初代 VG2#/3#/4#型とは? わかりやすく解説

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初代 VG2#/3#/4#型 (1967年 - 1997年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 03:32 UTC 版)

トヨタ・センチュリー」の記事における「初代 VG2#/3#/4#型 (1967年 - 1997年)」の解説

世界最高級車に匹敵するプレステージサルーンを目標にして開発され1967年昭和42年9月25日発表11月発売された。以後細部改良を受けながらも、1997年平成9年)まで30年間に渡ってフルモデルチェンジなしで生産される希有な記録作った設計主査務めたのは、初代2代目トヨペット・クラウンセンチュリー先立って発売されていたクラウン・エイト設計主査であった中村健也で、彼が主査務めて開発され最後モデルとなった先に発売されていた日産・プレジデントなど既存国産大型車同様にアメリカ製高級車影響こそ色濃いものの、単なる模倣ではなく、「伝統的な日本の美」を感じさせる保守的かつ重厚さ持った独特のデザインテイストを持つ。これは結果的に長期間陳腐化することがなく、その後モデルチェンジごとにセンチュリーアイデンティティーとして継承されている。 エンジン3VOHV・3,000 ccエンジンから始まりその後排出ガス対策等で3,400 cc(4V-U型、4V-EU型)、4,000 cc(5V-EU型)まで排気量拡大なされたクラウン構造拡大型に留まったクラウン・エイトとは異なりセンチュリー全面的な新設計により開発された。その初期モデルは、当時トヨタ車としては異例複雑なメカニズム採用しており、エア・サスペンション組み込んだトレーリングアーム式サスペンションや、ギアボックススカットル上部に置き、リンケージ大半エンジン上部配置した操舵系ナックルアームストラットタワー頂部配置)に代表される。これらは、当時日本車もとより欧米車で事例少なく複雑なメカニズム走行性能の向上に繋がったかは不明確であり整備性悪化させる原因にもなっている。1990年代には販売時に運転の状況や、定期的なメンテナンス受けられるかを審査することもあり、これが「購入者審査される」という都市伝説元になったという指摘がある。トヨタでは机上スペックよりも現実実用性能を重視するという考え方のもと、1982年昭和57年)の大規模なマイナーチェンジの際に、フロントサスペンションダブルトレーリングアームからマクファーソンストラット改め操舵系一般的な方式改められ、リヤサスペンションもリジットアクスルで変わりないものの、当時トヨタ多く採用したラテラルロット付き4リンク式改められ構成部品簡便化された。 初投入時のモデルであるVG20型には、オートマチックトランスミッション装備常識化していたアメリカ製高級車対抗するため、当初からATが標準装備であったが、富裕層オーナードライバー向けに、マニュアルトランスミッション4速フロアシフト車(センチュリーAタイプ)も設定されていた。このMT車はVG21型へのマイナーチェンジ時に廃止されている。また、防弾装備施されセンチュリーは、当時内閣総理大臣であった佐藤栄作公用車として納入され以後3代渡って内閣総理大臣専用車として使用されている。 グレードミッションシート主な装備Dタイプ コラムAT セミセパレート 高級布地張(トッパー・ファブリック)シート:29f パワーシート:29 パワーウィンド:30 エアコン:29 エアピュリファイア:29 パワーステアリング:36 オートロックドア:30 AM/FMステレオラジオ:31 Cタイプ コラムAT ベンチシート 高級布地張(トッパー・ファブリック)シート:29f パワーウィンド:30 AM/FMモノラルラジオ:31 電磁式ドアロック:30 オプションセミセパレートシート パワーステアリング:36 エアピュリファイア:29 Bタイプ コラムMT ベンチシート ファブリックシート:36 AMラジオ:31 Aタイプ フロアMT セパレート 本革シート:30 前席ヘッドレスト タコメーター:36 パワーウィンド:30 オプションパワーステアリング:36 エアピュリファイア:29 1969年昭和44年) - 一部改良。フェンダーウインカー追加エンジン出力アップ内装一部変更など 。 1971年昭和46年10月 - Aタイプ廃止 1973年昭和48年4月 - マイナーチェンジ型式をVG21型へ変更昭和48年自動車排出ガス規制適合同時に総排気量が3,400 ccの4V型へ変更外観一部変更されテールランプデザイン変更同時にターンシグナルレンズをアンバー化。