ボット‐ネット【bot net】
ボットネット
ボットネットとは、悪意のある攻撃者によって構築され、インターネット経由の命令によって遠隔操作をされてしまっているコンピュータ群のことである。
ボットネットという名称は「ロボット(robot)」のボットに由来している。ボットネットは、パソコンを悪用することを目的に作られたプログラム(ボット)と、ボットに感染したパソコン(ゾンビパソコン)により構成され、1台のパソコンから数百~数千台のゾンビパソコンへ指令を出し、他人のコンピュータを攻撃する。
ボットネットで言われる「ボット」というのはウイルスの一種にあたり、一度感染してしまうと、悪意のある攻撃者に自由に操作されてしまう。このため、利用者は、知らぬ間にスパムメールやDDoS攻撃などの「加害者」になってしまう恐れがある。
ボットネットを操る攻撃者がボットに命令を出す際には、IRC(Internet Relay Chat)を使う場合が多い。このため、ボットを「IRC Bot」と呼ぶ場合もある。ただし、「IRC Bot」という固有名詞が付けられたボットも存在する(例えば、シマンテックが命名した「Backdoor.IRC.Bot.B」など)ため、IRCを使っていなくてもボットと呼ばれることもある。
なお、代表的なボットには、SdbotやAgobot(Gaobot)、Spybotなどがあり、インターネット上でプログラムのソースコードが公開されているものもあるため、亜種も数多く出回っている。
ボットネット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/26 23:00 UTC 版)
ボットネット(英:Botnet)とは、一般にサイバー犯罪者がトロイの木馬やその他の悪意あるプログラムを使用して乗っ取った多数のゾンビコンピュータで構成されるネットワークのことを指す[1]。 サイバー犯罪者の支配下に入ったコンピュータは、使用者本人の知らないところで犯罪者の片棒を担ぐ加害者(踏み台など)になりうる危険性がある[2]。ボットネットにおいて、指令者(ボットハーダーまたはボットマスターもしくは単にハーダーという)を特定することは、ボットネットの性質上非常に困難である。そのため、近年では組織化された犯罪者集団がボットネットを構築し、多額の金銭を得ている[3]。
- 1 ボットネットとは
- 2 ボットネットの概要
- 3 脚注
ボットネット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 00:27 UTC 版)
「サイバーセキュリティ」の記事における「ボットネット」の解説
ボットネットとはC&Cサーバのコントロール下にあるマシン(ボット)のネットワークで、攻撃者はC&Cサーバから命令を出す事で、ボットネットを様々なサイバー攻撃に利用する。ボットによる攻撃にあった被害者は、裏にいるC&Cサーバの情報を直接得る事ができないので、攻撃者を特定するのは困難になる。 攻撃者は1台のC&Cサーバから命令を出すことで多数のボットから同時多発的に攻撃をしかける事ができるので、低い運用コストでDDoS、スキャン、二次感染といった様々なサイバー攻撃の実行が可能になる。 C&Cサーバとボットとの通信には、IRC、HTTP、各種P2P接続などが利用される。特にHTTPはセキュリティに配慮した企業などであっても業務の関係上通信を遮断できないので、攻撃者は企業内のマシンをボット化できる。 ボットネットのネットワーク構造として最も単純なものは、1つのC&Cサーバに全てのボットがぶら下がっているスター型のネットワーク・トポロジーであるが、これだとその1台のC&Cサーバがダウンしたり当局に取り締まられたりするとボットネットが完全に停止してしまう。そこで様々な国に複数のC&Cサーバを立てて多重化する事で各国の取り締りにそなえたり、ボットの下にさらにボットをぶら下げる階層型の構造にしてボットネットの全体像を把握されにくくしたり、P2P通信によるランダムなトポロジーにする事でネットワーク耐性を上げたりする。
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ボットネット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 09:09 UTC 版)
ボットネットは多くの場合、耐検閲のhidden serviceをベースとしたC&Cサーバで構成されており、大量のインターネットボット関連のトラフィックを生み出す。
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