幽宮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 09:18 UTC 版)
99代目〈日巫子〉 初代に並ぶ力を持つと言われた。事故で亡くなるが、日吉が行った儀式により甦る。しかし、欠けた臓器を元に戻す「足玉(たるたま)」で蘇生したことで生き血を飲まなければ生きていけない身体となる。こすもと日嗣が惹かれ合う姿を見て心に秘めていた恋心が爆発し、無関係の人々を操ったり殺戮を犯してしまうが、こすもの優しさと彼女に惹かれてもまだ思い遣ってくれる日嗣を前に、首を掻き切って河に身を投げた。まだ98代目〈日巫子〉が存命の頃に幽宮に来るが、まだ9歳という幼さゆえの残酷さで彼女を傷つけたこともある。98代目が病死した翌年、僅か10歳で99代目〈日巫子〉を継いだ。 日吉(ひよし) 日巫子を守る巫女守の1人。99代目〈日巫子〉を強く慕っており、生と死の理を歪めて蘇生させてしまう。ところが、術に使った勾玉は死者を蘇らせる「死返玉(まかるがえしのたま)」ではなかったため、99代目の蘇生は不完全だった。紆余曲折を経て、こすもの真の力を知り、心から彼女を100代日巫子と仰ぎ支えてゆく。 柊竜香(ひいらぎ りゅうか) 長虫(蛇)神社の巫女。蛇を操る。 天狼景正(てんろう かげまさ) 狼・大口の真神を神とする犬使いで犬神を操る。真神神社の神和。99代目〈日巫子〉のことが好きだったため、日嗣が99代目を裏切ったと思い怨んでいた。しかし、こすもに出会い鹿島神宮で地震を鎮めた際の彼女がツクヨミを招神したのを見て、こすもを100代日巫子と認めた。それ以降は彼女を守り従う。 番外編「野薔薇(のいばら)の庭」で再会したガーデニングデザイナーの神藤千夏という幼馴染の恋人がいる。 日照(ひしょう) 97代および98代日巫子の巫女守。本名は「光照(こうしょう)」。97代の死後、日嗣と共にこすもを守る。氷雪神を招神する。氷雪神は日照のことを愛しており、いつ何時も日照の招神に応じるが、日照の裏切りを決して許さない。98代日巫子との仲も彼女が癌で余命幾ばくもない身となってから、束の間の恋は辛うじて見逃して貰った。いつしかこすもに惹かれてしまったため、氷雪神の嫉妬の矛先は彼女に向ってしまう。常世神との死闘で還らぬ人となる。 実は亡き97代より日嗣の監視もとい、スサノオが覚醒しないように100代と日嗣を助けるよう命じられて幽宮にやってきた。しかし、天狼が99代に固執するあまり誤解による恨みから犬神を日嗣の心の闇に憑かせ、こすもに対する執着を強めてしまう。ただでさえ恋をすると独占欲が強くなりトラブルの元となるため、こすもに"スサノオに気をつけるように"との97代の遺言を打ち明けられずにスサノオ覚醒を迎えてしまった。 98代目〈日巫子〉 番外編『そして白くふりつもる』に登場する、99代よりも一つ先代の98代日巫子。日照(光照)が15歳の頃より巫女守として仕えていたが、癌のため夭折。歴代日巫子の中では力の弱い部類だったもよう。
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幽宮(かくれのみや)
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日本中に複数存在する、日巫子が居住する宮の総称。他に、華の宮・水の宮・京の宮などがある。
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幽宮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 06:11 UTC 版)
日吉(ひよし) 幽宮(かくれのみや)で〈日巫子〉に仕える「神女」という神職の女性。かつてはこすもを99代目の心臓を宿す器と看做し、99代目に固執して彼女の蘇生を不完全ながら行ってしまうが、徐々にこすもの力を知り彼女を100代目〈日巫子〉に仕えている。いつかは当代(こすも)も代替わりすることになるので、美春を含めた次代の〈日巫子〉の候補確保に乗り出している。こすもを超えるか或いは同等と思われる力の持ち主でなければ日嗣との結婚は困難であるため、こすもの恋の行く末を案じている。 能瀬王士(のせ おうじ) 鷲(おおとり)神社の宮司の息子。本シリーズの第1回「案山子野」から登場。案山子神(少彦名神)を鎮めたこすもの力に惚れ込み、押しかけ巫女守になった。鳥の神を招神できる神和(かんなぎ)だが、どんな鳥が来るかは本人にもわからず種類やサイズを問わずに招神される。こすも自身も好きなため、日嗣には複雑な心境だが命を賭けてこすもを守っている。但し、自分に想いを寄せる女の子たちの気持には鈍感である。「猫塚」で通り魔に殺されたクラスメイトに生前から好意を寄せられていたり、美春には幼いながらに守ってあげると言われたりもする。「一条戻り橋」で八条の左手に背後から突き飛ばされて鏡に激突させられて負傷して「オシラサマ」で頭に包帯を巻いた姿でこすもを手伝うも長らく姿を見せなかったが、首に損傷を受けて治療に専念していた。しかし、まだ入院が必要であるにも関わらず、「黄金の花嫁」で自主退院して巫女守に復帰した。額には負傷した際の傷が残ってしまうが、自身は「勲章」だと誇らしげだった。 