他には、フロントディスクブレーキ化、電磁式ドアロック廃止、フロントワイパーのピボット位置変更パワーステアリング全車標準装備CタイプDタイプコンソール付セパレートシート車を追加など。 1974年昭和49年8月 - 一部改良電動ミラー間欠ワイパーワンタッチパワーウインドウ採用、リアウインドシールドアンテナ採用電動ポールアンテナ廃止シート表皮意匠変更MT車Bタイプ廃止など。 1975年昭和50年6月 - 昭和50年自動車排出ガス規制適合トヨタ触媒方式「TTC-C(トヨタ・トータル・クリーン・システムキャタライザー)」を採用した4V-U型エンジン搭載して50年排出ガス規制適合 。これにより最高出力170 HP / 5,400 rpm最大トルク26.5 mkg / 3,600 rpm低下トランク左側に「TTC-C」のエンブレムが付く 。 1977年昭和52年1月 - 昭和52年自動車排出ガス規制適合型式をC-VG30型へ変更自動車型式認定制度上でモデルチェンジ扱い)。外観変更リアバンパー形状、フェンダーモールの形状変更ボディカラーでは富士ノーブルホワイトが復活。その他、ステッキタイプだったパーキングブレーキペダル式に変更。後席ヘッドレストシート一体式固定)から格納引き出し2段階調整式変更Dタイプには、シート位置前後調整できる後席パワーシート採用Cタイプ固定パワーシート設定なし) 。 1978年昭和53年11月 - 昭和53年自動車排出ガス規制適合型式をE-VG35型へ変更ホイールキャップデザイン変更装備面では、ドア閉めた後もルームランプ点灯するシステム電磁式フューエルリッド・オープナー 、カレンダー付クオーツデジタル時計運転席ランバーサポートなどを新たに装備。また本革シートラジアルタイヤなどもオプション加わった1982年昭和57年) - 大規模マイナーチェンジ型式をVG40型へ変更自動車型式認定制度上でモデルチェンジ扱い)。エンジンが4,000 ccの5V-EU型となり、発売以来大幅な変更がなかった内外装変更外装ではヘッドランプフロントグリルテールランプバンパーなど、装備ではオートエアコン採用ラジオ電子チューナー化、スーパーモニタリングディスプレイの採用各種スイッチ日本語表記化などを実施Eタイプには、フル定員乗車の時でも、車高一定に保つオートレベラー装着されており、フラットな車体姿勢を保つ。 1985年昭和60年8月 - Eタイプ設定されていたリフレッシングシートを右後席にも設定。後席用カセットデッキ設定エアコン中央吹き出し口風量風向き調節機能左右スイング機能の追加、後席に腰当クッションオプション設定 など。 1987年昭和62年9月 - マイナーチェンジ外観ではコーナリングランプ一体型異型ヘッドランプ採用する同時にフロントグリルデザイン変更内装ではデジタルメーター採用しEタイプには100%ウール地のジャガードモケットシートを採用。ATを油圧制御3速から電子制御式4速変更フロアシフトAT車追加足回りではTEMS4輪ESC採用1989年平成元年5月 - シフトロックシステムを採用。ウールシート表皮色のグレー色変更、及び本革グレー内装追加など 。 10月 - ホイールベース650 mm延長したリムジン追加型式はVG40改)。標準車よりルーフ30 mm高く、後席ロッカーパネルが40 mm低い 。後席のみ本木パネル採用グレード標準仕様Sタイプ(オールウールモケットシートが標準)と豪華仕様Hタイプ本革シート標準)の2種類1990年平成2年9月 - 一部改良ホイールベース150 mm延長したロングボディのLタイプ追加型式はVG45型)。リムジンはLタイプベースに変更同時にDタイプコラムシフトAT車廃止本木目(ウォールナットパネル採用など。 1992年平成4年12月 - マイナーチェンジフロントグリルホイールデザイン変更。後席VIPシート、サイドドアビーム、LEDハイマウントストップランプ運転席エアバッグ全車標準装備1994年平成6年12月 - 一部改良。エアコンカットシステムの採用車載電話アンテナバックウインドウ内蔵タイプ変更1997年 (平成9年)3月 - 生産終了在庫応分のみの販売となる。 4月 - 2代目入れ替わる形で販売終了1969年改良型 1982年改良型 1982年改良型 車内 1987年改良型

※この「初代 VG2#/3#/4#型 (1967年 - 1997年)」の解説は、「トヨタ・センチュリー」の解説の一部です。
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