Winnyとは? わかりやすく解説

ウィニー【Winny】

読み方:うぃにー

日本開発されピアツーピア型のファイル交換ソフトの一。

[補説] 利用者匿名性が非常に高いため、違法なファイル交換使用されやすく、著作権侵害行為幇助(ほうじょ)したとして開発者逮捕されたという経緯があった。一審有罪であったが、平成21年200910月大阪高裁は、「ウィニーにはさまざまな用途があり、価値中立的なソフト」であるとして無罪判決出した平成23年201112月最高裁判所検察の上告を棄却し、無罪確定。ソフトの公開・提供が著作権侵害幇助にあたるのは、「そのソフトが具体的な侵害行為が行われることや、入手者の多く違法な用途利用する可能性が高いことを、提供者認識容認していた場合限られる」との基準示された。


Winny

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/17 06:24 UTC 版)

Winny(ウィニー)とは、2002年に開発されたPeer to Peer(P2P)技術を応用したファイル共有ソフト電子掲示板構築ソフト。


注釈

  1. ^ 金子は一方で、ファイルをダウンロードするだけで自らはネットワーク上にアップロードしない「フリーライダー(タダ乗り)」を問題視していた。同時期に登場したBitTorrentやFreenetはオープンソースだったが、Winnyはソースコードを非公開にした理由も、別のユーザーにダウンロード専用に改造されることを防ぐためだったという[19]

出典

  1. ^ a b c 木村公也「秘伝のサイバー捜査術」『警察公論』2015年3月号 p48~54
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 武田圭史「Winny/Shareを介した情報漏洩事故の最新事情」日経コンピュータ 2007年5月14日号 p122~127
  3. ^ a b c d e 中村康弘「なぜWinnyを使うべきではないか」『防衛調達と情報管理』財団法人防衛調達基盤整備協会 2006年5月号 p3~8
  4. ^ 日本が失った天才、金子勇の光と影”. 2023年3月19日閲覧。
  5. ^ a b 津田大介『だからWinMXはやめられない』インプレス pp.2-3, pp.249~255
  6. ^ Napster音楽ファイル共有システムに対する仮差止命令を一部認容 一部破棄した、2001年2月12日(4月3日に修正)の、第9巡回区連邦控訴裁判決”. 東北大学法学部. 2023年3月27日閲覧。
  7. ^ a b c d 大谷卓史「Winny開発者の逮捕は何を意味するのか?」『科学』岩波書店 2004年8月号 p935~938
  8. ^ 5月6日:ファイル共有ソフト「Winny」が公開”. ITmedia. 2023年3月8日閲覧。
  9. ^ Winnyは使ってはいけないのですか?”. ASCII. 2023年3月8日閲覧。
  10. ^ a b 「Winny自体は価値中立で有意義」の司法判断、その影響は!?”. @IT. 2023年3月8日閲覧。
  11. ^ 社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)による「ファイル交換ソフト利用実態調査」 ホーム→ニュース→調査報告)より
  12. ^ Winnyノード数の推移分析(2006年7月13日時点のアーカイブ
  13. ^ a b Winny(ウィニー)のしくみ
  14. ^ byte2004 p.26
  15. ^ Winnyの通信解読に挑戦! - Itpro
  16. ^ 47氏発言集(手抜き版)(2013年10月22日時点のアーカイブ
  17. ^ Winnyサイトブラウザ "Nyzilla"
  18. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 「止まらないWinnyによる情報漏えい」『月刊総務』2006年7月号 p17~28
  19. ^ 「Winnyの技術」をもとに当時の到達点を明らかにする”. 国際大学GLOCOM. 2023年3月8日閲覧。
  20. ^ Winny事件、開発者はダウンロードのみの専用版を使用?”. ITmedia NEWS. 2023年3月8日閲覧。
  21. ^ a b 仙石誠、北郷達郎「P2Pの真実」日経BYTE 2004年8月号 pp.20-43
  22. ^ 今なぜP2Pか コンテンツビジネスから見たP2P技術の問題点と可能性”. 総務省. 2023年4月6日閲覧。
  23. ^ 『毎日新聞』2006年7月11日 朝刊 2面
  24. ^ なぜ,流出したファイルの持ち主がわかるのですか
  25. ^ 「山田オルタナティブ」とはどんなウイルスですか
  26. ^ 園田道夫「Winnyはなぜ破られたのか P2Pネットワークをめぐる攻防」 ISBN 978-4-86167-185-2 pp.98-109
  27. ^ 『毎日新聞』2006年3月25日 北海道版 27面
  28. ^ Winny利用の果て――家族崩壊した銀行マンの悲劇”. ITmedia News. 2023年3月8日閲覧。
  29. ^ 絶対消去できない情報がWinnyでネットに流出 個人情報や機密情報が一瞬にして丸裸に!この難局をどう乗り切るか?”. ダイヤモンドオンライン. 2023年3月8日閲覧。
  30. ^ 高木浩光氏「Winnyは適法に使えない」”. インプレス. 2023年3月8日閲覧。
  31. ^ 『毎日新聞』2005年1月25日号 大阪朝刊 27面
  32. ^ 『毎日新聞』2005年7月23日号 朝刊 28面
  33. ^ 『毎日新聞』2005年6月23日号 朝刊 1面
  34. ^ 『毎日新聞』2005年12月9日号 朝刊 30面
  35. ^ 『毎日新聞』2005年12月10日号 朝刊 27面
  36. ^ 東京都立墨東病院、患者の個人情報271人分などWinny流出”. INTERNET Watch ホームページ (2009年1月30日). 2023年1月18日閲覧。
  37. ^ マイクロソフト、Telecom-ISAC Japan と協力し、20万を超えるAntinny ワームの駆除に成功(2006年2月6日時点のアーカイブ) - マイクロソフト、2005年11月21日。
  38. ^ Winnyを介して感染するコンピュータウイルスによる情報流出対策について
  39. ^ Winnyによる情報漏えいを防止するために - IPA
  40. ^ 『日経コミュニケーションズ』2006年6月1日号 pp.47



