小学生たち
小学生たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/14 14:00 UTC 版)
「サンタクロース・オフ!」の記事における「小学生たち」の解説
睦月(むつき) 雪日のパートナー的な役割を担う人間サイドの主人公とも呼べる小学生の女の子で、全ての物語の発端・ともすればことの元凶ともいえるキャラクター。 左右のもみあげを肩に届くくらいの長さで整え、後ろ髪はそれよりちょっと短めで切りそろえており、カチューシャをしている。ミニスカート姿でいることが多い。黒髪。 小学三年生のクリスマスに雪日と出会い、触れたことで雪日のチカラを失わせてしまった張本人。そのことに関してはずっと責任を感じているらしく、最初に説明を受けた際には泣きじゃくっていた。その一方で雪日と出会ったことで自分がイメージしていたいわゆる「古典的なサンタ像」が崩れたことには少なからずショックを受けており、「夢が壊された」とも感じていたが、エルナの転校時には「サンタ」と聞くと真っ先に雪日の姿が出てくるまでに適応してしまっており、諦めはついた模様。 サンタの儀式を見たがるなど色んなことに興味津々であるが、作中では特にホラー好きな一面が強く描かれており、どこからともなく怖い話を始める、夜の学校に潜入したがるなどして怖がりの咲を泣かせることが多いなど、肝の据わった大胆な一面もある。スプラッターな話も平然とこなし、エルナを泣かせたこともある。 また女の子らしく料理、特にお菓子作りが得意なようで咲曰く、「誰にでも食べ物を配って心を盗んでいく」、「マショーの女」とも評される。睦月本人にとっては自覚はないものの、雪日と出会った当初もお菓子を与えており、エルナにもやはり機会があればお菓子を配っているので咲の誇張はあれど、周囲からは概ね納得されてしまっている。 自転車を持っているが、乗れない模様。 また目隠しして花と話したり、見えない欠片たちに話しかける際に決まってあさっての方向を向いて喋る癖があり、雪日からもその都度「どっち向いてるデス?」とツッコまれる。 雪日が転移の欠片を取り戻した海水浴の日、時の欠片のチカラで解けずに残っていた雪を発見し、欠片を刺激してしまったことで過去のサンタの世界に飛ばされてしまう。そこで過去、サンタになる前の雪日や花、すでにお偉いサンタのアクア&マリンと出会い、正式なサンタになることを諦めかけていた雪日を励ます。事態が解決し帰る間際には雪日に感謝の言葉を伝え別れた。一連の記憶は全て失ったが元の世界へと無事帰還、もう少し人間の世界に留まることを選んだ雪日を暖かく迎え入れた。そして迎えた次の儀式の日、全てのチカラを取り戻して仕事を果たした雪日の活躍を見届けた。 数年後の中学生時代には髪が肩から背中にかかるくらいにまで伸びており、乗れなかった自転車にも乗れるようになっていた。雪日からの手紙を読んで感慨深さを感じつつも、「あの一年は楽しい思い出が増えただけで今ある楽しさが減ったわけではないから大丈夫、寂しくない」と心配してくれた咲に話している。 雪日を「私のサンタさん」と呼び、雪日のおかげで今までよりも少しクリスマスが待ち遠しくなったと独白して話は終わる。 咲(さく) ナナを居候させている睦月の友達。 茶髪のツインテールでパンツルックでいることが多い。ボーイッシュな印象のあるキャラクター。 いつでも元気でゴーイングマイウェイな性格。まだ女性を理解するには幼い年齢のせいか、セクハラ的な言動に抵抗がなく、とりあえず睦月のパンツを覗いてみたり、エルナと親睦を深めるためと言ってスカートをめくってパンツを見たりと女としてはガサツな傾向がある。その一方で怖い話、とりわけホラーが大の苦手で睦月にこの手の話をされるたびに泣き付いている。夜一人でトイレに行くこともできず、同室のナナに同行を求めているほどその怖がりぶりは徹底している。 スケールの大きい言葉が好きで、世界と名のつくテレビ番組を全てチェックしている。作中転移の欠片が映った番組を雪日が出てくるのが終わりの方だから早送りしようとしたのを涙目で止めて全部見るんだと宣言するほど入れ込んでいるファンでもある。 睦月への友情は本物であり、四年生になってクラスが別々になった時には帰った後のパーティで泣きじゃくり、その後しばらくは休み時間の度に睦月の机まで入り浸っていた。最終話の後日談では雪日からの手紙を読んで感慨に浸っていた睦月が「寂しいのでは?」と心配し、紛らわそうと飛びついたりと、友達のことを心配してあげられる優しさの持ち主でもある。鈴璃とも初対面の日のうちに自分の好きな番組の録画を頼んだり翌日には「スズリン」と愛称で呼び背後から胸にタッチしたりしており、見知らぬ子と打ち解けるのも友達になるのも早い。 自宅は学校のすぐ近くであるが、遅刻が多いらしい。その割には遅刻しないことを去年今年の目標として上げていた模様。 ナナとどのようにして出会ったのかなど、サンタの正体を知るに至った経緯に付いては1巻現在全く語られておらず謎のままである。