おしら‐さま【おしら様】
おしら様
(オシラサマ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 00:48 UTC 版)
おしら様(おしらさま、お白様、オシラ様、オシラサマとも)は、日本の東北地方で信仰されている家の神であり、一般には蚕の神、農業の神、馬の神とされる[1][2]。茨城県などでも伝承されるが、特に青森県・岩手県で濃厚にのこり[注釈 1]、宮城県北部にも密に分布する[3]。「オシンメ様」「オシンメイ様」(福島県)、「オコナイ様」(山形県)などの異称があり、他にオシラガミ、オシラホトケ、カノキジンジョウ(桑の木人形)とも称される。通常、伝承やそれに伴う儀式は、信仰している各集落や町内、家族や親族間の中だけで秘密裏に執り行われることが多く、他者やメディア等へ詳細を明かすことが忌み嫌われている地域も多く存在するため、未だに解明されていない部分が多い。
注釈
参照
- ^ a b 柳田國男『遠野物語』聚綪堂、1910年、14頁。
- ^ a b c d e f g 柳田國男「遠野物語拾遺」『遠野物語』(増補版)郷土研究社、1935年、179-188頁。
- ^ a b c d e * 萩原秀三郎「おしらさま」小学館編『日本大百科全書』(スーパーニッポニカProfessional Win版)小学館、2004年2月。ISBN 4099067459
- ^ a b c d 長谷川(1999)pp.262-263
- ^ a b c 倉田隆延 著「オシラ様伝説(馬娘婚姻譚)」、吉成勇 編『日本「神話・伝説」総覧』新人物往来社〈歴史読本特別増刊 事典シリーズ〉、1993年、314-315頁。ISBN 978-4-404-02011-6。
- ^ 『遠野物語』、54-59頁。
- ^ 内田邦彦 著「津軽口碑集」、池田彌三郎他 編『日本民俗誌大系』 第9巻、角川書店、1974年、428-429頁。ISBN 978-4-04-530309-8。
- ^ “伝承園 - 遠野市”. 岩手県遠野市 永遠の日本のふるさと遠野. 遠野市役所 (2008年12月2日). 2009年11月28日閲覧。
- ^ 主な収蔵品と調査研究 - 東北学院大学
オシラサマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 06:11 UTC 版)
東北地方の蚕神。長者の娘と馬との種族の違いを超えて愛し合うが、長者である娘の父親により馬は殺されしまう。嘆き悲しむ娘が馬を供養しようとすると馬の皮は娘に巻きつき、驚く長者の前で昇天したと伝えられる。翌年、天から白い虫と黒い虫が降り注ぎ、その虫は桑の葉を食べる蚕となり、養蚕による富を齎した。その後、東北地方では桑の木などで馬頭と娘や男女一体の御神体を作り、それを「オシラサマ」と呼ぶようになった。しかし、白い虫は人を助ける優しい神になり戦争に行った息子の無事を願う母親の祈りに応えて御神体に穴が空いて息子は無事だったという言い伝えがあるが、黒い虫は人に害を為す「黒いオシラサマ」になった。
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オシラサマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 17:26 UTC 版)
「水木しげるの遠野物語」の記事における「オシラサマ」の解説
ある娘が馬と夫婦になるが、怒った父親は馬の首を切り落とす。すると、娘と馬の首は天に昇り去り、神になったという。
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オシラサマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:48 UTC 版)
霊媒師いずな第1部第53話から登場。祖母から授かった除霊道具。通常直径2〜3cmで長さ30cmほどの桑で出来た棒状の人型である。手や足は無く木彫か墨書で馬や人の顔が形どられている。その正体は家の守護神とも養蚕の神とも言われるがはっきりしたことは分かっていない謎の神。イタコはこれを祀り操って自由自在に舞わせるという「オシラ遊ばせ」といいイタコの重要な仕事の一つ。刀剣で妖怪や悪霊を斬る。ただし八尺様には敵わなかった。
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