登場ではモジャモジャ頭だったが「雪白の街」以降はストレートパーマをかけ、帽子とポンチョ姿の美少年になった。顔は元々整っていたため、髪型を変えたことで印象が変化しただけ。作者は、髪型に騙されてはいかんと「王士くんのなぞ」で語った。 天狼景正(てんろう かげまさ) 巫女守。狼・大口の真神を神とする犬使いで犬神を操る。大口真神神社の神和。犬神関連の事件を中心に、こすものお願いを聞いて活躍する。「一条戻り橋」で八条の左手に襲われてバイクから引き摺り下ろされて重傷を負い、王士が強引に退院した「黄金の花嫁」でもリハビリ中であることが語られた。最終話、真里子を操った優人により負傷した。 犬神憑きの女性・神藤千夏という恋人がいる。 西渡美春(にしわたり みはる) 「ひとかたの夢」から登場。千葉県緑が浦にある淡島神社の宮司の娘。宮司の父・西渡正治(にしわたり まさはる)、母・佳子(よしこ)、兄・秋穂(あきほ)に囲まれ幸福に暮らしていた。ところが、発作のために病院に入院していた折、強盗により両親と兄は殺されてしまう。1人残してはおけないと既知の人形師・砂崎が作った人形の身に淡島神の力で宿った家族に守られていたが、やはり生と死の理を歪めるからとこすもにより淡島神が力を解いたため、死んだ家族が根の国に去った後に幽宮に引き取られる。人形を手にすると淡島神が降臨する憑坐であるため、次代の日巫子候補の1人になる。「オシャグリ様」で母の結婚に反対した長野県の伊那に住む祖母の本郷徳子(ほんごう とくこ)の財産を巡る争いに巻き込まれた。祖母の死に際、母・佳子の分であるルドンの版画の裏の通帳を祖母より遺された。その際、母親の名前が「春子」となっていたが、作者によれば勘違いで「佳子」が正しいと明言している。王士にほのかな想いを寄せる。「神様の卵」で生まれながらに虫に憑かれ、日巫子(こすも)を殺すという敵の誕生を予言した。かなり深刻な事態であるらしく、そのお告げをした際の憑依した淡島神は苦しげだった。 海道由良(かいどう ゆら) 「八つ目の瞳」から登場。海道家の長男・虎之助の愛人の娘としてNYに生を受け生来の性別は女性だが、性同一性障害で性自認は男性である。16歳の時に事故で失明し娘の行く末を案じた母が必死に眼を治す方法を探して3年後、雨の夜に事故死した99代目の角膜を移植されて眼が見えるようになった。それと同時に幽霊などが見えるようになったが、母親は心労が元で病死した。失明していた時に母親に貰った形見の杖を今もお守り代わりに大切にしている。父親の家の事件が解決した折、春の陽射しのような光を宿すこすもに惹かれ、幽宮に身を寄せる。 こすも自身のためにもと次代候補の選定を進める日吉に長虫(蛇)の巫女・柊竜香や木花開耶姫の巫女・咲美と共に次代候補の一人だと告げられ、招神できない自分がと戸惑うがこすもを自由にしてあげたいと願っている。「神騒ぐ峠」で大地震に襲われた村を守ろうとする神々と共に奔走する際に怪我を負ったこすもを救いたい一心でアマテラスに助力を求め、初めてアマテラスの招神に成功した。こすもには日嗣という〈日巫子〉ゆえに進展しないとはいえ相思相愛の恋人がおり、肉体的に同性であることもあり恋情を抱えつつも密かに悩んでいる。「桜王」で桜の大木の神である桜王に恋情を言い放たれ、狼狽した様子から悩みは深い。こすもを救うためではあるが、八条のような人間は氷雪神に相応しくないと考え自身に移って貰った。 こすもを守るため、「双輪のアマテラス」で101代目〈日巫子〉として立った。「日巫子殺害」で初恋のシャーロットが殺された際、彼女が危険に晒されていたことにも気づかなかった自身を責め、今度こそ愛されなくてもこすもを守ろうと命を賭ける。母・茉莉香を介して優人に唆された倭の操るジンメンゴケグモの毒で失明するも「百目鬼(ひゃくめおに)」で通常では見えない光や人ならざる存在を視えるようになり、氷雪神に99代目の目が根付いたと言われた。こすもを「私のアマテラス」と想いを寄せ、周水に「あの方(こすも)を守る百の目を持つ鬼になりたい」と語る。 作者のミーハーから誕生したキャラで、モデルは女性指揮者の「西本智実」である。 八景周水(はっけい しゅうすい) 「蒼ざめた水」から登場。京都の貴船神社の神和で貴船龍神を招神することが出来る。京都弁を話していて、99代目〈日巫子〉や長虫の巫女などの怖い女性は苦手とのことである。日嗣が入院している間、こすもの巫女守として仕えることになった。 由良の心が男性だと知っているし受け入れて貰えないことと氷雪神に殺されることも覚悟の上で、彼女を愛するようになる。「1枚のムカサリ」で当代〈日巫子〉を狙う黒いオシラサマの手掛かりを求めて訪れた東北の観音寺で「ムカサリの呪い」に襲われ、遊びだと女子高生を自殺に追いやった三門明卓真の父親が自身の実父であり卓真は異母弟だとわかるが、他者を利用することしか頭になく保身のためなら息子だと呼びつつ自身を毒殺しようとする有り様に貴船の龍神が親だと生物学上の父親を切り捨てた。赤児の頃、母親により貴船の森に捨てられた。その後、母親は死亡したとしかわからず詳細は不明。
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