(とうがい)内外比較的細い血管領域穿通(せんつうし)動脈)に生じ1.5センチメートル以下の脳梗塞脳内血管壁肥大血栓による血管壊死(えし)、高血圧による血管損傷などにより梗塞巣(こうそくそう)が生じる。半身麻痺(まひ)(純運動性不全片麻痺)・半身のしびれ(感覚障害)・構音障害などの症状を伴うことが多いが、症状を呈さず検診などの脳ドック発見される場合もある(無症候性脳梗塞)。日本多くみられる脳梗塞一つで、治療予後比較良好である場合が多いが、再発重なると血管性痴呆(ちほう)などを引き起こすことがある高血圧糖尿病脂質異常症喫煙などが危険因子とされ、生活習慣の改善予防につながる。


ラクナ梗塞【らくなこうそく】

脳梗塞のうち、脳の深部にある直径 1mm 以下の細い血管が詰まるタイプ脳梗塞で、日本では最も多く見られます。ラクナはラテン語で「小さな穴」のことです。

ラクナ梗塞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:19 UTC 版)

脳梗塞」の記事における「ラクナ梗塞」の解説

ラクナ梗塞( 英: lacunar infarction )は本来、直径1.5cm以下の小さな梗塞意味する古典的に下記示した5つ病型含まれ穿通領域病変があり、皮質病変含まれない書物によっては無症候性ラクナ梗塞という疾患定義される無症候性ラクナ梗塞と慢性虚血変化区別難しく古典的に無症候性ラクナ梗塞はラクナ梗塞に含まれない。ラクナ梗塞は上記2種類とは違った機序が関わっているとみられていることからそれ自体がひとつの分類となっている。主に中大脳動脈後大脳動脈穿通硝子変性起こして閉塞するという機序よる。ただし中大脳動脈穿通のうち、レンズ核線状動脈閉塞では、線状体内梗塞呼ばれる径20mm以上の梗塞となることがあり、片麻痺感覚麻痺同名半盲などの症状現れることもある。後大脳動脈穿通梗塞では、ウェーバー症候群ベネディクト症候群赤核症候群)を起こすことがあるリスクファクター高血圧症状片麻痺構音障害などであるが、軽度または限定されたものであることが多く、まったく無症状であることも多い。意識障害認めることはほとんどなく、失語症半側空間無視病態失認といった神経心理学的な症候皮質症候)も通常見られない多発性脳梗塞よばれるもののほとんどはこのラクナ梗塞の多発であり、多発することで認知症パーキンソニズム脳血管パーキンソン症候群)の原因となることがある。ラクナ梗塞であるのかアテローム血栓性脳梗塞であるのかは、ラクナ梗塞のタイプ知っている分かりやすい症状が軽い、梗塞巣が小さいだけでは鑑別難しくなることもあるからである。特徴としては感覚障害麻痺同時に存在しないタイプがラクナ梗塞ではありえるということである。TOAST分類では臨床症状でラクナ症候群示し穿通領域の1.5cm以内の小梗塞であり、病巣近位の責任血管50%上の狭窄認めないものとされている。 ラクナ症候群症候責任病巣Pure motor hemiparesis片麻痺感覚障害なし 対側の放線冠内包後脚底部 Pure sensory stroke半側の異常感覚感覚障害 対側の視床後腹) Ataxic hemiparesis一側下肢に強い不全片麻痺小脳失調 対側の底部内包後脚放線冠 Dysarthria-clumsy hand syndrome構音障害と一側の巧緻運動障害 対側の底部内包後脚放線冠 Sensory-motor stroke半側の感覚障害同側の片麻痺 視床から内包後脚 視床梗塞では手掌・口症候群というものが知られている。視床外側病変があることが多く、一側の手掌と口角周囲限局したしびれ感、異常感覚をきたすものである視床内で手掌口角近く支配する部位隣接するため生じると考えられている。ラクナ梗塞以外では視床症候群起きることが多い。これも病変大きさ問題考えられている。

※この「ラクナ梗塞」の解説は、「脳梗塞」の解説の一部です。
「ラクナ梗塞」を含む「脳梗塞」の記事については、「脳梗塞」の概要を参照ください。

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