がんてい‐けんさ【眼底検査】
眼底検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 05:29 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動眼底検査(がんていけんさ、英:Ophthalmoscopy (funduscopy or fundoscopy))とは、瞳孔を通じて眼球内の網膜、視神経乳頭などを検査することをいう。
解説
眼底検査には、検眼鏡、細隙灯顕微鏡、直像鏡、倒像鏡、眼底カメラなどを使う。
眼底検査は網膜硝子体疾患、視神経疾患の診断・診察に有用である。また眼底は直接的に血管を観察できる場所である。このため眼科領域だけでなく、高血圧症、糖尿病といった血管に影響の出ることのある内科疾患に関しても重要な検査である。
また、眼底検査で脳腫瘍を疑わせる所見(鬱血乳頭)が得られるときもあり、この場合は脳神経外科の受診を勧められることになる。乳頭陥凹がみられる際には必ず眼圧測定を行い緑内障について鑑別を行う。
検査機器
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関連項目
眼底検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 03:35 UTC 版)
眼底検査では乳頭サイズ、境界、色調、陥凹、乳頭内・近傍短絡血管、乳頭周囲網膜神経線維の浮腫混濁を確認する。特に重要な所見が乳頭腫脹(disc swelling)である。乳頭腫脹で緊急を要するのが鬱血乳頭、視神経炎、虚血性視神経症である。眼球運動時痛は視神経炎を示唆する。乳頭所見や視野による鑑別には限界がある。 鬱血乳頭視神経炎前部虚血性視神経症年齢・性差 若年・女性 高齢 視力 ほぼ正常、進行例で悪化 回復または悪化 不変(動脈炎性では進行) 視野 マリオット盲点拡大 中心暗点 神経線維束欠損型 視神経乳頭 両側の発赤腫脹 発赤腫脹、びまん性 蒼白腫脹、分節状、出血、動脈狭細の合併 随伴症状 頭蓋内圧亢進 眼球運動時痛 頭痛(動脈炎性)、糖尿病や高血圧(非動脈炎性) 色調が赤い場合は視神経炎やLeber遺伝性視神経症が疑われる。色調が白い場合は前部虚血性視神経症や鬱血乳頭後の炎症性萎縮が疑われる。浮腫の範囲は鬱血乳頭と偽乳頭浮腫で異なる。鬱血乳頭は視神経を超えて網膜まで及ぶ。偽乳頭浮腫では辺縁が不鮮明であるが網膜浮腫は認められない。血管の異常は拡張、分枝異常、静脈拍動の消失がある。拡張は鬱血乳頭、乳頭血管炎、網膜中心静脈閉塞症などでみられる。微小血管症はLeber遺伝性視神経症でみられる。opto-ciliary shunt vesselは視神経鞘髄膜腫で特徴的な所見であるが特異的ではない。分枝異常は偽乳頭浮腫でみられ、静脈拍動の消失は鬱血乳頭でみられる(ただし正常でも消失しているものが20%程度ある)。出血や白斑は鬱血乳頭、視神経網膜炎、サルコイドーシス視神経症、前部虚血性視神経症などで特徴的な所見がある。
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