鬱血乳頭とは? わかりやすく解説

鬱血乳頭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 03:35 UTC 版)

神経眼科学」の記事における「鬱血乳頭」の解説

鬱血乳頭(papilledema)は頭蓋内圧亢進による乳頭浮腫定義される初期には無症状発見されることもある。旺盛期に頭痛嘔気嘔吐などを訴え慢性期になれば一過性視力障害頻発する。鬱血乳頭は初期完成期慢性期萎縮機の4期分けられ、各期で視機能障害程度乳頭所見違いみられる画像診断ではなく特徴的な乳頭所見で鬱血乳頭と診断することも可能である。頭蓋内圧亢進による網膜神経節細胞軸索輸送障害され結果軸索内に種々の物質貯留し静脈鬱滞および乳頭浮腫をおこす。 病期機能乳頭所見初期 無自覚良好な機能マリオット盲点拡大 乳頭辺縁不鮮明上下や鼻側が先行)、中心陥凹保存 中期 乳頭所見比較して機能障害軽度gray-outblock-out(一過性視力低下)、光視症 発赤腫脹、Paton’s line出血白斑血管拡張 慢性期 霧視周辺視狭窄 白色ドーム隆起中心陥凹不明瞭 萎縮視力低下進行視野障害神経線維欠損型、周辺狭窄広範欠損など) 炎性視神経萎縮 乳頭浮腫中でも最も腫脹が強い代表的なものである。検眼鏡的に視神経乳頭境界不明瞭硝子体側に強く突出し乳頭上および周囲旺盛な表在性出血軟性白斑認められるが、乳頭陥凹保持される蛍光眼底造影では乳頭上および周囲に無数の毛細血管がみられ、時間とともに色素漏出旺盛みられる視野検査では初期にはマリオット盲点拡大のみであるが、そのまま放置され場合視神経萎縮進行とともに次第恒久的視力障害視野障害進行する治療慢性期になった場合には境界不明瞭な炎性視神経萎縮おちいることがある。 偽脳腫瘍とは頭蓋内圧亢進所見(鬱血乳頭、頭痛)があるものの、通常の神経放射線学的に正常な病態である。薬剤性(経口避妊薬ステロイド薬ビタミンA過剰摂取)、静脈洞血栓症動静脈奇形髄膜炎白血病POEMS症候群などに起因する続発性のものが知られている。そのため原因検査のため血液検査髄液検査やMRV(MR Venography)なども行われるこのような精査にもかかわらず原因不明も多い。原因不明場合特発性頭蓋内圧亢進症といわれる初期は視機能良好進行緩徐自然回復もあり予後良好なものが多い。しかし、急激な悪化重篤後遺症にいたり予後不良場合もある。 また、通常であれば鬱血乳頭は両側性だが、視神経炎既往緑内障などにより片側の視神経萎縮存在する場合萎縮側の鬱血乳頭は生じにくくなる。病側の視神経萎縮対側の鬱血乳頭はFoster Kennedy症候群よばれる。嗅窩髄膜腫典型的である。視神経萎縮ない場合も数%の割合で鬱血乳頭に顕著な左右差認められることがある。特に偽脳腫瘍では左右非対称性の例が少なくない。 偽乳頭浮腫(pseudopapilledema)は初期鬱血乳頭と類似する点が多い。これはドルーゼンや小乳頭などの先天異常みられる

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鬱血乳頭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 02:46 UTC 版)

頭蓋内圧」の記事における「鬱血乳頭」の解説

視神経乳頭突出乳頭辺縁不鮮明となる。乳頭周辺網膜出血認めことがある

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