メール利用型ウイルスの登場とは? わかりやすく解説

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メール利用型ウイルスの登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/25 16:14 UTC 版)

コンピュータウイルスとワームの年表」の記事における「メール利用型ウイルスの登場」の解説

1999年1月20日当時人気ソフトウェアOutlook ExpressInternet Explorer利用したワームHappy99英語版)が登場した1999年3月26日Microsoft Outlook利用したウイルスMelissa登場した。このウイルスには多く亜種作られた。 2000年VBScript作られウイルスLOVELETTER発見された。これは非常に広まり数時間世界中拡散した2001年1月17日LinuxRed Hat Linux)をターゲットにしたウイルス「Ramen」が見つかった。後、同じ感染機構使いバックドア仕込む亜種作られた。 2001年、ターゲットユーザーに電子メール添付ファイル開かせることで、Microsoft Outlookアドレス帳登録のユーザー拡散させることを目的としたウイルスアンナ・クルニコワ英語版)が見つかった。このウイルスの作者オランダ人で、後に150時間社会奉仕命じられている。 2001年3月22日見つかったL10n(「Lionウイルス」ともよばれるウイルスは、Linuxシステム感染するウイルスBIND DNSサーバーバッファオーバーフロー利用して感染した基本的な構造はRamenウイルス元にしていると見られる2001年5月8日Sun SolarisMicrosoft IIS両方セキュリティホール狙えるワームエスアドミンディー(英語版) が登場した。このワームマシンWebページ改竄する2001年7月見つかったサーカム英語版)は、既知セキュリティホール利用したもので、メールシステムを利用して広がるだけでなく、ファイル共有を介して感染した2001年7月13日見つかったCode Redは、Microsoft IIS脆弱性利用した8月4日にはこれを改良したCode Red II登場した2001年9月18日見つかったNimdaは、Microsoft IIS脆弱性電子メールCode Red II作成したバックドアなど数多く感染手段持っていた。 2001年10月26日見つかったクレズ英語版)はMicrosoft Internet Explorerセキュリティホール狙ったウイルスで、Outlook Expressではメールプレビューしただけで感染した2002年発表されBeast英語版)は、ウィンドウズマシンターゲットにしたトロイの木馬作成ツールDelphi作られた。 2002年3月見つかったMylife英語版)は、マイクロソフトアウトルックターゲットメール拡散するワーム2003年1月24日見つかったSQL Slammerは、Microsoft SQL Serverセキュリティホール狙ったワームで、動作感染のみであったが、そのためもあって爆発的に広がり多くサーバーダウンさせた。また、発見から15分後には、インターネットそのもの大規模なネットワーク障害発生した2003年8月12日見つかったBlaster英語版)(別名Lovesan)は、Windows XPWindows 2000脆弱性TCPポート135番)を狙ったワームで、未対策マシンインターネット接続するだけで感染した2003年8月18日見つかった Welchia(英語版)、別名Nachiは、Blaster感染機構参考にしたと思われるウイルスBlaster除去し、さらにBlaster対策用の修正パッチ勝手にダウンロードして適用しさらには2004年自分自身無効とする機能備えていた。ただし、ネットワーク負荷が高いという点ではBlasterと同様で、当時ICMPトラフィック増大した2003年8月19日見つかったSobig(英語版)は、メール添付ファイルを開くことで感染するタイプウイルスで、ウイルス自身メール送信機能持っているため非常に広まった。ただし、目新しい技術使われていなかった。特に亜種のSobig.Fは、後にMyDoomウイルス登場するまで「史上最悪」と呼ばれた2003年8月発生したAntinnyは、ファイル共有ソフトWinnyなどをターゲットにしたウイルス当初は偽のエラーメッセージ表示する程度だったが、後のバージョンで、デスクトップ画面キャプチャ画像アップしたり、パソコン内のファイル勝手に共有フォルダ入れたりする機能加えられた。このウイルスは、2005年10月マイクロソフト駆除ツール発表した後も、感染パソコン半分近い17台が依然として感染したままだった。 2003年11月10日見つかったAgobot(英語版)はウィンドウズ脆弱性利用したウイルスで、IRCコントロール型のバックドア仕込むソースコード出回ったため、いくつも亜種作られた。この作者2004年5月逮捕され21歳失業者だったと判明した2004年1月18日見つかった Bagle英語版)は、メール添付ファイルを開くと感染するタイプウイルスメール送信者を偽装する機能持っていたため、欧米ではかなり流行した。このウイルス多く亜種作られた。日本でも感染例があったが、送られてくるメールタイトル英文だったため、欧米ほどには広まらなかった。 2004年1月下旬見つかったMyDoom英語版)は非常に速く広まり一時はこのウイルスの送信インターネット上メールの1割近く占め、Sobig.Fを越え過去最悪規模となった2004年2月16日見つかったNetsky英語版)も非常に広まった。