もっとも咲本人もナナの了承の元とはいえ、ナナのことを紹介して睦月を驚かせようとしたりと、自由に面白く生きることを求める傾向があり、そこはナナとも通じる点である。 睦月やエルナを引っ張っていくリーダー気質の持ち主でエルナへの町の案内や村観丘のお花見にその適性が垣間見える。また、運動神経はいいようでお花見の際エルナとバドミントンで壮絶なラリーを繰り広げた。ただスタミナ面ではエルナ以下のようで鈴璃の家に上がる階段ではへばっていた。さらにはたいへんなおしゃべりでもあり、話すのが苦手なエルナの番を奪う勢いで先手をとって捲し立てるように話したり、雪日やナナ相手に人間の世界のあることないこと話したりで、ナナからも「お主はほんに良ぉ舌が回るのぉ」と呆れられてしまっているほど。 数年後の中学生時代にはツインテールの髪がさらに長くなっており、制服とはいえスカート姿も初披露した。エルナ、鈴璃と並んで睦月を迎えに来ていたが、三人の中では一番身長が低かった。 エルナ 外国、サンタの伝承で有名な北欧からやってきた転校生。サンタの正体をアクアとマリンと出会っていたことから知っており、人見知りでシャイな女の子。お話や友達作りが苦手な子だったが、サンタの正体を知る者同士、睦月や咲と友達になる。愛称はエル。 すこしくすんだレモン色のロングヘアで左耳付近の髪をリボンでまとめている。この髪は癖っ毛で湿度の高い日には後ろから見るとクリスマスツリーに見えるほど撥ねてしまうらしいので梅雨時にはお団子にして後ろにまとめていた。ロングスカートでいる姿が多い。外国人だが父親が日本人のハーフであり、日本語も堪能。だがその父の影響からか、時折男顔負けの男口調で話すことがあり、ふわふわボイスと称される声とのギャップで驚かれることが多い。また、無邪気さから来るインパクトありすぎなコメントを発することもある。さらにサンタ絡みの件で大人に説明し辛い状況になると「妖精とお話ししていた」「デートしていた」などと相当テキトーなことも言う。 和服に興味津々なようで鈴璃に巫女服を着せてもらった際には珍しく周囲の褒め言葉に素直に照れていた。しかし足袋が畳で滑ってコケており、「和服難しいな…」との感想を述べた。 幼少の頃からアクア、マリンと遊んでいた。そのおかげで初対面の雪日ともすんなり話せたが、実は人間相手に会話をするのが大の苦手で転じて友達と呼べる相手が少ない生活だった。本人も自覚しており自己嫌悪から泣いてしまうこともあった。しかし雪日に「勇気という名のプレゼント」をもらい、励ましてもらえたことと事情を聞いた睦月と咲の歩み寄りによって友達になることができた。その様子はエルナを心配し探していて無事再会できたアクアとマリンにとっても安心できる光景だった模様。友達になった睦月と咲相手には前述の男口調やくだけた口調で話すことも多い。 実は咲に負けず劣らず運動神経が良く、バドミントンのラリーでは咲相手に一歩も引かない動きを見せつけた。スタミナもあり、咲ですら音を上げた鈴璃の家への階段を涼しい顔してクリアしている。 数年後の中学生時代には背も伸び、ロングヘアをサイドポニーにしている。 鈴璃(すずり) 2巻になり、睦月たちが四年生になってから登場した新キャラ。村観丘の階段の頂上にある神社の娘さん。 睦月よりさらに黒みのある黒髪のセミロングで左右の髪をおさげにしている。家の手伝いをしている時は巫女服でいる(勿論普通の服も着る)。割と表情が変わらないことと霊感じみた色々な気配を感じ取れる力もあいまって、ちょっとミステリアスな性格をしている子。何の脈絡もなく手品を披露したこともある。上述の力で雪日の存在を知ったことをきっかけに睦月たちと行動を共にするようになり、友達になる。 高い所が好きな転移の欠片の行方を探し睦月たちが村観丘のてっぺんへと階段を上った際に迎えてくれて、汗をかいた睦月と咲のためにお風呂まで提供してくれた。そして睦月たちがお風呂に入っている間に変わった気配を感じ取り雪日を発見。妖怪かと思って捕まえたことでサンタの正体を知ることになった。もっとも鈴璃本人は神社という和風な家で育ったせいかサンタクロースというものを「聖夜に笑いながら飛び回る西洋の妖怪」などと認識しており、雪日を落ち込ませてしまっている。 睦月たちの事情を知り友達になってからはその力で欠片の気配を探すなどのサポートで活躍。適当極まりない占いで転移の欠片がいる方角を占った際はみんなに「ダメだ」と思われていたが、実際占いが示した方角の先にある海の灯台に転移の欠片がいたため、実は結構占いの精度もいい(アバウトではあるが)。 村観丘のてっぺんという遠い場所に家があるためか、友達は多くはなかったようで咲の家を訪問した際「友達の家にお呼ばれするのは初めて」と話している。また色々「感じたり」「見えたり」する発言が恐怖を誘うのか咲の恐怖心を煽る子でもある。 数年後の中学生時代にはよりおさげの髪が伸びた姿になっている。すっかり睦月たちとは打ち解けた様子であった。
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