Winny

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:04 UTC 版)

ファイル共有ソフト」の記事における「Winny」の解説

Winnyは2002年5月公開され日本製ファイル共有ソフトであり、匿名ファイル共有ソフト草分けでもある。WinMX利用者逮捕されたことで、違法な共有行っている利用者中心に動揺広がっていた時期であり、多く利用者匿名性を持つWinnyに乗り換えたといわれるACCS実態調査では、2003年に「利用したことがある」が22.8%だったものが、2004年には「最もよく利用する」が40.3%と急増する同年WinMXは57.6%)。その後減少傾向転じたが、前述WinMX公式サーバ閉鎖後2006年には「主に利用している」が33.3%とWinMX(24.5%)を初め超え国内最多となった条件に合うファイル片っ端から自動ダウンロードさせる地引呼ばれる利用方法初め提案したBBS機能持ち、その用途でも利用されていた。マルチバイト文字対応しているUnicodeには対応しておらず、またソースコード公開されておらずローカライズ困難な仕様だったため、海外ではほとんど普及していない。当時匿名性信頼されいたものの、2003年11月27日著作権の侵害理由利用者から逮捕者出たことで、Winnyの開発停止した翌年2004年5月10日著作権の侵害幇助理由開発者金子勇逮捕された。なお、金子2011年12月無罪確定となったものの、2013年7月死去している。 現在[いつ?]では解析進んでおり匿名性破られてきているが、Winnyは技術的なことも含め様々な点で特徴的であり注目集めた国内では初めての実用的なピュアP2Pネットワークソフトであったことも、その一つである。Winnyの影響受けたソフトウェアも多い。 現在はかなり衰退している。 ピュアP2Pモデル採用しているが、Gnutella等よりファイル検索機能効率化している。転送する時、ファイルそのまま転送するではなくキャッシュ呼ばれるデータ変換してから(あるいは変換しながら)転送行い必要に応じて復元するその際一定確率転送中継を行うことで匿名性の確保図ったBitTorrent同様にダウンロードしたキャッシュ自動的にアップロードされるが、キャッシュ原則Winnyが管理し利用者関与しない方針により、BitTorrent以上に徹底している。キャッシュ暗号化されているため、利用者自分ノード何を中継したか分からないようになっている。(実際に特定のツールで知る方法がある。)

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Winny

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ウィニー」の記事における「Winny」の解説

ウイニー - 日本ハムから発売しているソーセージ商品名。 Winny - 日本ファイル共有ソフト1つ

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