これはウイルス作者が、より多彩な感染機構持ちセキュリティソフトウイルス定義ファイルすり抜けるような亜種次々作りリリースしたためでもあった。特に3月29日見つかった「Netsky.Q」は、ウイルス対策ソフトの対応が遅れたため、非常に広まった2004年3月19日見つかったWitty英語版)は、特定のセキュリティソフト対象としたウイルスコンピュータシステム破壊する機能を持つ。一般にコンピュータウイルスは、感染速度感染マシン対す破壊力両立するのが難しいとされるが、このウイルス破壊的機能持ちながらもわずか45分世界中感染したという驚異感染力を持つ。例え感染対象IPアドレスランダムに選んでいるため、ファイアーウォール自動防御機能働きにくかった。ただしワーム作者感染対象絞り込んでいたため、感染台数1万2千台と少数だった。このウイルス最近のものにしては珍しくアセンブラ作成されたと考えられている。 2004年5月1日見つかったSasserは、Microsoft Windows脆弱性利用したワームで、作者17歳少年だった。このワームコンピュータ性能大きく低下させる他に、 MyDoom英語版)やBagle英語版)といった他のウイルス除去した2004年6月15日携帯電話ターゲットとした初のワームCabir発見された。このワームSymbian OSターゲットしたもので、無線通信Bluetooth通じて感染する2004年8月20日見つかったVundo(英語版)はトロイの木馬で、自己増殖はしないブラウザ脆弱性利用してウェブサイトを見ることで感染したり、マルウェアによってダウンロードされたりする。ポップアップ広告表示する機能があった。 2004年12月ウェブ通じて感染する初のワームSanty発見された。これはPhpBB脆弱性利用したもので、Google使って次のターゲットを見つける点も特徴的だった。これはGoogle対策するまでの間、4ものサイト感染した2005年3月見つかったCommwarrior-A(英語版)は、携帯電話マルチメディアメッセージングサービスMMS)を狙った初のコンピュータウイルス2005年5月10日見つかった山田ウイルスは、日本電子掲示板である2ちゃんねるを主に活動したウイルス2ちゃんねるなどのリンクをクリックすることにより感染する感染後、そのパソコンデスクトップ画面勝手にアップロードしたり、2ちゃんねる掲示板勝手に文字書き加えたりした。 2006年1月20日アンチウイルスソフト無効する能力備えたワームBlackworm発見された。 2006年2月16日見つかったLeap英語版)は、2001年リリースされMac OS Xターゲットとした初のウイルスだった。 2006年3月末に見つかったBrontok(英語版)は、マレーシアなどで非常に広まった2006年9月見つかったStration(英語版) は、感染後インターネットから改良版ウイルス自動ダウンロードする機能備えていた。このためパターンマッチング検出するのが難しかった2007年1月17日見つかったStorm Worm英語版)は、電子メール通じてマイクロソフトシステム侵入するワーム電子メールから直接感染するのではなく電子メール表示されウェブサイト閲覧することで感染する感染したコンピュータStorm botnet英語版)に組み込む。これは主にロシア広まり6月30」日には170台が感染した9月までには1千万台が感染したとも言われる2007年7月見つかった Zeus英語版)はマイクロソフトウィンドウズシステムをターゲットにしたトロイの木馬作成ツールZeus作られマルウェアは「Zbot」と呼ばれ銀行口座情報盗もうとする。2008年頃から広まりだした。(ツール作成自体2006年と見られる。)Zbotはブラウザ侵入すると、ネットバンクなどのサイト装い個人情報入力させる。ただし単なるだまし画面ではなく、その個人情報使って実際にネットバンク決済などを行うため、発覚しにくかったZeus少なくとも当初は、このソフトの作者金銭売買していた。2009年には15台が感染している。2010年Zeusのソフト作成者バージョンアップ断念しソースコード別のマルウェア作成ソフトSpyEye作者無償譲渡された。2011年にはAndroid用の作成機能付け加えられている。2013年にはFacebook通じて感染広まり問題となった2008年5月発見された「Rustock.C」は、ボットネット利用したマルウェアマイクロソフトシステムターゲットとする。ウイルス登場2007年10月見られ数ヶ月わたって発見されなかったことになる。 2008年7月31日見つかった Koobface英語版)は、FacebookMyspace利用者ターゲットとしたマルウェア「友人」からのメッセージ装い動画再生するよう即しその際EXEファイル実行させて感染する多く亜種作られた。 2008年11月21日Microsoft Windows 2000Microsoft Windows 7ベータ脆弱性ターゲットにしたワームConficker発見され、9百万1500台のサーバーシステムに影響与えた被害フランス海軍イギリス国防省などにも及んだマイクロソフトはこのワーム作者逮捕情報に対して25ドル賞金付けた。このワームには亜種作られ、A〜Eの添字付けられている。2008年12月16日に、この脆弱性解決するパッチ公開している。

※この「メール利用型ウイルスの登場」の解説は、「コンピュータウイルスとワームの年表」の解説の一部です。
「メール利用型ウイルスの登場」を含む「コンピュータウイルスとワームの年表」の記事については、「コンピュータウイルスとワームの年表」の概要を参照ください。

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